増えている子供の近視を予防しよう!仮性近視のうちにできること
生まれて1~2か月くらいになると、赤ちゃんでも赤色の物に反応したり、電灯に顔を向けたりし、次第に動くものを目で追い出します。
「見えてる!」と大人は大感激しますが、この時点の「見えてる!」は本当にぼんやりとした状態で、大人のレベルにはまだまだ遠く及びません。
そうはいっても笑顔を返したり、表情がでてくる生後6か月にもなればかなり見えているのでしょ、というイメージを持つ方が大半かと思います。
しかし実際のところ、赤ちゃんの視覚発達はかなり緩やかで、幼児になっても視力はまだまだ未熟です。なんと完全に安定した状態になるのは10歳前後なのだそうです。
それなのに今の子供たちは、まだ視力が成熟していない状態で長時間テレビゲームやDS、スマホなどの操作に興じて目を酷使しています。
現代ではレーシックなど視力回復の医療も進歩していますが、出来れば裸眼で健康に一生過ごしていきたいもの。
子供の近視について、原因や治療法について知ることでしっかりと対策をしていきましょう。
この記事の目次
幼少期の視力の発達過程とは?現状を把握し十分なフォローを
赤ちゃん時代の視力は生まれたばかりだと0.01、形をはっきり認識することはできませんが、明暗の認識→色の認識→形の認識という順に少しずつ認識ができるようになレベル。光や赤いものに反応しだして0.02~0.03と驚くほどゆっくりしか発達していません。
1才ごろになって0.3程度、個人差はありますが3~5歳にかけても緩やかに発達し、ようやく両目1.0レベルに達すると言われています。
幼少期の視力が大人が思うより明確でないことがお分かりいただけたと思いますが、それは視野に関しても同じです。
子供の視力は6歳までの目の使い方が大きく影響します
これらのことは子育て中ママたちに、もっともっと広く知られていくべきではないかと思います。我が子が6歳を過ぎてしまってから初めて知って、「もっと早くに知っておきたかった!」と後悔しても遅いという可能性も。
子供の視野は大人よりずっと狭い
普通の大人の視野は左右150℃、上下120℃くらい見えていますが、子供は6歳くらいですら左右90℃、上下70℃程度しか見えていません。
子供が道路に飛び出してしまったり、人にぶつかりやすかったりするのは、よく見ていないこともありますが、そもそもの視野が狭いせいでもあります
京(みやこ)あんしんこども館では、「幼児視野体験めがね」で子どもの事故防止のために様々な疑似体験が出来るコーナーが設けられており、子どもの視野体験ができます。
このような施設で子どもの視野の狭さを体験してみたりすると、親にとってはとても子どもの行動が理解しやすくなると思います。
家で幼児視野体験めがねを手作りする型紙もあるので、一度作って試してみてはいかがでしょうか。
大人は子供が自分と同じ風景を見ているのはないのだということを理解したうえで接してあげれば、より安全を確保しあげやすくなることでしょう。
両眼の視力の差に注目!「両眼視機能」を獲得できない場合も…
また、両眼の視力に差があったり、斜視があったりすると十分な両眼視機能(両眼で見たもの(入ってきた情報)を脳で一つにまとめる機能)を獲得できないままになってしまうことがあります。
この両眼視の働きによって私たちは、物を立体的に見ることができ奥行や物との距離を認識できるようになるのです。
両眼視機能が働かないと、一時期流行った3Dの絵本で絵が飛び出して見えたり、3Dテレビやニンテンドー3DSにおいても立体的に認識することができないというわけです。
近視が発症する原因とは?眼筋を上手に休めるのが鍵
近視になる原因は遺伝説・環境説などが言われていますが、まだ「これが正解」と医学的に解明しきれていないようです。
ただ、近年の近視人口の急増から「環境説」が有力になってきています。遺伝なら、この50年ほどで一気に近視人口が増えている原因が説明できないためでしょう。
日本は総人口の3分の1が近視だと言われており、世界の中でも近視が多い国です。
しかし近年では学校にまだ通わないような幼稚園や低学年からの近視が増えています。
親自体がゲーム世代で、我が子と小さい頃から一緒になって長時間ゲームに興じる家庭が随分増え「うちの子はインドア派だから」と容認する親も少なくありません。
近所に公園がなくて運動する機会がなかったり、悪い姿勢でパソコンやテレビなど液晶画面に長時間見入ったりと目を酷使する生活環境が大きな要因と言えるでしょう。
ゲームや読書を長時間すれば誰でも近視になるのか?
暗いところで本を読んだり、テレビを間近で見続けたりしていると視力が低下して近視になりやすいという一般的なイメージは誰でも持っているでしょう。
しかし同じように行動していても、近視にならない人、すぐなってしまう人と差があります。なぜでしょうか。
これは遺伝要因も絡んでいるかもしれませんが、実は本人の生活習慣にも大きく関わっているようです。
同じ読書でも集中してしまうと一瞬たりとも目を離せないタイプの人は、目の筋肉が文字を見るために長時間緊張状態を保っていることになり、近視になりやすくなります。
近視は眼軸長(眼球の前後方向の長さ)が延長するために発症することが判明しており、至近距離のものを長時間見ていると、その眼軸長に目が適応するために起こります。
- 毛様体筋(もうようたいきん)とは
- 光を受けた眼球の水晶体の厚さを調節する眼筋のこと。近くを見る時は水晶体は緊張状態で厚く膨らみ、遠くを見る時は緩んで薄くなります。
目を休めてあげましょう
私は子供のころ親に「寝る前にお星さまを見てから寝なさい」と言われ、ベッドを窓際に置き、寝る前にカーテンの隙間から星を見て寝るのが習慣でした。
その後、塾通い・受験勉強、趣味の読書などで随分目は酷使しましたが、就寝前には星空を眺めていたからか私はずっと裸眼で1.5の視力を維持できていました。
母は自分が近視でメガネが必要なことを嫌がっており、わが子は近視にしたくないと思ってそう言っていたようですが、案外理にかなったことだったのかもしれません。
子どもにも疲れ目はあるの?眼精疲労の解消法
目がショボショボする、まぶたがピクピクする、涙が止まらないなどの眼精疲労は大人がかかるものというイメージかもしれませんが、子供にもあります。
特にスマホやDSなどゲームに夢中になっていると数時間連続で画面にくぎ付けなどということもありがちなので、注意が必要です。
- 子どもがボーっと集中力に欠き、目をよくこすっている。
- 子どもに元気がなく、頭痛に悩まされている。
目のすぐ後ろに脳があることから、眼精疲労が頭痛を引き起こすことはよくあります。
- 他の病気が隠れていないか眼科で診断を受ける。
- ゲームや読書をするときの照明の明るさや姿勢を見直す。
- まぶたに蒸しタオルをのせて温める。
- 目の玉を右回り左周りとグルグル回す目の体操をする。
また目の調子というのは、直接使っているからだけというわけではありません。ストレスと疲れ目にも関連性があると言われています。
いわゆる「疲れが目にくる」ということもありますので、例え子供であっても目をショボショボさせているようなときは積極的にケアをしてあげましょう。
仮性近視と真性近視の違い
子供の視力の発達過程はその時受けているストレスや体調などにも影響を受けるようで、一時的に視力が落ちてしまうということもあります。
「前回の視力検査ではダメだったのに、今回はちゃんとできた」というような話もよく聞かれるので、視力が安定しきらないうちは改善の余地はまだ残っています。
近視は大きくわけて二つの状態があります。まだ近視の前段階の「仮性近視」と眼鏡やコンタクトが必要になってくる「真性近視」です。
- 仮性近視とは
- 正式な医学用語ではなく、日本でのみ通用する呼称。「偽近視」とも呼ばれ、厳密に言えば近視ではない。遠近調整する眼筋の使い過ぎにより一時的に視力が低下するもので眼球自体にダメージはない。早めに治療をすれば回復しやすい。
- 真性近視とは
- 仮性近視から更に進行して角膜が変形すると「屈折性近視」、眼球が変形すると「軸性近視」となり、視力が低下する。変形を伴うため、かなり早期の段階でなければ、治療をしても回復は望みにくい。
いずれかは眼科での早めの診断で判断してもらい、適切な近視治療を始めることが重要です。
眼科での治療方法とは?点眼薬や視力回復訓練機
仮性近視の場合、眼科では点眼薬や「ワック」という視力回復訓練機を使っての治療が行われます。
私の息子も4年生の時に学校の視力検査で右だけが0.7ということがあり、眼科で「ワック」の治療を勧められました。
非常にシンプルな訓練ですが、息子は数回通院してワックを眺めただけで、仮性だったのですぐに回復しました。
目を休めることで近視予防!眼精疲労の解消法と併せて対策を!
視力は発達が非常に緩やかです。逆に言えば悪化も緩やかで、しかも痛みなく進行するため、発見時はかなり悪いというケースが少なくありません。
子どもの視力低下は本人が自覚しにくいので、特に幼いうちは周りの大人が普段の様子をよく見てやり、注意してあげる必要があります!
長時間目を使ったときには目を休めてあげる、長時間のゲームなどで体調不良になっていたり目に違和感がありそうであれば、すぐに眼科を受診したり目の体操をするなどできる対処をしていくように促してあげましょう。
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ゆらゆらさん
私の子供にもお星さま見てから寝なさい、と
言ってみようかな?と思いました。
子供のためにも親も頑張らないとですね🎵 -
くらげさん
私の子供にもお星さま見てから寝なさい、と
言ってみようかな?と思いました。
子供のためにも親も頑張らないとですね🎵
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