月の観察から始めてみるのがおすすめ!子供と一緒に楽しむ天体観測
子どもを育てていると、すっかり忘れていた楽しみや遊びを再発見することがあります。また、自分は興味を持てなかったことに、改めて出会うこともありますよね。天体観測もそのひとつではないでしょうか。
私たちパパママ世代が子どもだった時よりも、今ははるかに情報がたくさん公開されていますし、技術も進んでいます。手軽に天体観測ができるアイテムもいろいろあります。
今年は特に月が美しく見える1年でした。また、素敵な天体ショーはこれからも訪れますし、季節ごとの星座も素晴らしいですよ。子どもが天体に興味を持ったら、家族で一緒に楽しんでみませんか。
極上の月を見よう!満月がキレイに見える不思議なタイミング
いつでも気軽に見ることができる身近な天体、月。でも、意外と知らないことに満ちた、神秘の星でもあります。そんな月が本当にキレイに見えるタイミングを探してみましょう。
家庭で気軽に観察できる!スーパームーンとブルームーン
近年、金環食や皆既月食、スーパームーンやブルームーンなど、素敵な天体ショーがたくさん起きています。みなさんも、一度は「今夜は月がきれいだな」と眺めて見たことがあるのではないでしょうか。
なかでも、最近話題になったのが、スーパームーンとブルームーンです。
- スーパームーン
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月が地球に最接近した時に、満月になること。月の軌道は楕円形なので、月は地球に近づいたり、離れたりしている。
- ブルームーン
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諸説あるが、最近話題になっているブルームーンは、ひと月の間に2回満月がめぐってくること。
最近では、2015年の中秋の名月の翌日が、スーパームーンでした。「中秋の名月が満月なのに、翌日も満月ってどういうこと?」と思った方、実は、中秋の名月の日が満月とは限らないのです。
暦の関係で、中秋の名月の日は「ほぼ満月」ではありますが、完全な満月ではないこともあります。今年は、月齢が完全に満月になったのは翌日でした。しかし、中秋の月も見た目にはほとんど真ん丸です。
つまり、2015年の中秋は、2日連続で名月を眺めることができたのです。特に2日目は完全な満月だった上、月が地球にもっとも近い場所にある、スーパームーンでした。いつもより月が大きくて明るく見えたはずです。
スーパームーンは、普段よりも実際に大きく見えますし、その分非常に明るく見えます。月も太陽も、中天より地平線に近い場所の方が大きく見えるので、東の空に昇ったばかりのスーパームーンは、驚くほど大きく見えますよ。
しかも今年のスーパームーンは、大西洋側ではなんと皆既月食と重なったそうです。最も大きく輝く月がどんどん隠れ、また現れる天体ショーは、本当に神秘的ですよね。
ブルームーンは、2015年の7月に起こりました。7月2日と31日が満月だったのです。次は2018年の1月に起きるそうですよ。しかも、なんと皆既月食と重なるかもしれないそうです。楽しみですね。
最近は天体への興味が高まっているので、スーパームーンやブルームーンも、ニュースや情報番組であらかじめ話題になります。チェックしておいて、見逃さないようにしたいですね。
天体観測は夜間になるので、小さな子どもと一緒には見られない…と思っていませんか。しし座流星群やすい星など、一番きれいに見えるタイミングが深夜や明け方、という天体も少なくありません。
たしかにこういった深夜の観測は小さな子どもと一緒に楽しむのは難しいのですが、お月様なら子どもと一緒に充分楽しめる時間に輝きますよ。満月の日は部屋の灯りを落として、ベランダや窓から家族で月を眺めてみませんか。
月は月齢によって、空に昇る時間が異なります。たとえば、細い三日月は明け方の空や、夕方の空にほんの少しだけ現れるって知っていましたか。では、満月はいつごろ見えるのでしょうか。
満月になっているとき、月は太陽の反対側に見えるそうです。つまり、日没とともに東の空へ昇ってくるということですね。子どもが寝る9時くらいにはかなり高い場所まで昇ってくるので、長時間月の動きを追いかけることができます。
また、スーパームーンは特別な道具がなくても充分明るさを感じることができます。我が家の子どもたちがまだ3歳くらいだったころ「今日のお月さま、なんだか大きくて明るい!」と騒ぎ、実はスーパームーンだったということがありました。
もちろん、スーパームーンやブルームーンではなくても、満月はとても美しいですよね。昇り始めた赤い月も、昇ってゆく金色の月も、昇りきった銀色の月も、それぞれ魅力的です。
1日のうち、こんなに色や輝きを変える天体は、子どもの目にもきっと不思議に見えるでしょう。「さっきまで赤かったのに、もう金色だね」「今度は何色に変わるかな?」と声をかけて、月の変化を楽しんでみてくださいね。
子どもと星空を眺めよう!小さな子どももトライできる天体観測
お月様をたっぷり堪能したら、もっと広い宇宙に視線を向けてみましょう。幼稚園児でも楽しめちゃう天体観測をご紹介します。
どんな季節も楽しめちゃう!四季それぞれの星空観察ポイント
天体観測は、もちろんオールシーズン楽しむことができます。時期によって、見える星座や天体ショーも変わってきます。小さな子どもと一緒に天体観測をするのであれば、無理をさせないことが大切です。
- 冬の天体観測
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もっとも星が美しく見えるのは冬場ですが、深夜は寒気が厳しく乾燥もします。インフルエンザなどの怖い感染症も大流行する季節なので、免疫力低下を防ぐためにも寝不足になってまでするなどは絶対に避けましょう。
冬場は早く暗くなるというメリットがあります。また、夜はイルミネーションというお楽しみもありますよね。
街中でイルミネーションを見て、帰りに夜空を観察してもよいでしょう。
冬場は、三ッ星が並ぶオリオン座や、W形のカシオペア座など、よく知られる星座が見られます。上空の風が強いと、星がちらちらと瞬いて見えることもあり、とっても美しいですよ。また壮大な北斗七星もキレイに見えます。
- 夏の天体観測
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夏場は暗くなるのが遅いのですが、夜も寒くないので気楽に天体観測が楽しめます。虫除けだけはしっかりして、夜空の散歩を楽しんでみましょう。ホタルを見て、その帰りに夜空を眺めても良いですね。
夏場は、天の川が美しく見えます。また天の川をはさんで、織姫・彦星を見ることもできますよ。こと座のベガと、わし座のアルタイルが、織姫と彦星です。そこにはくちょう座のデネブを加えると、夏の大三角形になります。
- 春・秋の天体観測
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夜も比較的寒さが厳しくないので、小さな子どもとの天体観測も気軽に楽しめる季節です。特に秋は中秋の名月があり、空への関心が高まりますよね。
小さな子どもと天体観測を楽しむ時の、安全を守る注意ポイント
天体観測は夜間なので、足元に注意する必要があります。普段土地勘が無い場所だと、水の流れの速い側溝や水路などにも気付きにくいので、充分注意して出かけましょう。歩きながらの観察は大変危険です。
観察する場所を決め、足場や周囲の安全をしっかり確認してから天体観測をスタートしましょう。子どもが「早く早く!」とせかしたら、「星は何万年も前から同じ場所で光っているんだよ、逃げないから大丈夫」となだめてくださいね。
子どもは珍しい夜のお出かけではしゃいでしまうことがあります。必ず手をつなぎ、常に所在を確認するようにしてくださいね。できれば子ども1人に対して大人が1人つき、声をかけあって観察しましょう。
また走る車の中では必ずチャイルドシートに座らせてしっかりベルトをしめ、窓やサンルーフから手や首を出さないように注意しましょう。車のドアを開けたままの走行は大変危険です。絶対にやめましょう。
実際に出かけてみよう!天体観測に持っていくと便利なアイテム
子どもと一緒に天体観測に出かける際、持っていくと便利なアイテムをご紹介します。
- 天体図鑑・星座の図鑑・星座早見表など
- 天体望遠鏡・三脚
- 懐中電灯(足もと用・できれば赤色LEDライト)
- 虫除け(夏場)
- 防寒具・毛布(冬・春秋)
- レジャーシート
- スマートフォン
天体望遠鏡や三脚は、天体観測に慣れたパパママならぜひ持参しましょう。手持ちの双眼鏡があれば持っていきましょう。初めて購入した場合は、おうちの庭やベランダである程度操作に慣れてから、野外で使用するとよいでしょう。
はしゃぎまわったり、怖がったりする小さな子どもをなだめながら、暗い場所で慣れない天体望遠鏡をセッティングするのは至難の業です。また、持っていない場合は無くても意外と楽しめますよ。
懐中電灯は、暗闇に目を慣らすためにも眩しくない赤色LEDライトがおすすめです。
周囲に、天体観測を楽しんでいる人が他にいるようであれば、懐中電灯やスマホなど光が出るものの扱いには充分注意しましょう。天体観測のエチケットです。
夏場は虫除けが欠かせませんし、冬は防寒が重要です。また春・秋は意外と夜冷え込むことがあるので、必ず1枚多めに持っていきましょう。温かい飲み物も、体を芯から温めてくれるのでオススメです。火傷には注意してくださいね。
【グーグルスカイマップ&星座表】天体観測の必須アイテム
必需品の中にスマホがあるのはなぜ?と思った方、実はとても便利なアプリがあるんです。星座表や天体図鑑を暗い中で見るのは、ちょっと不便ですよね。そこでおすすめしたいのが、スマートフォンの人気アプリ、グーグルスカイマップです。
グーグルスカイマップの説明https://play.google.com/store/apps/details?id=com.google.android.stardroid&hl=ja
グーグルスカイマップは、無料でダウンロードできるAndroid向けのアプリです。見たい方角にスマホをかざすだけで、そこに見えている星座や恒星を表示してくれます。天体観測中に端末画面の光を落としてくれる夜間モードもあります。
iPhone派の方には、「星座表」というアプリが人気です。また、同じ名前ですがグーグルスカイマップとはちょっと違う「スカイマップ」というアプリもあります。機能はグーグルスカイマップとほとんど同じですが、表記は英語になります。
こういったアプリがあれば、方位磁石でいちいち方角をチェックする必要もありません。夜間は特に便利ですが、昼間も星座や天体の勉強ができて、充分楽しめますよ。
家族で楽しめる!子どもに贈りたい、天体望遠鏡&天体図鑑
夜空や宇宙に興味を持ったとき、ナビゲーターになってくれるのが天体望遠鏡や天体・宇宙図鑑です。小さな子どもから使える、オススメのアイテムをご紹介します。
小さな子どもでも安心して使える!初めての天体望遠鏡
せっかく子どもが天体に興味を持ったなら、やっぱり天体望遠鏡を買ってあげたいですよね。でも、天体望遠鏡はとても高価な精密機器です。安いものでも数万円しますし、素人ではなかなか良いモデルがわからないものです。
さらに、小さな子どもだと、せっかく買った天体望遠鏡にすぐ飽きて押し入れにしまいっぱなし…なんてことにもなりかねません。そこで、とってもお得で、しかも飽きずに楽しめる望遠鏡をご紹介します。
10分で完成!組立天体望遠鏡15倍
http://goo.gl/B0ovX7
現在、通販サイトでは2千円前後で購入できます。三脚用ねじ穴がついているので、手持ちの三脚に合えば取り付け可能です。
軽いので小さな子でも扱いやすく、工具の必要なくパパが10分で組み立てられる優れものです。すばるやアルビレオなども見えますよ。
http://goo.gl/f9dzzg
こちらも通販で、3000円前後とお手頃価格です。もちろん説明書つきです。実は我が家も買ったのですが、本当に組立はたった10分で完成しました。月はクレーターまでハッキリ見えて、感動ものです。慣れると土星も見えるそうですよ。
ピントの合わせ方にちょっとコツが必要なので、組み立てたら昼間遠景でピントを合わせる練習をしてみましょう。慣れれば小学校高学年くらいの子なら自分で調整できます。また、倍率が上がるとブレも大きくなるので、三脚は必需品です。
子どもへのクリスマスプレゼントや誕生日プレゼントに、これらの組立天体望遠鏡はぴったりではないでしょうか。また、こちらと同じ星の手帖社から販売されているこども天体観察図鑑には、ポケット星座早見盤もついています。
せっかく天体観測に初チャレンジするのに望遠鏡がないと寂しい、でも壊されないか心配…というパパママにおすすめです。難しい操作の必要もないので、届いてすぐに楽しめますよ。
星空の魅力をまず知ってほしい!というパパママには、子どもと一緒に宇宙の美しさを堪能できるこんなおもちゃがおすすめです。
http://goo.gl/29FbS1
立体天体図鑑、ともいえる、とっても贅沢なおもちゃです。自分で操作するなら、対象年齢は8歳からになっています。小さな子どもが使用する際は、パパママがお手伝いしてあげましょう。
顕微鏡や双眼鏡のようにのぞくタイプですが、内容はプラネタリウムのような装置です。いろいろな星空を部屋の中で楽しむことができますよ。お値段は、Amazonなど通販サイトで格安になっています。
子どもより先に、パパママが夢中になってしまうかもしれませんね。
家庭に1冊は欲しい!見ているだけでもうっとりする天体図鑑
定番の宇宙・天体図鑑にも、魅力的なものがたくさんあります。
宇宙のえほん図鑑
http://goo.gl/8hV73h
はじめて宇宙の図鑑に触れる子どもにぴったりの可愛い図鑑。特にオススメなのは、本の中央部分に太陽系の惑星の模型がついている点です。実際に丸い天体がクルクル回る姿を想像しやすいのではないでしょうか。
宇宙(小学館の図鑑NEO)
http://goo.gl/3tLZkW
図鑑といえばコレ!という、現在の図鑑の人気シリーズです。宇宙の写真やイラストの美しさに、小さな子どももうっとりしてしまう内容になっています。専門的な知識も盛りだくさんで、中学生~大人まで楽しめます。
同じシリーズの「星と星座」・「地球」も一緒にプレゼントすると、相互に知識が深まります。特に天体観測前には、「星と星座」がおススメですよ。
宇宙(講談社の動く図鑑MOVE)
http://goo.gl/Yws64Y
図鑑だけじゃ物足りない!というファミリーには、講談社の動く図鑑MOVEシリーズはいかがでしょうか。とってもキレイなイラストと写真で人気の高いシリーズです。
特に注目したいのは、NHKの特典映像がついている点です。1時間近くの映像つきで、宇宙の素晴らしさがギュッと詰め込まれたDVDのファンも多い逸品です。大人もハマると評判の図鑑です。
図鑑で宇宙の美しさや不思議にハマって、将来宇宙飛行士を目指したい!と言い始めるかもしれません。子供の理数ばなれが問題視されている今、理科が勉強になる前に、宇宙の魅力に親しんで欲しいですね。
帰宅時間も楽しくなる!?子どもと一緒に天体観測デビュー!
子どもと一緒に天体観測を始めると、どんどん星や星座の名前を覚えて、夜空を眺めることが楽しくなります。いつもは居眠りしていた帰宅までの時間も、思わず電車の窓から星を探してしまうかもしれませんね。
現在、子どもたちは小学4年生で天体について学び始めます。また、5年生では気象なども学びます。
天体観測で方角についての感覚などを身につけておくと、のちの学習にもとっても役立ちますよ。
何より、天体観測には無限のロマンが詰まっていますよね。日本人宇宙飛行士もどんどん活躍していますし、はやぶさ2も打ち上げられました。子どもの夢を育ててあげるためにも、親子で天体観測を始めてみませんか。
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