子供の体に水イボ発見!原因や感染経路は?病院での治療法やセルフケア

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2018/03/07

子供の背中に水いぼを発見している様子

水イボの正式名称は「伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)」と呼ばれています。

水イボは治療が遅れてしまうと、どんどん広がってしまい治るまで時間がかかってしまう病気です。

1つ見つけたら、広がる前に治療をすると感染を防ぐことができます。まずは水イボの原因や特徴を1つずつ見ていきましょう。

水イボの感染経路や原因・特徴について

水イボは主に、接触感染が多く水イボのウイルスが人から人へ付着することによってどんどん広がっていきます。

しかし、肌の表面には、ウイルスなどの侵入を止める角質層、というバリアがあり肌を守ってくれるので肌の表面にウイルスがついても感染することはありません。

感染する主な原因は、皮膚にキズがあるときやアトピー性皮膚炎などの症状があるなどの傷口からウイルスが侵入して感染することが多いといわれています。

水イボは接触感染!タオルやビート板を介して移る

水イボの感染は「ポックスウイルス」というウイルスが原因で感染します。水イボが潰れて、中から飛び出したウイルスが皮膚に付着することによって感染します。

しかし、プールや水の中で感染することはなく、主にビート板やタオルに付着したウイルスを接触することにより感染するといわれています。

直接患部に触っていなくても、タオルや衣服にウイルスがついて触れたものからさらに広がっていきます。

  • プールのビート板を介して接触感染
  • タオルや洋服にウイルスが付着して感染
  • スポーツで肌に触れた場合の感染

肌を露出することが多いときに感染することが多いため、ほとんど自分では気づくことがありません。

感染してしまったら、体をきれいに洗い流し、プールの利用を避けタオルなどの共有も控えましょう。

水イボの潜伏期間と症状

水イボに感染すると、2~7週間ほどの潜伏期間を経て症状が体に出てきます。顔や身体、手足全てに広がってくることがあり、子供は特に広範囲に症状が出やすいようです。

水イボの形状は、白い光沢のある直径2〜5mmくらいのブツブツで、中には、1cm以上大きくなるものもあります。

このブツブツは痛みや痒みはありませんが、ブツブツを潰してしまうと、ウイルスが出てしまい触った場所へ徐々に増えていきます。

大人には移ることがない水イボですが、小学校1~2年生になる年齢では水イボをほとんど見かけることがありません。

水イボは複数かたまって出てくる

顔、身体、手足など体のいたることろに出てきます。同じ場所に複数かたまって出てくるのが特徴です。反対に頭や手のひら、足のうらはできにくいとされています。

  • お腹
  • わきの下
  • 太もも
  • お尻
  • 背中

比較的皮膚が柔らかい場所に集中して出てくることが多く、治療は特に痛みを強く感じやすい傾向があります。

水イボが出たら受診する病院および治療・薬

水イボの治療は小児科でも皮膚科でもどちらでも大丈夫です。しかし、病院によっては「とらずに様子をみましょう」と言われたり「ピンセットでとりましょう」と言われたりとまちまちです。

小児科
症状を見て診断は出されるが、小児科ではピンセットでとるのを反対しているところが多く、自然治癒を勧めて様子をみることが多い。小児科で診断を受けた後、皮膚科で治療をした人が多かった。
皮膚科
ピンセット治療の場合、麻酔テープを使って痛みがないように配慮してくれるところもあるが、逆に麻酔テープを使わずに押さえつけて取ることもある。治療方法がたくさんあるので選びやすい。

皮膚科でできる治療は4つ!

皮膚科では一般的に、ピンセットを使ってとる方法を勧められます。それ以外にも、治療ができるものがあります。

  • ピンセットを使って水イボを1つずつとっていく
  • スプレーで液体窒素を吹きかけて水イボの細胞を凍らせる
  • 硝酸銀ペーストで灼く
  • 水イボに乳酸ピーリング剤を塗布

どの治療を行うかは医師と保護者が相談しながら、勧めていくことが大きいでしょう。子供が1番安心できる治療をさせてあげたいですね。

1.ピンセットを使って水イボを1つずつ除去する

病院で行われる一般的な治療として、ピンセットを使って水イボを除去します。確実に水イボを除去できる方法ですが、痛みをともないます。

病院によっては30分~1時間前に水イボ部分に局所麻酔のテープを貼ってから治療をします。

しかし、皮膚の表面に見える水イボを一度に全部除去しても、潜伏中の水イボが残っている場合がありますので、数日から数週間後に新たな水イボが出てくる可能性があります。

その場合は、さらにピンセットで除去し治療を行います。最終的に治癒するまで、3~5回通院して水イボを取ることがあります。

2.スプレーで液体窒素を吹きかけて水イボの細胞を凍らせる

綿棒に液体窒素を染み込ませ、水イボに押しつけたり、液体窒素を吹きかけたりして細胞を凍らせる方法です。これを何回か繰り返すと細胞が破壊され、かさぶたとなって剥がれ落ちます。

液体窒素の治療は部位によっては痛みが強いこともありますので、子供でもできるのかどうか病院で確認してから行うといいでしょう。

3.硝酸銀ペーストで灼く

水イボのひとつひとつに硝酸銀ペーストをつける方法です。炎症反応が起きて数週間で治ります。痛みもなく短時間で治りますが、月に4回ほど通院が必要です。

硝酸銀の付着した皮膚が黒くなるため、目立ってしまいます。皮膚が弱い子供はただれる可能性もありますので医師と相談しましょう。

4.水イボに乳酸ピーリング剤を塗布

乳酸ピーリング剤を水イボに塗布したのち、数分後ふきとります。1週間に1回のペースで塗るため痛みを伴わない分、治療回数が長くなります。

続けていくと、水イボが少しずつ小さくなり減っていきます。

病院から処方される薬

病院では外科的な治療以外にも、内服薬を処方されます。病院で水イボ治療と、薬を続けることで、次回の受診時には水イボの悪化が治まったり、小さくなったりしていることもあります。

漢方のヨクイニン
ハトムギから作られる漢方薬で、皮膚科で出される最もポピュラーな内服薬です。ヨクイニンは肌の角質を取り除き、肌のターンオーバーをアップさせる効果があります。

ハトムギ茶の味なので、比較的子供でも飲みやすい薬です。

軟膏のリンデロン
リンデロンは皮膚の炎症を抑えるための塗り薬で、水イボで処方される一般的な外用薬です。炎症による赤みを抑える働きと、かゆみや痛みを和らげる効果があります。

ステロイド剤ではありますが、薬の強度も5段階中3番目なので、短期で使う場合それほど心配する必要がないとされています。

気になる場合は医師に確認しましょう。

家でもできる!水イボのセルフケア

病院に行く時間がない場合、家でできる水イボのケアがあります。

リングピンセットでとったり、イソジンきず薬・イソジン軟膏を塗る方法、ヨクイニンやハトムギ茶を飲ませてゆっくり水イボを治療したりすることもできます。

イソジンのきず薬やヨクイニンは、ドラッグストアで購入することができ、子供でも飲めることから家でのケアでは一般的に使われています。

▼水いぼをピンセットでケアする方法についてはコチラも参考にしてみて!

▼イソジンで水いぼケアについてはコチラも参考にしてみて!

▼ハトムギで水いぼ対策についてはコチラも参考にしてみて!

水イボは自然治癒で治ることも!

水イボは、数か月で自然治癒すると言われますが、自然治癒までの期間は個人差があり、何もしなくても1ヶ月後に消える人もいれば、完全に消えるまで1年以上かかる人もいます。

しかし、長期的に時間をかければ必ず治癒するので、基本的には何もしない、という自然治癒は理想的な治療方法といえます。

水イボを広げないためにできること!広がる前の予防法

二次感染や水イボの広がりを防ぐために、患部に絆創膏を貼ってウイルスを潰さないようにしたり、しっかり保湿をするなど万が一のために備えましょう。

  • できた水イボを触ったり、掻いたりしないようにする
  • 保湿をしっかり行い、感染を防ぐ
  • ウイルスを潰さないようにするため絆創膏やガーゼなどで覆う
  • 体をしっかり洗い、清潔な肌を保つ

上記のことを予防するだけでも、感染が抑えられます。清潔な肌を保ったり、保湿をしっかり行うなど日頃から実行していると安心ですね。

プールや兄弟の感染対策とマナーについて

昔は水イボになったらプールは禁止、とされていましたが平成27年5月に日本臨床皮膚科医会・日本小児科皮膚科学会・日本皮膚科学会の統一見解として「プールの水ではうつらないので入ってもかまわない」と水イボを理由に禁止する必要がない旨の資料を提出しました。

兄弟やお友達に移してしまわないように、マナーについて考えましょう。

水イボに絆創膏やガーゼで固定する

プールだけではなく、普段の生活から絆創膏やパッチをつけて感染を防ぎます。とくに園では感染が広がりやすいのでお友達に移してしまうことがあります。

汗をかいたときは剥がれやすくなるのでガーゼで固定したりすると安心です。

浮き輪やビート板、タオルの貸し借りはしない

浮き輪やビート板、タオルなどにウイルスがついている場合があります。貸し借りをせずに、自分の物だけを使うようにしましょう。

もし、誤って使ってしまった場合はしっかりシャワーで肌をきれいに洗い流しましょう。

肌を露出せずラッシュガードを着用する

水イボは感染すると思っている人もたくさんいます。水イボが見えているとトラブルの原因にもなりかねません。

肌は露出せず、ラッシュガードを着用します。水着から水イボが見えてしまう場合は、防水パッチを貼るなどして対処しましょう。

プールが禁止の園もあるので先生と相談を!

水イボでもプールは大丈夫、と思っていても園によっては二次感染を防ぐためにプールを禁止しているところもあります。

園側の対応に感情的にならず、冷静に事情を説明しながらどうすれば入れるのかを相談し、様子をみながら進めていきましょう。

兄弟で感染しないためにできること!

兄から弟、弟から赤ちゃんに、次々と水イボが移ってしまいびっくりすることがあります。まずは広がりを防ぐためにできることがあります。

  • 兄弟別々にタオルを別けて、同じものを使わないようにする
  • 家にいる時は長袖・長ズボンを着用させるなどして肌を露出させない
  • 肌が露出して水イボが見えている部分には、絆創膏やパッチを貼る
  • お風呂上りや乾燥が気になるときに、兄弟でしっかり保湿をする
  • 水イボを引搔いてしまわないように、爪を短く切っておく

感染力の強い水イボに1番移りやすいのが、毎日一緒に生活をしている兄弟だと言われています。子供は知らないうちに同じタオルを使ってしまったり、興味本位で水イボを潰してしまったりします。

兄弟に広がらないようにするために、まずは肌に直接触れるタオルやハンカチなど徹底してわけてしまうことです。

子供が誤って水イボを潰してウイルスの付着を防ぐためにも、普段使うおもちゃや気になる物は消毒をしたりして防ぎましょう。

水イボは感染力が強い病気!水イボはゆっくり時間をかけて治そう

水イボは登園やプールも禁止されていないことから、比較的安心できる病気です。

しかし、感染力が強いので早期治療に努めていても、いつの間にか違うところにできていた…という場合も少なくありません。

まずはお友達にうつさないためにも、肌をしっかり保湿したり、絆創膏でのカバーや、プール時にラッシュガードを着用するなど、しっかりケアをしましょう。

時間をかけてゆっくり治療をしていけば自然に治っていくものです。今は痛くない治療法もたくさんあるので、医師と相談しながら子供の負担にならない治療を進めていくことが大切です。

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