バビンスキー反射について。2歳過ぎてもあると錐体路障害の可能性も…
“バビンスキー反射”は、赤ちゃんの“原始反射”の一つとして、認知度の高い反射です。
「何となく聞いたことがある」という方も多いのではないでしょうか?実際にテレビや我が子のその姿を見たことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。
赤ちゃんのバビンスキー反射について、私たち大人に起こる反応との違いも含め紹介します。
この記事の目次
バビンスキー反射は足が正常に発達するために必要な反射!
バビンスキー反射とは、赤ちゃんの足の裏をこすると、足の指が甲側にグーっと反る(曲がる)原始反射のことです。細かく述べると、親指が甲側に反り、他の4本の指は外側に開きます。
この反射を発見したフランスのジョセフ・バビンスキーという医師の名前から、日本ではこの反射はバビンスキー反射と呼ばれるようになったようです。
ちなみに私たち大人は、足の裏をくすぐられた際にはグッと内側に指が曲がりますよね。
バビンスキー反射を確認してみよう!かわいいけれどやりすぎには注意!
バビンスキー反射は、家庭で簡単に確認をすることができます。しかし、ただくすぐるのとは、少しやり方が違います。
以下の方法で確認をしてみてくださいね。
- ベッド等に赤ちゃんを仰向けに寝かせる
- 赤ちゃんの左足首で反射の確認をする(ママが右利きである場合。左利きの場合は逆。)
- 赤ちゃんのかかとをママのてのひらに乗せる。この際、指が天井を向くようにする
- ママの指で、赤ちゃんの足の裏をかかとから小指に向かってそっとさする(外側をさする)
握ったりこすったりする際にあまり力を入れすぎると赤ちゃんがびっくりしてしまいますし、やりすぎると負担をかけてしまいます。
バビンスキー反射はとても可愛いですが、やりすぎないよう楽しんでみましょう。
いつからいつまで?お腹の中から見られ始める、一方出現しない場合もある!
バビンスキー反射は、赤ちゃんがお腹の中にいる頃(20週頃)には確認できるようになる反射です。
バビンスキー反射は神経系や足の正常な発育のサインである一方、他の原始反射とは異なった“病的反射という見方もあるようです。
病的反射は、健常な人には出現しない反射であり、赤ちゃんにもこの反射が起こらない場合もあります。
「病的」と名前がついていると心配になりますが、このようにごく自然な原始反射なのですね。
ちなみに、バビンスキー反射は正常な子供では2歳頃には消失します。
2歳以降も反射が残ると、運動神経系の障害が心配に…!
しかし、まれに2歳を過ぎても反射が消失しない場合があります。この場合には、錘体路(すいたいろ)障害が疑われます。
錘体路とは、自分の意思で体を動かす神経経路です。自分の意思で体を動かすことを随意運動と呼び、錘体路に異常が起こっていると、この随意運動が不自由になるリスクがあるのです。
立つこと、歩くことをはじめ、運動全般に支障が出てくるため、3歳近くになってもバビンスキー反射が残っている場合には、かかりつけ医への受診や健診時に相談をしておいた方が良いでしょう。
大きくなっても消失したはずのバビンスキー反射がまた見られている場合には、早急に相談をしてくださいね。
バビンスキー反射と似て非なる足底反射!特徴と違いを知ろう!
また、バビンスキー反射とよく似ていて混同されがちな反射に、“足底反射”というものがあります。
バビンスキー反射と向きが逆で、いずれも生後しばらくは正常な反射ではありますが、足底反射は生後9ヶ月頃には消えるのが正常です。
この場合も、早目に受診や相談をしておきましょう。
バビンスキー反射とよく似ていて混同しがちですが、特徴や時期が違うので覚えておくと良いですね。
不安になりすぎず、今だけの反応を楽しもう!
バビンスキー反射をはじめ原始反射は、適切な時期を過ぎても消失しないと障害が疑われるとことがあり、「ちゃんと消えるのかな?」とママは不安になってしまうかもしれませんね。
原始反射はとっても可愛い反応です。あまり不安になりすぎず、今だけの反応を楽しんでみてくださいね。
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