妊娠超初期症状と風邪は似ている！違いに気付き妊娠を知ろう

身体がだるくて熱っぽい…。病院に行きたいけれど、近頃の問診票には必ずと言っていいほど「女性の方へ＿妊娠中ですか？」という文言が書かれています。

しかし、生理周期が乱れている方は、風邪なのか妊娠しているのか判断がつかないことがあります。

風邪と妊娠（超）初期症状はとても似ているのです。

もちろん、症状には個人差がありますが、赤ちゃんからのサインに早く気づく為にも、妊娠超初期症状にはどのようなものがあるのか・風邪との違いはどのような点があるのかを見ていきましょう！

妊娠は高温期！基礎体温の計測は基本中の基本です！

自分の基礎体温を知り、基礎体温表を作っておくことはとても大事なことです。

生理周期が乱れている人であっても、前回生理から次の生理まで、基礎体温表を見て高温期と低温期の２層ができていれば、ちゃんと排卵が行われていると言えます。

低温期がずっと続いていて、基礎体温表が２層にならない人や、２層になっていても低温期・高温期どちらかの期間が短すぎる人は、一度婦人科を受診すると良いでしょう。

通常、妊娠は高温期で発覚され、低温期の状態で妊娠することは殆どあり得ません。排卵日を迎えると、基礎体温は高温期に入ります。

ずぼらな私は、毎日体温をメモしてグラフを作るのが面倒だったので、計るだけで基礎体温を知らせてくれて（要継続）、グラフも作ってくれる婦人体温計（株式会社ニシモトのプチソフィア）を使用していました。

今では、スマートフォンに基礎体温データが転送されるような婦人計もありますので、ご自身が使いやすいものを選んでみてください！

私の場合、生理周期が安定せず乱れていたのですが、生理から生理の１サイクル内で、高温期と低温期の２層はちゃんと作られていたので「排卵はできているんだ」と思えました。

妊娠の可能性だけでなく自己管理の為にも日頃から基礎体温を計測する習慣をつけておきましょう！

100％無いとは言えない低温期での妊娠

通常妊娠は高温期で気づくものですが、低温期で妊娠陽性反応が出ることも100％無いとは言い切れません。

その理由としては下記のようなことが考えられます。

• もともと基礎体温が低く、低体温と高体温の温度差があまりない場合
• ストレスでホルモンバランスを崩している場合
• 尿たんぱくが高い場合

やはりこのような点からも、自身の基礎体温を知っておくことはとても重要であると言えます。

市販の妊娠検査薬は、尿の反応により陽性・陰性の判定を出します。しかし、ストレスや体調によりホルモンバランスが崩れていたり、尿たんぱくが高くなってしまう場合は、妊娠していないのに、誤判定で妊娠の陽性反応が出ることもあります。

風邪との違いは？妊娠超初期と呼ばれる時期と症状について

妊娠超初期症状とは、だいたい妊娠０週から３週辺りに現れる症状を指します。 この時期によく見られる症状について述べる前に、妊娠周期の数え方を解説いたします。

妊娠周期のカウントは最後の生理開始日から！

よく聞く「妊娠○週」という表現ですが、いつからの日数を数えているかご存知でしょうか。

婦人科で「妊娠12周期目に入っています」と言われたら、最後の生理開始日を0日目として、そこから11週を経過していて、12週目に入っている状態を言います。

通常生理は１週間前後続きますので、妊娠０週～１週は生理中である可能性が高いです。そう考えると妊娠２週・３週で現れる症状というのは正に「超」初期症状と言えるのです。

妊娠超初期と風邪の似ている症状

妊娠超初期に出る兆候にはどのようなものがあるのでしょうか。よく聞くのは下記のような症状です。

• 微熱
• 倦怠感
• くしゃみ、鼻水、咳
• 頭痛
• 腹痛

このように、とても風邪の症状に似ています。

妊娠は高温期の状態で判明することがほとんどですので、常に微熱を伴っている状態です。

ホルモンの影響で神経も過敏になりますので、普段はあまり反応がなかったアレルゲンに反応してしまうことがあり、くしゃみや鼻水などの症状が出る人もいます。

咳に関してですが、「妊娠とウィルスは無関係なので妊娠初期症状に咳はでない」という話もよく聞きます。

しかし、アレルギー反応で咳が出る人もいますし、口腔内の水分が減ることで喉が渇きやすくなり、咳が出やすくなることもある為、一概に「咳が出るから妊娠ではない」とは言い切れません。

私も妊娠超初期に咳が出ていました。体質で生理周期が乱れていましたし、基礎体温が高温なのも「風邪かな？」と思っていました。

妊娠超初期の風邪とは異なる症状

続いて、妊娠超初期症状と風邪症状の違いについて説明いたします。もちろん、体質による個人差がありますので、全ての人に当てはまるわけではありません。

• 頻尿
• 風邪薬を飲んでいるわけでもないのに異様な眠気
• 生理前に見られる胸の張りや下腹部の痛みがあるのに生理が来ない
• 嗜好の変化（お酒を飲みたいと思わない。好物を食べてもおいしく感じない等）
• 胃の不快感・匂い過敏・吐き気・食欲不振又は過食
• 肌荒れ
• 情緒不安定
• 便秘または下痢

全て妊娠によってホルモン分泌が増えた為に出る症状です。妊娠すると、女性ホルモンの一種である黄体ホルモン（プロゲステロンと呼ばれる）の分泌が増えます。

プロゲステロンは、女性の身体を「ママのからだ」にするのに非常に重要なホルモンです。

嗜好の変化は、つわりの症状とも言えます。妊娠初期からつわり症状が出る人もいるのです。

つわりの症状は人それぞれですので、嗜好の変化だけでなく、匂いに敏感になったり、吐き気を感じる人、胃がムカムカする人、逆に食べても食べても、満腹感が得られないという症状が出る人もいます。

上記以外にも、ご自身で「普段の風邪では出ない症状なのに、だるいな～。不調だな～」と感じることがあれば、まずは妊娠を疑い、むやみに市販の風邪薬や頭痛薬などを飲むのはやめましょう。

埼玉成恵会病院のHP内にある薬剤科Q&Aのページにもこの内容が書かれています。

妊娠３週まで：胎児の奇形はないと考えられる。ただし、薬に残留性があるもの（風疹生ワクチンや金チオリンゴ酸ナトリウムというリウマチ剤など）は注意が必要。

引用…埼玉成恵会病院＿妊娠と薬

妊娠4週以降の妊娠初期についても、薬剤の影響が詳しく書かれていますので参考にしてみてください。

しかし、いくら「大丈夫」と言われても、病院を受診しないと正確な週数が分からないことや「飲んでしまった。どうしよう…」と、妊娠中悩んでストレスを抱えながら過ごすこととなります。

出血があっても生理だとは限らない！着床出血の場合も

私の経験ですが妊娠超初期は、風邪っぽい症状に加えて妙にイライラしていたのと、下腹部痛と胸の痛み（衣服が擦れるだけでも痛かったです）がありました。

そんな時、少々厄介なのは、生理と勘違いしてしまいそうな出血が起こる場合があることです。

受精卵が子宮内に着床することで生じる出血で、着床出血と言います。着床出血と生理による出血との違いは下記の点です。

• 生理より少量である（ただし個人差あり）
• 生理に比べて鮮血っぽい色である
• 出血があっても基礎体温が下がらない

通常、生理がくると基礎体温が下がり14日前後低温期が続きます。ですが、着床出血の場合は、基礎体温が下がったとしても一時的なものですぐ高温期に入ります。

出血があったからといって「生理がきた」と思い込まず、基礎体温表と併せてみておきましょう。

足の付け根や腰に違和感を抱く人も多いです！

妊娠超初期症状として意外と多いのは、足の付け根の違和感や腰痛という症状です。

私は、歩く度にチクチク痛みいつもなら徒歩15分程度の距離を休憩しながら歩いた為、倍の30分を要してしまいました。

あまりの辛さに何か大きな病気が潜んでいるのでは！？と疑ってしまうくらいでした。しかも全く妊娠に気づいていなかったので、ハイヒールで歩いてしまっていました（汗）。

足の付け根や腰に違和感を伴う理由は主に下記の２点です。

• 骨盤が広がってきている為
• 子宮が大きくなり始めることにより、子宮を支える靭帯が伸びる為

風邪だと思っても判断がつかなければ婦人科で検査を！

「妊娠ではなく単なる風邪のような気がする…」と思っても、生理が遅れていたり高温期が続いているようなら、自己判断をせず婦人科を受診しましょう。

医療機関での検査は、市販の検査薬よりも正確です！

市販の妊娠検査薬には「99％の正確性」と書かれていますが、稀に妊娠しているのに陰性の判定がでてしまったり、妊娠していないのに陽性判定が出てしまうことがあります。

より正確な妊娠判定は医療機関での検査です。医療機関での検査が市販の妊娠検査薬よりも正確なのには、下記のような理由が挙げられます。

• 医療機関で使用する妊娠検査薬は「誤判定」を防ぐ為、尿中のｈCGホルモン（受精により分泌されるホルモン）の量が確実に妊娠していると考えられる量（50mIu/ml以上）で陽性反応を示すものを使用しているところが多い為
• 尿による妊娠検査以外にも、子宮内を診る為超音波検査を行ってくれる

市販の妊娠検査薬は、ｈCGホルモン量が25Iu/ml以上で「陽性」と出ますので、偽陽性判定が出る場合があるのです。

今思うと妊娠症状に気づいたのは、本当に超初期だったのでしょう。

初回の陰性反応が出た時は、「フライング」とも言える時期でしたが、私はもともと生理が来ない月もあったりするなど周期がひどく乱れる体質だったので、フライング検査をしていることにすら気づけませんでした。

10ケ月後、無事に元気な赤ちゃんを出産できたわけですが、あの時「ママ～！私はここにいるよ！」と我が子が知らせてくれていたのかな？と思っています。

妊娠していないのに陽性反応が出てしまう場合

市販の妊娠検査薬では、稀に妊娠していないのに陽性反応が出てしまうことがあります。その理由としては、下記のようなことが考えられます。

• 閉経期やストレスによりホルモンバランスが崩れている
• 尿の異常（糖尿・血尿・たんぱく尿）
• 化学的流産

「化学的流産」というのは、受精はできたものの受精卵が子宮内にて発育できずに出血してしまうこと（流産）であり、受精したことによって陽性判定が出てしまうのです。

化学流産による出血は、通常より子宮内膜が厚くなっている為、普段の生理より重く、強い痛みを感じることがあります。

化学流産は誰にでも起こり得ます。化学流産をしていることに気づかない人が多いほどです。

着床する前段階での流産（つまり医学的に「妊娠」と言えない段階での流産）である為、流産の回数にはカウントしません。

ですので、「陽性の反応があったのに生理がきてしまった」と化学流産していることに気づき、ショックを受ける人も多いのですが、化学流産を繰り返すからと言って「子供ができない」というわけでは決してありません。

自律神経の乱れや冷え性など、ちょっとした体質の変化で化学流産になることがあるのです。

いずれにせよ市販の検査薬で一度陽性反応があった方は、必ず婦人科を受診するようにしましょう。

妊娠に気づけることは、赤ちゃんを守れることにつながる！

結論としては、妊娠なのか風邪なのか判断がつかない場合は婦人科を受診するのが１番です。

ただ、妊娠超初期症状を知っておくことにはメリットがあります。何といっても、早い段階でお腹の赤ちゃんを守れることです。

• ヒール靴をペタンコ靴にかえる
• お腹をしめつけない服を着る
• お腹を守る行動をとることができる
• 薬を服用しない
• 飲酒、喫煙をしない
• カフェインの摂取を控える
• 葉酸サプリを早い段階から摂取できる