エアコンの節約術でお財布にも環境にもECO!抑える方法とNGな使い方

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2018/08/29

酷暑と呼ばれている昨今は、地域によって40℃近い気温が続いているところもあり、エアコンは1日中つけっぱなし…というご家庭も多いのではないでしょうか。

自宅にいても熱中症になるため、今はエアコンが必要不可欠ですが「夏場の電気代が恐ろしい」という声も聞こえてきます。

とは言え、省エネのエアコンに買い替えたくてもお値段が張るし、かんたんには考えれないですよね。

ここでは一般的に使われているエアコンで、できるだけ電気代を抑える節約術を説明していきます。

電気代を抑えるエアコンの節約術

経済産業省の調査によると、夏の昼間の在宅世帯の電気使用量のうち、エアコンが58%もの割合を占めていると発表されました。

また2017年総務省統計調査では、5月と7月の2人以上世帯の電気使用量を比較すると、約3000円程上がり、エアコンの使い方や使う時間、長さによってはもっと電気代が上がる可能性もあります。

夏場にエアコンを使わないで生活することはほぼ不可能なので、電気代を少しでも抑えるために今日からエアコンの節約を行っていきましょう。

エアコン温度は28℃に設定

平成17年から始まった「クールビズ」の一環として、環境省が推奨したエアコンの上限となる28℃は法律で定められた最大限の省エネに繋がると言われています。

28℃の設定温度は、人によっては「暑い」と感じる人もいますが、冷房と外気温の差が5~6℃であると「適温」とされています。8月の気温が平均33℃前後なので、この28℃の設定温度は適温と考えられます。

また、設定温度が1℃上がることで13%の消費電力が削減できるので、それだけエアコンの設定温度は電気代を大幅に左右すると考えてよさそうです。

30分家を空けるならつけっぱなしで外出

日中に家を30分程空ける場合は、エアコンは切らずにつけっぱなしが電気代の節約になります。エアコンは一旦室温を下げて設定温度にするまでの稼働時間が一番電気代がかかると言われています。

一旦エアコンを消してしまうと、再度つけるときにまた設定温度まで下げなければいけません。つけたり消したりする時間が多くなればなるほど電気代が上がってしまいます。

つけっぱなしで効果的なのは以下の場合です。

  • 30分程家を空けるとき
  • 外気温と設定温度の差が大きいとき

外気温と設定温度の差を考える

エアコンの電気代が一番かかる理由は、外気温と設定温度の差が大きいことです。エアコンは室内温度を設定温度にするために、一旦室内の温度を下げてから設定温度に調整します。

外気温が高ければ高いほど、室内温度を下げて設定温度に調整するエネルギー負荷も大きくなります。

設定温度が低いと、外気温の差で冷却する時間もかかるため電気代がかかりやすくなります。上記で説明した、外気温の差5~6℃の適温と呼ばれる温度で設定すると良いでしょう。

設定温度を下げるより風量を調整

エアコンをつけていて「暑い!」と感じたら、すぐに設定温度を下げてしまいがちですが暑い時は風量を調整しましょう。風が発生すると体感温度が下がります。

その際、エアコンの風量の向きは水平にしておくと涼しい風が上から下へ降りて、冷気が下にたまり全体的に室内温度が均等になります。

風量調整の方が、設定温度を下げるよりも節約になるそうですよ!(温度が低くて風量微よりも、温度が高くて風量強の方が電気代が安いとのこと)

自動運転モードに設定しておく

ほとんどのエアコンに搭載されている「自動運転モード」。意外にその機能を使わず、手動で設定温度を調整している人も多いのではないでしょうか。

自動運転モードは、エアコンがその時の温度や湿度を計測して最適な環境に自動で調整する機能です。

  • 冷房の場合は28℃
  • 暖房の場合は17℃

この自動運転の標準温度は、労働安全基準法の事務所衛生基準規則の判断基準として人が快適に過ごせる室温を標準として設定されています。

自動運転モードに切り替えた場合、設定された室温に保てるように自動で調整してくれるので電気代の節約にもなります。

電力会社のプランを比較する

2016年4月に、法律の改正によって家庭で使う電力小売りが全面自由化されました。これによって、従来の地域の電力会社だけでなく、さまざまな会社の電力を消費者が自由に選ぶことができます。

全国で100社以上が参入し、様々なプランが登場していますがたくさんありすぎて逆に良くわからなくなってしまいます。

制度上、どの会社と契約しても同じ電線を通って電気が届くので質の低下はありませんが、自分に合った電力会社を探すときは料金比較サイトを利用すると便利です。

【電力会社選ぶときのポイント】

  • 電気料金を比較できる料金比較サイトを利用
  • ガスや携帯などの電気とセット割引から検討
  • 電力会社の顧客対応や口コミをチェックする
  • 環境にやさしく節約もできる地元の電力会社

新電力に乗り換えたことで、電気代が高くなってしまうケースもあるので、切り替える前にプランを確認したり、料金シュミレーションをして事前に調べておきましょう。

電気代が上がるNGな使い方

電気代を抑えるエアコンの節約術を見ていきましたが、反対に電気代が上がる間違った使い方を紹介します。何気なく行っていた使い方が、以外にも電気代が高くなると知って筆者もびっくりしました。

こまめなスイッチON・OFFは×!

長時間エアコンをつけっぱなしで、電気代が心配になりたまにスイッチをOFFにしたり、ちょっとした時間の外出でエアコンをOFFにしたりすることがあるかと思います。

実はエアコンは室温を下げて設定温度にするまでの時間が一番電気代がかかります。一旦スイッチを消してしまうと、再度エアコンが室温まで下げなければいけないためさらに電気代がかかってしまいます。

ダイキン工業が2016年に行った実験では、9:00~23:00までつけっぱなしにしたエアコンと、30分間隔でON・OFFを繰り返したエアコンの消費電力量の結果が以下のようになりました。

【ダイキン空気のお悩み調査隊がゆく!(第5回)より一部抜粋】

時間帯 つけっぱなし(kwh) こまめにON・OFF(kwh) 外出時間の目安
日中(9:00~18:00) 0.37 0.40 35分
夜(18:00~23:00) 0.34 0.27 18分

調査の結果、日中は35分までの外出であればエアコンを切らずにつけっぱなしにするほうが電気代は安く、夜だと18分までの外出であればエアコンをつけっぱなしにするほうが電気代が安くなることが分かりました。

冷房よりも除湿(ドライ)モードは電気代が高い

エアコンには冷房機能と除湿(ドライ)機能があり、梅雨時期や雨の日は除湿モードを使うことがありますが、除湿モードには弱冷房除湿と再熱除湿の機能があり、電気代が冷房より高くなってしまいます。

  • 弱冷房除湿:室内の温度を下げながら除湿する機能
  • 再熱除湿:室内気温を下げずに除湿する機能

上記のように、除湿機能は冷房に比べて室内の水分を取り除き室内の温度を調整しながら働くので夏に雨が降っても除湿モードを使わず、なるべく冷房で過ごすほうが電気代はかかりません。

室外機の周りにものを置かない

室外機は空気を使って熱を交換します。室外機の周りにモノがたくさん置いてあると空気の流れが悪くなり、たくさんの電力を消費してしまいます。

室外機の風通しが良くなると月1000円の電気代が節約できるので、なるべくモノは置かず風通しをよくし、日が直接当たらないようにスダレをすると良いでしょう。

使用する前に、ほこりをとったり、掃除をするだけでも風通しが変わります。

その他のエアコン節約方法

エアコンの効率良い使い方と併用に、設定温度を変えずに一緒に使うと良いモノや、部屋を工夫して電気代を下げる節約方法を紹介します。

古いエアコンを買い替え

家電製品は毎年モデルチェンジをして、少しずつ性能がアップしています。とくに、地球温暖化と共に、気温が上昇している近年では省エネ効果のあるエアコンが多く売り出され、電気代の上昇と共に家計もアップアップ状態です。

最新の省エネエアコンにすれば、それなりに電気代の節約ができますが、実際、古いエアコンでも7年程前のものであれば大きく消費電力は変わらないので、上手に使っていけば節約はできます。

一般的に、買い替えの目安時期は以下を考慮して決めることが多いようです。

  • エアコンが故障したときの部品保有期間
  • エアコン機能の低下(冷房が効かない・異音など)

エアコンが故障したときの部品保有期間がだいたい10年で設定されていますが、保有期間が終了すると、修理対応ができなくなるため買い替えをする必要があります。

買い替えの目安は人によって違いますが、エアコンは毎年夏に最新が出るので、4月と5月は去年の型落ち品が出て安くなります。

エアコンのフィルター掃除

エアコンのフィルター掃除だけで、エアコン消費電力は冷房時で4%削減できると言われています。毎日掃除をするのは難しいですが、だいたい1~2週間に1度、フィルター掃除をすると良いでしょう。

最新のエアコンは自動で掃除をする機能がありますが、機能がついていない場合はこまめにフィルター掃除をすると節約に繋がります。

扇風機・サーキュレーター併用

設定温度を28℃に保ちながら快適に過ごすためには扇風機やサーキュレーターを使うのがおすすめです。

エアコンの吹き抜け口は水平に設定すると、ゆっくり下におりて冷たい風がたまります。

足元にたまった冷たい風を扇風機やサーキュレーターで天井に向けて回すと空気が循環し、体感温度が下がります。

これで設定温度を変更しなくても快適に過ごすことができます。

窓にUVカットフィルムを貼る

節電対策にも有効な窓ガラスに貼るUVカットフィルム。直射日光が入るとエアコンをつけていてもなかなか涼しくならない…ということも。

このUVカットフィルム、製品によっては99%以上もの紫外線をカットする効果があるものもあり、節電効果にも期待できそうです。

ただし、熱を遮断する効果ではなく紫外線カットをする効果なので間違いないように。
それ以外にも、部屋は暗くなってしまいますがカーテンを閉めるだけでも暑さを軽減させることができます。

エアコンの節約術を覚えてお財布も環境もECOに繋げよう!

毎年、ニュースや新聞で「今年の夏は暑い!」と目にし、異常気象が伝えられます。私たちが使うエアコンの設定温度や自動車のアイドリングストップ、スーパーの袋でさえマイバックを持参し、ECOな取り組みが当たり前のようになっています。

それだけ、地球温暖化の現象がひどくなり世界では山火事が起きたり氷山が住宅の近くまで迫ってくるなど私たちの生活も災害と隣り合わせになってきました。

エアコンの節約ひとつを見ても、環境省が推奨している28℃の設定温度が省エネに繋がり、お財布に優しいことが分かっていながらも、私たちは体感温度でエアコンの温度を下げてしまいます。

扇風機と併用しながらエアコンを使ったり、ひとりひとりが環境に優しい使い方をマスターすれば自然に電気代が節約でき、私たちの暮らしやお財布もECOに繋がるかもしれませんね。

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