赤ちゃんのおもちゃに消毒は必要?目安や手入れ法を素材別に紹介!
赤ちゃんは、おもちゃ箱にあるものや転がっているもの等、なんでも口に入れますよね。舐めて感触を楽しんだり、また歯固め等口に入れることで心身の発達を促すおもちゃもあります。
赤ちゃんには積極的に感触遊びを楽しんでほしい。でもちょっと待って!前回舐めたおもちゃ、床に転がっているおもちゃ、そのまま口に入れてしまっても大丈夫?
気になるおもちゃの消毒や除菌について、必要性や実践方法をお伝えします。
この記事の目次
おもちゃの消毒は必要?神経質になりすぎず衛生を保つことが大切!
赤ちゃんは生後3ヶ月頃~少しずつ手近なものを口に運ぶようになり、生後6ヶ月ほどにもなると指しゃぶりも含めなんでも口にするようになります。
目に見えずさまざまな病気発症のイメージの強い“菌”に関して、ママは非常に気になりますよね。
保育士や小児科医等専門家のなかでも、おもちゃの消毒や除菌については以下のように意見が分かれることも多いようです。
- 生後数ヶ月経ち、生まれた頃にママからもらっていた免疫も弱まってきたデリケートな赤ちゃんが口にするおもちゃは、消毒をするべき
- いろいろなものを口にしながら赤ちゃんは免疫をつけていくので、過度な消毒は赤ちゃんの成長を妨げるため不要
「赤ちゃんはデリケート」「さまざまな経験の中で免疫をつける」これは、いずれも事実です。酷く汚れたものをいつまでも放置しておくと衛生的でないのはもちろんです。
おもちゃの消毒に関しては、ゆったりとした気持ちで見守り「汚れが目立ったらきれいにしてあげる」という心構えが一番良いのではないでしょうか。
消毒前にまずはこまめなお手入れを心がけて!
もちろん、ホコリやカビが付着・発生しやすい環境下に置かれたおもちゃを口にすると、赤ちゃんの体内にそれらを取り込んでしまうことになり良くありません。
できるだけこまめ日頃から手入れをすると汚れも落ちやすく、時間も労力もかかりません。
また、お手入れ方法は、おもちゃの素材によって異なります。
お手入れに手間をかけないためにも、 購入前にお手入れ表示を確認して、お手入れがしやすいかどうかを考えて購入すると良いでしょう。お手入れに手間のかかるおもちゃは、定期的にお手入れするのが大変です。
そして手作りのおもちゃを作る時も、お手入れ方法を考えながら材料を選ぶと、長く安心して使う事ができるでしょう。
素材別の消毒方法・頻度を紹介!基本は「お手入れ方法」に従って!
過度な消毒は不要なものの、先述のようにやはり汚れが気になる場合等適度におもちゃをお手入れしてあげることは必要です。
おもちゃの種類や素材別の消毒方法を紹介します。
薄い布製のもの
布製のおもちゃは、唾液やヨダレをたっぷり吸収し、なかなか拭くだけでは汚れは落ちませんし湿ったままの保管は好ましくありません。
タオルやガーゼのように薄くて洗濯可能なおもちゃは、洗濯機や手洗いで洗って完全に乾かしてあげましょう。
生後間もない赤ちゃん、洗剤の成分が気になる場合は、赤ちゃん用洗剤で洗うようにすると安心ですね。
ぬいぐるみ・分厚い布製のもの
上同様、布製品はこまめな洗濯が理想ですが、ぬいぐるみ等は中までしっかり乾燥させるのが難しいですよね。これらには、以下の消毒方法が有用です。
- 汚れやにおいの気になる箇所に赤ちゃんのおもちゃOKの消毒スプレーをし、天日干し
- 希釈して消毒する液に気になる箇所を漬け込む・布で拭く等し、天日干し
- 天気の良い日や、丸洗いできそうなものは洗濯機で全体を洗い、天日干し
いずれもしっかり乾かすことと、日光消毒を実践することできれいな状態を保てます。
プラスチック製のもの
濡らしたガーゼ等で汚れを比較的取りやすく、水に濡れてもOKで乾きやすいプラスチック製のおもちゃは、2~3日に一度水洗いや拭き取りで簡単なお手入れをすると良いでしょう。
一部おもちゃはミルトン等の哺乳瓶用消毒液で消毒することもできるため、説明書を読みOKそうであれば、時々哺乳瓶用消毒液に浸けて消毒も有用です。
しっかり乾かすことがもちろん大切ですが、ものによっては真夏の炎天下等には変形してしまう場合もあるため、高温にならず風通しの良い所で乾かすようにします。
シリコン製のもの
シリコン製のおもちゃは、プラスチック製同様汚れを取りやすく、数日毎の簡単なお手入れが可能です。
また、熱に強いため煮沸消毒や日光消毒も可能です!煮沸消毒は、哺乳瓶の煮沸消毒方法と同様でOKです。
こちらもミルトン等の浸け置き消毒もできるため、おもちゃの状態やママの気持ちに合わせて消毒方法を選んでみてくださいね。
除菌効果は「煮沸消毒<消毒液」となりますが、(消毒後水で流さず口に含んでもOKとなっている)消毒液でもやはり「物質が気になる」というママも多いですよね。その場合には煮沸消毒でも十分効果はあるため心配不要です。
歯固め等口に含む時間が長い・口に入れることを目的としたおもちゃ
ミルトン等で消毒OKのものは、哺乳瓶と一緒に浸け込んでもOKです。
しかし、歯固めや舐めるためのおもちゃはより安心な“食品由来成分”からできている場合もあり、消毒液や煮沸・長時間濡らしておくことがNGの場合もあります。
頻繁に洗いたいですが、カビが生えてしまっては本末転倒です。歯固め等は、購入する際にお手入れ方法までよく確認した上で、日々清潔にできそうなものを選んであげたいですね。
木製のもの
表面を水で濡らしたガーゼで拭いたあと乾いたもので水分を拭き取り、その後日光でしっかりと乾かすようにします。
ただし種類によって、水濡れNGのものや逆に消毒OKといったものまで幅広くあるため、おもちゃに応じて取り入れてみてください。
いずれの場合も、木製のものは内側までしっかり乾かす必要があるため、週に一度程度は天気の良い日にきれいにしてあげてくださいね。
除菌グッズは基本は不要!水でOK、気になる際は重曹やノンアルコールを
上の各おもちゃの消毒方法を見て、「アルコールや除菌○○といった効果が高そうなものがほとんど出てこない、除菌グッズの方が効果が高いんじゃないの?」と思われた方もいるかもしれません。
たしかに、手指の消毒から頑固なカビ取り剤まで、私たちの身の回りには一度の使用でピカピカ効果てき面に思える薬品が多数あります。子どもが舐めてしまっても害が少ないものであれば積極的に使用できれば楽ですよね。
おもちゃの消毒に「除菌○○」や「アルコール」は不要なのでしょうか?
きれいを保ち、免疫力を高めるのには、水や日光でのお手入れで十分!
小児科医監修の情報によると、「生後6ヶ月頃までの赤ちゃんのおもちゃの消毒は水や日光消毒で十分!」との見方がありました。
しかし、水だけでは取れにくい汚れや、しっかり取れているのか気になりママが落ち着かないこともありますよね。
除菌をした方が良いシーンについては別途紹介しますが、基本的なおもちゃの日々のお手入れは、水洗いと天日干しで十分なのです!
グッズを使う場合はシーンと成分を選んで効果的に!
しかし、保育園や公共の場のおもちゃは対象月齢に関係なくしっかり除菌グッズで拭かれていることも多く、除菌を意識した方がママの気持ちが楽な場合もあるでしょう。
赤ちゃんがアルコールでかぶれないようであれば、ひどい汚れが気になる箇所だけ除菌グッズを取り入れてみても良いですね。
いつまで消毒をする?6ヶ月頃までは意識的に、その後も適度に
おもちゃの消毒はいつまで必要なのか、も、日々のお手入れ同様大きな疑問ですよね。
個人差はありますが、3歳頃までいろいろなものを口に入れて確かめる子供はいます。「早くとも1年、長いと3年ほど頻繁に消毒をしなくてはいけないの…?」と考えると、少し気が重くなりますよね。
目安として、生後6ヶ月頃までは目立った汚れがなくとも定期的に消毒を意識し、免疫力の高まってくるそれ以降は「適度に」という考え方に切り替えていってOKです。
口に入れる遊びが続く子供でも、少しずつ遊び方が変わり舐める頻度も減っていきます。
消毒をする際には汚れを取ったり乾燥をさせたりと徹底することは必要ですが、「菌を排除しなければ!」という強迫観念ではなく「○○ちゃんが明日も気持ち良く使えますように」とゆったりとした気持ちで消毒に取り組んでみてくださいね。
ママも無理をせず、できる範囲からはじめてみよう!
お気に入りのおもちゃはどんどん汚れが付着していくし、一生懸命洗っても汚れが取れないこともあるでしょう。
また、「今日は○○(おもちゃ)を洗う日」と決めていても、お天気が悪かったり、その日に限って我が子が汚れたおもちゃを手放さない、ということもあるかもしれません。
赤ちゃんの健康を守る上で、消毒はたしかにした方が良いし必要です。しかし、よく遊ぶほど汚れるのは当然だし、消毒が少し遅れるよりも意識や除菌をしすぎることの方が赤ちゃんに影響を与えてしまいます。
時間が無い時はザルに入れてガサガサ洗ったり、ガーゼも今日は水洗いだけ、という日があっても良いのです!
ちなみに筆者は元保育士で園ではマニュアルに沿って除菌をしていましたが、我が子のおもちゃは恥ずかしいほど適当でした。でも、3歳になった今も体も丈夫で虫歯もなく健康に育っています!(笑)
育児は消毒の他にもたくさんすること考えることがあり、大変ですよね。「赤ちゃんの健康のため」に必要な消毒ですが、縛られ過ぎず「ママ自身の健康」も大切にしてみてくださいね。