子供のしゃぼん玉遊び!安全に楽しく遊ぶ場所選びやしゃぼん液の作り方
子供達がしゃぼん玉をする姿はとても可愛いですよね!ほっぺたを膨らませてしゃぼん玉を吹いている顔や、しゃぼん玉を追いかけて走り回る姿は、ずっと見ていても飽きません。
しゃぼん玉遊びをしていると心が和んで楽しい気持ちになりますが、自分では気づかないうちに、周りに不快な思いをさせているケースがあることをご存じですか?
思わぬトラブルに巻き込まれて子供が悲しい思いをしないために、しゃぼん玉で遊ぶときにはぜひとも気にかけておきたいことを紹介します。
この記事の目次
しゃぼん玉液は安全?詳しい成分をおさらいしよう
近年、一部の輸入玩具で有害物質が混入していたり、STマークが不正に表示されていたことにより、ママ達による国産玩具への関心が高まってきています。
STマークとは、国内で販売されるおもちゃの安全性を高めるため、1971年に設けられた制度で、ST基準適合検査に合格したおもちゃに付けることができるマークです。
特に、誤飲などで直接口に入れる危険性のあるしゃぼん玉については、よりいっそう安全性が注目されるようになってきました。
全国シャボン玉安全協会によりますと、国内しゃぼん玉メーカーのしゃぼん玉液は3%以下の界面活性剤・微量の増粘剤・96.9%以上の水でできています。
その他にも、「香料」「甘味料」など誤飲を引き起こす可能性があるものは入れてはならないなどの安全基準を設け、幼児による誤飲を防ぐ工夫がなされています。
さらに、ストロー式のしゃぼん玉液は30ml以内とし、大量に誤飲することによる界面活性剤中毒が発症しないような工夫がされています。
界面活性剤には悪さをするものとしないものがある
さて、ここで問題になってくるのが界面活性剤です。
界面活性剤とは、水と油など異なる性質を持つ物質をなじませる働きをする物質の総称のことです。
- 界面活性剤の種類
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- 天然界面活性剤:自然界に存在するもの
- 合成界面活性剤:人工的に作られたもの
その中で人体に影響を及ぼすのは「洗浄力のある合成界面活性剤」です。
人間の皮膚は有害な物質から守られるようできていますが、洗浄力のある合成界面活性剤は皮脂膜や角質層をくぐり抜けて体内に侵入し、皮膚のバリアを弱めてしまうのです。
合成界面活性剤を過剰に摂取したことによるアレルギーや、アトピー性皮膚炎の悪化など、子供だけでなく大人や愛犬まで、広い範囲での事例が数多く出ています。
反面、マヨネーズやアイスクリームなどの食品にも使われるなど、界面活性剤自体は現代の生活には無くてはならない化学物質でもあります。
界面活性剤の全てが人体に悪影響を及ぼすわけではないということを、しっかりと理解して下さい。
知らないうちに巻き込まれているかも!しゃぼん玉が原因のトラブル
ママ達が子供の頃は、あちこちのお家で庭やベランダからしゃぼん玉を飛ばして遊んでいる光景がよく見られました。
現在では住宅事情や生活スタイルが多様化していることから、いつでも・どこでも気楽にしゃぼん玉を楽しむということができなくなってきています。
住宅街の中で起こりうるトラブル
ベランダや窓でのしゃぼん玉遊びを禁止しているマンションもあるほど、しゃぼん玉の問題は近年大きくなりつつあります。
- 洗濯物や布団にしゃぼん玉がつく
- 駐車場に停めてある車にしゃぼん玉がつく
- 敷地内に飛んできたしゃぼん玉で花が枯れる
- 道路でしゃぼん玉をしていて危険
しゃぼん玉の成分は洗浄力のある界面活性剤=洗剤です。せっかくきれいにした洗濯物や布団に洗剤が付着してしまったら、良い気持ちはしないでしょう。
しかもしゃぼん玉は、中に子供の呼気が充満しています。見ず知らずの子供の唾液が、ほんのわずかとはいえ洗濯物につくと考えると、大抵の人は不快になると思います。
それが赤ちゃんの肌着だったり、重度のアトピー性皮膚炎を持つ方の服や布団だったりすると、普段から取り扱いに気をつけているぶん、より一層不満が募るはずです。
同じように車に付着した場合、まだらの洗剤染みができてしまいます。さらに長時間放置すると、車の塗装が変色してしまうこともあるのです。
実際、駐車場でしゃぼん玉をして車に付着させてしまい、洗車台や修理代を請求されるということが少なからず起きています。
苦情を言われる可能性がある場合は、場所を変えて遊ぶことをおすすめします。嫌がらせを受けるなどのご近所トラブルに発展しないよう、気配りが必要です。
公園で起こりうるトラブル
近年では、公園でのしゃぼん玉遊びは公共の場所での迷惑行為にあたるのでマナー違反だ!と声を荒げる方が出てきました。
反面、公共の場所なのだから自由に遊ばせるべきだ!という考えの方もおり、一概にこうすべきとは言えなくなってきています。
- 割れることで近くにいる人にしゃぼん玉液がかかる
- 貸して欲しいと駄々をこねられる
しゃぼん玉は風向きによって思わぬ方向に飛んでしまいます。ベンチでくつろいでいる人の顔の前や、お弁当を食べている人の輪の中に飛びこむこともあります。
そこでしゃぼん玉が割れた場合、直接しゃぼん玉液が降りかかってしまい、同じように不快な思いをさせてしまいます。
また、しゃぼん玉で遊んでいるところに何人もの子供が寄ってくることがあります。追いかけて遊ぶだけなら良いのですが、中には「貸して」としつこく言ってくる子もいます。
口を直接つけるストローは絶対に貸し借りはしたくないところですが、子供のやることなので仕方がないでしょ!というスタンスのママも中にはいます。
公園では本当に色々な意見を持った人に出会います。あれもダメ・コレもダメと、大人の都合で楽しい遊びを体験させてあげられないのは、とても寂しいことです。
子供が直接怖い思いをしなくても、他人に自分のパパやママが文句を言われているのを見てしまうのも子供にとってはとても嫌なものです。
できるだけ広い公園を選んで、風向きを考え、公園の中でも周囲に誰もいないスポットを探して遊ぶなどの工夫をしマナーを守って遊ばせて下さいね。
子供に起こりうるトラブル
しゃぼん玉は縁日やイベントで売られていたり、子供会の景品に使われるなど手軽で人気ですが、他の遊び同様100%安全とは言い切れません。
- ストローをくわえたまま転倒してケガ
- 間違って飲み込んでしまう
しゃぼん玉液は洗剤やシャンプーとほぼ同じなので滑ります。下にこぼしてしまった場合、その形状や材質によっては、足を滑らせて転んでしまうこともあります。
ストローをくわえたまま前のめりに転んだ場合、ストローが喉に刺さるなどの大きな怪我につながってしまいます。くれぐれも目を離さないように気をつけて下さい。
全国シャボン玉安全協会の安全基準では、市販のしゃぼん玉のストローは、穴が開いているなどの吸い込み防止構造になっていなくてはならないとしています。
日本中毒情報センターによると、しゃぼん玉液は手作りであっても市販であっても毒性が弱いものなので、大慌てで救急車を呼ぶようなことはしなくても大丈夫とのことです。
しゃぼん玉液を飲み込んでしまうと、喉の痛み、吐き気、嘔吐、下痢などの症状が出るほか、目に入った場合は痛みや充血などが起こる可能性があります。
万が一飲み込んだ場合は、牛乳を飲ませて様子を見ます。目に入った場合は流水で10分以上洗い、同じように様子を見ます。
ただし、大量に飲み込んだ場合・咳や嘔吐が止まらない、明らかな目の異常が見られた場合は受診するようにして下さい。下記に連絡してみるのもありです。
http://www.j-poison-ic.or.jp/homepage.nsf
思い切り遊びたい!目的別しゃぼん玉液の作り方
しゃぼん玉液は市販の補充液を買わなくても、家で簡単に手作りすることができます。もちろん材料はスーパーや100円ショップで揃えることができます。
基本の作り方
- 水 100ml
- 液体洗濯のり(PVA:ポリビニルアルコールが含まれているもの) 50ml
- 台所用洗剤(できれば弱酸性のもの) 10ml
作り方は簡単!よく混ぜるだけです。洗濯のりのPVAが界面活性剤と同じ役割をして、混ざりやすく・割れにくくするので、必ずPVA表記のあるものを使って下さい。
泡があるとしゃぼん玉は上手に膨らみません。泡はそっとすくって別の容器に分けて下さい。時間が経つと泡は液体に戻り、しゃぼん玉液として使えるようになります。
しゃぼん玉液は濃すぎても薄すぎても上手にしゃぼん玉ができません。少しずつ追加しながら膨らみ具合をチェックして、ご自身でベストの配合を考えてみてください。
割れにくいしゃぼん玉を作りたい場合
最近よく見かける割れにくいしゃぼん玉液も、基本の材料に一工夫するだけで自宅で作ることができます。
台所用洗剤を界面活性剤が40%程度のものに変え、ガムシロップを1~2個追加するだけです。ガムシロップの代わりに砂糖でもOKです。
砂糖の場合は直接だと溶けにくいので、あらかじめぬるま湯で溶かして砂糖水にしてから混ぜあわせたほうが、早く作ることができます。
膨らませたら、素手ではなく軍手などをはめた手でポンポンすると長く遊ぶことができます。軍手の起毛が衝突の衝撃を和らげてくれるので、割れにくくなるのです。
なお、基本の作り方と割れにくいしゃぼん玉では、材料に台所用洗剤を使っています。一般的な台所用洗剤は石油由来の合成洗剤なので、有害物質が含まれています。
誤飲しても生命に危険がない程度に薄められてはいますが、100%体に無害というわけではありません。洗濯のりも同様です。これらの安全性については、市販のしゃぼん玉液と同じようにお考え下さい。
普段から食器用洗剤の残留性を気にしているような方や、アレルギーをお持ちの方には、次に紹介している安全なしゃぼん玉をお勧めします。
安全なしゃぼん玉を作りたい場合
万が一でも子供が飲み込んでしまったときのことを考えると、やはり体に害の少ないものを使わせたいですよね。安全なしゃぼん玉液の作り方です。
安全なしゃぼん玉液の作り方
- ぬるま湯 100ml
- 無添加の石鹸 5g(粉末の場合は小さじ1程度、浴用石鹸の場合は1.5センチ角程度)
- 砂糖またはガムシロップ 少々
こちらもよく混ぜるだけです。石鹸や砂糖は溶けにくいので、ぬるま湯でよく溶かして下さい。浴用石鹸は細かく削ると早く溶けます。
ぬるま湯が水になるまで完全に冷まして下さい!温度が高い状態だとしゃぼん玉は膨らみにくいので、温度が下がるまで寝かせてあげることが成功のポイントです。
無添加のせっけんは品物により品質や特徴が違います。せっけんやお湯の配合を工夫しながら混ぜあわせて下さい。
しゃぼん玉の道具を工夫しよう
市販のしゃぼん玉ストローでなくても、家にあるストローでもしゃぼん玉はちゃんと膨らみますが、ほんの少し手を加えるだけでぐんと使いやすくなります。
しゃぼん液につける方のストローの先に1センチ位の切り込みを5~6箇所入れ、外に広げてあげます。
面積が広くなることでしゃぼん液がつきやすくなり、膨らませやすくなります。この時に使うストローは、太めのほうが大きなしゃぼん玉ができます。
細いストローしか家にない場合、切込みを入れないままのストローを、5本~10本を束ねてしゃぼん玉を膨らませてみてください。小さくてたくさんのしゃぼん玉が生まれます。
手に持って遊ぶなら輪っかを作りましょう。しゃぼん玉の輪っかは、100円ショップなどで売られているモールを、金魚すくいのポイのような形に曲げるだけで完成です。
モールの細かい毛がしゃぼん玉液をたくさん含むため、しゃぼん玉が作りやすくなります。1本ではなく2~3本束ねたほうが、大きなしゃぼん玉を作ることができますよ。
しゃぼん玉の多くの対象年齢は3歳以上!いつからできるは人それぞれ
市販されているしゃぼん玉の多くは、対象年齢が3歳以上になっています。世界的しゃぼん玉メーカーであるドイツのプステフィクス社の製品も、対象年齢は3歳以上です。
ストローでふーっとできなくても、電池式のバブルガンや手持ちのしゃぼん玉リングを使って遊ぶこともできるので、何歳になったからできるとは一概に言うことはできません。
子供の発達はその子によるので、ストローでのしゃぼん玉は、2歳になる前にできるようになる子もいれば3歳になってもできない子もいます。
子供達はしゃぼん玉遊びをすることにより、上手にふくらませるための方法や道具の使い方、友達との関わり方など、多くのことを学んでいることがわかっています。
また、しゃぼん玉をストローでふくらませることにより、口周りや舌の筋肉が鍛えられて発音が上手になることや、口呼吸を改善できることもわかってきています。
知的発達を促す遊びとしては疑問を持たれていたしゃぼん玉遊びですが、子供達にとってはたくさんのことを学ぶ立派な勉強です。しゃぼん玉は知育玩具なのかもしれませんね。
ふーの練習をしよう
子供にとって「吸い込む」ということは、小さな頃から食事などで経験して慣れていますが、「吹く」ということは経験のない未知の行動です。
息を吹くんだよと教えても子供はなかなか理解してくれず、コツがわかるまで結構時間がかかります。周りのママ達に聞いたふーの練習方法を紹介します。
- コップに水を入れてストローでブクブク
- お風呂で口まで水中に潜ってブクブク
- 誕生日ケーキの要領でろうそくを吹き消す
- おもちゃのラッパやハーモニカを吹かせる
- ふきもどしで遊ぶ
子供は、初めのうちはできなくて投げ出してしまうかもしれません。ママもイライラせずにゆったりと構えて、笑いながら遊びの一つとして取り組んでみて下さい。
お風呂でのブクブク遊びはパパにお願いしましょう。ママとは違う教え方が新鮮で覚えやすいですし、子供はパパと遊べるお風呂の時間がきっと大好きになりますよ!
やっぱりしゃぼん玉が大好き!周りをよく見て楽しく遊ぼう
ご近所トラブルを警戒するあまり、子供達には自宅のお風呂場でだけしゃぼん玉遊びを許しているという家があります。
しゃぼん玉は外で遊んでこそ楽しめると思いませんか?我が家は立地条件がよくないから外では遊べないと決めつけず、できる場所を探して近所を探検してみましょう!
見晴らしの良い広場や小学校近くの空き地など、思いがけない素敵な場所が見つかるかもしれませんよ!
また、ドライブに出かけるときにしゃぼん玉を持って行くと、休憩で立ち寄った河原や公園で遊ぶことができるのでおすすめです。
しゃぼん玉で遊ぶときには、風向きや通行人のいる方向など周りへの配慮をお忘れなく。
保育園や幼稚園で友達と遊ぶしゃぼん玉も楽しいけれど、パパママと一緒に遊ぶしゃぼん玉遊びはもっと楽しいはずです。子供と一緒に楽しい思い出をたくさん作ってくださいね!