夏は注意!「ヘルパンギーナ」にかかった赤ちゃんの症状とは?
「ヘルパンギーナ」なんだかちょっと陽気な感じのする名前です。しかし、一旦かかってしまうと大変な病気です。
毎年6月から8月にかけて発症が多くなる感染症で、「夏風邪」とも呼ばれるそう。4歳児以下がかかりやすいと言われています。その特徴をみていきましょう。
原因になるウィルスとは?
ヘルパンギーナはウィルスが感染することにより発症します。「エンテロウィルス」と呼ばれるウィルス群に属する「コクサッキーウィルス」が主な原因です。
このウィルスにはいくつかの型があり、一度かかれば大丈夫というわけではなく、何度もかかることもあるそうです。
どんな症状が出るの?
代表的な症状として、お口の中に水疱や炎症がみられます。上あご部分や咽頭部周辺に複数発生し、水泡の大きさは直径2ミリから4ミリくらいです。
お母さんが目で確認できる大きさです。原因となるウィルスが増殖しやすい場所が、口腔内、腸管内であるため、そういった場所に発生しやすく、しかも強い痛みを感じます。
そのため食べ物、飲み物を受け付けなくなるのが困った点です。また、38度以上の高熱が急に出たり、喉やのどちんこにも炎症が見られるのも特徴です。
他にも、次のような症状がみられます。
- 水疱、口内炎が破れたあとのただれ
- 高熱のための関節痛
- 高熱のための倦怠感
- 熱性のけいれん
潜伏期間は?
ウィルスが体内に入り感染してから、2日から5日、長くて1週間ほど潜伏したのちに発症します。その間に自覚症状はほとんどなく、発症するまでは感染に気付くことができません。
また、症状がおさまった後も便に混じってウィルスが排出されます。その期間は2~3週間と長期にわたります。
治療はどのように行うの?
ヘルパンギーナの原因となるウィルスに対して効く薬はなく、予防のためのワクチンも今のところありません。症状が出たら小児科を受診し、医師の指示をあおぎましょう。
- 発熱に対しては解熱剤をつかうなど、その症状を和らげる対症療法で自然回復を待ちます。
- 口内の水泡は2~3日でやぶれた後、1週間ほどで回復し、発熱も2~3日をピークに下がり始めます。
- まずは安静にして、脱水症状が起きないように水分補給をしっかり行いましょう。
酸味のあるジュースは口の中がしみるために、子供は嫌がるかもしれません。イオン飲料や湯冷ましを利用し、少量を何度もあげるようにしましょう。
二次感染にも注意!
発症しやすいのは乳幼児ですが、接触感染、飛沫感染により子供から大人にうつることも。口内の水泡、炎症を確認する際は直接触ったりしないよう注意し、必ずマスクを着用しましょう。
寝不足など疲れ気味のときは免疫力が下がってしまいます。そのため、子供の看病がひと段落したと思った頃に発症するケースが多いようです。
我が子が高熱を出してしまうと、お母さん自身の健康はなおざりになってしまいがちです。そんなときこそ自分もしっかり栄養を補給し、できるだけ睡眠をとるようにしましょう。