産後ママの強い味方「産後ケア施設」が増えている!魅力を探ろう

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2015/08/03

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産後しばらくは出産で母体は疲労が溜まっている上に、すぐに昼夜問わず育児がスタートします。更に、ママは家事までこなさなければならず体も心も疲れきってしまうというママも少なくありません。

産後は長くても、1週間位で退院して自宅に戻ってきますが、ママにとって少なくとも産後2、3週間は休養が必要です。そこで、最近では産院を退院した後に、入院して産後のケアが受けられる産後ケア施設が話題となっています。

産後辛い時にサポートしてもらえるのは、ママにとって嬉しいサービスですが、まだあまりよく知られていないのが現状です。

そこで、産後ケア施設でのケア内容や利用のタイミング、利用手続きなどを紹介しながらその魅力を探っていきます。今後の利用の参考にしてもらえると嬉しいです。

産後1ヶ月くらいはママの体調は今までとは違います!

妊娠すると、女性の体は赤ちゃんを育てるために大きく変化します。大きな子宮を支えるために、子宮の下にある筋肉が伸びきったり、骨盤に負荷がかかり母体は既に悲鳴をあげた状態で、出産の時を迎えます。

出産時には、産道を赤ちゃんが通るために骨盤が大きく開き、産後は子宮内に残った悪露が続くなどの変化も見られます。

また、疲れた体で慣れない育児をすることで心はストレスを抱え、精神的に不安定になったり、神経バランスが崩れて頭痛が続くこともあります。

産後少なくとも1ヶ月位は体調がいつもとは違うので、ここで無理をして動くと回復が遅れる場合があります。

休息したい産後ママが頼れる場所!「産後ケア施設」の必要性

産後の女性の体は不調が出やすいので、産後しばらくママはできるだけ横になって、赤ちゃんのお世話以外はできるだけ体を休めなければならないされています。

昔から産後は布団を敷きっぱなしにして、いつでも休める環境を作り、産後1ヶ月で布団を畳んで収納し普通の生活に戻す「床上げ」をするものだと言われてきました。

しかし、産後は5、6日で退院を迎え、自宅に戻ると育児だけじゃなく家事にも追われる生活が待っています。

実家に里帰り出産したり、両親や親族と同居であったり、近所に住んでいてサポートしてもらえる家庭ならとりあえずは安心です。

しかし、実家が遠かったり、両親が高齢であったり、仕事をしていたり、体が不自由などで理由で頼れないというママさんもいるでしょう。

更に、頼りの旦那さんも仕事で忙しく、退院すぐから毎日の家事育児を自分ひとりでこなさなければならない状況に置かれるママさんも少なくありません。

体を休めなければいけない産後すぐから動き始めると、体の回復が遅れて子宮などにトラブルを抱えたり、眠れない、自分の育児に自信がもてないストレスで精神的に追い詰められる場合も少なくありません。

そんな状態を少しでも回避するためには、産後しばらくは家事や育児をサポートしてもらうことが大事です。

産後ケアは、出産した病院を退院するなどした後、産後ママにとって必要なケアであり、産後ケア施設はママたちの頼れる場所となっています

韓国では「産後ケア施設」は一般的です

産後ケア施設が日本で注目を浴び始めたのはまだ最近の話ですが、元々、15年位前から韓国ではごく普通に利用されてきています。名称も「産後調理院(サヌチョリ)」と呼ばれており、調理というのは体を休めて体調を整えるという意味があります。

更に産後調理院のみと産婦人科に併設されていて、妊娠から出産を経て産後まで利用できるタイプにもあります。

韓国では、元々裕福な家では産後のママはゆっくり養生できるように、敷地内に産後専用の部屋を建てお姑さんのお世話を受けるというのが、昔からの慣習となっていました。

これは、産後ママの体を大事にすれば、良い子が生まれ、果てはその家の繁栄につながるという考え方が根付いていたからだと言われています。

ただ最近では、韓国で少子化や核家族化が進み、また両親とも共働きの家庭がほとんどなので産後家でママのお世話ができないということで、産後ケア専門の施設を利用するのが一般的になっています。

韓国の産後ママのほぼ全員が利用するとさえ言われるほどに、産後調理院は広く普及するようになりました。 ホテルのスイートルームのようなゴージャスな設備の産後調理院も多いので、費用は結構かかります。

しかし、一般的に自分でお世話できないお姑さんが出してくれるので、産後ママは費用の心配がないという点も利用者が増えている理由の一つとなっています。また日本以外にも、中国やシンガポールなどのアジアの国々でも産後ケア施設は増えつつあります。

施設の種類や設備は様々!利用検討しているならまず問い合わせを

産後ケアを行う施設としては、助産院が一般的です。他にも個人の産院や総合病院などで産褥入院を受け入れているところもあります。数はまだ少ないですが、産後ケアのみを専門としているセンターもあります。

また産後ママのケアに力を入れている自治体では、産後のデイケアやショートステイ先を紹介してもらえたり、利用にかかる費用を一部負担もしくは援助してもらえるシステムがあります。

実際に東京都世田谷区や千葉県浦安市では、利用申請して条件をクリアすれば産後ケアのサポートを受けることができます。

民間の施設よりはリーズナブルなので、利用を検討するならまずは自治体の子育て担当課に問い合せてみるとよいでしょう。

また、産後ケア施設の規模などによって多少設備は異なりますが、ママや赤ちゃん、家族がリラックスしてゆったりと過ごせるようにほとんどが個室タイプになっているところがほとんどです。

シャワーやトイレが部屋に完備されていたり、母体回復マッサージなどが受けられるケアルーム、赤ちゃんが過ごすベビールームやヨガ教室などのイベントが行われる多目的ルーム、ママ同士の交流もできるダイニングルームなどがあります。

利用のタイミングは産院退院後そのままが一般的

産後に産院を退院してから、そのまま産後ケア施設に入るというパターンが一般的です。ただ、産後ケアを行っている助産院で出産を迎える場合は、そのまま滞在するというケースもあります。

滞在期間は、短い人で1週間から10日間、長ければちょうど産褥期が終わる産後1ヶ月まで滞在する人もいます。

しかし、利用期間やタイミングに制限がないので、産院を退院してから一旦自宅に戻ったけど、心も体も疲れてしまい休みたいという気持ちから、産後少し期間をおいてから利用する人もいます。

利用までの流れ

産後ケア施設を利用するには、事前予約が必要となります。まず、見学を希望する場合は問合せをして、見学の予約をします。

指定の見学日に施設内の設備や部屋、受けられるケア内容などをゆっくり見学して、その場で決まれば仮予約をしますが、後日でも可能です。

また、施設によっては、予約金として利用料金の一部を支払って予約完了となるところもあります。出産したら連絡し、病院を退院後に入院という流れになります。

産後ケア施設は人気が高く、部屋数も少ない施設も多いので、産後いきなり申し込んでも満杯の場合があります。遅くても大体妊娠8ヶ月位までには予約をしておけば、安心して出産を迎えられます。

ただ、日帰りプランや産後しばらくしてからの利用を希望する場合は、産後利用するタイミングで早めに申し込むようにすることをおすすめします。

利用プランは「滞在タイプ」と「日帰りタイプ」

利用プランは、1泊から利用できる滞在タイプと朝から夕方まで1日過ごせる日帰りタイプがあります。ケアプランは利用するママの希望を聞きながら、スタッフと相談して一緒にスケジュールを立てていきます。

例えばゆっくり過ごしたい、とにかく休みたいというママなら、授乳時間以外は赤ちゃんを預かってもらうなどして休息の時間を増やし、その中で母乳ケアやマッサージなどのケアを入れていきます。

更に、初産で育児への不安が大きいというママなら、育児指導や赤ちゃんのケア、カウンセリングなどを多めに入れながら、体の回復を促すケアを盛り込むプランになります。

このようにママによって希望も違うので、今の状況に見合ったプランを一人ずつ考えてもらえます。また、施設によってはできない場合もありますが、上の子と一緒に滞在できたり旦那さんも宿泊できるサービスを行っているところもあります。

産後ケア施設への入院!必要なものはこちら

産後ケア施設に入院する際の持ち物は、施設によって多少異なりますが、一般的に必要なものを紹介します。具体的に必要なものは、見学の際に聞いておくと早めに準備できます。

  • パジャマなどの部屋着
  • ショーツや授乳用ブラなどの下着
  • ナプキン
  • 母乳パッド
  • 歯ブラシやくしなどの洗面用具
  • 紙おむつやおしりふき
  • 赤ちゃんの着替え
  • 粉ミルクや哺乳瓶(混合栄養の場合も)

知りたい!かかる費用について

産後ケア施設の利用料金は、1泊3万円前後から高いところだと6万円前後、日帰りでも5000円前後から2万円前後と施設の設備や受けられるケア内容、地域などによって大きな開きがあります。

ただ、中には滞在日数が増えると産後入院は健康保険の適用外なので、出費が増えます。また、出産入院で支給される出産育児一時金のようなシステムもありません。

かかる費用が全て実費になってしまうので、大きな出費になってしまうと言えます。

また、一緒に旦那さんや上の子など家族が滞在すると、宿泊費や食事代もかかってくることがあるので更に出費がかさみます。

ただ、最近では産後入院に対して補助金を支給したり、申請すると格安な料金で利用できる取り組みをしている自治体もあります。もし公的なサービスが利用できれば少しは費用を抑えることができます。

どんな事をしてもらえるの?産後ママに優しいケア内容がいっぱい

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産後ケア施設では、ママの体や心の回復や赤ちゃんの体、育児に関するサポートなど産後受けられたらいいなとママ望む様々なケアが行われます。

もちろん、食事や洗濯といった日常生活に欠かせない身の回りのこともしてもらえます。施設によって多少違いはありますが、一般的に受けることができるケア内容を紹介します。

ママの食事や洗濯などの身の回りのお世話

栄養バランスの取れた、ヘルシーで体に優しい食事が提供してもらえます。ほとんどの施設では、専任の栄養士がスタッフにいるので、産後の体に必要な食材を使った献立を立ててくれます。

施設によっては、手作りのおやつまで提供してもらえるところもあります。自宅にいれば自分の食事だけじゃなく、まず家族の食事が必要となります。

更に上に幼い子がいれば食べさせたりとママはゆっくり自分の食事をとることもできません。

その上、赤ちゃんがいるし体も回復していないので買い物にもなかなか行けないので、食材がそろわず、何より寝不足と疲労で献立を考えたりキッチンに立つのも辛いと感じるでしょう。

そうなると、つい出来合いものもやインスタントで食事を済ませてしまうというママもいるでしょう。

産後の体回復には、いろんな栄養素が必要となってくるし母乳を出やすくするためにも、産後ママの食事はとても大切なので、簡単に済ませてしまうと体の回復の遅れにもつながります。でも、産後ケア施設に滞在していればそんな心配もなく、リラックスした環境でゆっくりと食事を取ることができます。

更に、洗濯を頼めるサービスもあります。産後しばらくは悪露が多く、体温の高い赤ちゃんを抱っこしたり必死でお世話していると、ママも汗びっしょりになります。

また、赤ちゃんのウンチが漏れたり、ミルクを吐き戻すなどママも赤ちゃんも汚れ物が増えがちなので、こまめに洗濯しなければなりません。

しかし産後ママにとって、洗濯も洗うのは洗濯機がやってくれますが、干して取り込んで収納するまでが結構重労働なので、サポートしてもらえると安心できます。

そして、部屋やトイレ、シャワールームなどの掃除やごみの処理などもスタッフがこまめにしてくれるので、滞在中はいつも清潔な環境で過ごせるのも魅力です。

育児全般をしっかり教えてもらえます!

特に初めて出産したママにとっては、育児はすべてが初体験なのでどうしてよいかわからない場面も多いですよね。出産した病院でも指導はしてもらえますが、時間や回数に限りがあって十分でないこともあるでしょう。

産後ケア施設では、授乳の仕方や回数、量などを指導してもらえたり、旦那さんも一緒に沐浴の仕方を教わり、サポートしてもらたり育児全般で不安なことや、やり方などが分からないことなどを教えてもらえます。

他にも、病院によっては子供が遊べる場所やイベント、検診や予防接種のスケジュールの立て方など新米ママが知りたい情報を教えてもらえるのでとても心強いと言えます。

一番気になるところ…赤ちゃんのケアももちろんしてもらえる

赤ちゃんの体重や身長、ミルクの飲み具合や排便のチェックなど体の発育具合も見てもらえます。また、苦手な人も多い爪切りや耳掃除、スキンケアといった赤ちゃんの体のケアの仕方を教わったり、中にはベビーマッサージをしてもらえる施設もあります。

ママにとって一番気になる赤ちゃんの成長具合も、きちんとチェックしてもらえるので安心できます。

プロに母乳マッサージや乳腺炎予防のケアもしてもらえる

産後すぐは、まだ乳腺が開通していなくて母乳が出にくいといったママも多いものです。乳房や乳首のマッサージをしてもらえるので、少しずつ母乳も出るようになり、更に搾乳方法も教えてもらえます。

また、母乳が出始めても赤ちゃんがまだ上手にすえなかったり、たくさん飲まないとなると母乳が溜まって、乳房が腫れて乳腺炎になることもあるため、乳腺炎予防のケアなども教えてもらえます。

母体回復向けのマッサージや心の不安にも専門スタッフが対応

妊娠から出産で疲労した筋肉をほぐしたり、赤ちゃんを抱っこすることによりなりやすい腱鞘炎、肩こりや腰痛などを和らげるためのアロママッサージを行う施設も増えています。

また、緩んだ骨盤を引き締めるための骨盤マッサージ、産後の足のむくみや倦怠感を和らげるフィットマッサージやフィットバスなど、母体の回復を促す様々なケアをうけることができます。

他にも、肌の調子を整えるフェイシャルマッサージなど施設によってケア内容は異なります。

また、育児に自信がなかったり育児に関する悩みを抱え、精神的に辛い思いをしているママも多いですよね。

専門のスタッフに育児相談に乗ってもらえたり、よいアドバイスをしてもらえるカウンセリングなど、追い詰められやすママの心のケアにも力を注いでいます。

気になる!利用者の声を見てみましょう

実際に施設でのケアを経験した人からは、自分が赤ちゃんのお世話で分からない、知りたいと思っていることを聞いてもらい、滞在中に丁寧に教えてもらったので育児への自信が少し出てきたという意見もあります。

更に、ボディケアも体の回復に合わせてゆっくりとしたペースでやってもらえたし、食事も美味しく、体に優しい味付けなので居心地もよかった、退院後は体が楽になったという声もあります。

また、旦那さんも宿泊して一緒に沐浴の練習ができたので、退院後は旦那さんも積極的に育児に協力するきっかけとなるかもしれないという感想もあります。

ただ、できればもう少し長く滞在したかったけど、費用が高いのでそういうわけにもいかなかったという意見もあって、自治体や国からの資金面での支援を望む声も増えています。

利用した全ての人の声というわけではありませんが、利用者のほとんどは体をゆっくり休めてよかった、育児サポートをしてもらえて助かったという意見が多いようです。

知るほど魅力的!費用高だけど是非利用したい「産後ケア施設」

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こうして産後ケア施設について知れば知るほど、産後ママにはとてもありがたくて、魅力的なサービスに思えますよね。

中でも最大の魅力というと、やはり産後まだ回復していない母体をゆっくり休ませることができる、身の回りのことから育児相談、母乳ケアとママがやってもらいたいことほぼ全てのケアが受けられることでしょう。

更に旦那さんと沐浴指導などを一緒に受ければ、帰宅後旦那さんが育児に前向きなれるきっかけともなるかもしれません。

また、自宅で過ごすと散らかった部屋や溜まった洗濯物が気になって、つい無理して家事をやってしまうママもいるでしょう。

しかし産後ケア施設なら自宅の様子が目に入らないのでストレスも減り、赤ちゃんのお世話だけに集中しながら、リラックスして時が過ごせるのも魅力的です。

産後病院で過ごす時間は、あっという間に過ぎてしまいます。ママとしての自信がないまま自宅に帰り、サポートしてくれる人も相談する人もいない場合は、小さくて壊れそうな赤ちゃんと2人きりで毎日を過ごさなければなりません。

どんなに赤ちゃんが愛おしくても時には息が詰まったり、眠れない日々が続いて精神的にも肉体的にも本当に辛いと感じるママも少なくありません。そういったことを避けるために、産後ケア施設を利用するというのは1つの選択肢かもしれません。

ただ、公的な補助が少しずつ始まっているといえども、まだ十分ではないので費用は確かにかかります。

産後のママにのしかかる大きな負担を思うと、産後のサポートが期待できなかったりする場合もあるので、少しでも利用できる環境であるのなら、思い切って利用することも考えてみましょう。

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