子供の習い事に武道が気になる!武道の種類や子供へのメリット
近年、子供たちの通う習い事は多種多様化しています。運動系からお勉強系、アウトドアやIT系まで...
そんな中、昔からあって今も根強い人気のある日本の武道。
男の子には強くあって欲しいと願い、女の子には護身術として、と考えられる方も多いものです。
この記事を読んでくださっている皆様、そして皆様も周りにも子供にやらせてみたい習い事として武道を考えられている方もいらっしゃるかもしれません。
一概に武道といっても色々な種類、流派があります。この記事では日本の代表的な武道3種についてそれぞれのメリットや特徴を見ていきたいと思います。
この記事の目次
どんな事をする?費用は?身体と心を鍛える人気の武道3つ
オリンピックでは柔道が大変な盛り上がりを見せる武道。今や国内に限らず、海外でも人気のある習い事です。
ここではまず、剣道・柔道・空手道の3つについてそれぞれの特徴を見ていきたいと思います。
【剣道】戦隊ヒーロー好きな男の子が憧れる!?道具を使う武道
武道の中でも、特に礼儀に厳しく、稽古中には声だしなどにも厳しい指導が入ります。幼児が行う主な練習は下記のようなものが多いようです。
- 声だし
- 素振り
- 足さばき
- ペアになっての打ち込み
日本の警察でも取り入れられ、警察署敷地内の道場で幼児~子供向けの指導をしてくれるところもあり、そういったところなら比較的安く、また安心して気軽に始めることも出来ます。
- 初期費用
- 竹刀:2000円~3000円程度
- 月謝
- 2000~5000円程度(入会金が必要なところもあり)
- 後々必要になる道具代
- 防具:2万~5万程度
- 昇級のための費用
- 審査を受けるのに1500円~4000円、合格すると登録料に1000~2000円(級より上の、昇段試験となると額も高額になります。)
※指導者や開催場所によって金額に差があることもあります。
子供にとっての竹刀は重いようで、素振りをするだけでもかなり鍛えられます。
防具はさらに重く、最初から購入して着用することはないようですが、着用しての打ち合いはかなりの体力を必要とし、また憧れの防具を付けられることは子供たちのモチベーションアップにもなるようです。
【柔道】オリンピックで興味を持った親子多数で入門者が急増中!?
オリンピックでも大変な盛り上がりを見せ、老若男女問わず人気のある武道。オリンピック以降、柔道を始めたいと興味を持つ親子が増えているそうです。
剣道と同じく、警察署で指導を受けられることが多くあります。幼児が行う主な練習は下記のようなものが多いようです。
- 受け身
- 簡単な技
指導者によってもどんな技から教えてくれるのかなどは違うようです。
個人的な感想としては、幼児ばかりの道場か、混ざっているとしても他に同じ年頃の子供が数人以上いる道場がレベルに合ったことが出来て子供としても楽しんで通えそうですね。
負けると悔しいという気持ちが育ち、粘り強さが鍛えられます。幼児たちが寝技から必死に相手を返そうと踏ん張っている様子はたくましくもあり、とても微笑ましいものがありますよ。
また強くなるための身体づくりも大切なプロセスとなりそうです。
- 初期費用
- 道着:4000~10000円程度
- 月謝
- 2000~5000円(入会金が必要なところもあり)
- 段位取得のための費用
- 県によって異なり、初級でも1~2万円と、差があります。級が上がれば上がるほどに、その額も大きくなります。審査を受ける県で個々に調べられることをおすすめします。
※指導者や開催場所によって金額に差があることもあります。
柔道では、練習自体にはお金はかからなくとも、段位取得に費用がかかってきそうです。しかし目標があれば子供のモチベーションも上がりますす。
ある時になって急に出費がかさんでビックリ!ということになならないためにも、前もって少しずつでも貯めておくことをおすすめします。
【空手道】流派によって違いの大きい空手。実際に見に行ってみよう
上記ふたつと違い、空手道の中にも、数々の流派が存在し、それぞれに微妙に型やルールに違いがあります。
寸止めで行う伝統派空手、実際に技を当てるフルコンタクト空手、防具をつけて行う防具付き空手など様々。
また礼儀などへの重視の度合いも教室や指導者によって差があるので、実際に近くの空手道場や空手教室に見学に行き、親や子供の意向にあう流派や教室を選ぶのがおすすめです。
始められる年齢も、その教室によりますので確認してみてくださいね。
我が家の息子が通う空手教室では、1時間の練習時間のうちほとんどを基本の型で使いますが、最後にミットに前蹴りや廻し蹴りを入れる練習は、子供たちの楽しみになっているようです。
- 初期費用
- 道着:4000~10000円程度
- 月謝
- 3000~5000円程度(入会金が必要なところもあり)
- 後々必要になる道具代
- 流派によって異なるが、防具やサポーターなどに2~3万必要な場合も。
- 試合出場のための費用
- レベルによって異なるが、4000~10000円程度
- 昇級のための費用
- 5000~6000円
※指導者や開催場所によって金額に差があることもあります。
空手の場合、試合に出ることに多くの費用が掛かってくる場合が多いようです。上記の額は試合にエントリーするためだけの費用で、他に遠征費などのお金も掛かってきます。
毎回多額のお金が出て行くので、家計にも大きく響いてくることもあるようですが、「子供が大会で優勝したときは、震えるほど感動した」などという声も。
子供が何かを達成することは、まさにプライスレスなのかもしれません。
子供の精神力を育てよう!武道を習うことで得られるメリット
日本で古来から継承され続けている武道。そこには時代の流行りに左右されない精神論や美徳、規律があります。
そして子供に武道を習わせたいと思う親、実際に通わせている親の多くが武道を習うことで期待するのはそれらによって得られる子供の精神的成長かと思います。
- いじめない・いじめられない子になって欲しい
- 何事にも諦めない精神的強さを持って欲しい
- 年上に対する敬意を持って欲しい
- 礼儀作法を身につけて欲しい
- 集中力を身につけて欲しい
もちろん、これらを身につけていく中で身体が強くなったり、姿勢が良くなったりもするでしょう。
子供が将来、社会人になったとき、周りから本当の意味でしたわれる人間性をつけてあげたいですね。
強くなることは心の安定と自信に繋がる
上記で「いじめない・いじめられない子供に」と書きましたが、武道を習い、訓練する中で子供は相当な努力をしながらひとつひとつの技を覚えていきます。
実際に技の当て合いをする・しないはその武道や流派によって様々ですが、剣道の素振りや柔道の受身、空手の型を習得しようと思えば、適当に手足を動かしているだけでは完成しません。
微妙な足さばき、手の動き、身体の使い方を何度も何度も練習して、身につけていきます。
武道の精神論とともに、そういった経験積み重ねて強くなった子は、自分に自身が持てるようになるといいます。
そういった子は中途半端なちょっかいに心を乱されたり、自己中心的な感情やひがみを持ちにくくなるでしょう。
単に「強いからいじめられない」ではなく、努力のもとに強くなるからこその自信なのかもしれませんね。
しかし、子供がそこまで行き着くには親のサポートも必要です。
なかなか出来ずに足踏みすることもあるでしょうが、親も「一緒に頑張ろう」という気持ちで寄り添うことで、子供は心の安定を得ることができるようです。
学習の基本にも!姿勢を正して座る体力をつけよう
武道をしていると、正座をして待つ、という場面が多くあります。現代の住宅事情から、畳の部屋自体が減り、子供たちは正座をする機会が減っています。
しかし背筋を伸ばして正座をし続けること、そして正座から立ち上がるには、腹筋や背筋、内ももの筋力を必要とします。
椅子ではつい背もたれに寄りかかったり、足を開いてしまったりと力が抜けてしまいがちな部分です。
ここが弱っていることで、現代の子供たちは長時間綺麗な姿勢で椅子に座っていることがままならない子が増えているそうです。
姿勢よく椅子に座ることは学習の基本です。武道の練習の間に姿勢を正して座る力もつけば、集中して勉強できるようにもなり、一石二鳥ともいえるのではないでしょうか。
苦手な子が多い!?はっきりとした声を出す練習
武道では掛け声が多く入ります。剣道においても、緊迫した静けさの中に突如響き渡る声は迫力を感じますね。
練習の最中も、子供たちの「やぁっ!」「め~ん!」と言った精一杯の声が響き渡っています。
声が小さいとすぐさま師範からの喝が入るので、子供たちは大きな竹刀を振りかぶって大きな口を開けて必死です。
その光景は親から見るととても微笑ましくもありますが、子供にとってもこれもまた、良い鍛錬になっているようです。
小学校では授業中の発表などで、教室全体に聞こえるほどの声で話せない子が多くなっているそうです。
育ってきた環境などによるその子の性格もあるかとは思いますが、そもそも大きな声を出すという経験がない子供にとって、急に学校で大きな声で、と言われても困るでしょう。
遊びの中で奇声を発したりするのとは違い、「腹から声を出す」とことは自己表現や良いストレス発散、そして腹筋の強化にもなります。
我が家の長男も、家で遊んでいるときはよく大きな声を出して怒られるほどなのですが、こういった場面で大きな声を出すのは違うらしく、苦労していました。
この「腹から声を出す」ということは、母としても、幼児から武道を習うことで経験できて良かったと思っています。
師範や周りへの敬意と感謝の気持ちを根付かせる
武道特有ともいえる師範に対する敬意は、今や家族間では感じることの出来ない緊張感を味わえます。
絶対的な存在の師範がいることは、親に対して反抗心の芽生える9~10歳の子供にとってもとても良い存在になるそうです。
親以外の尊敬する人が身近にいることで心の拠り所になり、道を外れることなく成長していくことができるとのこと。
そしてそんな尊敬する人から周りの人や環境に対する感謝の気持ちを学ぶことが出来るので、親から言われるよりも素直に聞きいれることができるのかもしれませんね。
もちろん、そこに至るまでには親自身が師範に対する敬意を子供の前に立って示す必要もあるかと思います。
教えてもらえる事への感謝、そういう場所があることへの感謝など、武道では稽古の中でよく言われることではありますが、家庭でも常に子供と話す機会を持ちたいものですね。
すべてのスポーツにおいて有利に!?脳を鍛える
武道を始めると、心配になってくるのは怪我のこと。確かに実際に技を当て合うものでは、常に青あざが絶えなかったり、時には手術を必要とするような怪我をすることもあります。
しかし普段、型などの基本の練習を見ていて感じることは、かなり細かく、自分の身体を使いこなす訓練になっているのではないかということ。
空手の型の場合、真横に構えたり、身体の中心にパンチする、腰の高さに蹴る、などの型があります。最初は、身体の中心ラインにパンチをしよう!と思っても、鏡で見ると大抵ズレています。
鏡を見ながら、右手は身体の中心、左手は腰の真横、足はしっかりと膝を曲げて保つ...などとひとつひとつを整えて、それを瞬時に繰り出せるように練習します。
これらをおこなうには相当、脳で考え、各筋肉に伝達して...ということが行われているのです。
こういった「身体を思い通りに動かす練習」は子供の脳にとってとてもいい影響となっていて、またその後どんなスポーツをするにおいても役立つとか!
たとえば、サッカーボールを右斜めに向かって蹴りたいと思ったとき、右斜めに蹴るためにどの角度から蹴るのか、その微妙な調節が頭と身体で両方で瞬時に出来ればサッカー名人になれます。
しかしほとんどの場合、頭と身体の動きが一致せず「こう蹴ろうと思ったんだけどなぁ...」とずれた方向に飛んでいってしまうそうです。
頭で考えた動きをそのまま体現できることは、どんなスポーツにおいても有利になるそうなので、基本の型を重視する武道は運動神経を育てる良い地盤になるかもしれませんね。
武道のデメリットは?怪我や挫折したその時、親ができること
たくさんのメリットをご紹介しましたが、では武道を習うことでのデメリットはあるのでしょうか。
武道を始める前に多くの親が心配することは、やはり怪我の問題です。軽い打撲から始まって骨折や靭帯損傷など、時には手術が必要な怪我をする可能性もゼロではありません。
たしかに武道は、時に痛みを伴います。特に打ち合いの激しいフルコンタクト空手は子供の性格によっては見ただけで「やりたくない!」と言うこともあるかもしれません。
楽しんで練習していても、ちょっとした怪我をきっかけに消極的になってしまうことも。
- 習い始める前に、子供と一緒にその競技の様子を見る
- 小さな怪我に動揺しない
- 指導してくださる先生を信頼する
子供が嫌がることを無理にやらせるより、子供自身が「ああなりたい」と思うような目標を持てるものを選ぶようにしましょう。
また、始めた以上は打撲などの小さな怪我は成長の証として受け入れるくらいの親の覚悟も必要かもしれません。
大きな怪我についてですが、「武道は絶対に怪我をする」なんてことはなく、基本的には安全に行われるものです。
怪我をしないためにどうすればいいか、という受身の練習の大切さを教えてあげることが重要になってくるでしょう。
子供が挫折を味わうことになってしまったら・・・
怪我や、昇級できなかったとき、試合で負けたとき、子供は挫折を味わうこととなります。
しかしそこで再びどう立ち上がるか…親としては色々と言いたくなったり、逆にどう声を掛けるべきか悩むことも。
しかし親は、ただ共感して、しっかりと寄り添うだけで十分ではないでしょうか。挫折しているのは親ではなく子供本人。
先生方の言葉は時に子供に素晴らしい影響を与えてくれます。そこに親が変に口を出すことは、子供にとって混乱を招くことに。
子供をその場所に任せた以上、「ただ見守る」ということもデメリットを乗り越える術となるように思います。
一朝一夕にいかない武道!じっくり見守って心と体を育てよう
我が家の長男は、幼稚園で剣道を教えてもらい、小学校に入ってからは近所の空手教室に通っています。
始めて半年の空手道では今はひたすら基本の型の練習をしていますが、まだまだお世辞にも様になっているとは言えない状態。
それでも、師範の繰り出すキックのキレの良さに憧れて日々ヘタクソなりに練習しています。
親としては「もっと腰を入れろ」とか「また反対の手がおろそかになってる!」と言いたいことはたくさんですが、そこはぐっと我慢。
やはりそう一朝一夕にはいかないということですね。
とやかく言うよりも、励ますことを親の役目として長く続けられるようサポートしたいと思います。
じっくりと強い身体と心の大人へと育てる武道。小学生のお子さんならぜひ一度体験へ、幼児のお子さんならこれからの習い事の候補に入れてみてくださいね。
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