幼児が絵の具遊びを大好きになる!楽しい絵の具の遊び方・描き方
クレヨンとは異なる液体状の絵の具。子供達は、絵の具遊びが大好きです。しかし、自宅での絵の具遊びは、汚れが気になり、親にとってはハードルが高いですよね。
液体だからこそできる、色遊びや身近な道具を使っての絵の具遊びは、子どもの発達にとっても大切な体験です。
自宅で楽しむための、絵の具遊びの準備やお約束。また、絵の具遊びの様々な方法などもお伝えします。
また、筆や指で描いたり、ストローやヘラを使ったり等。お家にある簡単な道具を使って、楽しく工夫できるものもたくさんご紹介します。
この記事の目次
絵の具遊びの準備と子供との約束の工夫を紹介します
絵の具遊びは、部屋の中が汚れてしまいそうと、とっても気になりますよね。楽しく絵の具遊びをするための準備と子供とのお約束を紹介します。
そのような時のために、準備をしておくことをお勧めします。家にある簡単なもので準備できますよ。
まずは部屋の準備!汚されても大丈夫な環境作りが大事!
順を追って対策をしていきましょう。
- 床にレジャーシートを敷く
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レジャーシートやブルーシートなどを床に引いておきます。絵の具をこぼしたり、水入れをひっくり返したりなどしてしまった時に安心です。
- 汚れも良い洋服に着替える
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どんなに気をつけていても、お洋服に絵の具がついてしまうものです。
絵の具遊び専用のスモッグや汚れても良いお洋服を決めておいて、それを着るようにすることをお勧めします。
- 新聞紙の上に画用紙を置く
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机を汚さないための新聞紙です。画用紙を机の上の直接置いてお絵描きをすると、どうしてもはみ出してしまうことがあります。
「絵を描くのは画用紙だけ」とお約束をすることは大切ですが、はみ出してしまった時に、怒らないであげられるように、準備をしておいてあげることをお勧めします。
ただ、フローリングの床や汚れると困る机の上に新聞を直接置くと、今度は新聞のインクが床に移ってしまう可能性があるため、ビニールで覆ってから新聞を載せる方がベターですね。
- お絵かき前の大事なお約束!子供に必ず伝えておこう
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自宅で絵の具遊びをする時のお約束も大切です!絵の具の筆を持たせる前に、毎回、お絵かきするときのお約束をするようにしましょう。
- 椅子に座って机の上に描く習慣を
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幼稚園や絵画教室などでは大きな画面に歩きながら絵を描くことなどがありますが、自宅ではなかなかそういったスペースを作ってあげることは難しいです。
お家でのお絵描きの時間は、椅子に座って机の上で描くようにする習慣をつけることをお勧めします。
- 紙の上に描こう(壁や机は描かないこと)
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「書いて良い場所は紙の上だけだよ」っと語りかけて、丁寧に説明してあげましょう。
わざとはみ出して描いている時には、「紙の上に描くお約束を思い出そうね」などと説明をしてあげましょう。わざとではない時には、「気をつけようね」とだけ言ってあげましょう。厳しく言いすぎてしまうと、画面に対してまん中の方にだけ描く癖ができてしまいます。画面いっぱいの、のびのびした絵が描けなくなってしまうので、気をつけてあげてくださいね。
- 筆を振り回さない
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筆を振り回すと部屋の壁じゅうに絵の具が飛び散ります。四方八方飛び散るので、この掃除はとても大変です!
「筆は振り回さないお約束」と筆を持たせる前にきちんと伝えることをお勧めします。
絵の具や筆と仲良しになろう
絵の具や絵を描く道具にもいろいろな種類があります。画材と仲良しになるために、いくつかをご紹介します。
小さい子供の絵の具遊びは水彩絵の具がおすすめ!
水彩絵の具は、お部屋に飛び散ってしまったとしても、ふき取ってお掃除をしやすいです。初めて使用する絵の具には、水彩絵の具をお勧めします。
透明感のあるというのが特徴の絵の具です。画用紙に描いた箇所の色を重ねると、セロファンを重ねた時のように画用紙上で色が混ざります。
学童用の水彩絵の具は、色ムラなどが出にくいように作られているようです。お空を塗ったりする時にも、綺麗に塗ることができますよ。
アクリル絵の具は、耐水性!お約束が守れるようになってからの使用がおすすめです
アクリル絵の具は乾くと耐水性になってしまいます。お部屋に飛び散った時に、乾いた後だと拭き取ることができなくなってしまいます。
絵の具の性質から、お約束が十分に守れるようになってから使用することをお勧めしますよ。
筆などもきちんと洗わないと固まって使えなくなってしまうので、気をつけましょう。
お面などの汗をかいて濡れて落ちてしまうと困るものを作る時などにも良いですよ。
水に溶ける色鉛筆は、細かなところを描くことができちゃう
見た目は色鉛筆と変わりませんが、描いた箇所を水でぬらすと水彩絵の具のようになります。
慣れた道具である色鉛筆でお絵描きを楽しみ。その後に、絵を水に濡らした筆で、水彩絵の具のように伸ばしてみると、またいつもと違った雰囲気の絵になります。
いろいろな種類の筆を使ってみよう
よく見る一般的な筆は、丸筆と平筆ですね。
- 丸筆:細い線を描くのに適しているので、筆を使って何かを書きたいときには丸筆を使うと良いと思います。
- 平筆:ムラなく塗ったりするのに適しているので、お空を塗ったりなど広い面を塗りたいときには平筆があっています。
指もお絵描きの道具!指でかいてみよう
指に絵の具をつけて、手を筆代わりにしてお絵描きを楽しみます。グニャグニャと絵の具の感触を楽しみながら、楽しくお絵描き遊びをすることができます。
汚れがきになるので、親にとっては、やらせるかどうかを迷う遊び方ですが、子供は、とっても喜びますので挑戦してみてくださいね。
絵の具の感触を手で感じるという体験もとっても大切です。
自由に色遊びを楽しませてあげましょう
絵の具遊びの醍醐味は、色の変化を楽しむことができることです。色遊びをたくさん体験させてあげましょう。
3原色である「赤」「青」「黄」をパレットに出してあげて自由にお絵描きを楽しませてあげてください。
複数色を混ぜて茶色になるのは成長の過程
はじめは、赤一色を塗っていても、同じところに色々な色を混ぜて茶色になってしまうことがあります。
- 「絵の具を与えても無駄にする」
- 「色彩感覚がないのか?」
この行動を見てこんな風に子供を怒ったり、絵の具を取り上げたりしないであげてください。
- 「赤と黄色が混ざるとオレンジになる。」
- 「この色に、もっと赤を混ぜたらどうなるのか。」
- 「赤に戻った」
- 「今度は青を混ぜてみよう」
- 「なんだか紫になった」
こんな感じの声掛けがいいですね。これをたくさんやればやるほど、色が混ざり合う楽しさを体験でき満足できます。
この時期の茶色の絵は、色が混ざり合う過程を楽しむとっても大切で愛おしい時期です。ぜひ、この時期を大切にしてあげてくださいね。
- 【この絵の具遊びのお勧め絵本】
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「まほうの絵の具」(作 林明子)
主人公の女の子は、絵の具を混色して茶色になってしまうという色の試し行動をします。この試し行動を経て素敵な絵を完成させます。お絵描きをする想像力を膨らませるとても素敵な絵本です。お絵描き遊びの前後に読んでみてはいかがでしょうか。
白や黒を混ぜた時の変化を楽しむ
子供は白や黒が大好きです。
- 赤や黄色や青に白が混ざると、優しい色に変化する。
- 赤や黄色や青に黒が混ざると、暗くなり大人っぽい色に変化する。
- 黒と白が混ざると灰色になる。
- 色遊びのお勧めの絵本
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「いろいろいろのほん」(作 エルヴェ・テュレ)
白や黒が混ざった時の変化をとても楽しく体験させてくれる絵本です。2色の絵の具がついた本をぱたっと閉じて、次のページではその色が混ざった色が出てきます。色と色が混ざり合う楽しさ、ドキドキ感を、とてもわかりやすく体験させてくれる素敵な絵本です。
水で濡れた紙に絵の具で描いてみよう!にじみが面白い!
画用紙を濡らしておいてそこに絵の具を垂らすと、ジワジワっと滲んだ面白い絵を描くことができます。
手順
- 画用紙全体を水で濡らします(一部だけを濡らすとその箇所だけがにじむので面白い効果が出ます)
- 濡れている箇所に絵の具で絵を描きます
注意:こちらは机の上で行うことが可能です
おすすめの声かけ
口で説明してもなかなかこの面白さは伝わりません。まずはお母さんが描いて見せてあげましょう。
- 「今からこの画用紙に魔法の水をつけます」
- 「この魔法の水がかかった場所に絵の具でお絵描きをすると…」
などと言いながら、水で濡らしてある箇所に絵の具でスーッと線を引きます。滲んでボーっとした綺麗な線になります。
- 「やってみる?魔法の水をつけてあげるね!」
- 「一緒に描いてみようか?」
などと言って、子供の画用紙にも水を塗ってあげたり、お母さんは自分の画用紙を描いてみてあげて。子供は、子供の画用紙に描きはじめます。
絵の具で作った色水を画用紙にいっぱいかけちゃおう
水を使った絵の具遊びはもう一つあります。色水を作ってそれを濡れた画用紙にかけても面白いですよ。ジャーっと一気にかけても滝のような流れる跡がとっても綺麗です。
筆などでポタポタと垂らしても面白い効果がありますよ。
注意:色水をかける遊びは色水が流れ落ちるため、お庭やベランダやお風呂場等でやることをお勧めします
手順
- 絵の具を水で溶かして色水を3色ほど作ります
- 画用紙全体を濡らします
- 下にダンボールなどを敷いて、画用紙を斜めにします
- 画用紙の上に色水をかけます
- 乾いた後にその上にお絵描きをしても面白いですよ
おすすめの声かけ
- 「画用紙を色水が流れる河にしちゃおう。河に流す色を決めてね。」
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絵の具を子供に2−3色選んでもらいます。それをカップに入れて水で溶かして色水にします。画用紙を刷毛で濡らして、下にダンボールなどを敷いて、準備が整ったら。
- 「お外に出てこの画用紙に色水を流そう。」
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こう声掛けしたら、庭やベランダに出ます。(お風呂場などでも良いと思います。)画用紙を少し斜めにしておくと色水が流れて面白くなりますよ。
まずはお母さんが紙の上に色水をかけます。
- 「色水が流れていくね。違う色もいっぱいかけちゃおうか?」
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子供と一緒にたくさん色水をかけて遊んでみてくださいね。
絵の具が乾いたら、魚の絵や植物などを描きたすなど、お絵描きも楽しめますよ。
いろいろなものを絵の具スタンプにして遊ぼう
手、野菜、葉っぱなどに絵の具をつけてスタンプをしてみましょう。面白い形がたくさんできますよ。組み合わせて絵を描いても、つけたスタンプに筆で書き足して絵を描いても面白いです。
手順
- スタンプするものを集めます(葉、切った野菜、ペットボトルのふた、)
- 水で少し溶いた絵の具を平たい容器に入れます
- いろいろなものに絵の具をつけて、画用紙にペタペタとスタンプしていきます
おすすめの声かけ
公園やお散歩などをしながら葉を集めます。
などと言いながら、いろいろな形の葉っぱを集めます。
自宅では、お料理に使うお野菜の食べられない箇所を切って取っておきます。人参やナスのヘタの部分や、キャベツの芯の部分など。
スタンプしやすいように、平たいお皿に絵の具を少し水で溶いた状態にします。そして、まずはお母さんがどうやるかを見せてあげましょう
何箇所か押して、それで絵を描いてあげて見せても面白いと思いますよ。
などと言いながら、いろいろな種類に一緒に挑戦してみてくださいね。いろいろな種類のスタンプを組み合わせると面白い絵を描くことも可能ですよ。
ストローでふーふー!風で絵の具遊び
緩めに溶いた絵の具を画用紙にスポイトなどで水滴を垂らして、それをストローでふきます。いろいろな方向に色水が散らばって、面白い絵を描くことができますよ。
手順
- 紙の上にスポイトなどを使って色水を垂らします
- ストローで垂らした色水をふーふー吹きます
- いろいろな方向に色水が流れます
*ストローを細いのや太いのを使ったり、先が丸いのや潰したのを使うと、変化が出ますよ!
おすすめの声かけ
- 「風を使って今日は絵を描いてみよう!」
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ストローを出してふーふーと顔に風をかけてあげます。
- 「この風で絵を描くことができるよ」
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画用紙に緩めに溶いた絵の具をスポイトで垂らしてあげます。
- 「一緒にストローで息を吹きかけてみよう」
- 一緒に挑戦してみましょう。できるようだったら、スポイトで水滴を垂らす作業も挑戦させてあげてくださいね。
網を使った絵の具遊び
緩めに溶いた絵の具を金網の上に塗り、金網をトントンっとすると、下に絵の具の細かなつぶつぶが霧状の絵の具となって落ち、楽しい効果がありますよ。スパッタリングという方法です。
手順
- 金網を用意します。(茶漉しなどでも代用できます)
- 金網の上に絵の具をつけます
- 画用紙の上で、金網をトントンっと叩きます
- 画用紙に絵の具の細かな滴が落ちます
おすすめの声かけ
まず、画用紙に傘の絵を描きます。
- 「雨って細くて小さなツブツブがいっぱいあるよね?」
- 「この網を使って、雨を描いてみよう」
- 「あれ?雨が降ってきた。」
網に絵の具をつけ、トントンとします。
- 「いっぱい雨が降ってきたね」
- 「今度は、黄緑色の雨」
- 「今度は、ピンク色の雨」
などというようにいろいろな色を使ってあげると、霧状の粒が混ざってとても綺麗です。
お母さんがやるのを見せてあげたら、子供と一緒に挑戦してみましょう。
はじめは網をトントンっとするところを手伝ってもらうところから始めると、子供にもわかりやすく伝わりやすいと思います。
絵の具を楽しもう!絵の具をぺったんこ
画用紙に絵の具を数色垂らし、半分に折ったり別の用紙を置いたりし、ぺったんこして左右対称の絵を作ります。これは、合わせ絵と言います。想像できないような形や色の混ざり具合がとっても面白いですよ。
手順
- 画用紙をまず半分に折っておきます
- 折った一方に絵の具を数種類そのままおきます
- 画用紙を折り、何回かこすった後に、また開きます
- 絵の具が乾いたら、そこに何かを描きたしても面白いです
おすすめの声かけ
指や筆や今まで使ったようなストローも網も使いません。
- 1「絵の具と画用紙だけで絵を描きます。どうやって書くと思う?」
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画用紙の上に直接絵の具を何色かたらします。 画用紙を半分に折ります(もしくは、絵の具の上に画用紙をおきます)
- 2「画用紙をスリスリ、トントン触ってみよう」
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一緒に絵の具を置いた箇所のあたりを撫でたり、叩いたりします
- 3「画用紙をゆっくり開いてみよう」
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一緒に画用紙を開いてみてください
- 4「何に見えるかな?花火やお花に見える?」
- タイトルを一緒に決めてみましょう。絵の具が乾いたら、絵を付け足しても面白いですよ。
一枚の画用紙にいろいろな描く方法を混ぜてみても面白いよ
液体である絵の具は、筆や指やはけなどを使って、たっぷりと色遊びができます。風や葉っぱや水などを使って描くと、不思議な予想外の色や形を楽しむこともできますよ。
一枚の絵に、紹介した描く方法をいろいろと混ぜると、さらに、面白い世界を描くこともできますよ。
また、夏休みの暑い日や雨の日など、室内でゆっくり遊ぶ時間が作れる時には、お絵描き遊びは、うってつけ!たくさんのお絵描きの時間を作ってあげましょう。
子供が、絵を描くのが楽しく、大好きと思うことが一番大事なことです!!
子供の成長や興味に合わせて、いっぱい褒めて、楽しくお絵描きの時間を過ごすことを大切にしてくださいね。