【体験談】つわり時の周囲への罪悪感の対処法…自分なりの割切り方を!
つわりで一番つらい思いをするのは、妊婦本人だと思います。妊娠をして幸せと感じたい気持ちに反して、痛みや不快感に体が支配されてしまいますよね。
しかし、つわりで妊婦がいつもと違う様子やつらそうな姿を見せることは、少なからず周囲に気を遣わせたり迷惑をかけてしまうのも事実です。
私は、妊娠7~14週位までの丸2ヶ月程、体を起こしておくことも負担なほどの眩暈や頭痛、食べづわりに吐きづわり…という状態が続いていました。
幸い通院や入院をせず、家の中ではなんとか自分一人なら生活できる状態ではありましたが、ある精神的苦痛が私を襲います…。
それは、“罪悪感”でした。求められているのに、これからさらに母親としての自覚を持たなければいけないのに、何もできない…。
そんな私の葛藤と、気持ちの切り替えを思い出しながら体験談を書かせていただきます。
この記事の目次
誰にでも何にでも罪悪感を感じてしまう…
私のつわりは飲食できた分まだ軽い方かと思いますし、私は恵まれた環境の方でした。
ゆえに、人のありがたみを感じる反面、罪悪感もその分ドンとのしかかってきていたように思います。
忙しい夫や両親の生活を変え、上の子(3歳の息子)には寂しい思いをさせ、仕事や保育園等周囲の方にも…。そして何よりお腹の赤ちゃんに申し訳ない…!
夫・両親に家事・育児を頼りきり…でも、家族の絆を実感!
夫には2ヶ月の間、ほとんどすべての家事・育児を任せきりになっていました。
家事・育児、すべてを夫に任せ何もできない自分が嫌になる
私は(幸い食べ物のにおいはOKで、自分が食べないと気分が悪くなるので)炊事だけはできていたのですが、その他のことは、ほぼ家にいるのに何もできませんでした。
夫はフルタイムで通勤時間もかかる場所で働いているのに、朝は早く起きて上の子を保育園に送り、夜帰って来てまず洗濯の取り込み・食後は食器洗い、子供の風呂…。
本当に自分の時間をもてない期間だったと思います。この事実にひたすら罪悪感を感じました。
私が吐き気に襲われていて炊事ができない時は、お総菜を買う・子供を外食に連れて行く・簡単なものを作る等、私の“唯一”のできることであった食事すら担当を変わってもらう始末。
夫の考え方が、気持ちを楽にしてくれた!
その罪悪感を取り払ってくれたのは、大変なはずの夫でした。
夫は「手伝う」という表現はせずに、「協力」・「分担」というように捉えてくれていたようです。
私自身も、怠惰な生活が見えてしまいますが次のように割り切ることに!
- お総菜や外食多用への罪悪感→最近のお総菜や外食メニューはバランスも考えられているし、子供も家とは違う味を楽しめる!
- 洗濯や洗い物→洗うのは洗濯機・(多量の時は)食洗機だし、ここは夫に罪悪感覚える必要なし!便利な文明、ありがとう!
- 掃除ができていない事実→見なかったことにする、少しくらい掃除機かけていなくても死なない!
- フルタイム夫に全負担がかかることへの罪悪感→上の子が生まれる前は私がこの状況だった!今一時的にそれが逆転しているので、私はゆっくりする権利がある
開き直りすぎな部分もありますが、「今だけ」・「(○○できていなくても)死なない」。この2つのキーワードで、私は家のことや夫に対しての罪悪感がグンと減りました。
もちろん、心の中でと口に出しても感謝を伝えつつ!夫が帰宅した後はバトンタッチして寝室でゴロゴロできたおかげで、ゆっくり休むことができました。
両親もかけつけてくれ…罪悪感は感謝・絆へと変わっていく
自身も高齢なうえ祖母の介護もあり忙しい状況である両親にも、何度かヘルプに来てもらいました。
夫や両親には負担が大きくなり申し訳ないとは確かに感じたのですが、そこは家族!長い目で見て「困った時はお互い様」。
罪悪感を吹っ切りつつも恩を忘れず、家族が困っている際には私がより頑張って、今後も共に協力していきたいと思います。
寂しい思いはさせたがぐっと成長した上の子。これからもすべてを受け止めたい
3歳の息子には多くの不安と寂しさを与えてしまったと思い、今でもそのこと自体は申し訳ないと感じずにはいられません。
幼い子供に突然突きつけられた現実…寂しい思いをさせてしまった
これまで一人っ子で、親の愛情や関心を独占できることが日常だった息子。しかし私のつわりによって、彼の生活は大きく変わります。
- ある日突然、私と一緒に遊べなくなる(息子の遊び場横の椅子にずっと横たわるようになる)
- 私が送っていけないので毎日いつもよりかなり早く起こされ(夫の送りで)長時間保育園で過ごす
- ご飯も簡易なものとなり、二人で食事中も私がトイレや眩暈で席を外し一人で食べることが増える
- 夫婦間で(息子には理解が難しい)シビアな話し合いが増え雰囲気が伝わる
- 休日も夫や両親と外出することが増え、「ママは?」と何度も尋ねていたらしい
「赤ちゃんがお腹にいる、お兄ちゃんになる」ということは伝えていますが、まだ幼い3歳。つわりを理解するのは難しいようです。
目の前で明るく振る舞ってくれていて、一人遊びができている。でも息子はとても心配でとても寂しい思いをしていた…。これに気づく余裕のなかったことには猛反省です。
自分なりに考え成長していた息子。たくさんほめてあげたい!
しかし、意外にもこの取り返しのつかない罪悪感をぬぐってくれたのは、息子の成長でした。
こんな状況でも、「赤ちゃん楽しみだね」と言ってくれたり、まだ出ていないお腹をなでてくれたり、自分からたくさんお手伝いをしてくれたり…。
きっと夫や保育園の先生方の助言があってのことかと思いますが、幼い息子は自分なりにいろいろと考え、大きく成長をしていました。
これから私がすべきこと…。それは、これまでのことを反省を伝えたり、穴埋めをするために関わることでは無いと思います。
息子の成長や優しさをたくさん感じ、ほめて抱きしめ、そして「お兄ちゃんでしょ」と我慢させるのではなく、これからも存分に甘えさせてすべてを受け入れてあげること!
罪悪感を感じている時間を「今息子のために何ができるか」を考える時間に。当たり前だけれど見落としてしまっていた事実。
無理をして一緒に遊ぶことだけが、上の子への愛情ではない。今ではそう思います。
妊娠を辛いと感じて母失格と落ち込んで…気持ちを切り替え赤ちゃんと歩む
そして何より私が一番罪悪感を抱いていたのは、お腹の赤ちゃんに対してかもしれません。
体が辛いと心も狂う。冷静になると罪悪感につぶされる
上の子の時よりつわりがかなり重く、妊娠を喜べなかったり、嘔吐が続く時なんかには「妊娠さえしなければ…」とさえ思ってしまっていました。
家族や周囲の方に心配や迷惑をかけ、一人の時間も何をしていても不快で生きた心地がせず、精神状況も最悪。
「すべて赤ちゃんのせいだ…」と思ってしまったり、「だから(再び妊娠するのに)前向きにはなれないって言ったんだ」と夫にあたることも増えていました。
しかし冷静になると、今度は赤ちゃんへの罪悪感で胸が締め付けられます。「全部伝わっているよね…こんな親でごめんね…。」もう、何をしても悪循環でした。
正論よりも共感に救われた
はじめに述べましたが、ここで私を救ってくれたのは周りの方々というか、「私は周りに恵まれていたな」と感じられる機会が訪れるのです。
つわり軽減のための対策等は、いくら調べても「つわりは妊娠・赤ちゃんが元気な証」・「みんなが経験し我慢するしかない仕方のないこと」といった“正論”が多数。
つわりで休むことを“甘え”だと言う捉え方や、「嫌なら堕胎しろ」という言葉さえ見られます。
これが世間のの認識なのかはわからないですが、私の周りは辛さを理解してくれたり、手を差し伸べてくれる方が多く、今思うと、恥ずかしいですが次のことに気づかせてもらうことができました。
でも、その後悔・罪悪感はそれでは終わりません。赤ちゃんは、一時はこんな風に思ってしまっていた私のお腹で、一生懸命生き、成長を続けてくれているのです。
赤ちゃんが「無理しないで」と言ってくれていたり、「一緒にがんばろう」と励ましてくれている。今ではそんな風に思うことができます。
つわりは原因が妊娠というおめでたいことだとしても、その症状自体は他の病気同様に苦しく不快で嫌なものです。
気持ちを切り替えるチャンス(赤ちゃんが元気であるという事実)があったからこそかもしれませんが、今では私は自分も周りもそしてもちろん赤ちゃんも、誰も責めることなく体調や感情と落ち着いて向き合いながら、幸せを感じることができています。
多くの方に助けられ…罪悪感は払拭・転換していけるものだとわかった!
他にも、私のつわり関係で、仕事や(息子を預けている)保育園等周りの方々に、多くの心配・迷惑をかけてしまったという事実はあります。
その時々に罪悪感を感じ、自己嫌悪にも陥りました。
しかし、つわりという身体症状は気持ちの持ちようでどうにもできませんが、「“罪悪感”という考え方は、私自身がどう捉えるかに大きくかかっているのではないか」だんだんとそう感じるようになってきました。
妊娠をして体が辛い時だったからこそ、気付けたことがあります。人の優しさ、チームワーク、助けを求めることの大切さ…今だから見えてくることの数々。
体が動かないと結局休むしかない、この状況は変えられません。なら、その時間の中で、次のようなことを考えてみてはいかがでしょうか。
- つわりが終わったら何をしよう?どんなことがしたい?(自分への期待)
- つわりが終わったら何ができるかな?思いっきり恩返しをしよう!(周りへの感謝)
結構、多くの方が思っていたり当たり前なまとめとなってしまったかもしれません。しかし私は本当に追い込まれている時には、マイナスのことしか考えられませんでした。
つわりで周りに頼ることに、さまざまな罪悪感を抱えられている方にとって、少しでも励みになると嬉しいです
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