離乳食に牛乳を使いたい!注意点と月齢に合わせたレシピを大公開
離乳食が進むと、食べられる食材の種類が増え作るのも楽しくなりますよね。
離乳食のバリュエーションや栄養の面からも、牛乳を使えるようになるのを楽しみにしているママも多いのではないでしょうか。
「牛乳」と聞くと、心配になるのがアレルギーです。牛乳は、いつからどれくらいあげてもいいのかというのは絶対知っておくべきでしょう。
その他に、牛乳を嫌がる子にどう工夫したらいいか、月齢別の牛乳レシピなどをご紹介します。
この記事の目次
離乳食としての牛乳はもぐもぐ期からOK
牛乳は、加熱したものであればもぐもぐ期である生後7~8か月から取り入れることができます。
加熱していない牛乳を与えるのは1歳を過ぎてから与えることが推奨されています。
牛乳には豊富な栄養素が含まれている
牛乳と言えばカルシウムを思い浮かべる人が多いでしょう。
実際、牛乳にはカルシウムに加え、たんぱく質、脂質、炭水化物、ミネラル、ビタミンなどがバランスよく含まれています。
赤ちゃんの体の機能を調節したり、成長をうながしてくれます。
一方で、牛乳に含まれるカルシウムとリンが鉄と結合して不要性の複合物を形成しやすいため、過剰な摂取は鉄分不足を招く可能性があります。
また赤ちゃんの体に蓄えていた鉄分が9か月頃から消費されていくため、鉄分を多く摂取する必要も出てきます。
ヨーグルトは離乳食初期から食べられる
牛乳と同じ乳製品であるヨーグルトは、無糖であれば離乳食初期から与えることができます。
ヨーグルトは発酵食品なので、牛乳よりもアレルギーになりにくいと言われています。
牛乳のアレルギーが心配な人は、一度ヨーグルトを与えてみるのもいいかもしれません。
初めての牛乳はアレルギー反応に注意!
食物アレルギーの多くは、食品に含まれるたんぱく質を体が異物だと判断した際に発症します。
牛乳は3大アレルゲンのひとつで、鶏卵の次にアレルギー反応が出やすい食品です。0歳児をピークに成長と共に治ることが多いと言われています。
離乳食の基本として、初めて与える食材は大さじ1からというルールは守り、何かあったときに病院に行けるよう平日昼間の時間帯を選んで与えましょう。
アレルギー発症時期はその子によって違う
食品を摂取してからアレルギーが発症するまでのタイムラグは赤ちゃんによって違います。
牛乳を与えるときは、2回目も赤ちゃんの様子に注意することが大切です。
アレルギー症状で一番多いのは皮膚症状
アレルギーの症状として、以下のことが挙げられます。
- 皮膚症状(蕁麻疹、発疹、唇が腫れる)
- 腹痛
- 下痢
- 嘔吐
- 全身症状(アナフィラキシーショック)
この中で最も多い症状は、蕁麻疹や発疹などの皮膚トラブルです。
首やお尻など見えずらいところにできることもあるので、牛乳を与えた後は定期的に全身を確認してあげるといいでしょう。
牛乳はたんぱく質!1日にあげていい分量を知っておこう
牛乳は豊富な栄養素を含んでいるためたくさん上げたいと思ってしまいがちですが、上げすぎは鉄分欠乏や内臓への負担が大きくなるため、控えましょう。
月齢別に牛乳を与えてもいい分量を、他のたんぱく質とのバランスを含めご説明します。
【もぐもぐ期】1日のたんぱく質量と牛乳のバランス
生後7~8か月の子が多いもぐもぐ期では、一日当たりの牛乳の量は、前半50ml、後半70mlを目安にしましょう。
- 1回1食品とした場合のたんぱく質食品の目安量
- 魚 10~15g
- 肉 10~15g
- 豆腐 30~40g
- 卵 卵黄1個~全卵3分の1個
- 牛乳などの乳製品 50~70ml
もぐもぐ期は2回食になり、様々な食感や味に慣れさせる時期なので多くの食品を与えたいです。
もし後期1回の食事で豆腐と牛乳を与えたいのなら、例えば豆腐20g+牛乳35mlなど合計量を調節してあげてください。
【カミカミ期】1日のたんぱく質量と牛乳のバランス
生後9~11か月の子が多いカミカミ期では、一日当たりの牛乳の量は80mlを目安にしましょう。
- 1回1食品とした場合のたんぱく質食品の目安量
- 魚 15~20g
- 肉 15~20g
- 豆腐 50g
- 卵 全卵分の2分の1個
- 牛乳などの乳製品 80ml
【バクバク期】1日のたんぱく質量と牛乳のバランス
生後1歳~1歳半の子が多いパクパク期では、一日当たりの牛乳の量は100mlを目安にしましょう。
- 1回1食品とした場合のたんぱく質食品の目安量
- 魚 15~20g
- 肉 15~20g
- 豆腐 50~55g
- 卵 全卵3分の1~3分の2個
- 牛乳などの乳製品 100ml
1歳を過ぎると加熱しない牛乳を与えることもできるため、おやつの時間にあたえるのもおすすめです。
冷蔵庫から出してすぐの牛乳はお腹を冷やしてしまうため、人肌に温めたものからを与え、慣れてきたら常温程度のものを与えるようにしましょう。
【もぐもぐ期】牛乳を使った離乳食レシピ3選
もぐもぐ期は離乳食が進まなくて悩むママも多いのではないでしょうか。滑らかな舌触りと食材の持つ甘味が赤ちゃんには食べやすく、おいしく感じられます。
もぐもぐ期におすすめの牛乳を使ったレシピをご紹介します。
離乳食が嫌いな子におすすめ!バナナミルク
ミルクやおっぱいが大好きで離乳食を食べてくれない子におすすめなのが、バナナミルクです。バナナの甘味が牛乳でほど良く緩和され、食べやすくなります。
慣れてきたら牛乳の量を減らしていくことで、牛乳本来の味に親しむことができます。
- 牛乳 20ml
- バナナ 3分の1本
- 牛乳を加熱し、人肌まで冷まします。
- バナナをフォークで潰すか、ブレンダーで滑らかになるまで潰します。
- 潰したバナナに牛乳を混ぜます。
朝の忙しいときの味方!ひたひた牛乳パン粥
離乳食のストックが全くなく、作る時間もないというときには、ミルクパンがおすすめです。ただし、小麦アレルギーがないことを事前に確認しておいてください。
パンのぱさぱさが牛乳でしっとりするため食べやすくなります。
ミルクが好きで牛乳は嫌いな子には、初めミルクを浸したパンを与え、徐々に牛乳の割合を増やしていくといつの間にか牛乳に慣れていきます。
- 牛乳 50ml
- 食パンの白い部分 2分の1枚
- 牛乳を加熱し、人肌まで冷まします。
- パンを一口大にちぎります。
- ちぎったパンに牛乳をかけます。
栄養満点!さつまいものスープ
さつまいもはビタミンなどの栄養素が豊富で甘味も感じられるため、離乳食にアレンジしやすい食材と言えます。
- 牛乳 50ml
- さつまいも 40g
- 牛乳を加熱し、人肌まで冷まします。
- さつまいもを加熱し、なめらかになるまで潰します。
- 潰したさつまいもに牛乳を混ぜます。
さつまいもをじゃがいもやカボチャにアレンジ可能です。また、玉ねぎも一緒に加熱してブレンダーにかければ、一層甘くなり食材を増やすことができます。
製氷機に入れて凍らせておけば保存もラクチンです。
【カミカミ期】牛乳を使った離乳食レシピ3選
カミカミ期は、手づかみ食べが始まる時期です。
子供の指先の感覚の発達や食べるという動作の発達のために、手づかみでも食べられる牛乳を使ったレシピをご紹介します。
トマトソースとクリームソースで見て楽しい!紅白ピザ
色の勉強にもなる、赤色と白色のピザです。「一緒に白を食べよう!」「赤と白、どっちが好き?」など楽しい食卓になるでしょう。
- ホワイトソース 40ml
- トマトソース 40ml
- 食パン 2枚
- ピザチーズ 適量
- ホワイトソース(作り方は※1)とトマトソース(作り方は※2)を作ります。
- 食パンにそれぞれソースをぬり、ピザチーズを軽くちらします。
- オーブントースターでチーズが溶けるまでやきます。
- ※1 ホワイトソースの作り方
-
- 牛乳 300ml
- 小麦粉 大さじ2
- 無塩バター 大さじ2
- 牛乳を小麦粉をだまがなくなるまで完全に混ぜます。
- 火をつけ、温まったらバターを入れて溶かします。
- とろみが出てきたら火を止め、製氷機に入れて保存します。
- ※2 トマトソースの作り方
-
- トマト 2個
- 玉ねぎ 1個
- 水 100ml
- トマトは湯むきして、みじん切りかブレンダーで細かくつぶしておきます。
- 玉ねぎをみじん切りにし、フライパンで炒めます。
- 玉ねぎがあめ色になってきたら、トマトと水を加えてさらに炒めます。
- 水分が飛んだら粗熱をとって製氷機で保存します。
- 牛乳 300ml
- 水 300ml
- 寒天 8g
- お好みのフルーツ 適量
- 寒天を水300mlで煮溶かします。
- しっかり溶けたら、牛乳を入れ煮立てます。
- 型に流し込み、粗熱が取れたらフルーツを盛りつけます。
- 食パン 1枚
- 牛乳 40ml
- 卵 半個
- パンを一口大に切ります。
- 卵と牛乳を良く混ぜ、切ったパンを浸します。
- フライパンで浸したパンを弱火でじっくり焼きます。
- ショートパスタ 50g
- ホワイトソース 50ml
- 玉ねぎ 10g
- ほうれん草 10g
- ツナ 10g
- ホワイトソース(作り方は※1)を作ります。
- 玉ねぎとほうれん草を千切りにします。
- ショートパスタ茹でます。
- フライパンに玉ねぎ、ほうれん草、ツナを入れて炒め、しんなりしたらホワイトソース、ショートパスタをいれます。
- かぼちゃ 20g
- 卵 1個
- 牛乳 100ml
- 砂糖 大さじ1
- 砂糖(カラメル分) 大さじ1
- 水(カラメル分) 小さじ3
- かぼちゃを加熱してなめらかになるまですりつぶします。
- 牛乳を人肌くらいに温め、かぼちゃ、卵、砂糖を入れてよくかき混ぜます。
- こして、2人分の器に入れ、蒸し器で蒸します。
- 砂糖に水小さじ2を加えて加熱し、こげはじめたら残りの水を入れます。
- 出来上がったプリンの大人の方にカラメルを入れます。
- オートミール 60g
- 牛乳 90ml
- にんじん 10g
- コーン 10g
- 枝豆 10g
- にんじんをみじん切りにします。
- オートミールに、にんじん、コーン、枝豆を混ぜます。
- 常温の牛乳をかけます。
- 牛乳
- 生乳100%の無調整牛乳です。無脂肪固形分8.0%以上、乳脂肪分3%以上と定められていますが、季節により脂肪分が異なります。
- 特別牛乳
- 全国で4カ所しかない、「特別牛乳さく取処理業」の許可を受けた施設で製造され、厳しい基準をクリアした成分無調整牛乳です。
- 調整牛乳
- 乳脂肪成分の一部を除去したり、水分を一部除去して濃度を挙げるなどの加工をしたものです。
- 低脂肪牛乳
- 調整牛乳のうち、乳脂肪分のみを0.5%以上1.5%以下に調整したものです。
- 無脂肪牛乳
- 乳脂肪のみを調整したもののうち、乳脂肪分0.5%未満のものです。
- 成分調整乳
- 調整した牛乳のうち、低脂肪牛乳・無脂肪牛乳に該当しないもののことです。
舌触りがいい!牛乳寒天
おやつに牛乳を飲ませたいけど飲まない!と悩むママにおすすめなのは牛乳寒天です。ポイントは固くしすぎず、ゼリーのようなゆるんとした食感にすることです。
手づかみ食べの練習に!フレンチトースト
フレンチトーストは簡単の作ることができ、冷凍保存も可能なので離乳食期に大活躍します。
手づかみ食べの練習にもなりますし、おかゆのように机の上がべちゃべちゃになることもありません。
離乳食中期向けということで、砂糖やバターを使わないレシピを紹介しました。テフロン加工のフライパンやクッキングシートを利用して焼くとくっつき防止になります。
食べが悪い子や月齢が進んだお子さんには、砂糖や少量のバターを使うと美味しく食べられます。また、きな粉をまぶしたり、子供が大好きなケチャップを添えてあげると喜んでくれるでしょう
【パクパク期】牛乳を使った離乳食レシピ3選
パクパク期になると、スプーンやフォークを上手に使って食べられるようになります。
カトラリーを使う練習にもなるレシピをご紹介します。
子供大好きホワイトソースを使って!パスタ・シチュー
ホワイトソースをストックしておけば、パスタもシチューも手軽に作ることができます。
ここでは、パスタの作り方をご紹介します。
噛み切ることが難しい子供にはショートパスタがおすすめです。大人よりも少し柔らかめに茹でると消化の助けにもなります。
手作りおやつの定番にしたい!牛乳カボチャプリン
おやつにもこだわりたいママにおすすめなのが、牛乳カボチャプリンです。ママも一緒に食べられるのが嬉しいです。
カボチャの種をトッピングすると可愛く仕上がります。
がりがり食感が止まらない!野菜入りオートミールの牛乳かけ
おせんべいなどのがりがりした食感が大好きなお子さんには、オートミールを使ったレシピをご紹介します。
オートミールは好みに合わせてグラノーラやコーンフレークにしてもいいでしょう。
牛乳は「生乳100%」を選ぶ
スーパーに行くと、牛乳コーナーにたくさんの種類の牛乳が陳列されています。離乳食にどの牛乳を選べばいいのか迷ってしまいます。
おすすめは、生乳100%と書かれた牛乳です。
しかし、他の牛乳が絶対ダメというわけではありません。種類の特徴を知った上で選択することが大切です。
牛乳の種類は全部で6種類
牛乳は大きく6種類に分けられます。
子供にとって牛乳に含まれる良質な脂肪分も大切な栄養素の一つです。医師の指導などがなければ、加工を施していない生乳100%を選ぶことをおすすめします。
低温殺菌牛乳は牛乳本来の味が楽しめる
低温殺菌牛乳とは、50~60度の低温で30分程度殺菌を行って作る牛乳のことです。普通の牛乳は、120度で1~2秒殺菌します。
低温殺菌牛乳は、普通の牛乳と比べ、値段が1.5倍~2倍ほどします。しかし、牛乳の臭みが抑えられ、牛乳本来の甘味やうまみが感じられ、とてもおいしいのです。
牛乳を取り入れれば離乳食作りが楽しくなる
「初めて見るものは絶対食べない」「食べ物で遊んでばっかりで困る」「好き嫌いが激しい」など、離乳食期には悩みが絶えませんよね。
ママが楽しく離乳食を作り、楽しく食事をすることが健全な食生活につながります。
食べない時には一休みしてもいいですし、同じ食事を繰り返してもいいと思います。牛乳をつかえば少しの工夫で全然違う料理に変身させることもできます。
ぜひママ自身が楽しめる離乳食作りをしてみてください。