食事を嫌がる、好き嫌いする子供に栄養の大切さを伝える方法

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2016/05/13

子供に栄養について教えて子供の好き嫌いを少なくしていこうと努力しているママ

離乳食はよく食べていた赤ちゃんが、少し大きくなって2、3歳になる頃から好き嫌いが激しくなってご飯を食べてくれないこともよくあります。

ママとしては元気に大きくなるように栄養バランスも考えてご飯を作るのですから、好き嫌いされてしまうのはがっかりですよね。

好き嫌いしないことはいろいろな栄養を取るために必要なことです。そのことを好き嫌いする子供に分かりやすく伝えてあげる方法を考えていきましょう。

子供が好き嫌いする理由は様々!

子供の好き嫌いは、ある日突然始まることがあります。それが2、3歳になる頃のことです。赤ちゃんの時はなんでも食べていたのに突然食べるのを嫌がり出すのですね。

離乳食は順調に進んでいたのに幼児食に移り出したとたん食べるのをイヤイヤするようになると、ママはっびっくりするのと同時に大きなストレスになります。

どうして子供は好き嫌いをするようになるのでしょう。そこには子供ならではの様々な理由があるのです。一つ一つ見ていきます。

苦いもの、酸っぱいものを子供は嫌いやすい

一般的に、小さな子供は苦い味のするものや酸っぱいものを嫌う傾向にあります。ニンジンやピーマン、シイタケや玉ねぎなど匂いや味のキツい野菜も嫌いになりがちです。

しかしこれは子供に備わっている「身を守るための本脳」とも言えるものなのです。苦いものとは毒素を含む食べ物、酸っぱいものは腐敗している食べ物と本脳的に判断するのです。

本人に自覚はありませんが身体の方は自然に危険な食べ物から身を守ろうとしますので、このように苦味、酸味の強いものを嫌うようになるのです。

しかし実際にはピーマンに危険な毒が含まれているわけではありません。最初は本能的に嫌がっていた子供も繰り返し食べる練習をしていくうちに、危険なものではないことを覚えます。

食べるのを嫌がるようになるからといってその食品を食卓から遠ざけるよりも少しの量から慣れる練習をしていきたいものです。

遺伝の可能性もあるけれど……

子供の好き嫌いについては様々な研究がされており、「好き嫌いは遺伝する」とする研究報告もあるようですが、ただ、好き嫌いの全てが遺伝によるものではなく、環境によるものが多いです。

ですので、「遺伝だから仕方ない」と諦めてしまうのは非常にもったいないことです。

それよりは、親の味覚と似る、育った環境に左右されているという部分の方が大きいので、これに対してどう向き合っていくかを考えていくほうが大事です。

ママの嫌いなものは子供も嫌いになりやすい傾向が…

子供の好き嫌いは環境の影響もあるという考え方があります。それは毎日ご飯を作ってくれるママが原因かもしれません。

ママも自分の口に合わないものってなんとなく料理しないですよね。そんな風にママが無意識に遠ざけていると子供もその食品に触れる機会が少なくなっていきます。

私はネギが苦手でなかなか食べられないのですが、やっぱり普段のご飯にはネギを使うことが少なくて息子もネギが嫌いになってしまいました。

家でご飯を食べる時になかなか触れなかった食材は、成長に従って好き嫌いの対象になっていきます。親があまり偏食をしていると子供も同じく偏食になる可能性があるのです。

胎児期の影響があることも

子供の味覚は実はママのお腹の中にいるときから決まっているという専門家の意見もあります。胎児期の3ヶ月頃から赤ちゃんの味覚は育ち始めるという考え方です。

最近の研究では、小さいころからいろいろな食べ物の経験(食経験)が豊富な子どもほど、いろいろな食べ物をよく食べることがわかっています。しかも、胎児のころからの食経験が関係していることが、研究からも明らかになりました。
胎盤を通じて胎児は食べ物の味覚を感じているのです。

妊娠中にママがバランスよくいろいろなものを食べているとそれだけお腹の中の赤ちゃんの味覚の発達を促しいろいろなものが食べられるようになるのです。

妊娠中についつい好き嫌いをしてしまったりしませんでしたか? もしくせのある食生活を送っていたとすれば、子供の好き嫌いも先天的なものと言えるかもしれません。

子供に伝えるために!ママも知っておきたい栄養について

子供のために栄養バランのよい食事を作ってあげたいとママは考えていますよね。でも栄養ってそもそも一体なんなのでしょう?

実は大人でも栄養についてどんなものなのか、どのような働きをするのか良くわかっていないことが多いのです。

好き嫌いをなくしてもらうためにも大切なのは栄養の知識を持つことです。先ずはお母さんからおさらいをしてみましょう。

栄養の働きとは身体を作り維持すること

栄養とは、生物が身体の機能を維持したり、生命活動を続けていくために取り入れる様々な物質を総称して言うものです。

食事を通して口から様々なものを身体の中に入れることによって、それを消化し細かな栄養素に分解して健康に生きていくための材料に使います。

栄養には大きく三つのグループがあり、一つが身体を動かす為のもの、一つが身体を作るためのもの、もう一つが身体の調子を整えるものです。

  • 体を動かす栄養素は炭水化物や糖質、脂質
  • 体を作る栄養素はタンパク質とそれを構成するアミノ酸
  • 体の調子を整える栄養素はビタミンやミネラル

子供に伝えたい栄養の大切なポイントはこの三つですね。それでは以下にこの三つの大切なポイントを子供に上手に伝えていく方法を見ていきましょう。

怪我や病気をしたときは、栄養について話すチャンスです

小さな子供に栄養の大切さを話そうとしてもなかなかお話を聞いてはくれません。そういう時は怪我や病気をした時を上手に利用してみましょう。

怪我や病気の時というのは、子供が自分の身体のことを意識しやすいものです。また苦しかったり痛かったりする思いで心細くなってもいます。

そんな時はママにぴったりくっついていたくなるのが子供の心理ですから、そんな時を逃さずに栄養の大切さについて優しく教えてあげましょう。

  • 風邪で熱が出た時
  • 怪我をした時
  • 疲れて元気がない時

それでは各タイミングでどのように栄養のお話を伝えてあげるのがいいのかについて見ていきましょう。

【風邪を引いた時】ビタミンを含む食べ物の話

風邪を引いて熱が出たりのどや鼻の具合が悪くなってしまったときはビタミンを含む食べ物についてお話をしてあげましょう。

特にビタミンCは身体の調子を整えて健康を保つためにかかせない栄養素ですが、野菜など苦味のあるものやレモンのような酸っぱいものによく含まれているので子供は特に苦手です。

ビタミンCとは身体の中の水分の量を調節し細胞と細胞をつなぐ役目も果たすコラーゲンという物質を作るために必要なものです。

また病気にかかりにくくするための抵抗力をつけるためにも積極的に取ることが大切になってきます。

病気になって熱が出てしまった時などに、「お野菜を残しているから身体が風邪に負けちゃったのね。」などと言う風に教えてあげましょう

そしてもう病気をしないようにこれからはお野菜もちゃんと食べようね、と励ましてあげましょう。野菜ジュースを作ってあげるのもいい方法ですよ。

【怪我をした時】はタンパク質を含む食べ物について

子供はよく怪我をします。転んで血が出てしまったときはびっくりして泣いてしまいますよね。こいう時こそ身体、そして血液を作っているタンパク質についてお話しましょう。

お肉や卵は子供に人気のある食べ物ですが、中には嫌って食べなかったり同じタンパク質でもお豆腐やお魚が嫌いな子供もいると思います。

人の身体はアミノ酸という小さな固まりによって作られているのですが、このアミノ酸が何から出来ているのかというとタンパク質を多く含むお肉やお魚、大豆製品です。

怪我をして血が出てしまった時には、「今こうして血が出ているのは、あなたが食べたお肉から作られたからなのよ。」と話してあげましょう。

自分の身体がタンパク質によって出来ていることを教えてあげましょう。食べたものによって自分の身体が作られる、というイメージを持つことはとても大切です。

【疲れて元気がない時】炭水化物のお話を!

最近では体力がなくてなかなか運動することができず、すぐに疲れてしまう子供が増えていると言われています。

そんな時には炭水化物のお話をしてあげたいものですね。炭水化物は身体が動くためのエネルギーを作るために必要な栄養素です。

日本の伝統的な食事はもともとご飯をたくさん食べ、その他のおかずは油を控えたシンプルなものでしたがそれは日本が長寿国であることと深い関わりがあると言われています。

炭水化物は糖質と繊維質という二つの栄養素を備えたものを言います。お米やパン、おいもなどに多く含まれているものですね。

イヤイヤ期が始まるころになると白いご飯を食べてくれなくてふりかけをかけないとならなかったりご飯ばかり残すような子供が多くなります。

もしかしたらそういう子供さんの中で体力がなくてあまり動かずに家の中でばかり遊んでいるというケースが見られませんか。いつも元気がないということがありませんか?

「ご飯はあなたが動くためのエネルギーなの。お米をたくさん食べないこはエネルギーが足りなくてなかなか動けないのよ。」こんなふうに説明してあげましょう。

もしこれでちゃんとご飯を食べるようになってしっかり運動が出来るようになったら、また同じ話しをして今度は褒めてあげるのもいいですね。

日常生活で子供にゲーム感覚で栄養の話をしてみよう!

子供が元気に過ごすための栄養のお話をしてきましたが、まだ2、3歳の子供にはビタミン、タンパク質、炭水化物といっても難しくて分かりません。

子供に伝わり安くするためにはその子の目線になって考えることも大切でしょう。

子供が一番最初に覚えるのは色の感覚です。赤、黄色、緑などの色はとても身近な色彩ですから子供でも意識がしやすいですね。こういった覚えやすい色を使って栄養について伝えていきましょう。

栄養素を赤、緑、黄色の色に分けてゲームを作る方法

子供はお母さんとゲームをすることが大好きです。なので一緒に遊びながら栄養について日常的に意識していけるといいですね。

そのためのコツとして、まず大切な3つの栄養素を赤、緑、黄色の3色に分けます。タンパク質が赤、ビタミンが緑、炭水化物が黄色です。

子供には分かりやすく「お肉は赤、野菜は緑、お米は黄色」と伝えてあげましょう。大まかな分け方をする方があとでゲームが面白くなります。

次にお買い物に出かけた時などに、食料品売り場で野菜やお肉を指さしながら「これは何色の食べ物かな?」と聞いてあげます。

ほうれん草は緑、切り身の肉は赤、などは分かりやすいのですが、野菜のなかでももやしやきのこは緑色でもありませんし緑の食べ物というイメージが湧きづらいと思います。

また晩ご飯を食べる時などに「今日は緑の食べ物がいくつあるかな?」と尋ねてみましょう。すると食事をじっと見るようになるので集中力が高まります。

だからこそゲームが楽しくなります。もし「うーん…」と考えて正解が出せたら、たくさん褒めてあげてください。子供はお母さんに褒められるのが一番嬉しいことですから。

正解できたらシールブックなどを作っておいて一回一回シールを張ってあげるという方法もおすすめです。

シールが何枚かたまったら大好きなご飯を作ってあげるからね、と約束しておくと子供のやる気もより高まると思います。

栄養に興味を持ってもらうことで食事にも興味が持てるように!

ママが好き嫌いなくなんでも食べて欲しいのは、自分の子供が元気に大きくなって欲しいと思っているからです。

だからこそ食事をすることの大切さ、どうしてご飯を食べないといけないのか、好き嫌いをしないとどんないいことがあるのかを伝えていきたいと思います。

でもいきなり難しい栄養の話しをしても小さな子供は意味が分からなかったりして余計ご飯の話しが嫌になってしまうかもしれないですよね。

ママも栄養のことはまず簡単なところから考えていきましょう。身体を作る食べ物、身体の調子を整える食べ物、身体のエネルギーのなる食べ物の3つですね。

普段の食事を作るときにもこの3つを意識しながら献立を考えてみてください。自然とバランスも良くなってきて子供もいろいろな食材に触れることが出来ます。

栄養のお話を身近に感じられるようになってご飯を食べることに興味を持てるようになるときっと元気いっぱいな生活が出来るようになりますよ。

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