子供に社会のルールはどう教える?タイミングと伝え方を工夫して!
子供に社会のルールを教えることは親にとっての大切な仕事の一つです。しかし「いいこと」と「悪いこと」の区別がつかない子供に教えるのはなかなか大変!
子供にはのびのび元気に育っていってもらいたい、でも人に迷惑をかけるような子にはなって欲しくない…そう思って教えているのに伝わらないもどかしさに悩んでしまいますよね。
教えている途中に泣き出してしまったり怒ってしまったりすると、本当に子供に守らせなきゃいけないことなのかわからなくなってしまうことも。
今回は子供により社会のルールについて理解してもらうためにできることや具体的な方法、ルールを守りながらのびのびと成長していくにはどうしたらいいのかを考えていきます。
この記事の目次
子供に知って欲しい!「社会のルール」があるわけ
大人たちが日々頑張って子供に教えている社会のルールですが、一体何のためにあってなぜ守らなければならないのでしょうか。
大人は何となく守った方がいいことを経験から知っていたり、自分で判断することができますが子供には難しいことばかり。
まずは教える大人が社会のルールとは何なのか、なぜ守るのかをしっかり子供に説明できるようにしておきましょう。
社会のルールってなに?中身は「法律」と「慣習」の2つ
社会のルールは世の中で生きていくために守らなければならない法律を簡単に言い換えたものや、人が生きてきた中で作ってきた慣習の2つがあります。
慣習は明文化こそされてはいませんが、できていないと非常識だと取られてしまうので大人の社会で生きていくためには身に付けなければいけないものになっています。
- 法律
-
- 命を粗末にしてはいけない→殺人罪
- 人を叩いてはいけない→暴行罪・傷害罪
- 物を盗んではいけない→窃盗罪
- 人を馬鹿にしたり傷付けてはいけない→名誉棄損罪・侮辱罪
- 人を騙してはいけない→詐欺罪
- 慣習
-
- 挨拶はきちんとする
- お店の中では騒がない・走らない
- 目上の人は敬う
- 時間を守る
- 約束を破らない
- 友達を大事にしよう
子供には難しい!みんなが気持ちよく過ごすための大人の常識
なぜ大人が当たり前のように社会のルールを守って生活しているのか、それはルールを守ることでメリットがあることを知っているからです。
- 社会のルールを守ることのメリット
-
- 円滑な人間関係が築ける
- トラブルに巻き込まれにくくなる
- 印象が良くなり信頼される
大人にとっては社会人として生きていくために必要とされるので自分の欲求を通すよりもメリットを感じますが、子供にとっては自分のやりたいことよりも魅力的には思えないことがほとんどです。
それにルールを守るというのは案外複雑で、ただルールそのものを知っているからといって守れる訳でもありません。
明文化されていないルールに加えてそれを守るかどうかの匙加減まで大人は自然にやっているのですが、当たり前すぎて子供にとっては難しいことをしていることに気が付いていないのかもしれません。
子供に社会のルールを教え、守ってもらうには教える側にもわかりやすくかみ砕いて伝えるなど工夫が必要になってきます。
必要なのはブレない軸。社会のルールを教える時に注意すること
社会のルールを教える時に気を付けなければならないポイントがあります。それは教えている大人がブレないことです。
子供はまだ自分の中にいい悪いの判断基準を持っていないので、困った時周りの大人を参考にして判断します。
その中でも子供が信頼し真似するのが1番近くにいる大人である親の行動です。親の行動に一貫性がないと子供は本当にこのルールは守るべきものなのか疑問に感じ、不安や不満を抱きます。
伝わらなくて当たり前?子供を迷わせる親の態度とは
子供に何度ルールを教えてもうまくいかない、伝わらない場合は子供にとって守らなくていいんだと思わせている原因があるのかもしれません。
それでは具体的に親のどんな態度が子供を迷わせてしまうのでしょうか。大事なのはルールの本質を知っていることと言動の一貫性です。
- 子供を迷わせる親の行動
-
- 親がルールを守っていない
- 子供はダメなのに大人はOK
- その日の気分によって基準が変わる
- 親の都合でルールが決まっている
- パパ・ママで意見が違う
社会のルールと呼ばれるものの中には時と場合によって守らなくてもいいものが存在したります。それを自分で考えて判断できるのが大人ですが、子供にはそれが約束を守っていないと見えてしまう事もあります。
「あの人はいいの?」ルールを破っている場面に出会った時にできること
誰かがルールを破っているところに出会ってしまった時、こどもから「どうしてあの人はルールを守らないの?」と聞かれ困ることもあるかと思います。
なぜ子供がそのように聞いてくるのかと言うと、自分ではいい悪いの判断ができずに困っているからなんです。一番信頼できるパパやママにどうしたらいいのかを確認しているのです。
こういう時「仕方がない」「そういう人だから」「あの人はいい」と教えてしまうと子供は大人になったらルールは守らなくてもいいんだと考えるようになってしまいます。
子供にはまだわからないと決めつけずに疑問に思ったことは説明してあげることで子供の心が成長するきっかけにすることができます。
年代別!何を教えるかの判断基準と子供への教え方
ルールを教えようとただ闇雲に子供にあれこれダメだといっても子供の成長度合いによっては難しくてできないこともたくさんあります。
子供にルールを教える時に気を付けたいのが子供の発達段階に合わせたしつけをしていくこと。子供の能力以上のことをさせようと無理をさせてしまってはルールが身に付いたとはいえません。
- 社会のルールと発達の目安
-
乳児期 満1歳までの子供のこと。まだ社会のルールを教える段階ではない。
親の愛情を感じ愛着を形成することにより情緒が安定し、人への信頼感を育むことで社会性の基礎を作る。幼児期 満1歳から小学校入学までの子供のこと。基本的な生活習慣を身に着けていく時期。
子供同士での遊びを通じ相手の気持ちになって考えることや自己主張ができることなど他人との協調性を学んでいく。
3歳ころから静かにする、走らないなどの公共のマナーが理解できるようになってくる。小学校低学年 大人の言うことを聞きながら善悪の判断をする基準を形成していく時期。
人としてしてはならないことや集団や社会のルールを少しずつ理解できるようになってくる。小学校高学年 自己肯定感を持ち始める時期でもあるが、発達に差が出やすい時期でもあるので劣等感を持ちやすくなる。
集団のルールを理解し、集団行動に自主的に関わったり遊びの中でルールを作り守れるようになってくる。
ギャングエイジとも呼ばれる時期で他人の意見に流されルールを破ったりしてしまうこともある。中学生 思春期に入り親に対する反抗期を迎える時期。親子のコミュニケーションが不足しやすくなる。
自分と他人で考え方に違いがあることに気が付き始め、その違いに悩みながら自分がどんな人間なのかを知っていく時期。
社会の一員としての自覚が芽生え、公共のマナーを守ったり他人に迷惑をかけないような行動がとれるようになる。
法律がなぜ存在するのかを理解できるようになる。高校生 大人の社会に出て生活していくことを真剣に受け止め模索していく時期。
親や周囲の大人の善意や支えてくれたことに感謝し応えることができるようになる。
社会の一員として自覚を持った行動をし、社会に参画し貢献するといった意識が芽生える。
子供の発達段階によると小さな子供には子供同士の中で社会性を身に着けていく段階で大人が守っているルールまで教えるのは難しいことがわかります。
社会にルールが存在し、それを守ることがなぜ大切なのかがわかってくるのは大体小学生になって集団での生活に慣れてきてからです。
子供が社会のルールがあるということがわかり興味が出てきたら子供のなぜという気持ちを育み社会性を育ててあげましょう。
子供がのびのび育ちながら社会性を身に着けるには?親との関わり方が大切!
子供は「できない」が当たり前で親や兄弟、お友達などと関わりながらだんだんとルールを守ることができるようになるのですがそのために大切なことがあります。
それは自分以外の人への気遣いができること。そのためには他者を大切にできる気持ちを持つことが必要になります。
子供が人を信頼し大切にできるようになるには自分自身が愛されていると感じ、大切にされる経験がないとできません。
子供がのびのびと自分を表現しながらも社会のルールを守れるように親ができることは子供にルールを守ることが自分らしさを無くすことではないことを教えてあげることです。
ただ守らせるだけでは意味がない…子供に守ろうと思えるようになることを目指そう!
ルールを教える時にルールだからと言ったり、大人の言うことは聞きなさいと教えてしまうと子供は社会のルールそのものにいい印象を持ちません。
子供の感情を無視してルールという形だけを教えても子供は理解できずに何度言い聞かせても守ろうとしない悪循環が起こります。
好きなことも義務になった瞬間に好きではなくなったり、やろうと思っていたこともやりなさいと言われた瞬間にやる気を失ってしまったりする経験がある人がほとんどではないでしょうか。
子供に伝える時に大切なのはルールを守ることを前向きに捉えられるようにしてあげることです。そのために具体的にどんなことができるのでしょうか。
キーワードはポジティブ!ルールを上手に伝えるテクニック
社会のルールを守れる子と守れない子の違いがどこにあるのか、それはルールに対する捉え方の違いです。
ルールを守らないことで自分自身を否定されてしまうと社会のルールがあるせいで自分は怒られた、嫌な気持ちになったと子供が感じてしまいます。それがルールを守らない理由になるのです。
子供が社会のルールに否定的にならずに自ら守れるようになるためにはルールの伝え方を工夫することが必要になってきます。
- 子供へ社会のルールを教える時の注意点
-
- 「~しなさい」ではなく「~しよう!」と言い換える
- 「~しないで」ではなく「~してね」と言い換える
- 「できなかったこと」を責めずに「できたこと」を褒める
「しなさい」というのは強制する言い方で、「しよう」というのは提案であったり誘導する言い方になります。
また「しないで」と言うと子供がしたことを否定するのと同じことになってしまいます。「こうしてね」と言い換えると子供にどうしてほしかったのかが伝わり、次の行動に移れます。
大人でも失敗ばかりを責められるとやる気をなくしたり反抗したくなります。子供のうちは失敗しても当然と親が謝る覚悟を決めることも必要です。
小さな子供なら特に親に認めてもらえることが理由になるのでルールを守ることができたら大げさに褒めてあげましょう!
絶対に許しちゃいけない時にはガッツリ叱ることも必要!
のびのび育ってほしいからと言って子供の言い分を聞いてばかりいるわけにはいかない時もあります。
それは子供がを犯罪そうとしている時、自分や他人の命を軽んじるようなことをしようとするとき。これは絶対に止めなくてはなりません。
子供ができるようになるまで待ってもいいのは慣習が元になったルールで、破ってしまうと犯罪になるようなことはその場で止めてあげなくてはエスカレートしてしまう危険があります。
- 人や動物に危害を加える
- 人をいじめる
- 人の財布からお金を盗む、物をだまし取る
- 麻薬などに手を染める
- 火遊びをする
- 危険な場所に出入りする
こんなことが起こった時に大人が甘い態度をとってしまうと子供は許されないことをしたとは認識できないままになってしまいます。
子供がどうしてそんなことをしてしまったのか聞いてあげる必要はありますが、本気で怒っているし絶対に許さないと教えてあげることも愛情です。
焦りは禁物!子供と一緒にルールを学んでいこう
子供がスーパーで騒いでしまったり走り回ると早くやめさせなければ!と周りの目もあって焦ってしまいますよね。
子供を叱れば楽しいことを取り上げられた子供は怒ってしまい泣き叫び、慌てて子供を抱いてお店を出る羽目になることもあったりと疲れて参ってしまってる人も多いのではないかと思います。
確かに公共の場で迷惑をかける行為はいけないこと。でも大人もみんな最初から黙って買い物ができたわけではないし、おとなしく座って食事ができたわけでもないんです。
待っていてあげたいと思ってもしつけができていないと厳しい目で見られたり、弱い立場だとわかって怒鳴ってくる人もいたりと子育て中は嫌な思いもたくさんします。
子供とその親に対して向けられる世間の目が「今は仕方がないこと」と少しでも優しくなればパパママにも余裕ができて子供に向き合う余裕ができる、そういう世の中になっていくことを願ってやみません。
社会のルールが身についていなくて本当に困るのは大人になってから。少しずつでも進歩がみられるのなら大丈夫。子供の成長を楽しみながら子供と一緒に社会のルールを学んでいけたらいいなと思います。
-
アラサー1988生まれさん
躾がなっていない子供は大人になっても人様に迷惑かけてしまいますよ!人としての最低限の道徳を教えること!それは学校、周りの大人に教えられて成長しますよ。小さいうちの躾が基本ですよ。昔はよその子供を躾て下さる大の大人がいましたが今は見かけません!そういう大人も必要だと思いますよ。躾がゆるくなっているのはゆとりの影響かな❔
-
アラサー1988生まれさん
躾がなっていない子供はまわりに迷惑かけてしまいますよ。将来犯罪起こす子になり得る可能性が高いですよ?私が中学生の時に同級生の親のサイフから20000円を泥棒しました。後でその親御さんにガンガン説教されました。私も他人の親に叱られた事がとてもいい勉強になったし必要だと思いました。自分の親と同じように叱って。私の両親も土下座して謝罪しました。もし盗みが見つからなかったとしたらエスカレートしていましたよ。あの時は見つかってガンガン説教して下さって本当に正解でした。今大人になって考えてみたら。その親御さんも(あなたを今のうちに躾ないと二十歳過ぎてからじゃ遅いよ、これは立派な犯罪だよ、普通だったら警察沙汰だよ、これはあなたのために私が教えてるんだよ、あなたが将来世間に通用しなくなってしまうから)と言ってました。やっぱ他人の親も自分の子供と同様に悪い事をしたときに叱って下さる大の大人が必要だと思いました。私も子供の頃は何度か盗みを繰り返してたのですがその時はみんなが甘く見ていましたが20000円を盗んだ時はコテンパンに激怒されました。今考えてみると悪い事をしたときは甘い顔したらその子供のためにとてもよくないことだと分かりました。