他人の子供と我が子を比べる育児を止めれば、子育て中がうんと楽になる!
子供の成長・発育において、自分の子が周りの子と比べてどうなのか?という部分を気にしてしまうパパママは多いと思います。
初めて同年代の子の集団の中に入ると、よその子より「できない」「遅い」ことが目につきやすいものです…。
そこで一喜一憂する自分にもウンザリするけど、やっぱりよその子と比べちゃう…ということに悩んでいる方へ、我が子の「できない」部分ではなく、「できるようになった」部分がよく見えるようになる心構えをご紹介します。
この記事の目次
子育てが辛くなるのは他人と比べた時から始まる!
子育ての辛さや苦労は、挙げればきりがないほどありますが、中でも辛さを増長させるのが、他人の子と自分の子を比較した時です。
始めて子育てする人は特に、自分の子の方が出来ない事があればあるほど、「自分の子育ての仕方やしつけ方に問題があるのでは?」と不安と焦りの気持ちでいっぱいになってしまうことがあるでしょう。
しかし、人はマニュアル通りに成長していくわけではありませんし一人ひとりの個性もあります。
勉強が得意な子もいれば運動が得意な子がいるように、その子の成長具合や、出来ることや出来ないことに違いがあるのは当然です。
他人と比べることが自分の子の自信をなくしてしまう第一歩になってしまうかも…
他人の子と比べる危険は、子育てが辛くなるだけではありません。自分の子が自信をなくしてしまうことにもなりかねないのです。
よその子や育児書に書かれている事と比べて、良いか悪いかを判断するような子育てをすれば、子供の競争心を煽って成長を促すのではないかと考える人もいるでしょう。
しかしそうではなく、自分の子が「自分はダメな子なんだ…」と感じるように育ててしまう危険があります。
- 「他の子は出来るのに、どうしてあなたは出来ないの?」
- 「もう4歳なんだからこれくらい出来なきゃおかしいでしょ」
これから先の人生でも、何かを始めるたびに、まず「自分はダメだから出来ないだろう」と考えてしまい、前向きに頑張ってみようという気持ちが湧かなくなりかねません。
自分に自信があり、もう少し頑張れば出来るだろうという希望があるからこそ、競争心に火が付き、負けずと頑張れるのです。
- 小さい頃から他人と比べられてきた子は、そもそも自分に自信を持つことが出来ない
- どんどんと消極的な自信のない子になってしまい、何事に対してもどうせダメだ…と考える子へと成長していってしまう
他人の子や育児書と比べるのではなく、その子の流れの中で成長しているのかどうかに目を向けてあげる事が大切です。
そして、出来るようになったことに目を向けて大いに褒めてあげましょう。
他人と比べてどうこうと子供が言うようになってしまう危険も…
自分がいつも比較して色々と言われてしまっている場合、「〇〇ちゃんは足が遅い」「〇〇くんは小さい」「△△ちゃんは絵が下手」など、能力や身体的なことに対して優劣をつけてそれを伝えてしまうようになるかもしれません。
こんなときには、「そうなんだね、〇〇なんだね」と子供の発言を認めてあげましょう。
親御さんは、認めてあげた後に短く要点を伝えることです。
- 「そんなこと」という抽象的なワードを使わない!
-
具体的に「足が遅いっていうのはやめようね」「身体のことについては言っちゃダメだよ」などと短く言います。
- 「そんなバカにするような言い方を…」なども使わない!
-
子供はバカにしたつもりはないかもしれません。どの部分が「バカにした」のか理解できないので、具体的に端的に注意するようにしてください。
ただし、これは相手の親御さんがその場に居ないパターンです。
もし、その場に相手の親御さんがいらっしゃった場合、「そうだね」と認めるようなことはなかなか言いづらいと思います。
そんな時はまず、相手の親御さんに悪気はないことを謝りましょう。相手の親御さんも子供に悪気はないことは頭では分かっていますが、やはり謝る気持ちは伝えるべきでしょう。
そして、自分の子に対しては「そう思ったんだね」とあいまいな感じもありますが、どちらかというと発言に対して肯定的なことを言いましょう。それから、先ほど言ったように具体的に端的に注意しましょう。
逆に、自分は自信がないような発言をするようになってしまったり…
優劣を比べた時、自分が優位なことを話すとは限りません。先ほどのタイプとは逆に「□くんは〇〇が上手にできるけど、僕はできない…」と自分に自信がなく、卑下してしまうタイプも出てきてしまうかもしれません。
「〇〇ができない」と言われると、親としては「じゃあ、練習しよう!」と言ってしまいそうですが、子供が求めているのは『解決策』ではなく『共感』してくれることです。
もし、子供の気持ちを汲むことが苦手なら、子供が言ったことを繰り返して言うだけでもOKです。「そうか、できないのか」とゆっくり話を聞いてあげることで、子供も満足します。
それから、「じゃあ、一緒に練習してみようか?」と声をかけてあげましょう。
大人になると解決策が分かっているのでついアドバイスしたくなりますが、まずは子供の気持ちに寄り添うことを優先しましょう。
お友達の「物」と比べたりそれを欲しがってばかりになる場合も…
できることだけではなく、物を比べることに走ってしまう子供も出てきてしまうかもしれません。
お友達と同じものが欲しいと言われたり、「〇〇ちゃんのおうちは~」と比べられたり。
そう子供に言われると「よそはよそ、うちはうち!!」とお決まりのセリフをすぐ口に出してしまいそうですが、一刀両断するのは少し待ちましょう。
まずは、今までと同様「そうなんだね」と話してくれたことを認めてあげましょう。それから初めて「よそはよそ、うちはうち」と言うようにしましょう。
子供が他のお友達と比べるようになるのは決して悪いことではありませんし、成長の証とも取れますが、限度がありますし、いじめに繋がるケースも出かねません。
パパママがあまりにも他人と比較することによる弊害の可能性も否めません。
比べる相手は他人ではなく、過去のわが子にしてあげよう!
問題なのは比べる相手です。どうしても他の人を比較対象にしてしまいますが、子供の場合、比べる相手は「よその子」ではなく「過去の我が子」にすると気が楽になりますよ!
例えば「スプーンで食べるとき以前はボロボロにこぼしていたのに、今ではお箸が上手に使えているなぁ!!」ということです。
比べる相手が変わると、「自分の子供のいいところ」が段々見えてきて、確実に成長していることを実感できます。他にも例を挙げてみましょう。
- 朝1人で起きて朝食まで食べられるようになった
- 「ママ、これやってー!!」が減った
- 苦手だった野菜にチャレンジするようになった
- お友達が探し物をしているときに「一緒に探してあげる!」と言えるようになった
- 順番待ちができるようになった
親が思っている以上に子供は成長しています。
ただし他人を見ることで気づけることもある!
よその子に目を向けることで見えてくるものもあります。
苦手分野がわかる
年に応じて「できていたほうがいいこと」ことを把握することは大事です。集団に入るとよその子を基準にして自分の子の苦手分野が見えてきます。
- 走るのは速いけど球技は何か苦手みたい
- おもちゃの貸し借りのときに何て言ったらいいのかわかっていないようだ
- お友達の輪に入りたくてもなかなかできないみたい
- はさみの使い方が何かイマイチ…
物理的・学習的なこと以外にも言葉掛けやお友達とのコミュニケーションの取り方など誰でも苦手分野があります。
まずは、「生活するのに支障が出るほど苦手なもの」から克服させてみるといいでしょう。
生活に支障が出るほど苦手だと、何もできないで立ち往生してしまい生活しにくくなります。
見えてきたことの結果について我が子を責めないことが大事です!
子供でも集まれば競争が生まれます。相手に勝ちたいと思って競争心やライバル意識を持って切磋琢磨することは子どもが成長する上で必要なことです。
しかし、そこに親の競争心や焦燥感から「○○ちゃんはできるのになぜあなたはできないの!?」と子供を問い詰めたり、急かすのは良くありません。
※「本当に賢い人はむやみに争ったりしない」という意味です。
ただ周りから遅れを取っているからという理由だけで、意味もなく強制的に苦手なことをやらせてしまうと、よくない競争心が子供の中に残ってしまいます。
- 人より常に優っていないと親が不機嫌になる
- できない自分は悪い子なんだ
こんな風に子供なりに親の態度や言葉の奥から親の本心を悟ってしまったり、自分に自信をなくしてしまいます…。
意味もなく争った経験が積み重なってしまうと、相手を陥れてまで勝とうとしたり、最初から何もしないで諦めたほうが楽という考え方も生まれかねません。
よその子と自分の子を比べて焦ってしまう気持ちもわかりますが、親は、子供の成長を信じてちょっとアドバイスする以外はじっと見守る努力をしてみましょう。
子育てにも「隣の芝生は青い」が存在している…
自分の子供とよその子を比べているときは、大体親の目には“隣の芝生は青い現象”のフィルターがかかっています。
「皆上手に描けているのに、うちの子は何を描いたのかさっぱりわからない…」や「あの子活発でいいなぁ」などと思ったことはありませんか?
でも実は相手の親御さんも、「絵しか描かないからひらがなが全然書けなくて、周りの子はいいなぁ」とか、「活発すぎてエスカレートすると暴力的になることもあって困っている…」と実は悩みを抱えているかもしれません。
そして、相手の親御さんが我が子に対して、「○○ちゃんはもうカタカナも書けていいなぁ」とか、「○○君はいつもニコニコ穏やかでいいなぁ」という印象を持ってくれているかもしれません。
つまり、「他の子と比べて〇〇が劣っていて…という部分が多いと思っていた我が子も、実は他の親御さんから見ると「羨ましい」存在な場合も多いんですよ。
だから、優劣をつけるために「他人と比べる」のではなく、我が子の成長具合をしるために「他を知る」程度に留めておきましょう。
我が子の「昔と今」を比べて成長を感じてみよう
いいかがでしたか?少しでも肩の荷が下りたような心地になっていただけましたか?子供の成長を心配するのはそれだけ子供のことをよく観察し、子供のことを考えている証拠です。
よその子と比較し我が子を叱ったり蔑んだりするのを止め、育児書に書かれている通りに子育てを進めようとするのをやめたとたん、パパママの心はスッと軽くなっていきますよ。
これは子供にも伝わります。いつでも不安や焦りを抱え、イライラしているパパママと一緒にいる子供は、常に大きなストレスを抱えることになります。
しかし、パパママが焦らずに育児をしていけば、自然と子供はリラックスして過ごせるようになるので、これまで上手くいかなかった事がスムーズにいくようになることが結果的に増えていくかもしれません。
比較しない=出来なくても「まあいいか」と受け入れてあげる事が出来るようになるのでストレスが溜まらなくなりますよ。
肩の力を少し抜いて、小さい頃の我が子と今の我が子とどこが変わったのかを振り返って成長を感じてみて下さいね。
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