赤ちゃん返りの症状と原因・・・2人目以降の出産にみられる上の子の変化
みなさんは、子供を何人欲しいと考えていますか?平成25年の厚生労働白書には、「90%以上の夫婦が子供を2人以上ほしいと考えている」という旨が記載されています。
ママの妊娠・出産をきっかけに赤ちゃんがえりをする上の子はとっても多いです。今までできていたことができなくなったり、情緒不安定になったり・・・。
急な変化に、ママも発達障害なのではないかと不安になったり、イライラしたりしてしまうこともあるでしょう。
まずは、赤ちゃん返りの症状や原因についての知識をもち、上の子の行動の変化を受け入れる余裕をもちましょう。
赤ちゃんがえりとはどんな症状?・・・6つの行動例
赤ちゃんがえりとは、実年齢よりも幼い言動をとることをいいます。家庭環境の変化がきっかけとなることが多く、特にママの妊娠や出産を機に、上の子の態度が急変することが多いです。
下の子のお世話で手一杯になっている時期に起こるので、ママも「なんでそんなことするの?」とイライラしてしまうことも。
では具体的に、赤ちゃん返りとはどんな症状なのでしょうか。
- 今までできていたことができなくなる
- わがままな言動が増え、「イヤ!」「今すぐ〇〇がしたい」と泣き出したりする
- 赤ちゃんと同じように接してほしがる
- 自己アピールの回数が目立つようになる
- 幼稚園や学校へ行きたくない、などと言う
- 赤ちゃんに乱暴をする
赤ちゃん返りの言動には個人差があるので、すべての子に同じような症状が出るわけではありません。ここでは上の6つの行動例について、みていきましょう。
今までできていたことができなくなる
「赤ちゃん返り」といわれるとおり、赤ちゃんに戻ってしまったように、それまでできていたことが急にできなくなることがあります。
ママにもっと見てもらいたい、甘えたい、という気持ちから、「できない」をアピールすることが増えるようになるのです。
「お母さん、やって!」とせがむことが多くなったら、「実年齢マイナス2歳」の子だと思って接してみてください。
わがままな言動が増え、「イヤ!」「今すぐ〇〇がしたい」と泣き出したりする
赤ちゃん返りが始まると「ワガママ」になる子が多いです。特に、年齢差が3歳の場合だと、おさまったはずの上の子のイヤイヤ期が再発してしまったように感じてしまうものです。
また、自分の欲求を通さないと気が済まない、ということも。買い物先で欲しいものをみつけて買ってもらえるまで泣き続けたり、公園でもっと遊ぶとダダをこねたりします。
お兄ちゃんお姉ちゃんも、まだまだ上手に自分の感情を言葉にできない子供です。「イヤ」ということで、ママの気持ちを惹こうとしているのでしょう。
赤ちゃんと同じように接してほしがる
ママが赤ちゃんのお世話をしていると、上の子も同じようにしてほしいとせがんでくることがあります。
- 「抱っこして」とせがむ
- ママが座っているとすぐに膝の上に乗ってくる
- おっぱいや哺乳瓶のミルクを飲みたがる
- オムツをはきたがる
- ベビーカーに乗りたがる
今まで自分が使っていたもの、ママにお世話してもらっていたことが下の子のものになってしまうことが寂しく、不安に感じてしまうのでしょう。
「見て!見て!」と自己アピールの回数が目立つようになる
自分への注目を惹くために、「聞いて!聞いて!」「見て!見て!」と自己をアピールする態度もよく見られるようになります。
赤ちゃんよりも自分を見て欲しい、という嫉妬心からくる行動だと考えられます。
幼稚園や学校へ行きたくない、などと言う
自分が居ない間に、ママと下の子がお家で過ごすことを快く思わない子もいます。自分もママともっと一緒にいたい、という思いから幼稚園や学校に行きたくないと言い出すことも。
ママとしては、「新生児のお世話で大変だから、上の子には登園してほしい」というのが本音だと思いますが、上の子の気持ちにも耳を傾けてあげましょう。
下の子の出産を機に上の子が登園拒否になった経験がある人の投稿によれば、数日~数週間で改善することもあれば、数ヶ月かかることもあるようです。
赤ちゃんに乱暴をする
上の子の赤ちゃん返りが悪化すると、下の子をつねったり、蹴ったり、叩いたりと、下の子に乱暴してしまうことがあります。
上の子が赤ちゃんに乱暴をするようになるまでには、赤ちゃん返りの行動を示す前触れがあるはずです。
赤ちゃんへの暴力は許されることではありません。でも、暴力を抑えきれないほど溜まってしまった、上の子の感情のケアが最優先です。
乱暴をみつけても頭ごなしに怒ったりせず、スキンシップを増やすなど上の子の心を満たすようにしてあげましょう。
赤ちゃん返りは、いつ起きる?・・・きっかけや年齢
赤ちゃん返りを起こす原因は、子供にかかる大きなストレスにあるといえるでしょう。下の子の誕生だけでなく、様々な家庭環境の変化が赤ちゃん返りのきっかけとなります。
ここでは、どんなことが赤ちゃん返りのきっかけとなるのか、赤ちゃん返りを起こしやすい年齢や期間などをみていきましょう。
赤ちゃんがえりのきっかけ・・・妊娠や出産など家庭環境の変化が原因となる
赤ちゃん返りは、子どもをとりまく環境に変化があったときや自立の一歩を踏み出さなくてはいけないときなどに、よくみられます。
赤ちゃん返りは、自立することへの不安や、ママの愛情をもっと感じたいという欲求からおこるものと考えられています。
ここでは、赤ちゃんがえりのきっかけを「環境の変化への不安」と「自立への動揺」の2種類にわけて考えてみましょう。
- 1.環境の変化への不安
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- 下の子の妊娠・出産
- ママの職場復帰
- 引っ越し
下の子を妊娠・出産したり、ママが仕事を始めたりすると、子どもはママが離れてしまうような気持ちになります。
今まではママにとって自分が第一の存在であったのに、ママが「下の子」や「仕事」のことを考えることに不安を感じるのです。
そのため、自分をもっと見て欲しい、かまってほしいと思うようになり、赤ちゃん返りの言動を始めるようになります。さらに、引っ越しなどの大きな家庭環境の変化もきっかけとなります。慣れない環境に不安を感じ、ママの愛情を確認したくなるのです。
- 2.自立への動揺
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- トイレトレーニング
- 幼稚園・保育園への入園
子どもは、赤ちゃんのころは身の回りのすべてをママにお世話してもらっていましたが、成長するにつれて自分でできることが多くなっていきます。
ごはんが自分で食べられるようになり、トイレでの排泄ができるようになり、着替えも自分でできるようになります。
このように、少しずつ成長していく姿は、とても頼もしく見えるものです。また、親にとっては、お世話にかけていた負担が軽くなり、肩の荷が下りたような気持ちになります。
しかし、子どもは、自分の成長に心がついていかない場合があります。「できた!」という気持ちは自信と同時に、親の手が離れてしまうことに不安を感じ、動揺するのです。
特に、保育園や幼稚園への入園を控えるときには、お兄ちゃんお姉ちゃんになる期待と、家庭での生活から離れる不安で、気持ちが入り混じります。
そのため、自分を守るために実年齢も幼い行動をとったり、親の関心を惹こうと自己アピールを繰り返すようになります。
赤ちゃん返りがみられる年齢・おさまるまでの期間
赤ちゃん返りは、自己顕示欲がはっきりしてくる2歳以上の子供にみられる傾向があります。「何歳まで」という定義はなく、全くしない子もいます。
近年では、2歳差・3歳差で下の子が生まれることが多いため、上の子は2~3歳という複雑な感情が芽生える時期とちょうど重なる時期に兄・姉になることになります。
一般財団法人1more Baby応援団が、子持ち既婚者1000名を対象にして行った調査によると、約44%の家庭で「2人目が生まれたときに上の子が赤ちゃん返りをした」といいます。
赤ちゃん返りは、下の子のお世話が落ち着いてきたころや、上の子の気持ちに整理がついたころにおさまることが多いようです。
赤ちゃん返りはママの愛情の証!?信じて乗り越えよう
子供が赤ちゃんがえりを始めると、「私の愛情が届いていないのかな」「育て方が悪いのかな」と思ってしまうママも多いでしょう。
でも、少し考え方を変えてみると、むしろ、ママやパパが、これまで上の子にしっかり愛情を注いで育ててきたからこそ、赤ちゃん返りをしてしまうのだと思いませんか。
その環境の変化を受け入れるために必要なのが「赤ちゃん返り」なのでしょう。下の子が自分の敵ではない、可愛い大切な妹・弟なんだとわかってくれば、少しずつ行動も落ち着いてくるはずです。
ママの愛情は、上の子にも下の子にも伝わっています!ですから、ママは自分を責めないでくださいね。
赤ちゃん返りへの対処法についての記事も参考にしていただき、今日も笑顔で育児に奮闘しましょう!
▼赤ちゃん返りのへの対策についてはコチラも参考にしてみて!



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