足がつる…妊婦さんのこむらがえりの対処法と予防法

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2017/06/29

足がつらないように運動を取り入れている妊婦さん

妊娠した女性の多くは、特に妊娠中期以降になると足がつる状態つまり「こむら返り」を経験します。

妊娠前は足をつった経験をほとんどしていないような人でも、妊娠をきっかけにこむら返りが起きやすくなります。

原因を理解して足がつらないようにする予防法を身につけ、足がつってしまっても慌てずに正しい対処法を行えるようにして、こむら返りと上手に付き合うコツをご紹介します。

こむら返りを起こさないために!今すぐできる予防法

妊娠中に起きるこむら返りにはいくつかの原因と理由がありますが、それらをひとつひとつ取り除いていくことで予防することが出来ます。

  • 運動
  • 体を温める
  • 食生活改善

ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

無理のない範囲での運動は健康維持に最適

妊娠中期以降でお腹が大きくなってくると、運動するのが億劫になり大変になってきますが、体に負担がかかりすぎないウォーキングやストレッチなど軽めの運動をするのがおすすめです。

妊娠すると、妊娠初期からリラキシンというホルモンが分泌されるのですが、これが骨盤のゆるみの原因となります。

骨盤のゆがみが生じると、足の筋肉が伸ばされる状態が続き、これに対しふくらはぎの筋肉が収縮するため、足がつりやすくなります。

背筋を伸ばしてあごを引き、視線は少し遠くに向けます。時々、腕を大きく振るように心がけてウォーキングしましょう。

運動不足解消になり、全身の血行を良くすることにもつながります。適度な運動は新陳代謝の向上や下半身の血流改善にも効果的です。

ただし、運動中にお腹の張りを少しでも感じたらすぐに中断して休憩するようにしましょう。運動制限のある妊婦さんは主治医に相談の上行ってください。

運動で骨盤のゆがみを治すならヨガもおすすめ!

毎日気に入った1ポーズだけ続けるだけでも効果はあります。少しの時間でも、絶対にまったくやらないよりはやった方が良いです。続けているうちに習慣になります。

体を温めて筋肉をほぐす…マッサージも効果的

足がつる原因のひとつである冷えの解消のために、入浴時はシャワーで済まさずにしっかりと浴槽につかって全身を温めることをおすすめします。

全身を湯船に入れるのが厳しい場合には半身浴や足湯でも良いでしょう。就寝前に入浴すれば、就寝時のこむら返りの予防にもなります。

半身浴をする時は水分を手元に準備しておくと安心です。妊婦は普通に生活していても脱水になりやすいので、汗をかくことをする時には特に気を付けます。

さらに、入浴中に出来る簡単なマッサージもおすすめです。

軽くふくらはぎを揉んだり、アキレス腱を伸ばすことをイメージして足首を回したりすると血液の循環を促すことが出来ます。

ミネラルを補う食生活

妊娠中に不足しやすいミネラルであるカルシウムやマグネシウムを多く含む食材をしっかり補給するようにしましょう。

また、先にも述べましたが体の冷えも足がつりやすくなる要因なので、温かいスープや汁物も積極的に食べ、体を温めてくれる生姜や根菜類を取り入れるのをおすすめします。

不足しやすい栄養素と含まれている食品例
カルシウム:牛乳やヨーグルトなどの乳製品、干物など乾燥した魚介類、豆類 他
マグネシウム:ナッツ類、海藻、佃煮、あさり、豆腐などの大豆製品 他

電解質不足を補うためにも、毎日の食事の中にこれらの食材をうまく取り入れるようにしましょう。

また、就寝前にコップ1杯の白湯を飲むことも簡単に出来るミネラル補給になります。

妊娠中はミネラルだけでなく水分も不足しやすく、足が頻繁につるようになりがちなので、就寝前の白湯でそれを防ぐことが出来ます。

ただし、あまり多量に水分摂取してしまうと頻尿になってしまうこともありますので、自分の身体に適した水分量を見極めるようにしてください。
電解質のバランスが崩れることは、ミネラルウォーターで解決!

スポーツドリンクを想像しがちですが、多くの糖分が含まれていてたくさん飲むと過剰摂取になります。体重管理のシビアな妊婦は避けたいですよね。

そこでミネラルウォーターを飲んてみましょう。味のないミネラルウォーターは飲みづらいという人は、果汁を少し足して飲むと飲みやすくなります。

どこでも手に入り、持ち歩きにも便利なのでどんどん生活に取り入れていきましょう。水分をしっかりとると、便秘解消やむくみ改善にも効果があります。

実際にこむら返りが起こってしまった…こんな時の基本の対処法は「のばす」

こむら返りを起こした時、足では腓腹筋が収縮している状態ですので、反対に伸ばしてあげることで痛みを和らげることが出来ます。

妊娠中お腹が大きい状態でも出来る筋肉の伸ばし方と、その他の対処法をご紹介します。

  • 無理なく伸ばす
  • 温めてマッサージ

それぞれひとつずつ詳しく見ていきましょう。

無理な体制はNG…簡単に出来るストレッチ

足がつると座り込んでしまう人が多いのですが、そのまま止まらずに歩くことで自然と伸ばすべき筋肉が伸びるため、一番簡単に出来るストレッチになります。

ただし、あまりに激しい痛みで転んでしまう恐れがある場合は、痛みのピークが過ぎるまで待ってから歩くようにしましょう。

もしすぐ近くで座れる場合ならば、腰を下ろした状態でこむら返りを起こしている足の指を掴み、ふくらはぎを伸ばすように意識しながら身体側に引っ張りましょう。

痛みが和らぐまでこの動作を繰り返すことで、こむら返りに対する即効性のある対処となります。

タオルを使ってふくらはぎをしっかり伸ばすこともおすすめです。

足先にタオルをひっかけて体側に引っ張ります。お腹が大きくバランスがとりずらいので、横になって行うことをおすすめします。

温めながら痛い部分を擦って優しくマッサージ

こむら返りの原因が筋肉の冷えであれば、こむら返りを起こしている足を温めましょう。温タオルや温湿布などだと簡単に温めることが出来ます。

入浴ももちろん効果的ですが、こむら返り中の入浴は困難な場合が多いですので無理をしないようにしましょう。

患部を温めながら優しくこすり、血流の循環を促すとさらに効果的です。

ツボ押しをする

足がつってしまったら、筋肉を緩和させるツボをゆっくりと押すのも効果的です。

足がつる際に効くツボとしては、アキレス腱に沿って下から上に指で触り、ちょうど筋肉に当たる部位の承山がおすすめです。

また、ふくらはぎの血流をよくするためには、足の小指の外側で少し凹んだところにある通谷というツボを、ボールペンの蓋先で押すと心地よいのでやってみましょう。数回ツボを押していくと、少しずつ痛みが引いていき筋肉も柔らいでくるので試してみましょう。

季節要因に合わせた対処法も取り入れよう!

季節の変化は人の体にも変化をもたらします。気温・天気・日の長さなどが変わることにより体調も良くなったり悪くなったりする人がいます。これを気象病と言います。

気象病とは気圧の変化が交感神経・副交感神経を刺激して体調不良を引き起こす、原因不明の病気です。普段まったくなんともなくても、妊娠をきっかけに発症する人もいます。

妊娠前は考えたこともなかったことかもしれませんが、妊娠すると体質が変わることが多いので、強く感じるようになります。

また、夏は暑いからといってエアコンをつけたまま寝ることもあるでしょうが、足先が冷えやすいので室温にも気をつけましょう。

【春・秋】油断せず保温して

寒い冬からだんだんと温かくなり気が緩む春と残暑でまだ冬の寒さ対策が万全ではない秋には、気づかないうちに体の冷えが進んでしまうことがあります。

体が冷えると血流が悪くなり、末端冷え性になりやすいです。冷え固まった筋肉は震えて熱を発生させようとします。寒いところに行くと身震いするのと同じ現象です。そのために足のつりにつながりやすくなるので、しっかりと保温をして対策します。

保温の方法は手首・足首・首の三首を温めるようにすると良いです。タートルネックを着たり、いつもより長い靴下を履いたり、アームウォーマーを使ったりすると良いです。

【夏】流れ出る水分の補給の質を上げよう

夏は汗をよくかくので、汗が冷えて風邪をひかないように気を付けなければならないとともに、出た汗の分以上の水分補給が重要です。

のどが渇いたときにはもう体内の水分はかなり失われているものなので、のどが渇いていなくてもこまめに水分補給することが重要です。

常温の飲み物が体内に吸収されやすいと言いますが、暑さで火照った体のクールダウンのためにも冷たい飲み物も飲んだ方が良いです。しかし、冷たいものばかりを飲むと逆に冷えにもつながるので、体が冷えすぎないように気を付けましょう。

また、夏は暑いからといってエアコンをつけたまま寝ると、足先が冷えやすくなってしまい足の釣りに繋がってしまいますので、室温にも気をつけましょう。

【冬】寒くて固まる筋肉をほぐしてみて

冬は単に寒さで冷えが起こるだけでなく、寒くて体に力が入るので緊張状態が続き筋肉が凝り固まり、血流が悪くなります。

なので、筋肉が凝り固まらないようにすること必要です。ほんの少し気にかけるだけでこれはすぐに解決できます。

室内にいるときでも靴下も履きましょう。着圧靴下にすると、むくみ対策にもなります。臨月には特に足のむくみがひどくなることが多いので、同じ足のトラブルとして同時にケアしたほうが良いでしょう。

足裏は気づかないうちに汗をかき冷えてしまうので、靴下で汗を吸い取り、保温もして対策します。

靴下だけじゃなく、家に中でもネックウォーマーを使ったり、とっくり首の服を着たりして、首も温めましょう。これをするだけで体全体が温まり、筋肉の緊張はほぐれやすくなります。

首周りの保温は肩こりの改善にも効果がありますし、もちろん冷え対策にもなります。産後は肩こりに悩まされる人が多いですが、妊娠中から肩こりは気にしておくとひどくなる前に手を打てます。

このように冬は体を温めるのは当たり前のようにできますが、この時に気を付けてほしいのが隠れ脱水です。

冬は夏に比べて、水分摂取の頻度が下がるので特に気を付けます。ミネラル分の摂取も忘れずにしましょう。

また、布団の重みで筋肉に圧力がかかって足がつることもあるようなので、羽毛ぶとんなど軽くて温かい布団をかけるようにしましょう。

こむら返りは自然に起こること…悩みすぎずに対応しよう

ここまで述べてきたように、妊娠すると様々な理由でこむら返りが起こりやすくなるため、完全に予防することは難しいのが現状です。

しかし、日々の生活を少し意識するだけで症状を緩和したり予防したりすることができますので、自分が辛いと感じない範囲でマッサージやバランスの取れた食事を実践すると良いでしょう。

できる範囲で対策をして、繰り返すこむら返りに悩まされない妊娠生活を送れると良いですね。

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