母子手帳の使い方!赤ちゃん誕生からの記録の綴り方や活用法
妊娠中にも活躍した母子手帳。その名の通り、無事赤ちゃんを出産してからも使う機会が多いものです。
今回は、出産後、母子手帳を使うシーンや活用法をご紹介します。
この記事の目次
お医者さんが記入!「赤ちゃんの最初の記録」
母子手帳には、出産時のママの記録だけではなく、赤ちゃんの最初の記録も、医師が書いてくれるページがありますよ。
早期新生児期【生後1週間以内】の経過
入院中、退院時の期間の赤ちゃんの成長記録です。
- 日齢
- 生後何日目の記録かを記入します。
- 体重
- 体重の増えで母乳・ミルクを飲めているかを判断するため、入院中はたびたび体重測定をしますよ。
- 哺乳力
- 赤ちゃんがおっぱいを飲む力を記入します。授乳前後の体重を量り、どの程度体重の増えがあるかどうかで判断することが多いです。
- 黄疸
- 出産後、黄疸が見られる赤ちゃんは少なくありません。黄疸が見られるのか、見られる場合、程度は普通程度なのか強いのかを看護師や医師が判断して記入します。
ほとんどの場合、赤ちゃんの黄疸は「生理的黄疸」で異常ではありません。しかし、まれに病気が原因である場合がありますので、医師の診察をきちんと受けることが必要です。
- ビタミンK2シロップ投与
- ビタミンKは出血を止めるために必要な栄養素です。赤ちゃんには不足している栄養素のため、入院中に2度シロップを飲ませて補給させます。
出産後すぐと退院間近の2度のタイミングでシロップを与える産婦人科が多いです。
退院時の記録には、退院日、退院時の体重のほか、「栄養法」について記入されます。
入院中の授乳の様子によっては、母乳と人工乳の混合、または完全に人工乳で授乳するべきだと判断されることがあるのです。
後期新生児期【生後1~4週】の経過
産婦人科によっては、生後1ヶ月健診の間までに、1度授乳状況を見てくれるところがあります。
このページは、そうした1ヶ月健診前の状況や、退院後自宅に助産師が訪れる「新生児訪問指導などの記録」、出産後の検査の記録を記入してもらうページとなります。
生後1ヶ月健診までの間の記録には、日齢・そのときの体重のほか、哺乳力、栄養法について記載されます。
新生児訪問指導などの記録には、上記の内容のほか、身長・体重・胸囲・頭囲についても、計測されて記載されます。
里帰り出産をした場合、自宅に戻ったあとに連絡を受け、訪問を受けることになりますよ。
また、「検査の記録」欄には、入院中に行なわれる「先天性代謝異常検査」や「新生児聴覚検査」の結果が記入されます。
先天性代謝異常検査は、赤ちゃんのかかとから採血をし、栄養素の分解ができない特殊な病気を赤ちゃんが抱えていないかどうかを調べる検査となります。
乳幼児検診時にも必ず持っていく必要あり!
出産後、外出時には妊娠中と同様、母子手帳を持ち歩く習慣を身につけておきましょう。
特に忘れてはいけないシーンが「乳幼児検診」と「予防接種」です。
母子手帳に健診結果を記入するページが用意されている乳幼児健診は以下の通りです。
ただし、すべての健診が自治体によって「定期健診」と義務づけられているわけではありません。
自治体からのお知らせを確認し、自分の住む自治体で受けなくてはならない健診を受け漏れることのないように気をつけましょう。
乳幼児健康診査の結果を記入するページには、どの時期の健診でも共通の内容が記入されます。
その他、健診時期によって記入する内容があります。
健診以外で計測した数値は自分で記入!
健診結果を医師が記入するページの下部に、「次の健診までに計測した結果」を書く欄がある母子手帳もあります。
支援センターや保健所などで身長・体重を測定した場合は、その欄に自分で記入しておきましょう。
予防接種の記録も一目瞭然!
乳幼児健診の他、母子手帳の持参が必ず必要とされる機会は、「予防接種」です。
予防接種には、それぞれ定められた接種回数・接種時期があります。
予防接種の種類によっては、1回目と2回目の接種時期の間隔が数年間空くものもあるため、「前回いつ受けたのか」や、「接種の有無」について、記憶しておくことは困難です。
また、0歳の間に受けるべき予防接種は多種に渡るため、種類ごとの接種間隔を管理する必要もあります。
そのため、母子手帳に予防接種の履歴を残しておくことが重要なのですね。
また、子ども時代に任意接種だったため接種しなかった予防接種が、成長後に定期接種になり、大人でも「受けておくべき」とされることがあります。
その際も、母子手帳を確認すれば、すぐに「自分は任意接種を受けていたのかどうか」を調べることが可能です。
このように、接種の記録は子どもが大きくなってからも必要となるため、忘れずに母子手帳に記録をしていってもらいましょう。
母子手帳には育児情報がぎゅぎゅっと詰まっている!「情報ページ」
母子手帳には、育児本のような育児情報が記載されていることをご存じですか?
「読みもの」としても役に立つ母子手帳。ぜひ1度中身を読んでみてくださいね!
母子手帳によって中身に違いが見られますが、わたしが持っている母子手帳には以下のような情報が含まれていましたよ。
- 成長曲線
- 男女別に正常な成長の度合いがグラフ化されて記載されています。過度に気にする必要はありませんが、もし下のラインを下回ってしまった場合には、1度栄養士や保健師、医師に相談することが必要となりますよ。
- 育児のしおり
- 「生後3~4ヶ月頃の発達具合」など、時期に応じた発達内容が簡単に記載されています。コンパクトな育児書として活用できますよ。
- 育児相談窓口
- 育児に悩んだ際の相談窓口の電話番号が記載されています。また、自身で調べた連絡先を記入しておく欄も用意されているため、時間があるときに記入しておくと、いざというときに便利ですね。
- 事故の予防&万一のときの対応法
- 月齢に応じた「起こりやすい事故」の内容や予防法が記載されています。また、万一の際の蘇生法も記載されているため、いざというときには母子手帳を確認するということを覚えておくと安心ですね。
いざというときに調べたいホームページのURLや電話番号も記載されています。
- 離乳食について
- 離乳食の進め方や目安、参考になるホームページのURLなどが記載されています。
- 赤ちゃんの歯みがき方法
- 歯の生える時期や、初めての歯みがきをする際のポイントなどが記載されています。
- 働くパパ&ママへの支援情報
- 国が権利を認めている産前・産後の育児休業や看護休暇などが簡潔にまとめられています。
母子手帳はコンパクトな見た目ながら、非常に充実した内容を含んでいます。
ぜひ、時間のある際に、自分の母子手帳にはどのような内容が記載されているのかどうかをご一読くださいね。
育児日記代わりに活用しても!「保護者の記録」
母子手帳には、ママやパパが自由に記入することができる「保護者の記録」のページがあります。
乳幼児健診の結果を医師が書くページと「保護者の記録」ページが対になっている母子手帳が多いようです。
発達時期の段階に応じて、「はいはいができますか?」、「歩くことができますか?」といったアンケート形式の内容と、自由に記入できるフリー欄が設けられています。
フリー欄には、赤ちゃんの様子やできるようになったこと、ママの気持ちなどを自由に書き残しておくことができますよ。
そうしたママでも、母子手帳に用意されているフリースペース程度ならば、記録しておくハードルが低くなるのではないでしょうか。
一言二言でもそのときに感じていたことや成長具合を記録しておくだけで、何も書き残していない状況とは段違いに、そのときの記憶を留めておくことができますよ。
無事1歳を迎えたときには、お祝いのメッセージをママ&パパから書いておくこともよいですね。
母子手帳によっては、手形足形を押せるスペースを設けているものもあります。どんどん活用して、成長記録を残していきましょう!
母子手帳は大人になっても手元に残す大事な手帳!記録も記憶も書き残そう
母子手帳に残される予防接種の記録は、子どもが大人になっても確認することのある大事なものです。
そんな母子手帳に、育児の記録や記憶を一緒に書き残しておくことで、いつでも見返せる「育児の記録書」を作ることができますよ。
多忙なママでも、ずぼらなママでも活用しやすい母子手帳。どんどん活用して、その子だけの記録が詰まった母子手帳にしていきませんか?