コーナー保育とは一体何?メリットデメリットと導入のコツ

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2018/10/31

コーナー保育は近年注目されていている保育方法で、取り入れる保育園や幼稚園が増えてきています。

子どもたちが一日の多くを過ごす保育室の環境が子どもたちに与える影響は大きいものです。

そもそもコーナー保育とはどういうものかというところから、コーナー保育のメリットデメリット等についてお話します。

保育関係の仕事の人は環境設定の参考に、小さい子どもを持つ保護者には家庭で取り入れるときの参考にしていただければと思います。

コーナー保育とは何?

保育者が色々な遊びのコーナーを設定した保育方法のことをいいます。

おままごとのコーナー、絵本を読むコーナー、パズルをするコーナー…といったようにコーナー毎に空間を区切ります。

どのようなコーナーを設けるかについては、園によって異なります。

さまざまな遊びの中から、子ども自身が何で遊ぶかを選択します。

コーナー保育のメリット

コーナー保育は子どもたちにとってたくさんのメリットがあるといわれています。筆者が勤めていた保育園も、子どもたちの気持ちを一番に考えることを大切にしていて、実際にコーナー保育を導入していました。

それでは、コーナー保育のメリットを紹介します。

自ら考えて行動できるようになる

大人が遊ぶおもちゃを決めて子どもに与えてしまうと、常に受け身の状態になってしまいます。

コーナー保育は、自分が本当に遊びたいものを自分で選びます。そうすることで、自ら考えて行動できる力を育めると考えられています。

集中力が育つ

仕切りがあることで独立した空間となり、周りに気を取られることや邪魔されることが少なくなるため、遊びに集中できます。

子どもの集中力はもともとそんなに持続できるものではありません。決められた遊びの場合、そもそも興味が持てなかったり、遊んだとしてもすぐに飽きてしまうことがあります。

興味がある遊びなら、いつの間にか集中しているものです。

コミュニケーション能力が身につく

同じコーナーで遊ぶ子どもたちは少人数になるため、子ども同士の関わりが密になります。

同じおもちゃで一緒に遊びながら、譲りあったり順番を守ったりとコミュニケーションを図る上で必要なことを自然と学びます。

おもちゃの取り合いなど喧嘩も多くなりますが、その経験も大切な関わり合いといえるでしょう。

コーナー保育のデメリット

一方で、デメリットも指摘されています。

小学校に入ってから団体行動などで苦労する場合がある

小学校は一斉に同じことに取り組んだり、決められた時間じっと座って授業を受けますよね。

自由行動に慣れすぎていると、小学校生活の団体行動というギャップになかなか対応できないのではないか、と懸念する声があがっています。

遊びが広がる機会を奪っている可能性も

「このおもちゃはこのようにして遊ぶ」というように、おもちゃの使い方を限定してしまう可能性があります。

赤色のブロックをりんご、黄色のブロックはバナナ、とブロックを食べ物に見立てておままごとの道具として遊ぶ…などというような新しいおもちゃの使い方がうまれる機会を、大人が知らず知らずのうちに奪ってしまうかもしれません。

コーナーを設ける場合のコツ

それでは勤務先の保育室や家庭でコーナーを作りたいと思う人に向けて、設置のコツを紹介します。

保育室に取り入れる場合

  • コーナーに入りやすい動線を考える
  • 子どもの成長に合わせたコーナーを作る
  • 一年の中でコーナーに変化をつける

まずは、コーナーに入りやすいように子どもの動線を考えましょう。子どもが不自由さを感じていそうな場合は、配置を見直してみてください。

コーナーは子どもの成長に合わせたものにし、興味を示さない子どもがいれば、おもちゃの難易度を変えたり、おもちゃそのものを別のものにするなどの工夫が必要です。

子どもが遊ぶ様子を見ながら、コーナーに変化をつけることも大切です。おままごとコーナーの遊びがもっと広がるように三角巾やエプロンを用意してみたり、お人形遊びをより楽しむためにお人形用の抱っこ紐や布団を用意してみたり…。

また、絵本コーナーは子どもが飽きないように定期的に本を入れ替えるようにしてください。

筆者の勤務先でも、本を入れ替えた次の日は「新しい本だ!先生読んで!」と子どもたちが目をキラキラ輝かせていましたよ。

家庭で取り入れる場合

家庭では保育室ほどの広さがなく、コーナーを作りたくてもできないと思う人がいるかもしれません。

保育室のようにコーナー毎に仕切りをすることはできなくても、まずはおもちゃの種類別に収納ケースを分けてみてください。全てのおもちゃを同じケースや棚にひとまとめにして保管しないことがポイントです。

また、遊びが広がりやすいおもちゃを近くに置くなども良いですよ。

例えばレジスター、食べ物、キッチン、調理器具、お皿を近くに配置していれば、「食べ物を買う→料理を作る→食べる」というつながりのある遊びができます。

コーナー保育をうまく取り入れてみよう

今回はコーナー保育についてお話しました。どんな保育方法にもメリットデメリットがあるものです。

コーナー保育の良い面をうまく取り入れていけば、子どもの良い面がどんどん伸びるのではないでしょうか。

保育室でも家庭でも、子どもが楽しくいきいきと過ごせるようにしたいですね。

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