赤ちゃん連れで特急電車に乗る際の、おむつ替えや授乳のコツ
赤ちゃんを連れての帰省や旅行の際、普通電車だけではなく特急電車を利用する人も多いでしょう。
その時に気になるのが、授乳やおむつ替え、ぐずった時の対処などの沢山の心配事についてです。
ママのストレスが溜まるという旅になってしまっては悲しいですよね。そんな時に知っておくと便利な特急電車を利用する際のコツをご紹介します。
特急券は指定席が断然おすすめ!未就学児でも子供料金で席を確保しよう
全席指定の特急電車も増えつつありますが、自由席と指定席とで選べる場合は安い方の自由席を選びたくなるものですよね。
しかし、子連れの場合は少し割高であっても指定席が断然おすすめです。
指定席はその席に乗車した時点からすぐ、区間内いつでも座れることを確約出来るものですが、自由席は立ってしまえば誰でも座れる席になります。
つまり、お手洗いなどで立つ場合であっても一度席を立ってしまえばその席に戻れるとは限らないのです。
荷物を置いておけば席を確保したままに出来ると考える方も多いと思いますが、近年海外旅行者の増加などに伴い、自由席での置き引きや、手荷物があっても勝手に座られて車内トラブルに発展する事案が増加しています。
そのようなトラブルを避けるためにも、出来れば手荷物を自由席に置いたまま席を外す行為はなるべく避けた方が良いでしょう。
よって、特に駅間が長い特急電車の場合は席が確約されている方が何かと安心かつ体力的にも楽です。
また、ママが妊婦さんという場合は、1歳前後の赤ちゃんを膝に乗せてという乗車は腹の事も心配なので避けたほうがいいです。
6歳児までは無料でも乗れるが制限もたくさん!
ご存知の方もいらっしゃるかもと思いますが、未就学の子どもと大人が一緒に乗車する場合は普通電車であろうと特急であろうと基本的に乗車券は無料です。
ただし、特急電車や新幹線の未就学児無料には条件があります。
- 大人1人につき未就学児2人までが対象(3人目からは有料)
- 未就学児の単独行動の場合はどんな場合でも有料
- 特急電車、新幹線の指定席券発行は不可(大人と一緒に乗ることはできるが座席はないので膝の上に乗せること前提)
長時間移動を考えると、大変そうだなと考える方も多いのではないでしょうか。
一方、子供料金を支払って切符を買うと、お金がかかるというデメリットは生じますがメリットもあります。
- 指定席券を購入し座席の確約をもらえる
- 膝の上に子供を乗せる必要がない
予算の関係なども考慮して最終的に決めるのは親御さんになりますが、旅の快適さを鑑みるなら、指定席確保がおすすめです。
子供料金の規則を確認しよう
子供料金で特急券の切符を買う場合のルールを事前に確認した上で窓口や券売機に行くとスムーズです。
JR各社の場合になります。その他私鉄もほぼ同じような内容ですが、細かい点で規定が異なる場合があるので購入時必ず確認してください。
【JR各社の例:子供料金の特急券購入のルール】
- 乗車券、特急券、急行券、指定席券はいずれも大人料金の半額(5円の端数は切り捨て)
- グリーン券、グランクラス、寝台券、乗車整理券、ライナー券は大人料金
移動しやすいドア付近を選ぼう
指定席購入の際に迷いがちなのが座席の位置です。特急電車の指定席は、基本的に乗車の1か月前から購入することができます。
子ども連れの場合におすすめなのは、ドア付近かつ進行方向から見て後部にあたる席、もしくはお手洗いに近い席です。
最後列だと、座席上の荷物入れに荷物を上げなくても座席後ろにベビーカーなどの大きな荷物を置くことが出来たり、後ろの人に気兼ねなく座席を倒したりすることができます。
また、ドアの近くであれば子供がぐずってしまった場合に素早く席を立ってデッキに移動することも可能です。
ベビーカーを利用する際は折りたたんでがルール!
遠出の際、一緒に持参することが多いベビーカーの存在。
新幹線をはじめとする多くの特急電車は未だにベビーカーには未対応です。
ベビーカーを広げて乗車した場合、通路通行の妨げになったり、座席のスペース自体に入れない場合もあります。
車椅子エリアにベビーカーを乗せている方もいますが、関係者曰くそれは現時点ではあくまで車椅子対象のため、ルール違反になるのだそうです。
もしベビーカーを持参する場合は、折りたたんで乗車しましょう。
指定席車両の最前列か最後尾を確保し、最前列なら足元に折りたたんで置き、最後尾なら座席の後ろに横にして置きましょう。
座席上の荷物置き場にベビーカーを乗せると落下事故につながるので絶対にやめましょう。
ただし、JR成田エキスプレスなどスーツケース利用前提の一部の特急の場合は、出入り口付近に大きな荷物専用の置き場所があるので、そこにベビーカーを置くことは可能です。ただし、置き引きなどの責任は自己責任になるので注意しましょう。
多目的室がある車両はとても便利!
多くの特急電車や新幹線には、多目的室と呼ばれる部屋が用意されています。(一部旧型車両は除く)
多目的室を利用できると、授乳やおむつ替え、寝かしつけまでぐっと楽になります。ただし、身体の不自由な方が最優先となります。
多目的室とは?体が不自由な人が優先の多目的スペースの利用法
多目的室は体の不自由な方の利用が最優先ですが、空いていれば授乳や着替え、休憩などに使える個室です。
簡易ベッドもあるので、体調不良の場合身体を横にすることもできます。
また、個室なので子どもがぐずってしまった場合も中に入ることができると周りの目を気にせずに済むメリットもあります。
設置場所は各鉄道会社の各線、各車両によって異なります。各鉄道会社のホームページで確認をすることが可能です。
ただし、あくまで体の不自由な方の利用が最優先ですので、空いていない場合は利用することができません。
また、多目的室利用の希望は必ず車掌(乗務員)に声をかけましょう。鍵を開けてもらわないと利用はできません。
多目的室があいているかどうかも合わせて教えてもらえます。多目的室が空いていない場合、運が良ければ乗務員室を使わせてもらえることもあります。
乗務員室とは特急や新幹線に何室かある車掌などの乗務員が待機する部屋です。ただし、多目的室とは違って完全な個室ではありません。途中で乗務員が入ってくる場合もありますし、長時間の利用は避けたいところです。
基本的には「乗務員の待機場所」ということを念頭に置き、短い時間利用させてもらうように心がけましょう。
多目的トイレの位置も乗車前にしっかり確認しておこう!
多目的室の他に心強いのが多目的トイレの存在です。最近では多くの駅のトイレにも見られるようになってきました。
特急や新幹線の場合、基本的に1つグリーン車両の近くに設置されていることが多いです。
おむつ替えのスペースや、赤ちゃん椅子も完備
多目的トイレには、おむつ替えのための台とゴミ箱、赤ちゃんを座らせておく椅子が完備されています。
普通のトイレよりも大きくスペースを取ってあるので、マザーバッグなど大きな荷物であっても邪魔にならず利用することができとても便利です。
普通トイレでもおむつ替え台完備!多目的トイレのような設備がある場合も!
近年使われている車両は、たとえ多目的トイレではなく普通のトイレであっても、おむつ替え用の台や赤ちゃんを座らせておくための椅子が設置されています。
ゴミ箱の完備や荷物置き場の拡充など、多目的トイレに負けず劣らずの設備のある普通トイレもあります。
スペースの大きさは多目的トイレよりも小さいですが、多目的トイレへの移動が難しい場合や待ち時間が長い場合などは迷わずに利用しましょう。
乗車後のおむつ替えと授乳のポイント
座席を確保し、多目的室・トイレについても把握し、準備万端で特急電車に乗車。
いよいよおむつ替えを行う時や授乳が必要になった時、そして赤ちゃんがぐずってしまった時にどのように設備を利用すると良いか確認していきましょう。
授乳の際は人の目に注意しよう!授乳用ケープも忘れずに
多目的室の場合はカギがかけられるのでさほど心配が要りませんが、乗務員室は先述のように途中で人が入ってくることもありますので、周囲の目を必ず意識するようにしましょう。
そこで便利なのが授乳用ケープです。授乳の様子が見えないようにしっかりとカバーしてくれます。
多目的室も乗務員室も使えない場合は座席で授乳をすることもあると思いますが、出来れば通路側ではなく窓側に座り、カーテンを閉めた上で窓の方を向いて行うと、通路を通る人の目も気になりません。
多目的トイレで授乳を、と考える方もいるようですが、衛生的なことと長時間トイレを占領することは推奨できないのでやめましょう。
おむつ替えは時間勝負!事前にある程度の準備を
おむつ替えは座席で食事中の方もいますし臭いも気になりますので、座席では絶対に行わなわず、多目的室・多目的トイレ・普通トイレのいずれかで行いましょう。
これらのトイレでおむつ替えを行う場合、普通にトイレを利用する乗客のことも考えてなるべく手早くおむつ替えを行う必要があります。
荷物の中でおむつ替えに使うアイテムを、事前に1回分ずつ取り出しやすいようにセットしておくと時間の大幅な削減につながります。
新しいおむつ、おしりふき、古いおむつとゴミを入れる袋、おむつ替えシートをセットして用意しておくと、素早くトイレ内で動くことができます。
また、トイレでのおむつ替えの場合は出たごみをサニタリーの汚物入れに捨てようとする方もいますが、それはマナー違反です。
多目的トイレだと「おむつ用ごみ箱」とはっきり書かれたゴミ箱があることも多いので、その際はゴミ袋の口をしっかり絞めてその中に捨てましょう。
おむつ用ごみ箱がない場合はゴミ袋を持ち帰るようにしましょう。
ぐずってしまった時は場合によっておもちゃを活用しよう
長時間の移動だと、赤ちゃんがぐずって大きな声を出してしまったり泣いてしまうこともあります。
そんな時のために、お気に入りのおもちゃなどがあれば持参しておくと良いでしょう。
おもちゃ選びのコツは、かさばらないこと・転がらないこと・大きな音が鳴らないことです。
- かさばらない:荷物は小さい方が身軽に済みますし、座席の限られたスペースで大きなおもちゃを広げることは不可能です。
- 転がらない:電車は揺れるため、転がるものだと落とした時に予想外の場所へ転がってしまうこともあります。
- 大きな音が鳴らない:他の乗客とのトラブルの原因となりうるので、出来れば無音で視覚的に楽しいものを選びましょう。
また、絵本を持参する方もいると思いますが、読み聞かせる際は声のボリュームに注意をしましょう。
関係者曰く、知らず知らずのうちに読み聞かせの声が大きくなってしまい、車内トラブルを誘発してしまうこともあるそうです。
おもちゃでもぐずりが収まらない場合、デッキに立って環境を変えたりすることも効果的です。
なぜなら、赤ちゃんが普段聞かないような特急電車のモーター音で機嫌が悪くなっている場合もあり、デッキに立つと音が変化するので泣き止む、というメカニズムがあるからです。
赤ちゃんの反応を見ながら適切にあやすことができると良いですね。
周囲への配慮をし、上手な情報収集を元に気持ちの良い旅を!
長時間の異動で利用する車両ごとの特徴は、先にも述べたように各鉄道会社のホームページにて確認をすることができます。
しかし、自分が乗る電車がどの車両かわからない場合などは、切符購入を駅窓口で行い、窓口担当者に質問することが一番手っ取り早いです。
時刻表上のどの時間がすいているのか、どの車両が利用されるのか、団体客の有無など、ホームページには載っていないオンタイムの情報も教えてもらえます。
子どもを連れての長時間の移動はストレスや心配がつきものですが、情報収集を確実に行って準備を整え、既存のサービスを上手に利用することで乗り切ることができます。
子ども連れだからと言って驕ることなく周囲への配慮を忘れず行動するように心がけられると、気持ちの良い旅にすることができるでしょう。
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