犬を飼いたいと子供が言い出した!検討前にチェックすべき事

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2016/01/06

犬を飼う子供
小さい子は子犬や子猫などの動物が好きになったら「自分の家でも飼いたい」と一度はおねだりする事があるようです。

ただし子供の中には生きている動物をお世話した経験がないので、動物を飼うという事がイメージ出来なくて、飽きたら知らんぷりという可能性があります。大人でも死ぬまでペットをお世話出来ない人もいる時代です。

果たして子供が自宅で最期までお世話を出来るのかについて、環境面、お世話の内容、そして費用面などから考えていきましょう。

【環境面】犬が飼える環境なのかを冷静に考える事から始めよう

犬が飼いたいという気持ちがあっても、現実問題として犬を飼える環境が整っていなかったらなかなか難しい問題です。犬を飼うというのは鳥を飼うとかうさぎやモルモットを飼うなどと異なり鳴き声が伴うので、一軒家でも飼えないお宅もあるかもしれません。

そのためにも犬を本当に飼える環境にあるのかを冷静に考える事は必要です。

家族にアレルギーがあれば、医師に相談するのが先

最近多いトラブルのひとつに、動物アレルギーがあります。アトピーなど肌が弱い子や喘息気味などの子供の中には、アレルギーを持っている可能性がある子供もいます。

そういった動物アレルギーを持った子供は、動物の毛に反応して体調が悪くなってしまう事があるため注意が必要です。

我が家の長男もアレルギー体質があり、血液検査でハウスダストなどにも反応が出ていました。そのため「犬や猫などの毛が長くて抜けやすい動物はお勧め出来ません」と言われました。

今は体も大きくなってきて丈夫になりましたが、やはり犬を飼うという行為はリスクが高いのではないかと思い、まだ二の足を踏んでいます。

アレルギーの子供は昔と比べて増えています。毛が長いと言われる、犬や猫などの動物を室内で飼うご家庭が増えていますから、必然的に抜け毛が部屋に落ちていると思います。その毛が原因で、子供の喘息発作の引き金になるので注意が必要です。

というのは、そのペットの毛などが原因でダニなどのアレルゲンが室内に増える可能性があるからです。

ですので、念入りに頻繁にしっかりと掃除が出来るのというのもとても大事なポイントとなります。しかし掃除をしても、アレルギーが発症する可能性はありますので、最悪の場合には犬は飼えない…という可能性も出てきます。

最初は犬のいるお宅で過ごす事から始めてみてはいかがでしょうか。そして、レンタルペットを利用して本当にアレルギーが発症しないか試してみないといけませんね。出来れば医師の見解も確認しておきましょう。

問題は、動物アレルギーはないが他のダニなどに対するアレルギーがある場合です。アレルギー体質であれば、動物を飼い始めると、最初は 大丈夫でも次第に感作され、ペットアレルギーになることは少なくありません。また特に室内飼育では、動物アレルゲンだけではなく、ダニ などのアレルゲンも多くなります。したがって飼い始めないことが重要です。
もちろんすべてのアレルギー体質のお子さんが、動物アレルギーを発症するわけではありません。ご家族によって、ペットに対する価値観 はさまざまです。アレルギーになったからといって、簡単にかわいいペットを手放せるものではないこと、将来を予測することのむずかしさ を考慮し、よく話し合いましょう。

戸建ての場合、室外で飼えば近所迷惑になる可能性は高い

マンションなどと比べて戸建てのお宅では、犬を飼いやすい環境だと思われています。しかし住宅が密集しているような地域では、犬の鳴き声が近所迷惑となり大きな住民トラブルに発展してしまう可能性があります。

特に室外で飼えばご近所には必ず犬の鳴き声が聞こえるので、犬が嫌いな方や日中に眠りたいのに犬がうるさくて休めない方、赤ちゃんが犬の鳴き声で起きてしまうなどの様々な問題が生じかねません。

また、室内で飼う場合でも複数の犬がいたり、一匹の場合でも大型犬ではうるさいかもしれません。

何匹も飼えばやはり賑やかで外にまで響き渡る可能性があります。既にご近所で犬を飼われているお宅があればハードルが低くなりますが、念のためご自宅の周辺がどのような環境なのか、最低限確認は必要です。

【お世話について】誰がお世話をするのかをしっかりと決めよう

犬をお世話するのはやはり大変な事です。子供が飼いたいと言い「自分がちゃんとお世話をする」と約束しても、残念ながらずっと継続してお世話出来ない子がたくさんいます。

最終的には親がお世話をしなくてはならない可能性が高いのですが、まずは誰がどこまで具体的にどんな事をお世話するのかを相談しておく必要があります。

散歩は誰がするの?子供にもお世話をさせる事は当たり前にする

犬の散歩は犬を飼う場合に必須となります。小さい子が一人で散歩する事は難しいのですが、小学生になれば犬の大きさにもよりますが、少しずつ一人でも散歩が出来るようになります。

しかし、幼児の場合ではまだまだ犬の散歩時には親の付き添いが必要です。犬の散歩はいつも子供も一緒に付き合ってもらうようにするなど、散歩の現状を子供に見せる事は大切になってきます。

寒い日、風の強い日、疲れている日でも犬のお散歩は休みなしが基本です。その大変さを子供にも体感させましょう。

小さい子にでも出来るのが、水やりやえさやりです。これらは適量さえ教えてあげれば、幼児でも出来るお手伝いです。

他にもフンの処理があります。汚いものは触れたくない!と子供は思うかもしれませんが、生きていくにはフンは大切なものです。フンが道路に落ちていたという出来事にも出会った経験もある子供もいるでしょう。

フンを処分するのは飼い主の責任であるとしっかりと教えましょう。

犬を飼うときには、汚いフンなどの処理や汚い事のお世話もしなくてはいけない事を子供には絶対に説明しておきましょう。

犬を飼うという事は一生お世話をするということだとしっかり教えて

一生お世話をする、という事は言葉で言うよりも難しい事です。病気になった犬などの最期を看取るのは悲しい事ですが、命あるものは必ずいつか終わりが来ます。

殺処分も大きな問題になっていますが、事情が出来たり大きくなってかわいくなったりして犬を公園などに捨ててしまう人は残念ながらいなくなりません。このような事を行うのは子供も大人も関係ないのです。

特に子供はゲーム世界で育っているので、リセットという言葉に慣れています。死んだらまた復活すると考えている子も少なくありません。

飼い犬がいつまで生きられるかは誰にもわかりません。すぐに亡くなるかもしれませんし、15年、20年と長生きするかもしれません。犬がかわいいという気持ちがだんだん薄れていく可能性もあります。

犬を飼うということは、その犬の一生をお世話するということであるという覚悟を子供にも持たせなければなりません。なかなか飼う前に出来ない覚悟かもしれませんが、やはり最初にしっかりとそういった内容の話をしておく必要はあると思います。

【費用面】確実にお金がかかります!先を見据えて慎重に検討して

犬だけではないのですが、どうしても動物を飼うと餌代などをはじめお金が必要になります。中には病気になってしまうと動物病院を受診させる場合、一回に1万円近く必要で困るという話も耳にします。

お金に余裕がないと、病院へも連れていけないという問題が発生するので、先に経済面もしっかりと考えておくことが大切なポイントとなります。

もらったり引き取ったりなどして飼うのがお勧め

実は最初に大金を使う事になるのが犬を購入するタイミングです。最近はペットショップで購入するケースが主流です。血統書つきの犬は通常数万円から10万円以上の価格で売られていますが、その金額は庶民にとっては痛手です。

そんな大金が出せないならば、どこかのお宅で生まれた犬をもらったり保健所で殺処分されそうな犬を引き取ったりしませんか?いずれ殺されてしまう命を助ける事は、子供にも良い勉強になります。

具体的にシベリアンハスキーを飼うと考えてみましょう。ペットショップで買う場合は、だいたい10万円から20万円は必要です。メスなのかオスなのかや生後何か月なのかなどでも、価格が異なります。

加えて首輪やお散歩用のリード、寝るためのベッドや毛布、ブラシ、自宅で洗う場合にはシャンプーも必要です。餌と餌と水を入れる容器も買わなくてはなりません。犬自体だけではなくてお世話グッズにも結構な出費があります。

なので、ペットショップを利用して買うのではなくて、他の方法で犬が飼えないのかを考えてみましょう。

犬を引き取りたい、という場合には地域のフリーペーパーなどでも「あげます」「もらいます」というコーナーでペットを紹介している事がありますので、そこを利用するのも良いでしょう。

インターネットでは「里親募集」のサイトもたくさんあります。顔が見えない方とのやり取りですのでインターネットが苦手な方には不向きではあります。また、動物の虐待が問題にもなっているので、直接幾度かの面談をする可能性があります。

他にも各地方自治体の動物愛護センターや保健所に問い合わせをする方法があります。各都道府県ごとに動物愛護センターなどがありますので、そちらに問い合わせをします。ただし、講習を受けてからでないと引き取れない場合が多いようです。

動物愛護センターなどで出合う犬の多くは子犬ではありません。

殺されてしまう犬を救うのが目的ですので、殺処分される犬を一匹でも救うぞ!という意志を持っていなければあまりお勧めできません。

ワクチンや餌代など、犬にはかなりお金がかかります!

犬にも予防接種がいくつかあり、それを受けるのは当然実費です。ペット保険もずいぶんと定着しているのですが、それでも人間の保険と同レベルではいきません。年老いた犬は新しい保険に加入出来ないという決まりを作っている保険会社もあります。

ワクチンは犬の命や周りの人間のためにも必要なので、打たないわけにはいきません。毎日の餌代も犬が大きければ小さい犬よりもお金が当然必要ですし、長く生きればまとめて考えたらかなりの出費が必要だとおわかりでしょう。

ペットを飼うということにはお金がかかるものなのです。

飼うと決める前にはゆっくりと時間をかけて検討を

様々な条件をクリアし、それでもよし飼おう!と思っても、やはり時間をかけて決定していくのがベストです。

一度飼ってしまったら「嫌だからやめる」が出来ません。

最初のイメージと違うとか、思ったよりも大変だから嫌だなと思っても最期まで責任を持って飼育する事は絶対に貫かなければなりません。

そのためにも家族で責任を持って飼えるのか、経済的な問題の心配がいらないのか、住環境や家族のアレルギーなどもクリア出来るのか、最終的にチェックポイントをクリアして決断して欲しいと思います。

お知り合いのお宅で実際に犬を飼われているのならば、どんな点が苦労しているのか話を聞く事も大切でしょうし、どのくらいの犬が捨てられて殺処分されているのかについても知っておくべきではないでしょうか。出来るだけデメリット中心での話し合いを行うことも大事です。

最近はペットリースという会社もあるようです。試しに一度利用して、リアルに子供に体感させてみてから飼うかどうかを決めるのもひとつの方法です。

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