いじめっこにしない!乳児期から親は子供に愛情を感じさせる子育てを!
そのように育てるためには、口で「人に優しくしなさい」と繰り返し教え込むのではなく、日々の関わりの中で、子供の自己肯定感を高めてあげることがとても大切です。
今回は、「我が子をいじめっこにしない、人に優しい子供を育てる方法」について、主に“児童心理”や“教育学”方面からのまとめです。一つの見方として、参考にしてくださいね。
この記事の目次
自分が愛されるほど他人を大切にできる心が育つ!
「自己肯定感」とは、良い面も悪い面も自分のすべてを、自分自身が認めるという気持ちのことです。
以下のようなステップで、子供は強く優しく育っていきます。
- 赤ちゃんの時期からたくさんの愛情を注ぐ
- 子供は「自分は必要とされている・愛されている」ということに気づく
- 子供は自分を大切に思うことができる
- 何事にも積極的に取り組んだり考える姿勢が身につき、強い心が育つ
- きょうだい・友だち・他者等、自分以外の人も大切に思うことのできる心が育つ
子供自身が愛された経験が、思いやりの心、人に優しくする心を育てていくのです。
「なんとなくわかるけれど、具体的にどういうことなの?」と疑問を感じますよね。具体的に見ていきましょう。
人間には元来「受け入れて欲しい」欲求が備わっている!
「受け入れて欲しい欲求」というと、「功績を認めて欲しい」「努力が認められない…」といった学生や大人の世界でよく使われる“承認欲求”という欲求を思い浮かべられるかもしれません。
しかし、「『自分のした○○(仕事・努力等)』を認めて欲しい」という大きくなってからの欲求ではなく、「自分そのものを認めて欲しい」という、赤ちゃんの頃から備わった欲求が人間にはあるのです。
- ママと目が合うと微笑む
- ママが抱っこをすると泣き止む
- ママの姿が見えないと泣く
抱っこをしても泣き止まない等、育児は一筋縄にはいかないことも多いですが、そんな時でも「泣いている僕を受け入れてくれている」「いつでも私のそばにいてくれる」赤ちゃんはそうして“安心できる存在や場所”を獲得していくのです。
自己肯定感を高める働きかけがもたらすプラスの連鎖
先ほど少し触れた大人の“承認欲求”について、少し考えてみます。
私たち大人でも、一生懸命仕事をしているのに、声をかけてきてはダメ出しばかりする上司の元ではモチベーションが上がらないですよね。
それどころか、「また怒られるのでは…」「私は仕事ができないんだ…ダメなんだ」とビクビクしたり落ち込んだり、心身が不調になってしまうこともあります。
一方、たとえ努力したわりに成果が出なくとも、「頑張っているね」「ここをこうするともっと良くなるね」と自分自身の頑張りそのものを認めてもらえたり、しっかりと自分を見てもらえていると感じることができた場合はどうでしょうか。
- 嬉しい気持ちになる
- 「この上司の元でなら失敗してもまたチャレンジできる」という安心感が湧く
- もう一度頑張ってみようと意欲が上がる
- 「この方法はダメだったけれど、今度はこうしてみよう」とポジティブに視点を変えてみることができる
- 自分が先輩になった際には、後輩の向上心を引き出す指導を心がけるようになる(自分の憧れた上司の接し方に近づこうと努力をする)
「認めてもらえた」という後者の例は、仕事場において自己肯定感を高めることができた例です。自己肯定感の高まった人の思考回路は、上のようになります。
私たち大人にわかりやすい“社会”においても、「自分を認めてもらえるという安心感が得られると、自己肯定感が高まる」「そうすると向上心も高まり、人にも優しくしようという意識が育つ」ということが言えるでしょう。
子供も同じ!むしろすべてが真新しい分なおさら重要!
「お金のため」「出世のため」…と、ある程度感情をコントロールしながら「割り切る」という術を獲得した大人でさえ、否定されるのは悲しく、認められるのは嬉しいものです。
それは、小さな子供だって同じです。繰り返しになりますが、人間に元々備わっている愛情の欲求ですからね!
むしろ、乳幼児期の子供にとって、喜怒哀楽のほぼ100パーセントは親の接し方によって決まってきますよね。
見るもの、聞くもの、触れるもの…。すべてが初めての子供にとって、親という“安心の拠点”が存在するかどうかで、「これは触ってみても大丈夫なんだ」「少し怖いけれどやってみよう」という意欲は変わってきます。
たとえうまくいかなくても、少し怖い思いをしてしまっても、「大丈夫だよ」「怖かったね」と自分を受け入れてくれる存在がいてくれるのですから!
大切なのは安心できる拠点づくり!
しかし、これは24時間常に親が子供の傍にいなくてはならない、ということではありません。
親の仕事や病気等で、日中保育園や祖父母宅に預けられていたりしても、子供と接している方々がしっかりと愛情を注ぎ(日中は保育士さんや祖父母が“安心の拠点”となり)、親が関われる時間の中で思いっきり愛情を注いであげることができれば十分です。
核家族や共働き世帯の増加で、子供は物理的に早期から身内の元を離れたり、親と合えない時間が増える場合も多いでしょう。
しかし、“関わる時間”以上に大切なのが“関わり方”です。
残念ながら、親が子供との良い“関わり方”がわからず子供を受け入れることができなくなり、酷い場合には“存在そのものを否定”してしまうケースも多いようです。
本来受けられるべき親からの愛を受けることができなかったり、親と精神的な距離ができてしまった子供は、自己肯定感が低くなる可能性が高いです。
“幼稚園いじめ”まで…!幼少期からの家庭教育の重要さがわかる事例
一見“自己肯定感が低い”という現象はその子だけの性格や個性といった感じに捉えられそうですが、実は社会問題(子供を取り巻く世界では「教育問題」)として、社会全体の問題ともなっているのです。
最近よく聞く「物騒な世の中」「このご時世に…」といった類の言葉。子育てをしていると特に、犯罪や学校・園の問題には敏感になってしまいますよね。
ニュース等では大人の世界で起こる大きな犯罪が目につきますが、実は、学校や幼稚園といった場所でも、「人を傷つけてしまう言動」をしてしまう人がたくさん居、彼らもまた悩みを抱えているのです。
自尊心の低さが招くトラブルが低年齢化!
自己肯定感(自尊心とも言います)が低く、「自分なんてどうなっても良い」と自暴自棄になるがゆえ、犯罪等他者への多大なる迷惑と悲しみを巻き起こしてしまう大人がいます。
犯罪例とまでなると極論であり、多くは大人の世界の話です。しかし、ここまでとはいかなくとも、思春期の子供たちの間でも、傷つけたり傷ついたりしてしまう可能性のある小さな社会があります。それが、学校です。
- 陰口を言う、無視をする等、言葉(心)の暴力
- 叩く・蹴る・髪の毛を引っ張る等、体の暴力
- 陰部を触ったり衣類を剥がそうとする等、性的暴力
生徒同士によるこれらは一概に「教育問題」と言われたりもし、以前は中学生や高校生において顕著に見られた問題です。
しかし、さまざまな社会背景でこれらの問題はじょじょに低年齢化をしてき、今では小学校の児童間でもたくさん起こってしまっている問題のようです。
- いじめ
- 不登校
- メンタルの不調・精神疾患
- 社会的非行
低年齢の子供たちもがこのような事態になってしまった場合、早期に対応が必要となりますが、それ以前に、何より大切なのは予防です。
“幼稚園いじめ”まで…!幼少期からの家庭教育の重要さがわかる事例
さらに、言葉や力で相手を傷つけてしまう「意地悪」は近年なお低年齢化し、保育園や幼稚園等未就学の子供たちの間でも起こってしまっています。“幼稚園いじめ”とも言い以下のような例があります。
- いつも特定の子を仲間外れにする
- 特定の子の体や私物を「ばい菌」等とからかったり「菌まわし」のような遊びをする
- 叩いたり物(私物、その子が使っているおもちゃ)を取ったりする
- 先生や親の目の届かない所(場所・時間)を選んで意地悪をする
「え、幼稚園で…?」と大人もびっくりしてしまいそうな陰湿さですね。しかし、幼稚園いじめが顕著になってきている背景には、「ママ友」というママ同士の関係も絡んでいるようです。
- ママ友グループで目をつけられているママの子供が意地悪をされる
- 「○○ちゃんとは遊んじゃだめ、近寄っちゃだめ」等ママが指示をする
SOSを出すことができれば…信頼できる相手の存在で救われる心がある
大人~幼児期の子供まで、一部の例ですが、目を背けたくなるような事例を紹介しました。できることなら、我が子にはやる側(A)にもやられる側(B)にもなって欲しくないですよね。
教育現場でも心のケアが重要視されてきている!
基本的に、教育現場では、「どんな理由があろうと人をいじめることはNG」という姿勢がとられています。当然のことですよね。
しかし、「(上の)Aを守るわけではないが、A側の心のSOSにももっと早く気づくことができたら…」と先生たちが後悔をしたり、Bの心のケアとともにAの心のケアにも力を入れようと対策を進める事例は教育現場ではとても多いのです。
過度な期待や過保護ではなく、「ありのままを受け入れてくれる愛情」が欲しかった子供たち
大人もですが、子供の心はとてもデリケートです。そしてパパやママに認めてもらおうと、一生懸命振る舞うけれど、うまくいかないことや期待に応えられないことだってたくさんあります。
これらの場合にも子供の自己肯定感は低くなり、すぐ傍にいるはずの親がとても遠い存在に感じてしまうようです。
上のAとBの関係でも、意地悪をしてしまったAの心中には、以下のようにその成育環境が大きく関わっていることも多いのです。
- いつも楽しそうにしているBがうらやましかった(家庭環境、友だち関係等)
- Bが悪気なく言った一言がつらかった(実例を挙げると、母子家庭で寂しい思いをしているAに「鍵っ子は放課後自由でいいよね、うち親がずっといてうるさくて」といった雑談にAが憤慨したケース)
- 親に「あんたなんか産まなければよかった」等存在を否定されるようなことを言われて以来、小さなことでもむしゃくしゃするようになった
彼らの嫉妬やイライラといった感情をわかってくれる存在が無いゆえ、やる・やられるという行為にいたり、両者がつらい思いをしてしまうということが、今日の子供の世界ではとても多いのです。
こんな時代だからこそ!自己肯定感を高める家庭教育が大事!
暗い話題が続いてしまいましたが、こんな今だからこそ、「子供との関わり方そのもの」を見つめ直すにはとても良いチャンスのようにも感じます!
特に、心の成長も目覚ましく「自分でやりたい」という向上心や「できた」という達成感を繰り返していくことで成長していく1~3歳頃の子供時代は、自己肯定感を大いに高めてあげたい時期です。
自己肯定感を高め、自分を大切に、そして他者にも優しくできる心を育ててあげましょう!
幼少期の家庭教育において、親子の関わりのなかで実践したい「自己肯定感の高め方」を紹介します。
ネガティブな関わり方をしてしまった際に発生し得るリスクと合わせ、参考にしてくださいね。
できることは大いに褒めて、できないことも認めてあげる!
この時期の子供は、どんなことにも興味津々です。しかし、大人や年上の子のやっているようにうまくできることはほとんどありません。
その際、できたことには大いに(大袈裟なくらい)褒め、それと同時にぎゅっと抱きしめる等スキンシップもオーバーなくらいにしてあげてください。できたこと、自分自身をともに認められた喜びで、子供に自信がつきます。
逆に、何度チャレンジしてもそのタイミングでは難しいこともありますよね。トイレの成功、スプーンやお箸で上手に食事、ブロックで大きなお城を作る等々…。
そんな時、親自身も後片付けや時間のロスにイライラしてしまい、以下のように言ってしまいたくもなるでしょう。
- ほら、できないじゃん
- ママの言った通りにしておけばよかったのに
- できないねー、まだ赤ちゃんだねー
このような言葉がけや、「あ~あ」といったようなネガティブな感情がにじみ出ている言葉によって、子供は自身もチャレンジ精神も失ってしまいます。
親自身も心と時間にゆとりを持って、「失敗しちゃったね。大丈夫、できるようになるよ」と前向きな声かけをしてあげるとともに、その時点で必要なサポートをしてあげてくださいね。
基本的には褒めて認める、しかしダメな時はきちんと教えてあげて!
上のように、なんでもチャレンジして「できた」の気持ちを大切にしてあげたいこの時期の子供には、可能な限り否定語は避け肯定的な言葉をかけてあげたいものです。
しかし、いろいろなことができて喜んでいる子供にも、最低限させてはいけないことが2つあります。
- 危ないこと
- 人に迷惑をかけること(人が嫌がること)
- 危険が伴う行為には毅然と注意をすることも愛情
-
「1」は、家庭によってその基準は異なるかとは思いますが、走れるようになったからといって車道に飛び出したり、高い所に登れるようになったからと2階からジャンプをしようとする等、命の危険もある行為は、親にはきちんと止める義務があるでしょう。
しかし、小さな子供に実際に大けがをさせて命の大切さや理屈を伝えるのは決して良い方法ではありませんよね。
「命」や「死ぬ」ということがどのようなことかわからない子供に対しても、日頃からわかりやすい言葉で繰り返し伝えるとともに、親自身が信号無視や高所からのジャンプ等、危険行為をしないよう(特に子供の前では)気をつけましょう。
- 迷惑をかける行為は周りも自分も悲しくなる行為!
- 「2」の「人に迷惑をかけること・人が嫌がること」は、「1」の行為とは異なり、その場では我が子は痛い思いもつらい思いもしない行為です。
- 順番を待つより取ってしまった方が自分が好きなおもちゃを早く使える
- エレベーターや車内は大きく響くので大声を出すのが楽しい
子供がしがちな迷惑行為はこのように「いやがらせ」のつもりで始めるのではなく「自分にとっていいことがある」から始まることが多いです。
しかし、このような行為を親が黙認したり放っておく(ひどい場合には助長したり、子供に割り込み等をさせる親もいますよね)とどうなるでしょう。
お気づきの方が多いかとは思いますが、子供にとってこれが「普通」になってしまうことで、以下のような悪循環が起こります。
- 何も悪いことをしていないのに、注意をされることや白い目で見られることが多く感じる
- 自分ばかり怒られる気がする、自分の主張が通らない
- 「自分が迷惑?」物心がついてから他者に言われて気づき、自尊心が一気に損なわれる
- 「自分なんか…」という感情に陥り社会不適応となったり、今さら善悪の判断がつかず無意識に迷惑行為を繰り返す等、「普通」の状態がわからなくなり支障が出る
自己肯定感の形成だけに限らず、子育てでは、できるだけ「ダメ」と言わず「思った通りにやってごらん」「失敗して学べばよい」と考える方も多いでしょう。
しかし、マナーや迷惑行為に関しては、この社会で生きていく心ある人間を育てていく以上、自家のルールではなく社会のルールに合わせていくことを、早期から伝えていった方が良いでしょう。
パパ・ママに注意をされた際、子供は一時的にむくれたり泣いたりする場合もありますが、大きくなるにつれて親の意図を理解するとともに、「親がきちんと叱ってくれた」からこその心の育ちが感じられるはずです。
- 子供の善悪の判断には親やテレビの影響が大きい!よく話し合って
- 昨今、教育現場でもたびたび問題視されるのですが、テレビでお笑い芸人の番組やバラエティ番組等を見ていると、人を叩いたり嫌がることを無理にさせて笑いを取るといったシーンが多く見られます。
また、ドラマ等では、道路に飛び出し車にクラクションを鳴らされるシーンや、割り込みをしているシーン等も見られます。
これらはもちろんTVショーとして、制作側でイタズラをされる側にも承諾を得ておいたり、安全に最大限配慮をして撮影をされているかとは思います。
しかし、そんな面は子供には伝わりません。
- 頭を強くたたいていた
- 熱いお湯に入れられた芸人がもがいていた
- 飛び出しても車が止まってくれる
これらを純粋に面白い・当然、と感じてしまうのが子供の心理です。
「いてーよ!」「やめろよ!(と言っているのにやる)」と、誰かが困っている様子を笑いに変えている番組やシーンは、できればまだ善悪の判断がつかない子供には見せたくないものです。難しいのですが、そのような番組を家族皆でゲラゲラ笑って見ていたのに、自分が(ツッコむつもりで)弟の頭を叩い多瞬間に、親の顔色が変わり雷を落とされた…。
子供にとってはわけのわからない状況であり、「ぼくだけだめなんだ…」と自尊心も傷ついてしまいます。飛び出しや割り込みの例も同じです。
親自身の日頃の言動が子供に大きく影響するのはもちろんのこと、テレビやゲームの世界に起こっていることも、子供の考え方を大きく左右する一因です。
どんな番組をいつから見せるのか、テレビの影響についても「自尊心」を含め子供の「心」の成長に大きく関わるものであるため、夫婦でよく話し合っておきましょう。前述のようなシーンを一緒に見るのであれば、良くないシーンには親自身が子供に説明をしてあげたり一時的にチャンネルを変える等、「ママもあのシーンは良く思っていない」ということを子供に伝えることも大事です。
子供の自己肯定感を高めるためには、基本的には褒めたい一方、時にはこのように毅然と「×」と伝えることも大切です。
その際、良くないものを排除する(ただ怒ったりもうその場に行かない・見ないようにする)だけでなく、その都度「どうして良くないか」を説明するとともに「あなたのことが大切だからそんな事をしないで欲しい」という気持ちを伝えてあげてくださいね。
- ママ自身も周りの人の良さを認めた発言を!
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どんなに我が子を褒めたり、我が子のために時には毅然と注意ができる親であっても、人の悪口やネガティブな発言が目立つ場合には、子供にとってデメリットが多いです。
子供にとって親の影響力は大きいですよね。親が「嫌い」と言ったお友だちやお友だちのママについては悪い印象がついたり、親が人を避ける行為をしていると、それを「普通のこと」「自分もするべきこと」と感じてしまいます。
先の幼稚園いじめの例を見ても、「○○ちゃんとは遊ばない」「こっちにこないで」といった意地悪を子供が言う本当の理由は、家庭内でのママのふとした言動によるものである場合も多いのです。
ママ自身にも、ママ友同士やその子供に対しての得意不得意は、当然あるとは思います。
しかし、それを子供の前で出さずに円滑なお付き合いを心がけること、少なくとも子供同士の仲に影響を及ぼすような言動を控えることで、子供に悲しい言動(いじめっこと思われるような言動)を取らせず済む場合もあるのです!
気に入らないママ友やその子供の話題が子供から出てきた場合にも、子供には以下のようにポジティブな話し方をしてあげてみてくださいね。
- お高くとまっていて気に入らないママ友→「○○ちゃんのママはいつもオシャレできれいだね」
- いつも我が子のものを取ったり叩いてくるクラスの子供→「○○くんは一緒に遊びたいんだね。でも、叩かれるのは嫌だよね。そんな時は『やめて』って言ったり、先生に相談しようね」
一例ですが、このようにママ自身も言動に気をつけることが、子供の周りへの見方を変えることもあるのです。
また、ママが自分のお友だちやそのママを褒めたりしっかりと付き合い方を考えてくれることに対して、子供は子供ながらにママを通しての“社会での振る舞い方”を習得していくのです。
どんな時でも「あなたが大好き!」
子供の自己肯定感を高めることは、簡単に言うと子供に自信をつけさせることでもあります。
自信をつけさせることは、さまざまなことへのチャレンジ精神を高めたり、失敗してももう一度やってみようという意欲を沸かせたり、強い心を育てていきます。
上例でもお伝えしたとおり、時には大好きなパパ・ママに叱られてしまったり、何度チャレンジしてもできなくて嫌になってしまうこともあります。
子供にとって「できたね」「すごいね」と言われることは、とても嬉しいことですが、これらの言葉だけでは、できなかった時や褒められる要素がないシーン(危険なことをしてしまった際等)には、子供は落ち込んでしまいます。
失敗をした後も、言うことを聞かなくて叱った後も、もちろんうまくいって「すごいね」と褒めた後も、どんな時にも子供に伝えて欲しい言葉があります。
それは、「あなたが大好き」という言葉です。
- 無条件に「自分という存在」が愛され認められているということ
- 「大好き」だからこそ、自分のことを思って叱ったり時には試練を与えてくれるということ
- たとえうまくいかなくとも、自分を心から愛してくれている人、帰る場所があるということ
我が子の人生には今後つらいことや傷つくこともたくさんあるかもしれません。
「親子なんだから、口に出さなくてもわかるだろう」そう思われている方も多いかもしれません。
親に「大好き」と言われて、嫌な子供はいないですよね!
「大好き」が伝えられている子供は、お友だちを「大好き」になる心をもつとともに、むやみやたらに人を傷つけるような言動をとらない場合が多いです。
そのような言動によって、大好きな親やお友だちをはじめ、、意地悪をしてしまった相手のことが「大好き」な人(その子のママ等)も含めみんなが悲しい気持ちになることを考える心の広さが備わっているからです。
自己肯定感は生涯において大切な感情!乳幼児期からたくさん愛を伝えて!
犯罪や非行、引きこもり等を例に出してしまうと、すごく極端な感じがしてしまいますが、自己肯定感の高低と社会問題は密接であることが多いです。
念のためですが、さまざまな家庭の事情があったり、もちろん幼少期に親から愛情を受けられなかったすべての人が自己肯定感が低いと言い切るつもりはありません。
また、パパ・ママ自身が今感じる「十分な愛情」を幼少期にかけてあげられなかったからと、親子関係や子供の思考を修復できないケースばかりではないでしょう。
しかし、自己肯定感は、子供が小さい頃だけでなく一生涯にわたって大切な感情です。
そして、我が子を愛している親であれば、その育て方は決して特別な訓練や方法を要するような難しいものではありませんよね。
子供を褒め、時には叱り、自分たちや周囲がおよぼす子供への影響とも向き合いながら、「あなたが大好き」と伝えてあげる。ありのままに認めてあげる。
注意をした後や、イヤイヤ期に振り回されたり育児にストレスを感じた際にも、「大好き」とぎゅっと抱きしめることで、不思議とママ自身も“優しい気持ち”になれるかもしれません!
「あなたが大好き!」はみんなが幸せになる、魔法の言葉です!
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