飲みすぎに注意!赤ちゃん・子供がイオン飲料水を飲むタイミング
母乳やミルク以外の飲み物としてイオン飲料水を選ぶ人も多いと思います。3か月頃から飲ませることができますし、赤ちゃん専用のイオン水も売られているので便利ですよね。
しかし、あまりたくさん飲ませると虫歯になりやすくなる危険のほか、ひどい場合は子供でも生活習慣病の一歩手前にまでなってしまうこともあります。
そこで、赤ちゃんにイオン飲料水を与えるタイミングと量など、適切な飲ませ方についてご紹介します。
イオン飲料水の役割
大人よりも汗っかきな赤ちゃんは水分もミネラルの一緒に身体の外に出ていってしまいます。また、腎臓機能が未熟なのでおしっこに余分に水分が取られていってしまいます。
そのため赤ちゃんにはこまめな水分補給が必要とよく言われているのです。
電解物質や浸透圧って何?
ご存知の方も多いと思いますが、イオン飲料水の役割は水分補給とミネラルの補給ですよね。
赤ちゃん用のイオン飲料水の広告やラベルに「電解物質の補給」や「体に吸収しやすい浸透圧」という文字がありますが、何のことなのか気になりませんか?
化学を避けてきた筆者にとっては難しいですが、ナトリウムの代表的なのが塩化ナトリウムつまり食塩です。ざっくり言うと、一般的にミネラルと呼ばれているのが電解物質ということになります。
同じ成分でも濃度が違えばそれだけ圧も変わります。濃度が高ければ高圧になり、濃度が薄ければ低圧になります。
“高圧の浸透力”というのは、「濃度が濃いイオンが細胞に浸透し、留まりやすくなる」というになります。
赤ちゃんにイオン飲料水を飲ませるタイミング
テレビのCMであれほど“イオン飲料水が身体にいい”というふうに宣伝していると「いいのかも!」と思い込んでしまい水やお茶の代わりにイオン飲料水を与えているご家庭は多いみたいです。
皆さんのおうちでは、赤ちゃんにイオン飲料水を飲ませるのはどんなときですか?お風呂上りや夏の暑い日、冬場乾燥して喉が渇いたときなど意外と飲んでいませんか?
確かにイオン飲料水は失われたミネラルを補給するのに最適な飲み物ですが、それは大量に汗をかいたときのみ。水分補給の基本はお水です。
大人よりも汗っかきな赤ちゃんですが、1日に何度もイオン飲料水を飲ませるほど汗はかいてないので、お風呂上りでも基本的にはお水や白湯で水分補給をします。
本当に必要なタイミング
イオン飲料水そのものが決して悪いわけではないので、本当にイオン飲料が必要なタイミングがあります。
発熱プラス食欲不振のとき
それは、発熱で汗をかいたり、食欲がなかったりするときです。食欲がなく食べられないと食事で補えるはずの塩分が補えないのでイオン飲料水の出番です。
赤ちゃんに熱があっても普通に母乳やミルク、離乳食を食べるならイオン飲料水を飲ませる必要はまずありません。
また、嘔吐してしまったときも飲ませるタイミングですが、吐いた直後に飲ませるのはNG。ゆっくり様子を見ながら少量ずつ飲ませましょう。
あとは夏に汗をかいたときも熱中症対策として有効ですが、ポイントは「大量に」汗をかいたときです。それ以外はお水やお茶でも十分です。
大人用は絶対にNG!
おうちに大人用のイオン飲料水しかないけど、同じ飲料水だから与えてもいいよね?というわけにはいきません。
ポカリスエットやアクエリアスは大人用且つスポーツをする人向けの飲料水なので、成分濃度が高いため赤ちゃんには不向きです。
濃度の高いイオン飲料水を赤ちゃんや子供が飲むと、「ペットボトル症候群」といって、糖尿病に似た症状が現れることがあります。
血液中の血糖値が急激に上昇し、具合が悪くなるなどの症状が現れます。一度に急にたくさんの量を飲むことが条件ですが、小さい身体の赤ちゃんの場合、大人の少量でも多いので気を付けて飲ませるようにしましょう。
手作りイオン飲料水がオススメ
市販されているイオン飲料水は研究されているものですが、少々濃いめに作られているように感じます。
それにイオン飲料水はおうちでも簡単に作ることができます。赤ちゃんの急な発熱で買い物に行けず、イオン飲料水がないときなどこれを覚えておくと便利ですよ。
(飲みにくそうなときはお茶に混ぜてもOK)
たったこれだけです。特別なものは何1つないので、おうちで手軽にできて経済的なので是非お試し下さい。
イオン飲料水は虫歯になりやすい?
日本小児歯科学会によると、イオン飲料水の飲みすぎは虫歯になりやすいという報告をしています。
イオン飲料水のpHは低くく、歯のエナメル質を溶かす基準値よりも低いので、口の中にイオン飲料水が留まる状況が続くとエナメル質が溶けてそこに虫歯菌が着いてしまい、結果虫歯になってしまうということです。
また、赤ちゃんがイオン飲料水を飲みすぎると余計に喉が渇いて常にイオン飲料水を飲むクセがついてしまうそう。
イオン飲料水を飲む時間が増えるほど、口に留まる時間も比例して増えるのでこれもまた虫歯の原因になってしまいます。
日本小児歯科学会では、乳幼児に対するイオン飲料水について次のような提案をしています。
- 就寝前のイオン飲料水は避ける
- イオン飲料水を水代わりにしない
- 嘔吐などがなくなったら飲み物を水に切り替える
- 入浴後は水にする
CMや広告を見るとつい「良さそう」と思って積極的に飲ませようとしますが、実際は母乳やミルク、水で間に合っているということです。
むしろ、よかれと思ってやっていたことが実はよくなった、となると本末転倒ですし、ショックですよね。
けれど、イオン飲料水が本当に必要なときもあるので今飲ませていいタイミングなのかどうか、ということを少し考えてから飲ませるように心がけましょう。
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