妊婦さんの花粉症…薬に頼らず花粉の飛散時期を乗り切る対策
暖かくなると花粉が飛び始め、花粉症の人にとっては辛いシーズンが到来します。特に妊婦さんの場合、市販の薬は服用できないので、症状がひどくなると本当に大変です。
そこで、妊娠中でも花粉症の症状をやわらげるために対策について紹介するので、できることから取り入れていきましょう。
この記事の目次
対策を始める時期は症状が出るより前から!
花粉症は症状が出始める前から対策をすると、辛い症状に悩まされる時期も短くて済みます。
花粉の飛散開始時期は年や地域、植物の種類によって異なります。一般的には南の方から暖かくなるので、九州から飛散が始まります。
スギやヒノキの花粉は早くて九州で2月上旬位、四国中国で2月中旬、関西から関東までが2月下旬、東北で3月上旬、北海道だと4月に入ってから飛散するというように国内でも地域によって2ヶ月前後は差がでます。
自分の住んでいる地域はいつくらいから花粉が飛散するか、ネットやニュースで情報をチェックしておきましょう。
花粉が多く飛散する時間帯、お天気などを知っておきましょう!
花粉が飛散する時期に入ると毎日のように花粉が飛びますが、天気や時間帯によって花粉の飛散量が違います。
寒い日は飛散量が少ないですが、からっと晴れて気温が急に上がりポカポカ暖かくなると飛散量がぐっと多くなります。
更に、前日の雨が上がり晴れた日も雨で散った花粉が空気中に浮遊しやすいので、飛散量は増えます。また、風が強くて乾燥した日も花粉が飛び散りやすいので注意が必要です。
そして、朝と夜は花粉の飛散量は少なめですが、太陽が照らし始めて気温が上がるお昼前から、一日のうちで気温が最も上がりやすい夕方前にかけてが、最も飛散量が多い時間帯となります。
薬なしで花粉の時期を乗り越える!妊婦さんの花粉症対策!
薬を服用しなくても、食べ物で免疫力アップを目指したり、掃除で花粉を除去するなど日常生活の中でできる花粉症対策は色々とあります。
自分でできそうなことから、どんどん生活に取り入れていきましょう。
花粉症に良いとされるものを食事に取り入れよう
体の免疫力を高めたり、鼻の粘膜を強くするなど花粉症に良いとされる食べ物や飲み物がいくつかあるので、できるだけバランスよく食事に取り入れてみましょう。
- ヨーグルト 花粉症の元となるIge抗体を抑え込み、腸内環境を整える
- れんこん 鼻の粘膜の炎症を抑え、保護する作用あり
- シソ 鼻や喉の炎症を抑える上に、抗アレルギー作用あり
- トマト 鼻の粘膜や喉などの炎症を抑える作用あり
- 青魚 アレルギー物質を体の中にあるDHAやEPAに変える作用あり
他にも、好みがあるのですが、腸内細菌のバランスを整え、花粉症に効果のあるアリシンを含む食材である『納豆』も毎日の食事で摂っていくといいですよ。
- 甜茶 特にバラ科の甜茶はアレルギーに効果的
- 黒酢 目のかゆみや鼻づまりを緩和し、粘膜を再生する作用あり
- ルイボスティー アレルギー反応を抑えるため体内の免疫力を高める作用あり
特に、ルイボスティーは花粉症だけでなく妊婦さんにとってこれらの嬉しい効能が沢山あります。
- 美肌
- 便秘改善
- ダイエット
- むくみ対策
- イライラを沈めて不眠対策に
- ホルモンバランスを整える
花粉症の時期だけでなく普段から摂りいれてみてはいかがでしょうか。
家に花粉を入れない!服を払って脱ぐ+手洗いうがい+掃除で花粉を除去
外で花粉から身を守っても家の中に持ち込んでしまっては意味がありません。
出先から帰宅したら、玄関に入る前にコートやスカーフ、帽子、つけていたマスクなどを脱いで花粉を払い落としましょう。専用の「花粉取りブラシ」をかければ、簡単に花粉を除去することができます。
症状がひどいようなら、着た服は外出のたびに変えると効果があります。室内着に着替えたら、着ていた服はすぐに洗濯機に入れましょう。
そしてすぐにうがい手洗いです!風邪予防の基本であるうがい手洗いは花粉症の予防にも効果的。ついでに鼻うがいや目の洗浄もするとさらに症状が緩和されます。
鼻うがいは調べたところ、簡単なものから本格的のものまで色々方法が出ていますが、間違った方法だと中耳炎になったり鼻の粘膜を傷つけてしまうこともあるので、医師に相談の上、市販の鼻うがい液を使うのがオススメです。
目の洗浄も市販の洗浄液を使うととってもスッキリします。こちらも産婦人科の医師に確認をしてくださいね。
器具を衛生的に保つことに注意してください。
帰宅後時間を置かずにシャワーを浴びれば、体や髪の毛に付着した花粉をキレイに洗い流すことができます。
そして、外出していなくても窓の開け閉めや人の出入りだけで簡単に家の中に花粉が侵入してきます。
症状を悪化させないためには、できるだけ室内に入り込んだ花粉を取り除くことが必要です。
いきなり掃除機をかけると、排気により床に落ちていた花粉が室内に舞い上がってしまい逆効果です。
できれば乾いたモップなどで軽く拭いてから、濡れた雑巾で拭き掃除するか、カーペットなら、粘着ローラーをかけてから掃除機をかける というように掃除の方法も工夫しましょう。
掃除機を使うなら、できれば排気が少なくて、花粉をしっかり吸い取る機能性の高いタイプを使うことをおすすめします。
洗濯乾燥機か室内干し
また、花粉の時期は洗濯物や布団などの布に花粉が付着しやすいので、花粉の飛散時期は洗濯物や布団も外に干さないようにしましょう。
- 部屋干し対策
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ニオイが気になったりして好きじゃない…という方も多いと思いますが、外に干してしまうと花粉が付いてしまいます。
- なるべく間隔をあけて干す
- すすぎにお風呂の残り湯は使用しない
- アルコールスプレーを吹きかける
これらの方法で匂いが幾分かは防げるようです。この時期は、空気が乾燥している日が多いので室内干しでも十分乾きます。加湿機の代わりにもなります。
アルコールスプレーは赤ちゃんが生まれた後もいろいろなものの除菌に使えるので家庭に1本あると非常に便利です。
産後に家事を少し楽にするためと割り切り、洗濯乾燥機や布団乾燥機を購入して活用したり、エアコンの除湿や扇風機などを使って上手に室内干しで乾かしましょう。
高機能空気清浄機の活用もおすすめ
自分は外出しなくても、旦那さんや上の子などが外から帰ってくると頭や洋服に花粉が付着しています。
そのためすぐに室内に花粉が飛び散ってしまうので、室内の花粉を除去することも大事です。
冬の時期は風邪やインフルエンザ予防にも役立つので、コストはかかりますが部屋に備え付けておくと快適に過ごせます。
乾燥させず、湿度を60%以上に保とう!
花粉の飛散時期はからっと晴れたり、風が強かったりして空気が乾燥しやすくなります。
室内の湿度に注意し、できれば加湿機を置いて湿度を60パーセント以上に保ちましょう。
加湿器がなければ、大きめのバスタオルを干しておくと効果的です。
また特に乾燥している日は洗面器にお湯を入れて、湯気を口や鼻から吸い込んで、喉や鼻の奥を潤しましょう。
外出時の注意!不要な外出を控え、外出する時にはフル装備
まずは「なるべく外へ出ない」こと。外へ出るのであれば完全に花粉をシャットアウトできる装備で花粉をブロックしているようです。
できるだけ花粉の飛散が多い時間帯、天気の外出は控えるようにしましょう。
外出する際は、より花粉が鼻やのどに入り込みやすく、目の粘膜や皮膚にも付着するのでしっかり対策をとる必要があります。
マスク
まず、欠かせないのがマスクです。花粉を通さないフィルターつきのタイプ で、鼻から入り込まないように顔にぴったり密着させることができるものを選びましょう。
そして、隙間なく鼻と口を覆えるようにサイズにも気をつけましょう。外側は花粉が付着するので手で触れないようにしましょう。
また、帰宅したら玄関でマスクは外してください。マスクも花粉が付着した外側をくるっと丸めて捨てましょう。
メガネ
目の粘膜に花粉が付着するとかゆみが強くなるので、メガネや日差しが強い日はサングラスをかけることをおすすめします。
花粉症専用のメガネとして目をしっかり覆うゴーグルタイプが最適 ですが、普通のメガネでも十分防げます。
帽子
髪の毛は花粉がつきやすいので、ゴムなどでまとめておきましょう。また、ツルツルとした生地の帽子をすっぽりかぶることで、花粉が髪につくのを防げます。
コートとストール
暖かい日は、ナイロンやポリエステルなどつるっとした化学繊維でできた薄手のコートを羽織り、首元はスカーフやストールなどを巻いておけば 花粉が服につくのを防げます。
妊娠で花粉症デビューや花粉症が悪化する場合も…
妊娠するとお腹の中で赤ちゃんを成長させるために、女性ホルモンの分泌量や血液中の水分量が増えたり、自律神経の働きが活発化するなど、妊娠前に比べると体が大きく変化します。
また、妊娠中は花粉症が悪化し、症状がひどくなる場合もあります。花粉症じゃないから関係ないとか、症状が軽いから問題ないと思い込まないで早めに対処することが大切です。
お腹の赤ちゃんへの影響も心配…
花粉症の症状が出ると、赤ちゃんへの影響が心配されます。
しかし、くしゃみをしても腹圧がかかるだけで、子宮収縮が起きるわけではないので直接赤ちゃんへの影響はありません。
ただあまりに花粉症の症状がひどく、くしゃみがとまらずお腹が張りや痛みを感じる、切迫流産で安静中などの場合は、異変を感じたら念のため病院を受診しましょう。
薬はやっぱり使えないの?
花粉症の薬は市販でも色んな種類がありますが、中には赤ちゃんの発育に影響を及ぼす成分を含んだものをあるので、安易に服用しないようにしましょう。
また、妊娠初期の3ヶ月頃までは特に赤ちゃんに影響が出やすいので、薬の服用はやめたほうがよいでしょう。
妊娠中期以降(安定期)であれば、かかりつけ医に相談して症状がひどいようなら、薬を処方してもらいましょう。
これらの薬は、今までの経験上で医師が安定期以降に入った妊婦さんに処方しても安全性が高いと認められた薬です。ですので問題はほぼないと言えますが、症状が軽いならできるだけ薬はなしで乗り切ったほうがよいでしょう。
また、目薬や点鼻薬などの局所に作用する薬は、体内へ摂取されたとしても微量なので、赤ちゃんへの影響もほぼないとされています。
しかし、念のため市販のものは使わずに耳鼻科や産婦人科を受診して、「妊娠中でも使える薬」として処方されたものを使うことをおすすめします。
我慢しないで!症状がひどい場合は必ず相談を
妊娠中に花粉症のシーズンを過ごすのは、思った以上に辛いと感じるでしょう。特に症状が重たいと、薬なしでは正直苦しくて毎日過ごせないと感じる人もいるでしょう。
我慢のしすぎは、逆に母体の健康維持を妨げることなると提唱する産婦人科の医師もいるくらいです。
原則として妊娠4ヶ月未満は、たとえ目薬であっても使用はNGなのですが、安定期に入ってからは病院で飲んでも良い薬を処方してくれる場合もあるので我慢せず相談するようにしましょう。
処方される薬は赤ちゃんへの影響の心配がない目薬や点鼻薬などの外用薬が多いようです。内服も漢方薬や副作用の少ないものを選んで処方してくれますよ。
独自の判断で市販薬を使うのは絶対にNGです!外用薬も漢方も薬である以上副作用の危険はつきものです。
花粉症はただでさえ辛いものです。しかし「お腹の赤ちゃんのためにも耐えなくては!」と頑張りすぎてしまうのもよくありません。
まずは紹介した日常生活でできる花粉症対策でまずは予防したり乗り切り、そしてどうしても辛いようなら医師に相談してみるといいですね。
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