親が過保護・過干渉にならないための子供との適切な接し方
子供が大事な親は、知らず知らずのうちに子供をかわいがり過ぎてしまうもの。でもそれが行き過ぎると、過保護や過干渉になってしまいます。
過保護はよく効く言葉です。甘やかしと同じ意味で用いられますね。対して過干渉も似た言葉ですが意味合いはちょっと違います。
過干渉は子供が望まないことをやってしまうことで 、過保護は子供の願望をかなえすぎてしまう事です。
過干渉、過保護になることで子どもは成長の度合いを大きく変えて行きます。どのように変化するのでしょうか。
また、子供へ悪影響を与えないような適切な距離感は、どうやって意識して行けばいいのでしょうか。
この記事の目次
過保護、過干渉にされた子供は自立が出来なくなる
子供に過保護、過干渉になる親というのは昔は母親が多いと言われていました。ですが最近は子供の数が少なくなっているので、父親でも過保護になる傾向にあります。
親による過度な生活への立ち入りとは、子供の心に大きなストレスを与えています。それによって心の障害を引き起こす子供も出て来るほどです。
しかし多くの親はそんな状況に気づきません。過干渉気味な親は、自分が子供のためになることをしていると信じて疑わないからです。
過干渉の特徴とは。
- 子供の気持ちを考えない
- 子供の友達関係に口を出す
- すぐ学校に訴える
- 子供の意見を否定的に捉えている
- 子供を自分の所有物だと思っている
- 子供が質問していないことに勝手に答える
- 子供のプライバシーを尊重しない
というような状態を言います。共通して言えるのは、子供の主体性を無視しているということですね。
そのため自信が身に付かず、将来的に自立の出来指示待ち人間の様な大人になってしまいます。
子供の年齢別!過保護、過干渉にならないための親子の距離の取り方
親と子の間には適切な距離というものがあります。それはどんなに小さくても必ずあるものです。
小さな赤ちゃんの頃、子供は常にママに依存して過ごしています。成長によって少しずつ自分で出来ることが増えていくのに、親がそれに付いていけなくては困ります。
体が大きくなっていくと同時に子供の心も上へ上へと大きく伸びていくのです。それにしたがって親との距離も広がって行きます。
このタイミングを間違えずに、年齢に在った適切な距離感というものを親も身に付けたいですね。以下に年齢ごとの接し方のポイントを見て行きましょう。
1~2歳ごろは自我が芽生えてくる月齢
1歳から2歳頃、赤ちゃんが自分の力で立ったり動いたり出来るようになると、自我の芽生えが始まります。
この時子供は好奇心でいっぱいです。やりたいことで気持ちがいっぱいです。そうした「自分でやりたい」という気持ちを尊重しましょう。
そうは言ってもまだまだ小さな赤ちゃんです、もちろん上手には出来ません。服を着替えるのもご飯を食べるのも失敗してばかりです。
そして頼ってきたときに手を掛けてあげましょう。まずは自分でやらせるということが大事なのです。
親としても、ここで手を出さずに辛抱が出来るかどうかがいわゆる毒親にならずに済む分岐点になります。気を付けてください。
3~4歳ごろは人間関係の問題が顕在化
保育園に入る時期なので、そろそろ友人関係はが活発、複雑になって来ます。園で喧嘩をしたりトラブルになることもあるしょう。
保育園や幼稚園でも深刻ないじめが問題になっています。その時は子供の力だけでは解決できませんから親が手を差し伸べてやらなくてはなりません。
しかし誰と仲良くするのか、どの子が好きなのかは子供の感性の問題でもあります。友達との関係性を自分で維持する能力も、精神面での発達には欠かせません。
何か問題が起きたからと言ってすぐ園に訴えるのではなく、子供の言うことと先生の話しの内容をよく照らしてみましょう。
子供の友達関係のトラブルでは、親が客観的になって問題を眺める事が重要です。偏った見方をしない癖を付けてください。
兄弟喧嘩は必要なことです!
年の近い兄弟たちは家庭でも外でも喧嘩をしやすいものです。外出先で喧嘩をしてしまったら、他の方の迷惑になります。
知らない人の迷惑にならないように躾することは重要です。ですが、家庭内での喧嘩は必ずしも悪い面ばかりではありません。
大きな怪我に繋がりそうな時以外には、出来るだけやりたいようにさせることも一つの方法です。大ゲンカをしている真っ最中に声掛けしてもなかなか効果はありません。
そして仲直りできたら、皆で一緒に後片付けなどをしましょう。そして少しお説教もしましょう。このタイミングが親の威厳を発揮するところです。
小学校以降は責任感の自覚を促す
子供が小学1年生になってから一番大切なことは、明日の準備は必ず自分でやらせるというものです。
親は忘れ物や宿題のし忘れを防ぐために、どうしても手を出してしまいがちですよね。
自分で準備をしているのだから、忘れ物をしたりしたときは自分の責任。ペナルティを経験すると言うことも大切な事です。
失敗したら自分にとってマイナスになるという経験をさせると、
- 失敗する
- 先生に叱られるあるいは授業中に自分が困るという体験をする
- 今度からは気を付けようを思う
この流れが生まれます。それを何度も繰り返すことによって、責任感という感情が育っていくのです。
親が最初から手を出していると、この責任感の自覚が育ちません。「お母さんがやってくれるから」といつまでも他力本願なままになってしまいます。
甘えさせてあげる局面をキチンと判断する
過保護、過干渉は子供との距離感を壊しているものですが、ちょうどいい距離感を保つためには子供が甘えてきたい時に甘えさせてやることも大事です。
どんな時にどんな風に甘えさせてあげたらいいのでしょうか。甘やかしにならないためのポイントともに見て行きましょう。
お菓子や物は頑張ったご褒美にする
家で、学校で子供が充分に頑張ったと思えるときに、適切な量を与えましょう。でも、なんでも欲しがるだけあたえるのはNG。
時には我慢することを覚えさせる一方で、親の目から見て子供が自力でやるべきことをやっていると判断出来る時、ご褒美として与えましょう。
頑張ったご褒美としてもらえることが、過保護と甘えさせの違いなのです。これが逆にお菓子のために頑張る、だと意味がありません。
またこの時、晩御飯が食べられなくなる量や、栄養的に不適切な量を食べさせるのは良くありません。あくまで少しずつというのがコツです。
一緒に買い物に出かけて今日は好きなお菓子を買ってあげるというシチュエーションでは、何でもかんでもではなくて「300円までね。」と制限を与えてみましょう。
これは限られた予算の中でやりくを身に着けるという家庭内学習にもつながりますし、自分で考えて探したという満足感を得られます。
心理学的には条件付けというもので、自主的な行動にご褒美を与えることで、次はもっと頑張ろうという気持ちを起こさせる促し方です。
子供が話したいときに話を聞いてやる
子供の話しを聞いてやるということは、親子の適切な心の距離を保つためには欠かせません。親の方からしゃべるのではなく、子供から話し始めるのを待つのです。
子供の話しを聞かずに自分の言いたいことばかりをしゃべっていませんか?それだと子どもは「自分は話を聞いてもらえないんだ。」と思ってしまいます。
「ねえねえお母さん。」と話しかけてくるタイミングを逃さないでください。これは子供が甘えたがっているサインです。
その時は多少忙しくても、手を止めて話を聞いてあげるようにしましょう。小さな子の話す事ですからそこまで長くなりません。
このちょっとした工夫、繰り返していると子供の表情が劇的に変わってきます。見違えるように生き生きとしてきますよ。
過保護、過干渉にならないためにも子供との距離の取り方を工夫して
親が子供に手出し口出しをしすぎることは、子供のためにいいものを残しません。むしろ自主性に欠ける性格になってまい、自立出来ない人間になる可能性があります。
小さいうちは何でもしてやらなくてはならなかったので、そのままの気持ちで子供と接していませんか。
子供は着実に成長して行っています。親が気が付かないところで、ちゃんと大人への発達の段階を登って行っているのです。
子供とのいい関係を築くためにも、成長に合わせて徐々に親子の距離が開いて居ことが理想です。
いつまでも子供にべったりの親では親も子供から自立できません。そして、子育てはいつまでたっても終わりません。
そして親の役目は、子供が本当に自立できるまで後ろに立ってフォローしてあげる事。それが子どもとの理想的な距離感なのです。
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