外反母趾に浮き指…子供を足トラブルから守るために親ができる事
外反母趾や浮き指などの足のトラブルは大人がなるイメージですが、実は幼児期の子供たちにも起きているトラブルです。ひどいと日常生活にも支障が出ることも。
しかし、子供たちは足にトラブルがあったとしても自分から「足が何か変」と言うことはあまりないため、大人が気づいてあげる必要があります。
幼児期の足のトラブルは小学校や中学校などその先の人生にも大きな影響を及ぼすことも。そこで、子供に多い足トラブルの例や改善法・サポート法などをご紹介します。
親がチェックしないとなかなか気づけない…子供の足トラブル
足にトラブルがあっても子供自らが気づいてくれることはほとんどないため親がチェックしてあげることが必要です。
最近の子供たちはどんな足のトラブルを抱えているのかというと主に以下のようなものです。
- 外反母趾
- 内反小趾
- 浮き指
- 偏平足
- O脚
どれもこれも大人がなるような足トラブルのように思えますが、実は幼児期の子供たちにも実際に起こっていることなのです。しかも、合併して2つ以上の症状が現れていることもあります。
足の親指のつけ根がポコっと出ているのが「外反母趾」
足の親指のつけ根の関節が外側に飛び出して、親指が小指のほうに曲がっている状態が「外反母趾」です。
原因の1つは親指に力が入らないことによって、関節部分が押し出されてしまうことです。実は痛みを伴っているころのほうがまだ初期の外反母趾の状態で、痛くなくなるほうが変形してきってしまった外反母趾ということになります。
かかとが高い靴を長時間、長期間履くことによってなりやすく、特にハイヒールを履く大人の女性に多いのですが、子供用でもかかとが高い靴が売られているため外反母趾になる子も少なくないのです。
治療法は手術もありますが、最近ではテーピングやサポーターで指を正しい位置に徐々に治していく方法が主流です。自己流よりも病院でしっかりテーピングしてもらったほうがいいので、まずは病院に行くことをオススメします。
足の小指の付け根が出ているのが「内反小趾」
「内反小趾」は外反母趾の逆バージョンで、小指のつけ根の関節が外側に飛び出して親指のほうに曲がっている状態です。
こちらも足の小指に力が上手く入ってことが原因で、ガニ股歩きや足を引きずるように歩く方がなりやすく、外反母趾と合併することもあります。
子供の靴底を見て、極端に外側か内側のどちらかがすり減っていると足の裏に均等に力が入っておらず力が偏っている証拠です。一度、子供の靴底をチェックしてみてください。
内反小趾も外反母趾と同じようにテーピングやサポーターで固定することが主な治療方法です。
指先が浮いてしまっている「浮き指」
「浮き指」は足指のつけ根は床についているけど、指先は浮いている状態です。指先全体に力が入らないので、タコや魚の目などの他に、足首やひざを痛める原因にもなります。
「浮き指」の子の場合、重心がかかとに偏っているので、靴底をみるとかかとがものすごくすり減っていることが多いです。また、幼児の半数近くが「浮き指」であるという調査もあります。
浮き指でもテーピングやサポーターの装着する治療法がありますが、専用のインソールを作って靴底に敷いて、足指にも力が入るように調整していく方法もあります。
土踏まずがなくなり、足裏が平らになってしまう「偏平足」
足の裏のアーチがなく、つまり土踏まずがなく足裏が平らな状態が「偏平足」。生まれたときはどの子も偏平足ですが、成長とともに6歳ぐらいまでには足裏がアーチになります。
病気ではありませんが偏平足だと歩きづらかったり、長く歩くことができなかったり、運動しにくいなど、日常生活を送るのに少し不便に感じることが多いです。
遺伝ということもありますが、子供が6歳ぐらいまでに土踏まずができない、且つ歩きづらそうにしているのなら1度病院に相談に行ったほうがいいでしょう。
アスリートの方でも稀に偏平足の方がいらっしゃいますが、それは足の裏も鍛えられて筋肉がしっかりついているため偏平足に見えるだけなのです。
偏平足は病気ではないので、これと言った治療法はありませんが、足裏のアーチができるように日々の運動や外遊びで足裏を鍛えることで予防対策になります。
病気の可能性もあって自己判断が難しい「O脚」
“きをつけ!”をしたときに、ひざとひざがくっつかず開いたままの状態がO脚。大人でもO脚で悩んでいるという方は少なくありません。
女の子座り(あひる座り)や横座り、足を組んで座ることが多いとO脚になりやすいと言われています。子供も親も普段何気なくしている座り方を一度見直してみましょう。
乳幼児はだいたい皆O脚です。3歳ぐらいまでにまっすぐな脚になるので、1歳でO脚が気になってもあまり心配することはないと思います。
しかし、くる病やブロンド病などの病は原因でO脚になる場合もあります。そういう場合は、定期健診等のときに指摘されたのがきっかけで小児整形外科へ行くケースが多いです。
病院で専用の装具を装着して、膝を正しい位置に徐々に固定していく治療法(保存療法)があります。しかし重度のO脚の場合は手術で矯正する必要があります。
ですから、医師から特に何も言われていないのに、O脚が気になるからと自己流に子供の脚を矯正しようとするとかえって成長を阻害する場合があります。
自己判断はせずに、定期健診をきちんと受け、どうしても気になるようなら1度整形外科を受診することをオススメします。
子供の脚の健康を守るために親がサポートできること
「足が何か変」と言う事ができない子供の代わりに親が気づいてあげることが大切です。また、大人がさりげなくしてあげられるサポート方法をご紹介します。
まずは根本的なことから!子供に足のサイズに合った靴を選ぼう
病院に通って治療を受けることも大事ですが、子供の足トラブルの原因の1つは合っていない靴を履いていること。
そもそも子供に合った靴を選ばなければ、根本的な解決にはなりません。
よく転ぶ、歩くのを嫌がる、まっすぐ立てずすぐふらつくといったことが見られる場合は、今履いている靴が合っていない可能性が大です。
子供はすぐ大きくなるからと言って、大きめのサイズを買っていませんか?確かに「この間買ったばかりなのに!?」って思いますよね。
それに、乳幼児期の足の骨はとても柔らかいため変形しやすいため、合ってないような靴でも案外履けてしまうものなのです。
最近では機能性よりもデザイン性に凝った靴やサンダルが多くありますし、女の子はおしゃれのために多少歩きにくくても履いている子もいます。
男の子の場合でも、「このメーカーの靴がいい」という強い憧れから合っていない靴でも履いていることも珍しくありません。
靴屋さんで試し履きして「きつくない?」、「大きくない?」と子供に聞いても「大丈夫」と言っちゃうので、合っていない靴を買ってしまうことも少なくありません。
幼児の足はどんなに成長しても年間で1cm程度。なので、試し履きしたときに前後も幅も5mm程度の余裕があるぐらいで十分です。最近の靴売り場には測定器具が置かれているので、面倒くさがらずにきちんと測りましょう。
それから、試し履きしたときには、「つま先をトントン」ではなく「かかとトントン」をしましょう。つま先をトントンしたときに無意識に靴の中で指先をグニャと曲げてしまうので、正確なサイズがわからなくなってしまいます。
今履かせている靴が大きい場合は、インソールで調整してあげると今も今後も快適に履けるでしょう。100均でも脱臭炭入りなどの様々なタイプが売っていますが、靴屋さんに売っている物の方がクッション性等が優れているのでオススメです。
”けんけんぱ”などの遊びを取り入れよう
外反母趾や浮き指などは足全体で力を入れられるようになることが重要です。
できれば外遊びをたくさんすることで足が刺激されて足裏に上手く力を入れることや、足裏のアーチの形成につながります。
そこで、外で簡単にできるオススメの遊びがケンケンパッなどでジャンプすることです。
“けんけん”のときはつま先で飛んで、”ぱっ”のときにしっかり足裏全体に力をこめてピタッと止まる、この動作が重要です。
高くジャンプするためには当然足に力を入れる必要がありますよね。そこで、ケンケンパはオススメです。普通に円を描いてもいいですし少し難しくしてケンケンを増やしても楽しいですよ。
それから、親御さんがボールや風船を持って高く持って、それに子供がタッチできるようにジャンプされるのも簡単ですし、確実にジャンプします。あまり意地悪して高くし過ぎないように気を付けて下さいね。
また、おうちのなかでできるのは、片足でどっちが長く立っていられるかというゲーム。我が家では”かかしゲーム”と言ってよくやります。
ルールは簡単。片足で立って30秒間耐えられるかどうかだけ。ポイントは片方の足ばかりではなく両足均等に行うことです。
特に「浮き指」持ちの子だとすぐにフラフラしてしまいすぐに足を付いてしまうようです。
「足の指にも力を入れてごらん」と声掛けをしましょう。
スキンシップも取れて一石二鳥のマッサージ
子供の足の裏をマッサージしてあげることも効果があります。就寝前などに寝転がっている子供の足の裏を数分両手の親指で軽く押すようにするだけでOK。
マッサージをすることによって土踏まず部分のアーチはできているか、足の形はどうかなど子供の足の状態が把握でき、さらに親子のスキンシップの効果もあるので一石二鳥です。
いっぱい運動した日は子供の脚も疲れているので、足裏マッサージの他にふくらはぎのリンパを流してあげるようにマッサージしてあげるとよりいいでしょう。
健康な足で子供が楽しく遊べるように!親が足の状態を見てあげて
足が健康なことの大きなメリットは子供が楽しく身体を動かして遊べることです。子供には外で元気に遊んでほしいと思いますよね。
しかし、足が痛かったり、力が入らなかったりすると速く走れないどころか、運動すること自体が嫌いになってしまうこともあります。
運動する→足が痛くなる→嫌になる→運動しない→足を動かす機会が減る、たまに動かすけどうまくいかない…という悪循環が生まれてしまいます。
足トラブルがひどくなると運動嫌いどころか、ちょっとそこまで歩くだけでも嫌がって歩こうとしないなど日常生活に支障が出ることがあります。
子供が日常生活を普通に過ごせること、そして気持ちよく外で思いっきり走ったり跳ねたりできるようにするために、たまにでいいので子供の足の状態を見てあげるようにしましょう。
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