子供大好きソーセージは食品添加物入りが多い…健康への影響

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2016/08/24

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子供が大好きなソーセージ。朝食やお弁当など出番も沢山!喜んで食べてくれるので常備しているママも多いですよね。

我が家の子供たちもウインナーソーセージが大好き。消費が早いので、いつもスーパーで安いものを選んで購入していました。

しかし、ソーセージやウインナーには添加物が沢山含まれているといい、食べすぎると体に悪い影響がないか心配になります。

ソーセージに含まれる添加物の使用目的、健康への影響などについて調べてみました。

食品添加物とは・・・使用について食品衛生法で定められている

まず、食品添加物とは一体何なのでしょうか。なんとなく化学的で体に害がありそうなもの・・・という感じはしますが、理由もなく食品に使われるわけはありませんよね。

食品添加物とは何なのか、どういった目的で使われるのか。食品添加物について調べてみました。

使用できる食品添加物は、国の指定を受けたものだけ

食品添加物は、食品を作ったり加工する際に使われる物質のことです。食品衛生法によって、使用してもよい物質の種類・量・表示の仕方などのルールが決められています。

食品添加物は、保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用されるものです。(中略)
原則として、食品衛生法第10条に基づいて、厚生労働大臣の指定を受けた添加物(指定添加物)だけを使用することができます。

世の中は、数多くの化学物質と天然物質で溢れています。これらの物質を、添加物として何でも食品に入れる、ということはできません。

日本では「ポジティブリスト方式」といって、指定されていない添加物以外のものは使うことができないように決められています。

  1. 指定添加物
  2. 既存添加物
  3. 天然香料
  4. 一般飲食物添加物

使うことができるのは厚生労働大臣が指定している、この4種類です。

  • 指定添加物
    ・・・食品衛生法に基づき厚生労働大臣が使用を認めたもの。449品目が登録。
  • 既存添加物
    ・・・日本で昔から使われてきた365品目。安全性について順次確認中。
  • 天然香料
    ・・・食品に香りを付けるために使われる、動植物由来の天然物質。
  • 一般飲食物添加物
    ・・・果汁や寒天など。食品として食べられるものを添加物として使う場合。

(品目数については、平成28年7月7日調べ)

既存添加物とは、長い間添加物として日本で使われてきた天然由来の物質で、平成7年に食品衛生法が改正されるまで添加物のリストに挙げられていなかったものです。

安全性について確認が済んでいないものもありますが、日本人が長年摂取してきたからという理由と、急に使用禁止にすることも難しいということで例外的に使用が認められています。

食品添加物を使用する3つの主な目的

食品添加物を使う目的は様々ですが、大きく3つに分けることができます。

  1. 味や食感を調える
  2. 保存性を高める
  3. 色や香りを良くする

それぞれ詳しくみていきましょう。

1.味や食感を調える

甘味料、増粘剤、安定剤、ゲル化剤、酸味料、調味料、乳化剤、膨張剤など
 
甘味料は砂糖の代わりに使用することで、カロリーを低く押さえることができます。お菓子によく使われます。
 
また、アイスクリームによく使われる「増粘剤」。液体にとろみや粘りをつけることで、口当たりをなめらかにすることができます。

2.保存性を高める

保存料、酸化防止剤、防カビ剤など

食材を腐りにくくすることができ、消費期限を延ばすことができるため多くの食品に使われています。

購入してから食べるまでに時間があいてもおいしく食べられるのは、消費者にとってはありがたいことです。

3.色や香りを良くする

着色料、発色剤、漂白剤、香料、光沢剤など

食欲をそそるために使用される「着色料」。大根や蓮根などカットすると変色してしまう物を白くする「漂白剤」。

どちらも、食品がもつイメージを壊さないために使われることが多いです。

そして、ハムやソーセージに使われる「発色剤」。こちらは、時間がたっても原料の肉が変色しないように使われるものです。

発色剤を使わないとハムやウインナーは黒ずみ、消費者の購買意欲が下がってしまうそうです。

食品に使用できる添加物の量は厳しく決められている

食品添加物は、純度や成分についての基準が設けられており、使用できる量についても規定があります。

食品添加物に不純物が含まれていると、摂取したときに健康被害を引き起こす可能性があります。その危険を避けるために、純度や成分について決められています。

また、食品添加物は動物実験などで毒性試験を行い、その結果に基づいて「人が毎日その物質を摂り続けても健康に悪影響がないとされる量(一日摂取許容量=ADI)」が設定されています。

厚生労働省ではADIが超えることがないように、食品ごとに使用量と基準を設けて安全性の確保に努めています。

原則的に添加物はすべて表示!食品添加物の表示について

使用した食品添加物は、必ず表示しなければならないというルールもあります。食品の原材料名の欄を見ることで、使われている添加物がわかります。

【原則】・・・使用した食品添加物はすべて食品に表示される

食品衛生法では、食品に使用した食品添加物は、原則としてすべて表示しなくてはならない、という規定があります。

表示は物質名で表示されますが、着色料、保存料、酸化防止剤 発色剤などは、使用目的・効果について併記することとなっています。

例:発色剤(亜硝酸Na)、酸化防止剤(ビタミンC、ビタミンE)

【例外】・・・一括表示や表示免除される添加物もある

気をつけてほしいのは、食品添加物の表示には例外があるということです。次の場合には添加物名の記載をしなくてよいとされています。

一括表示が可能

効果を得るために、複数の添加物を組み合わせて使っている場合は、一つ一つの成分まで表示する必要性がないとみられ、用途名だけの記載ができます。アミノ酸など、食品の中に存在する成分と同じ添加物を使った場合も表示は不要です。なお、一括表示ができる添加物は、14種類です。

一括表示可能な添加物

イーストフード、ガムベース、かんすい、酵素、光沢剤、香料、酸味料、調味料、豆腐用凝固剤、苦味料、乳化剤、pH調整剤、膨脹剤、軟化剤

添加物を表示しなくてもよい場合

添加物を使用した場合でも、最終的に食品に残らない場合や、残ってもわずかな量の場合は、表示免除となります。

たとえば、おせんべいに使われる醤油に含まれている添加物は、おせんべいの成分にはわずかにしか含まれないことになるため、表示免除となります。

食感と保存性向上のために使われる!ソーセージに含まれる添加物

では、本題の子供が大好きなソーセージに含まれる添加物にはどのようなものがあるのでしょうか。

ウインナーソーセージに含まれる添加物にはどのようなものがあるのか、またどんな目的のために使われるのかを調べてみました。

少なくとも4種の添加物が!市販のウインナーソーセージの原材料

スーパーなどで市販されているウインナーソーセージの原材料を見ると、ほとんどの製品に食品添加物が使われているのがわかります。

人気のある某メーカーのウインナーの原材料名を見てみましょう。みなさんは、どれが食品添加物かすぐにわかりますか?

【人気のある某メーカーのウインナーの原材料名】

豚肉、豚脂肪、糖類(水あめ、ぶどう糖、砂糖)、食塩、香辛料、リン酸塩(Na)、調味料(アミノ酸)、酸化防止剤(ビタミンC)、発色剤(亜硝酸Na)

このように原材料を見ると、食品添加物がきちんと記載されているのがわかりますね。

「リン酸塩」「調味料(アミノ酸等)」「酸化防止剤(ビタミンC)」「発色剤(亜硝酸Na)」の4種類の添加物は、今回調べた有名メーカーの8製品すべてで使われていました。

その他にも「加工でん粉」「保存料」「ph調整剤」という食品添加物が使われている製品もありました。

ウインナーソーセージに添加物が使われる理由

では、なぜウインナーソーセージにはこのような添加物が使われるのでしょうか。添加物は目的もなく使うことはできませから、何か理由があるはずです。

ソーセージに使われるそれぞれの添加物の使用目的について調べてみました。

リン酸塩(Na・K)

お肉は加熱すると水分が飛んでしまい、パサパサになってしまいます。リン酸塩を加えることでソーセージの保水性と決着性を高め、弾力のある食感を生み出すことができます。

調味料(アミノ酸・アミノ酸等)

味を調えておいしくするために加えられるものです。これらの添加物は、昆布や鰹節などの「だし」に含まれる旨味成分を化学的に作り出したものです。

添加物の調味料は「アミノ酸」「核酸」「有機酸」「無機塩」の4グループがあり、2種類以上のグループを使った場合は「アミノ酸等」と記載されます。

酸化防止剤(ビタミンC)

ソーセージやハムなどの加工肉は、空気に触れると酸化して変色してしまいます。酸化防止剤には2つの役割があります。

  • 1つは食品の品質を保つために酸化と劣化を防止する役割。
  • 2つ目は発色剤の効果を高めて加工肉の変色を防ぐ役割があります。
発色剤(亜硝酸Na)

発色剤の亜硝酸Naを添加する目的は3つあります。

  • 1つ目は、肉が持つ色素と結びついて、加熱しても変色しないようにするため。
  • 2つ目は、原料となる肉の臭いを取り除き、独特の風味をつけること。
  • 3つ目は、食中毒の原因となるボツリヌス菌の増殖を抑える働きです。

発色剤を使用していない製品は「無塩せき」と呼ばれています。無塩せきのソーセージやハムは、色が褐色がかっていて日持ちがしにくいのが一般的です。

加工でん粉

2011年から添加物として表示することが必要になった「加工でんぷん」。じゃがいもやお米などに含まれる天然でんぷんに薬品を合成して作られた物質のことです。

物質名は「アセチル化アジピン酸架橋デンプン」「オクテニルコハク酸デンプンナトリウム」などのように長い名前のものが多いです。

しかし、表示の際には「加工でんぷん」と簡略化したり「乳化剤」のように用途名だけの一括表示が可能です。

ソーセージに使われる場合は、決着性・保水性を高めて肉の水分を保ち、加熱によるパサつきを抑えます。

保存料(ソルビン酸)

ソルビン酸は、化学物質の合成保存料です。保存性を高めるために、細菌やカビなどの増殖を抑えて腐りにくくするために使われます。

ph調整剤

食品を適切なph(酸性・アルカリ性を示す数値)に保つことで、微生物や細菌の増殖を防いで保存性を高めます。

つまり、添加物を使わないで作ると、ウインナーの見た目と食感が悪くなり、保存性の低い製品になってしまいます。

ソーセージによく使われる4つの添加物と体への影響

今回調べたすべてのソーセージに使われていた次の4つの添加物。体への影響を調べてみると、次のようなことがわかりました。

  • リン酸塩・・・過剰摂取は骨粗しょう症・発育阻害になる可能性が!
  • 調味料(アミノ酸等)・・・グルタミン酸ナトリウムの害について賛否が分かれる
  • 酸化防止剤(ビタミンC)・・・合成ビタミンCの原料を心配する声がある
  • 発色剤(亜硝酸Na)・・・毒性が高く発がん性物質を作り出すことも

では、4つの添加物と体への影響について、詳しくみていきましょう。

リン酸塩…過剰摂取は骨粗しょう症・発育阻害になる可能性が!

リン酸にカルシウムやナトリウムが結合したものが、リン酸塩です。リン酸は体内にも多く存在する物質で、歯や骨を形成するのにとっても重要な物質です。

リン酸は「乳化剤」や「ph調整剤」として一括表示されることもあり、パンやチーズなどにも含まれている場合があります。

リン酸は不足しても、過剰摂取しても体に影響のある物質です。しかし、加工食品にリン酸が使われていることが多いため、不足よりも過剰摂取が心配されます。

リン酸を過剰摂取すると、骨からカルシウムが溶け出して「骨粗しょう症」の原因になるといわれています。育ちざかりの子供だと、発育を阻害してしまう恐れも。

リン酸の中でも、ピロリン酸・ポリリン酸・メタリン酸などは、体の外に排出するときに体内のミネラルを奪っていくため、ミネラル不足になることも心配です。

リン酸を含む食品を食べたときには、カルシウムやミネラルを多く含む食材を取り入れるのがおすすめです。

調味料(アミノ酸等)・・・グルタミン酸ナトリウムの害について賛否が分かれる

添加物の調味料には沢山の種類の物質が含まれるため、ソーセージの調味料にどの物質が使われているかを特定することは難しいです。

しかし、調味料(アミノ酸・アミノ酸等)と表示がある場合に使われていることが多いのは「グルタミン酸ナトリウム」という人工的に作られた旨味成分です。

グルタミン酸は昆布や煮干しなどに含まれる旨味成分で、これを科学的に作り出してナトリウムと合成したものがグルタミン酸ナトリウムです。MSGとも呼ばれます。

代表的な旨味調味料の「味の素」は、成分の97.5%がこのグルタミン酸ナトリウムでできています。

実はこのグルタミン酸ナトリウム、健康への影響については2つの正反対の意見があります。

  1. グルタミン酸ナトリウムは、緑内障、偏頭痛、体のしびれなどを起こす
  2. グルタミン酸ナトリウムによる健康へ害は認められない

一体どういうことなのでしょうか。2つの意見をそれぞれご紹介します。

1.緑内障、偏頭痛、体のしびれなど、体に悪い影響を起こす

1960年代、アメリカの中華料理店で食事をした人が「頭痛・顔面紅潮・体のしびれ」を訴えるという事件がありました。

その原因が、うまみ調味料として使われていたMSGではないかと疑われたのです。

そしてMSGを注入する動物実験が行われ、脳に障害を与えるという結果が出たことから、JECFAによって、一日の摂取許容量を120mg/kgと決められました。

JECFAとは、国際連合食料農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)の合同食品添加物専門家会議のことです。

他にも、「MSGを加熱すると発がん性物質が作られる」や「高濃度のMSGは緑内障の原因なる可能性がある」など、健康に影響を及ぼす恐れがあることが指摘されています。

アメリカやヨーロッパではMSGを避ける人が多く、看板にMSGを使っていないことを明記するレストランも多いようです。
2.グルタミン酸ナトリウムによる健康へ害は認められない

一度は世界的に1日の摂取許容量が決められたMSGですが、その後何度か実験を行ったところ、通常摂取する量では人への毒性は確認できないと結論づけられました。

そして、JECFAは改めて、グルタミン酸ナトリウムの1日の許容摂取量の規定を削除しました。

グルタミン酸は人間が生きていく上で必要なアミノ酸であること、昆布やトマトなどの自然の食材にも含まれている、ということが安全の理由として挙げられています。

この2つのどちらの意見に賛同するかは、個人によって分かれると思います。

実験結果では「通常摂取する量なら害がない」としていますが、合成のMSGは天然の100倍の濃度という話もあり、少量を摂取しただけで過剰摂取になる恐れがあります。

ヒトが長期にわたって摂取しつづけた場合、健康被害が起きるのかどうかについては、まだ研究段階にあるといえます。

化学調味料を全く摂取しないようにしなければならないわけではなく、過剰摂取にならないように気をつけることが、家族や子供の健康を守ることにつながると思います。

酸化防止剤(ビタミンC)・・・合成ビタミンCの原料を心配する声がある

ビタミンCと聞くと、なんだか健康に良さそうなイメージを受けますね。ビタミンCはアスコルビン酸と表示されることもあります。

ビタミンCを過剰摂取すると、体質によっては下痢や嘔吐を引き起こすことがありますが、すぐに体外へ排出されるので大きな問題はないとされています。

ビタミンCには天然と合成があり、特徴や効果はどちらも同じですが、添加物として使われるのは合成で作られたビタミンCがほとんどです。

天然と合成のビタミンCの一番の違いは「原料が異なる」という点です。

天然のビタミンCは、ローズヒップや柑橘類から作られますが、合成のビタミンCはトウモロコシやイモのデンプンから精製され、遺伝子組み換えの原料が使われている可能性が高いのです。

遺伝子組み換え作物の健康被害についてはまだ研究段階ですが、がん・白血病・アレルギー疾患の原因といわれることもあります。

発色剤(亜硝酸Na)・・・毒性が高く発がん性物質を作り出すことも

肉の発色をよくし、ボツリヌス菌の繁殖を抑えて食中毒を防ぐことができる亜硝酸ナトリウム。

ハムやべーコン、ウィンナーのほか、いくらやたらこ、明太子などの魚卵にも添加されることが多い物質です。

実は亜硝酸ナトリウム自体は、とても毒性の高い物質なので注意が必要です。そのため、食品衛生法では食品に使用できる量が厳しく設定されています。

また、肉や魚に含まれる「アミン」という物質と反応すると「ニトロソアミン」という強力な発がん性物質を作り出します。

動物実験でもニトロソアミンをエサに混ぜると高確率でガンが発生することがわかっており、アミンと亜硝酸塩を含むエサを与えたところ、胃の中でニトロソアミンが作り出されて胃がんになったという結果も出ています。

同じように、亜硝酸ナトリウムはソルビン酸とも反応し、発がん性物質を作り出すといわれています。

食品に含まれる添加物は微量なので、急性症状がでることは考えにくいですが、長年摂取することで人間にどのような影響がでるかは、未確定な部分が多いのが不安なところです。

加工肉には発がん性がある・・・国際がん研究所による発表

「ハムやソーセージなどの加工肉を食べるとガンになるかも・・・!?」という話をご存じですか?

2015年10月、WHOの組織である国際がん研究所(IARA)は「ソーセージなどの加工肉は人に対して発がん性がある」と発表しました。

その発表のなかで、「加工肉を毎日50g食べると、大腸がんになるリスクが18%増える」と報告しています。

しかし、この発表の解釈には注意が必要です。“加工肉を食べたら必ずガンになる”と言っているわけではないのです。

「確率の高さ」ではなく、「ガンの原因になりうるもの」としての分類

たとえば、たばこを吸っている人は禁煙者よりも肺ガンになる可能性が高くはなりますが、喫煙者が必ずガンになるわけではありませんよね?

それと同じように、この研究発表は、「加工肉を食べる量が多くなると、大腸がんを引き起こすことあるかもしれないよ」ということを示しているのです。

また、IARAは、加工肉がガンを引き起こす「リスク(=確率)の高さ」は喫煙のように危険なものではない、として喫煙など他の危険な原因とは一線をひいています。

しかしながら、加工肉の摂取がガンを発生させる理由については明らかにされていません。おそらく、添加物が多く含まれているからであろう、という推測で終わっています。

日本人の摂取量なら、加工肉は危険ではない

日本人の加工肉の摂取量は欧米にくらべてとても低いため、日本人の平均的な摂取量(1日13g)であれば大腸がんの発生の原因になるほどではないと考えられています。

大腸がんの発生に関して、日本人の平均的な摂取の範囲であれば赤肉や加工肉がリスクに与える影響は無いか、あっても、小さいと言えます。

日本人にとっては、ガンの予防のためには、加工肉の摂取をゼロにするのではなく、バランスの良い食事、喫煙や体重管理に気をつけることの方が大切だといえます。

赤色タコさんウインナーや魚肉ソーセージの安全性・・・着色料の変化に注目

お弁当にタコさんの形にして入れると可愛い、赤色のウインナー。彩りも添えてくれて子供も喜びますよね。

しかし、私は子供の頃に「赤色のウインナーは着色料が使われているから体に悪い」という話を聞いてから、ずっと赤色のウインナーを避けていました。

今回、ウインナーの添加物について調べることができたので、赤色のウインナーについても調べてみることにしました。

また、お魚が原料の魚肉ソーセージには、添加物が使われているのでしょうか。合わせて見ていきましょう。

赤色の着色料にタール色素を使っていたら注意!

実は、一昔前までは赤色のウインナーには「タール色素」と呼ばれる合成着色料が使われていました。「赤3」や「赤102」と表示されているようなものです。

魚肉ソーセージにも使われることのあるこの着色料、一体どういったものなのでしょうか。

赤3号の着色料

アレルギー症状・発がん性・妊娠率の低下などを引き起こす恐れがあると言われています。ヨーロッパやアメリカでは使用が認められていません。

赤102号の着色料
子供にじんましんを引き起こす可能性があるとされており、アメリカ・カナダでは食品への使用が禁止されています。

これらの着色料が使われていることから、「赤いウインナーは体に悪いから食べない方がよい」と言われることがあったのだと思います。

天然由来の着色料を使用しているものも!最近の赤色ウインナー

最近の赤いウインナーの原材料をみると、合成着色料ではない着色料が使われていることがわかります。

【 某人気メーカーの赤色ウインナーの原材料 】
豚肉、豚脂肪、鶏肉、結着材料(大豆たん白、粗ゼラチン)、還元水あめ、食塩、食用風味油、酵母エキス、たん白加水分解物、乳糖、香辛料、加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、保存料(ソルビン酸K)、リン酸塩(Na、K)、pH調整剤、香辛料抽出物、くん液、酸化防止剤(ビタミンC)、発色剤(亜硝酸Na)、着色料(カルミン酸、アナトー)、(原材料の一部に小麦、牛肉を含む)

こちらの製品の着色料は「カルミン酸、アナトー」です。他の製品でも「クチナシ」という着色料が使われており、こちらもタール色素の着色料は使われていませんでした。

では、最近の赤色ウインナーに使われている着色料「カルミン酸」「クチナシ」「アナトー」に着目してみましょう。

カルミン酸

カイガラムシという昆虫から抽出される色素。
コチニールとも呼ばれる。化粧品などに使われることもあり、アレルギー症状の原因となることも。

クチナシ

クチナシの果実から抽出される色素。体への影響は少ない。

アナトー

ベニノキから抽出される色素。ベニノキの栽培地が水銀に汚染されていることがあり、色素から水銀が検出されたことがある。

水銀は脳に蓄積すると神経障害を引き起こすことがある。

調べた3つの着色料はどれも天然由来のものでした。体への影響はゼロではないですが、企業努力による変化なのではないかと感じました。

赤色ウインナーが好きな人もいるはず。食べ過ぎには注意して、野菜なども取り入れたバランスのよい食事の一品として献立に加えたいものですね。

魚肉ソーセージ・・・着色料と発色剤に注意!食べ過ぎは塩分過剰にも

お魚が原料の魚肉ソーセージはタンパク質やカルシウムなどの栄養が豊富。また手軽に食卓に出せるので、ママのお助けアイテムにもなりますね。

ウインナーなどのお肉を原料としたソーセージよりも、カロリーが控えめなのも嬉しいです。

しかし、魚肉ソーセージはタール色素を使っているものもあるので、着色料に注意しましょう。また、できるだけ発色剤を使っていないものを選ぶとよいでしょう。

丸大ソーセージ0823-1

丸大食品「フィッシュソ-セージ」
http://www.marudai.jp/CGI/products/item/detail.cgi?itm_cd=00083

こちらの製品では、発色剤・タール色素が使われていません。

ニッスイお魚のソーセージ0823-2

ニッスイ「おさかなのソーセージ」
http://www.nissui.co.jp/product/item/00125.html

保存料・発色剤が使われておらず、さらに卵を使っていないので卵アレルギーの方でも安心して食べられます。

栄養満点なので積極的に食べても良さそうですが、塩分が気になるところ。大人の目安で、一日1本までにしておくのがおすすめです。

ソーセージの添加物摂取を控えるための4つの工夫

家族にはできる限り安全なものを食べてもらいたい、と思っているママも多いはず。添加物の摂取を少なくする方法があるなら、ぜひ取り入れたいですよね。

ここでは、ソーセージの添加物を少しでも控えるための4つの工夫を取り上げます。

  1. 調理のひと手間で、含まれている添加物を取り除く
  2. 食べる量を調整する・・・他の食材に置き換える
  3. 原材料表示をよく見て購入する・・・無添加、無塩せき、JAS特級
  4. 自分で手作りする

1. 含まれている添加物を取り除くひと手間

ソーセージに多数の添加物が使われている場合でも、湯通しというひと手間加えることで、食品の水分に溶けている添加物を取り除くことができると言われています。

ソーセージの添加物を取り除きたい場合は、切れ目を三ヶ所ほど入れて熱湯に数秒間に入れ、湯通ししましょう。

炒めて食べたい場合でも、先に湯通しするとよいでしょう。

ただし、すべての添加物が除去できるわけではありませんし、同時に栄養分が流出する可能性があることも忘れないでください。

2.食べる量を調整する・・・タンパク質を含む他の食材に置き換える

もしも、お子様にハムやソーセージなど添加物が含まれた加工肉を毎日沢山食べさせているというのであれば、与える量を減らすことで添加物の摂取を押さえることができます。

メニューから加工肉を減らして、同じような栄養を補える食品と置き換えてはいかがでしょうか。

ハムやソーセージなどには、タンパク質、ビタミンB1・B2、脂質など、子供の成長に大切な栄養素が含まれています。

たとえば、朝食にするなら、なるべく手間をかけずにお皿に盛り付けられるものがいいですよね。タンパク質を含む食材で手軽に用意できそうなものには以下のものがあります。

ちりめんじゃこ

ちりめんじゃこはタンパク質とカルシウムを豊富に含んでいるので、子供に食べさせたい食品の一つです。

そのままでも美味しく食べられますし、卵焼きに混ぜると栄養満点の1品になります。

チーズ

チーズはタンパク質、カルシウム、ビタミンA・B2を多く含み、牛乳の10倍の栄養が含まれていると言われます。子供が食べると身長を伸ばすことが期待できます。

チーズにはナチュラルチーズとプロセスチーズがあります。子供に食べさせるにはクセのないプロセスチーズの方が適しているでしょう。

※しかし、プロセスチーズには乳化剤としてリン酸塩が使われている場合があるので、食べ過ぎには気をつけて、いろんな食材をバランス良く食べるようにしましょう。

豆・豆製品・ナッツ類

大豆、落花生、あずき、いんげんまめ、えんどうまめ、そらまめ、ひよこ豆などの豆類には、タンパク質がたっぷり。

さらに、ビタミンB1・B2・B6などのビタミンや、カルシウムなどのミネラルも豊富に含んでいます。

また、納豆、豆腐、豆乳、きなこなどの大豆製品は、タンパク質が豊富に含まれているだけではなく、健康にもよい影響がある食べ物ばかりなのでおすすめです。

3.原材料表示をよく見て購入する・・・「無添加」「無塩せき」「JAS特級」

添加物が体にとってよくないとはいっても、やっぱり子供は大好きなソーセージを食べたがるもの。できるだけ添加物が少ない商品を選ぶことができれば、安心して子供に食べさせることができます。

安心なソーセージのポイントは、「無添加」「無塩せき」「JAS特級」の3つです。

無添加のソーセージ

冷凍していない新鮮な豚肉を使用すると、リン酸塩などの結着剤を使わなくてもソーセージを作ることができるのだそうです。

スーパーではなかなか目にすることが少ないですが、添加物を使っていないソーセージを作っている会社もあります。

インターネットで購入することもできますし、「らでぃっしゅぼーや」や「オイシックス」などで取り扱っています。

無塩せき=亜硝酸ナトリウム不使用

発色剤の亜硝酸ナトリウムを使わずに、原料の肉を塩漬けにすることを「無塩せき」といいます。商品のパッケージに「無塩せき」と書かれているのが目印です。

ただし、無塩せきでもその他の添加物が使われている場合があるので、原材料名の表示をよく確認しましょう。

先日、私が利用している生協で取り扱っていた「鎌倉ハムクラウン商会」の無塩せきソーセージを購入して食べてみたところ、とても美味しくびっくりしました。

添加物が使われないと、食感や味が悪くなるかと思ったのですが、臭みや苦みなどが全くなく、シンプルな味でお肉のおいしさを感じられるソーセージでした。

我が家では、これからも、できるだけ無塩せきのソーセージを選びたいと思っています。

JAS特級

ソーセージにはJASマークが付いている場合があります。JASマークは日本農林規格に合格した製品に付けることが認められているマークです。

JASマークには「特級」「上級」「標準」「特定JAS」があります。それぞれ、使用する原料肉の種類とでん粉などの結着剤の使用基準で分類されます。

JAS特級 原料肉は豚肉・牛肉のみ。
結着剤は一切入っていない。
JAS上級 原料肉は豚肉・牛肉のみ。
結着材料が5%以下で、でん粉含有率が3%以下。
JAS標準 原料肉は畜肉(豚・牛・羊など)、家兎肉(うさぎ)、
家禽肉(鶏・あひるなど)。
結着材料が10%以下で、でん粉含有率が5%以下のもの。
特定JAS 原料肉は豚肉・牛肉のみ。
結着材料を使っていない原料を、特色のある製法で3日間(72時間)以上塩せきしたもの。

特に特定JASの製品は、JAS特級に「特色のある製法」と「塩せき時間」という条件が追加されており、グレードが高いことを意味します。

JAS特級や特定JASの製品を選ぶと、加工でん粉や保存料などを使っておらず、最低限の食品添加物だけなので少し安心です。

【 JAS特級のウインナーソーセージ 】

  • シャウエッセン(日本ハム)
  • JAS特級あらびきウインナー(セブン&アイ)
  • 特級あらびきポークウインナー(伊藤ハム)など

【 特定JASのウインナーソーセージ 】

  • 燻製屋(丸大食品)
  • 爽やか信州軽井沢 熟成あらびきポークウインナー(信州ハム)
  • 金のウインナー(セブン&アイ)
  • The GRAND アルトバイエルン(伊藤ハム)など

ただし、JASマークの表示は義務ではないので、ついていないからといって品質が劣るわけではありません。あくまでも、選ぶ際の目安にしてくださいね。

4.おうちで無添加の手作りソーセージ!子供も食べやすいレシピも紹介

ソーセージを自宅で作ることもできます。

作り方はとても簡単!挽肉と調味料を混ぜ、ラップで巻いて加熱するだけで無添加ソーセージが出来てしまうのです!

腸詰め作業を行わないので、パリッとした食感にはならないですが、技術も道具も必要なく意外と簡単に作ることができます。

添加物を使わないだけでなく、使っている材料が明確なので安心ですね。簡単にできる手作りソーセージのレシピを1つご紹介しましょう。

手作りソーセージ 09011

【 材 料 】

(プレーン8本、バジル8本)

  • 豚肉 300g
  • タマネギ 小1/2
  • 卵 1/2
  • 塩 小さじ1
  • 黒こしょう 全体に混ざるくらい
  • バジル(大人用) 適量
  • 氷&水 適量

【 用意しておくもの 】

  • ボール大&小
  • ラップ
  • ビニール袋
  • ビニール手袋

【 作り方 】

  1. タマネギはすりおろしておく
  2. 大きなボールに氷と水を入れ、小さなボールを重ね、豚肉と塩を入れて粘りが出るまでよくこねる。
  3. 卵、タマネギ、黒こしょうを入れてまぜる
  4. 半量をビニール袋に入れ、肉の塊に空気が入らないように1つにまとめ、残りの半量は冷蔵庫に入れておく
  5. ソーセージの成形:ラップを広げ、材料を入れたビニール袋の角をハサミで少しだけ切り、ラップに絞り出す。※1
  6. 絞り出したソーセージをなるべく空気が入らないようにラップで包み、両端をクルクルねじって、戻らないようにたたんでおく。
  7. 成形が済んだら、冷蔵庫に入れる。(一晩寝かせると、味に深みが出ます。)
  8. 残りの半量にバジルを加え、5~9の要領で成形する。
  9. 10分ほど蒸して、粗熱がとれるまで冷ましておく。※2
  10. ラップを外し、こんがり焼き色が付くまでフライパンで焼く。

※1 生クリームでデコレーションする感覚で!大きさは市販のウインナーサイズが目安ですが、適当でOK。)

※2 もしくは、①70~80度のお湯で7~8分ゆでる。1000ccの沸騰したお湯に300ccの水道水を加えると約80度のお湯ができるので、そこにソーセージを入れ、弱火で加熱する。

レンジ加熱の場合は、巻いたラップに2箇所ほど爪楊枝で穴をあけて500Wで2分半ほど加熱する。

ポイントは混ぜるときに温度が上がらないように気をつけること。また、沸騰したお湯では茹でないこと!ゆであがったらあら熱が取れるまで置いておくことです。

この材料なら、特別なスパイスがなくてもジューシーでとっても美味しいですよ!!ニンニクやハーブがお好きな方は、お好みで加えてみてくださいね。

お肉をこねる作業や、ラップで成形する作業は、子供も一緒にできます。お昼のうちに仕込みをすると、夜ご飯をとっても楽しみにしていますよ。

加熱までしておいて、ホットプレートで焼きながら食べるのもいいですね。このソーセージはメインディッシュにするのにも十分です!ぜひ試してみてくださいね。

食品選びが大切!子供が口にするものを選ぶのはママ

食品添加物を気にしてみると、パン、お菓子、ちくわなど、スーパーで売っている加工品のほとんどに食品添加物が使われていることがわかります。

食品添加物の安全性については、2つの考え方があります。

  • 食品添加物は、専門家が研究を重ねて健康に害のない量を規定しており、規定量を守って使われる添加物は人体には安全だという意見。
  • 反対に、添加物の体内での反応については未知数で、複数の添加物が体内で科学反応を起こしたら危険な物質になるのではないかと危険性を訴える人もいます。

どのように考えるかはその人次第ですが、子供の健康を考えると、できるだけ体に良い物を食べさせてあげたいというのが親の気持ちだと思います。

しかし、私たちの生活において、添加物をすべて排除するのはとっても難しいです。また、食品に含まれているすべての添加物を知ることはほぼ不可能です。

子供の成長を願い、元気に大きく育ってもらうためには、食材の選び方に注意してバランスのよい食事を提供することが、ママにできることだと考えます。

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