稚児行列って?お稚児さんの意味やマナー、親の服装までの徹底ガイド

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2016/12/14

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子供が小さいからこそ参加できる稚児行列。テレビなどできらびやかな平安衣装をまとった子どもたちの姿を見ると「うちの子も」って思うけど、敷居が高いようにも感じて、「ちょっとな…」と一歩引いてしまう方もいらっしゃると思います。

しかし、大切なのは子供の成長を感謝し、これからも健やかな成長を願う気持ちです。

それに寺院や地域がネットなどから参加を呼び掛けているので、案外簡単に申し込むことができます。

そこで、稚児行列に申し込むところから参列する際の注意点や親の服装など稚児行列に関する様々な疑問におこたえします。

まずは稚児行列について知っておこう

そもそも稚児行列って何のためにいつ頃やるの?という素朴な疑問が湧いてくると思います。参加を考えているのであれば、稚児行列の意味などを知っておきましょう。

子供といえども修行の身。稚児行列もその一環

「稚児」という呼び方は平安時代にお寺に預けられた子供たちのことを言います。行儀見習いや僧侶の手伝いをしていたと言われています。

御仏様に奉仕する身なので稚児行列も修行の一環とされています。穢れのない子供には神霊が降臨すると考えられており、古くから信仰の対象とされてきました。

また、子供自身の無病息災を願い、豊かな心を持ってほしいという意味合いも含まれています。

多くの稚児行列では平安時代を思わせるような衣装を着て、お稚児さんになる子供たちには、男の子は烏帽子を、女の子は天冠をかぶります。そして、化粧を施された子供たちが寺院の参道や境内、地域主催の場合には近所を練り歩きます。

化粧にも意味があります。化粧をすることで、神様がその子に降臨しているただの子供ではないという目印のような役割を果たしています。

基本的には白粉やファンデーションで顔を白く塗り、黒丸の眉を描き、赤の紅でおちょぼ口にするのが一般的です。

が、アレルギーやお肌の弱い子供に配慮して軽めの化粧で済ませてくれるところもあるので、心配な方は申し込みの時など事前に申告するといいでしょう。

お釈迦様の誕生日を祝う花まつりやお会式に合わせて行なう所が多い

稚児行列を行う時期も寺院や地域によって違いがありますが、多くがお釈迦様の誕生日とされている4月8日前後の花まつりに合わせて行なわれることが多いです。

各寺院のお会式(宗祖の命日など)や秋まつりに合わせて行なうところもあります。年に1回のところもあれば、春秋の年に2回開催しているところもあれば、数年に1回しかないという所もあります。

参加してみたい所の稚児行列がいつ行われているのか情報収集はしっかりしておきましょう。

また、同じ稚児行列でも寺院や地域によってはお神輿や山車の上のほうに子供を乗せたり、女の子が巫女さんに扮して神様の前で舞を舞って奉仕したりと儀式も様々あるので、いくつかの寺院や地域を調べておき、どこに参加するのか決めるといいでしょう。

参加対象年齢も各々によるので、参加できる年齢かどうか必ずチェックを

稚児行列は修行なので、明確に何歳から何歳までという取り決めはないようですが、寺院や地域によって年齢制限を設けているところもあります。

0歳からでも参加可能なところもあれば、6歳以下限定のところもあれば、10歳までOKというところもあります。

全体的にみると未就学児から小学校低学年を境にしているところが多いです。参加を考える際は念のため何歳から何歳まで参加できるのかチェックしておいたほうがいいでしょう。

稚児行列に3回参加すると幸せになる!?

「稚児行列に3回参加するとその子は将来幸せになる」という話を聞いたことがありますか?実際に祖父母世代に聞いてみるとその言い伝えを知っている人は多いようです。

どうしてこのような言い伝えがあるのかというと、稚児という短い期間に3回も稚児行列の機会に恵まれてラッキーだね!という所から来ているようです。

先ほど言ったように、地域によっては何年かに1回しか稚児行列を開催しないところもあります。

現代でこそイベント化され、定期的に行う所も増えていますが、昔はめったにない珍しい行事であり、ありがたい行事であったことが推測できます。

実際に3回参拝した人が幸せになれたかどうかの立証は難しいですが、参加できること自体幸運という考え方は今も受け継がれています。

短い子供時代に3回も参加できたら何か尊いご縁があるかもしれない、という考え方に繋がったと考えられます。

ネットや口コミで情報を集めて稚児行列に申し込んでみよう

稚児行列についてわかったところで次はさっそく稚児行列に申し込んでみましょう。敷居が高そうでドキドキすると思いますが、案外簡単に申し込めますよ。

まずはインターネットで検索!口コミの情報収集も重要

稚児行列の参加募集を見つける方法は大きくわけると4つのパターンがあります。

  1. ホームページで募集のお知らせを見つける
  2. 経験者の先輩ママさんやご近所さんからの口コミ
  3. 観光協会や新聞、広報誌
  4. 寺院に直接問い合わせる

多くの寺院では独自のホームページを設けています。そのサイト内で稚児行列への参加募集を呼び掛けているので、是非検索をかけてみて下さい。

大体開催される1か月ぐらい前から募集を開始しているようです。

ホームページがない場合でも、稚児行列の募集をしている場合があります。その時は直接問い合わせるか、過去に稚児行列に参加した先輩ママさんやご近所さんの口コミで情報を収集しましょう。

地域主催の場合は自治体の商工会や観光協会のホームページや新聞の広告、お知らせの欄などで募集している場合があるので、見逃さないようにしましょう。

直接問い合わせる際のポイントは、手続きの仕方等メモできるように紙とペンを用意し、質問事項があれば事前に考えておいてから問い合わせるとスムーズですよ。

その際には、「○○祭の稚児行列についてお尋ねしたいのですが、担当者の方いらっしゃいますか。」と聞くとスムーズに取り次いでもらいやすいです。

参加要項をしっかりチェックして早めに申し込みましょう

次は申し込みの段階に入ります。電話のみでOKのところもあれば、申し込み用紙を郵送やFAX、サイトからダウンロードするなど指定されていることもあります。

参加要項を必ず確認して、記入漏れがないようにしっかり確認します。

申し込みはできることなら寺院や事務局に直接持参での申し込みをオススメです。しかし、遠方からの参加で直接行けないなど理由がある場合は、郵便やFAXでも大丈夫ですよ。

また、その際の宛名ですが、寺院の場合でも「御中」だと失礼がなく無難です。

参加要項には稚児行列参加の申し込み締め切り日が必ず書いてあります。あまりギリギリになると人数がいっぱいで参加できない場合もあるので、参加を決めたら早めに申し込むようにしましょう。

参加料又は冥加金は必ず包みましょう

稚児行列に参加するにあたって、参加料または冥加金(料)がかかります。

当日に徴収するところもあれば事前に申し込み用紙と一緒に出すことになっているところもあります。金額は2000円や6000円、1万円など結構違います。

しかし、いずれの場合でも当日になって普段のお買い物をするようにお財布から直接お金を出すようなことはしたくないもの。必ず包んで出します。

水引は花結び(蝶結び)で、表書きには「稚児奉仕 冥加金(参加料)」と書くといいでしょう。奉仕者は子供なので子供の名前を書きましょう。

稚児行列当日の主なスケジュールと流れの一例をご紹介

寺院や主催する地域によって内容に違いはありますが、稚児行列当時のスケジュールと流れをご紹介します。

  • 8時 集合
  • 8時半~ メイク・着替え・主催者側からの説明
  • 10時 本堂に向けて行列出発
  • 10時半 本堂に到着(御祈祷・儀式・記念撮影等)
  • 11時 本堂を出る
  • 着替えを済ませて解散

参加する子どもの中には小さい子もいるためどんなに長くても午前中で終了するようなスケジュールになっている所が多いようです。

天候などによってもスケジュールが変わることがあるので、当日の主催者側からの説明はきちんと聞きましょう。

稚児行列は修行の一環。親も子もふさわしい服装や行動を!

ここからは稚児行列当日についてお話します。稚児行列は修行の一環なので、その場にあったふさわしい服装や行動を心得ておきましょう。

子供の寒さ対策はインナーで。足袋などは1週間前までに準備しましょう

ほとんどの場合、稚児行列の衣装は貸し出してくれますが、白足袋や下に着るものはこちらで用意しなければいけない所がほとんどです。

参加要項をしっかり読んでおき、1週間前までには準備万端にそろえておきたいですね。

花まつりが行われる4月上旬はまだまだ寒い時期なので、ユニクロのヒートテックインナーなど薄手だけど暖かいインナーで体温を調整しましょう。

実際に袴の下はスカスカしているので、何か履いていないと寒いです。寒さ対策でタイツやレギンスを下に履かせるといいですよ。

柄物が襟元や足元から見えるのは好ましくないので、白や黒の無地で統一することをオススメします。

行く際は子供は私服で構いませんが、Tシャツやトレーナーの頭からかぶるよりもボタンやジップの前が開閉できる服がいいです。

衣装を着る前にメイクをすることが多いので、メイクをしたあとでも脱ぎやすい服装がオススメです。

衣装は当日に合わせることが多いため、サイズが合わないこともあります。安全ピンやヘアピンを何本か持っていくと丈を詰めるときに重宝するので何本か持っていくといいでしょう。

特に髪が長い女の子はお団子やポニーテールといった高い位置で束ねた髪型は天冠を被るときに邪魔になってしまうので、低めのお団子やツインテールにするなど気を付けましょう。

また、当日の衣装の着付けは親がしなければいけない所もあります。着付け方の説明やある程度簡単に着られるように衣装ができていますが、慌てないためにも当日は時間に余裕を持った行動をこころがけましょう。

できれば親も正装で修行にふさわしい服装で行きましょう

稚児行列はお稚児さんである子供たちがメインですが、親は付添人として、子供と一緒に歩くことが多くあります。

親もそれなりに参拝にふさわしい服装が必要になりますし、歩きやすさもポイントです。

デニムスタイルなどカジュアル過ぎたり、露出が多かったりする服装は好ましくありません。また、殺生を連想するアニマル柄は避けましょう。

靴も歩きやすさを重視し過ぎてスニーカーでは場にそぐわないので、ぺったんこのパンプスがおすすめです。ヒールが高いものやオープントゥは避けましょう。

ママなら卒園式や入園式の時にきたフォーマルスーツを着るのが無難。スカートよりもパンツのほうが動きやすくていいですよ。パパは普段のスーツで大丈夫ですが、ネクタイが派手過ぎるものはやめましょう。

また、ママさん着物を着る方もたまにいらっしゃいます。色留袖でも訪問着でも大丈夫ですが、色無地が無難。普段着なれていない分、体力的にも大変になるのでその点を注意しましょう。

写真撮影やおしゃべりなど気を付けたいNGマナー

服装のマナーも大切ですが、神聖な場所ではふるまいも大切です。

お稚児さんになったかわいい我が子の姿を記念に撮りたいのはわかりますが、写真撮影や歩くルートや参拝方法など主催者側のルールに従って行動しましょう。

子供と行列を歩きながらビデオカメラやスマホを片手に歩いている親御さんもいらっしゃいますが、子供を撮るに夢中になって人と接触するなどの思わぬケガや事故になってしまうこともありえるので少し離れたところから撮影しましょう。

記念の写真撮影ですが、行列中の前に済ませておくことをおすすめします。

稚児行列のあとでは子供も疲れてしまって写真を撮る気力すら残ってなくて、全然いい表情の写真が撮れなかったなんてこともあるので、着替えたらなるべく早めに撮ってしまいましょう。

誰かに記念写真をお願いする場合は住職さんやお寺の方に頼むことは絶対にしてはいけません。同じ参加者の親御さんにお願いしましょう。

また、地域主催の稚児行列だと知り合いやお友達もたくさん参加されると思います。そうするとついママ友とのおしゃべりに花が咲いてしまうと思いますが、それもほどほどに。

稚児行列当日は支度があるため集合時間が朝早いことが多いです。前日は早めの就寝を心がけゆっくり体を休ませましょう。当日の朝もゆとりをもって行動して指定された集合時間は必ず厳守しましょう。

いつもと違う雰囲気に泣いてしまうこともあると心得ておいて

稚児行列は普段とは全然違う格好とメイクをします。そんないつもと違う雰囲気にびっくりしたり、パニックになったりすることもあります。

「化粧が怖いorしたくない」、「服が暑くて嫌だ」と言ってグズッてしまうことも。

グズるかどうかは実際に行ってみないとわからないことなので、「こんなこともあるかもしれない」と心得ておきましょう。

「うちの子は人が多いところは苦手かも…」と子供の性格上、元々心配な場合は何か対応策を考えておくといいでしょう。

お気に入りの絵本やぬいぐるみなどを持っていって気持ちを和らげてあげられるようにできるといいですね。

それでもどうしてもぐずって無理そうだな、という場合は無理矢理行列に参加させず、少し離れたところから参加するのも1つの手です。

その際は必ず主催者側の方に相談してからどうするか決めましょう。

子供の成長を感謝するとともにこれからの成長を願う気持ちが大切

稚児行列は御仏にご奉仕し、子供の無病息災や健やかな心の成長を願うことが基本的な考え方です。なので、その気持ちがあれば誰でも参加しやすい行事です。

稚児行列は子供が小さいからこそ参加することのできる行事です。将来、子供が大きくなったときに写真を見ながら「小さい頃、稚児行列に参加したんだよ。」といい記念になると思います。

また、子供は大きくなるにつれて「あれしなさい!」や「なんでこんなことも!?」と怒ってしまうことも増えてきます。

稚児行列に参加することでここまでの子供の成長に感謝し、これからも健やかに育ってくれるよう初心に帰るような気持ちにさせてくれる、親にとっても貴重な機会でもあるように感じます。

参加できる機会があるときは是非稚児行列に参加を検討してみて下さいね。

みんなのコメント
  • 無記名さんさん

    私も 子どもの時にやりました。母親に口紅を塗ってもらっている
    写真がありました。頭に重い?ものをのせるので
    感覚が嫌な子は 難しいかもしれませんね。

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