妊娠中みかんを食べ過ぎて加糖が心配…適量食べで得られる嬉しい効果
寒い季節になると、スーパーや果物屋さんの店頭にはたくさんのみかんが並びます。
こたつでほっこりしながらみかんを食べたい…と思う妊婦さんもたくさんいると思いますが、ついつい食べ過ぎてしまうこともあります。
実は、みかんは食べる摂取量さえ適切であれば、妊娠中のママや赤ちゃんに嬉しい効果がたくさんある素敵なおすすめの果物なのです。
妊娠中の適切なみかんを食べる量を知るとともに、どのような嬉しい効果があるのか詳しく見ていきましょう。
みかんは栄養がたくさん!妊娠中の嬉しい効果
みかんはミネラルが豊富な柑橘類の果物です。栄養も豊富で、ビタミンA(ベータカロテン)、ビタミンC、カリウム、クエン酸、葉酸、食物繊維などが含まれています。
これらの栄養は妊娠中のママと赤ちゃんにとって様々な良い効果をもたらします。
- 赤ちゃんの成長に良い効果
- 腸内環境の改善
- 美肌作用
- 免疫力向上
- ストレス緩和・疲労回復
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
葉酸は赤ちゃんの成長と母体に良い効果!
赤ちゃんの成長に『葉酸』が必要であることが話題となっていますが、特に妊娠初期の場合、赤ちゃんの細胞分裂のために葉酸が通常の2倍以上の速さで消費されることが分かっています。
しかし、妊娠初期を過ぎても、葉酸はお腹の中の赤ちゃんの発育への働きかけや流産リスクを低下させる働きをすると言われています。
さらに、母体に対しての貧血予防や早産予防にも葉酸が効果的であることが分かっています。
さらに、同時にみかんに含まれるビタミンCは葉酸や鉄分などの妊娠中に必要な栄養素の吸収を助ける役割も果たしているのにも注目です。
食物繊維と水分豊富!便秘解消に効果的
妊娠中は便秘に悩まされる妊婦さんが少なくありません。
みかんは食物繊維を豊富に含んでいる果物です。食物繊維は腸内環境を整え、便秘への効果が期待できます。
また、みかんのみずみずしさからも分かるように水分が豊富な果物でもあります。実際にみかんの80%は水分で出来ています。
豊富な水分もまた便秘への効果を期待できるため、みかんは便秘に効果的だと言えます。
肌荒れやシミ対策に効果的!美肌作用
妊娠中はホルモンバランスの変化による肌荒れが起こりやすく、また通常時よりもシミが出来やすいと言われています。
ビタミンC配合の化粧品がたくさん発売されているように、ビタミンCは特に美肌効果が高いと言われる栄養成分です。
ビタミンCの美肌効果
ビタミンCにはたくさんの肌に対する効果があります。メラニン色素の合成を抑制し、できてしまったメラニン色素を薄くします。
シミやニキビ跡の色素沈着を目立たなくし、色素沈着のしにくい肌へ。
一方で、ビタミンA(ベータカロテン)も美肌のために効果を発揮する栄養素で、皮膚の健康維持や皮膚の新陳代謝を活性化する役割を果たします。
- ビタミンAの過剰摂取について
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妊娠中にビタミンAを過剰摂取すると胎児の奇形を発症するリスクが高まるとの厚生労働省からの勧告がありますが、摂取量に気を付けなければいけないビタミンAは動物性でレチノールと呼ばれる栄養成分です。
レチノールは動物性ですので、レバー、うなぎ、ほたるいか、あなごなどに多く含まれています。特に妊娠15週までの妊娠初期は食べ物の影響を受けやすい時期ですので、なるべくレチノールを摂取しないように心がけましょう。
一方、みかんに含まれているビタミンAはベータカロテンと呼ばれる植物性のものになるので、特に注意勧告はなされていません。
β-カロテンは、体がビタミン A を必要としない時には、ビタミン A には変換されず、そのまま主に脂肪細胞に貯蔵されるか若しくは排泄されます。
免疫力アップ!ストレス緩和にも効果的
みかんが美味しい季節は寒い事もあり、風邪などの感染症が流行する季節でもあります。妊娠中はお腹の赤ちゃんのためにも感染症を予防したいものです。
また、ビタミンA(ベータカロテン)は身体の粘膜を丈夫にする働きがあり、粘膜が丈夫になる事でウイルスの感染を予防することが出来ると考えられます。
例えば、口、鼻、のどの粘膜は、風邪やインフルエンザの入口となる粘膜です。肺の炎症、肺炎、胃腸炎などは、粘膜がそれぞれに傷付き、弱ったところでウイルスが繁殖することで症状が悪化することもあります。
さらに、口腔内の粘膜に出来る炎症である口内炎の予防にも役立ちます。
粘膜が強くなることで、病気の感染だけでなく万が一感染が起こった場合にも悪化を防ぐことが期待できます。
妊娠中のストレス緩和!疲労回復にも効果的
心身の変化が著しい妊娠中は、ストレスや疲労が蓄積しやすい状態だと言って過言ではありませんが、ストレスや疲れにもみかんは効果を発揮します。
ビタミンCは抗ストレス作用をもあるため、妊娠中に感じるストレスを緩和することができます。
さらに、みかんを含む柑橘系の果物の酸っぱさの元となっているクエン酸は疲労回復の効果があると言われており、疲労を感じた時にダメージを受ける細胞を修復する際にクエン酸が役立つと考えられています。
食べ過ぎると身体に変化も…みかんは1日2個まで!
ここまで見てきたように、みかんは妊娠中のママと赤ちゃんにたくさんの嬉しい素敵な効果が期待できる果物です。
しかし、みかんは甘い果物でもあるため、加糖が心配になってしまう人もいるでしょう。
糖の量や体重管理にもかかわってくるカロリーを考えると、妊娠中1日に食べても良いと考えられるみかんの量は2個程度までです。
これはみかんに含まれる糖分やカロリー過多を防ぐためや、食べ過ぎることで生じるデメリットを予防するための上限です。
では、みかんを毎日大量に食べた場合はどのようなデメリットが生じるのでしょうか。
- 糖の過剰摂取
- トイレが近くなる
- 体を冷やす
一つずつ詳しく見ていきましょう。
糖の過多は糖尿病の危険も…体重増加に注意
みかんの大きさにより異なりますが、100gあたり約11gの糖があり、中くらいのみかん1つで34kcalくらいあります。
糖分については、例えば同じ果物のメロンが100gあたり10gの糖なのに対し糖の含有量は若干多いという事実があります。
このため、食べ過ぎてしまうと糖の過剰摂取につながり、体重の過剰な増加を助長してしまう可能性もあります。
さらに糖の摂りすぎは妊娠糖尿病の原因にもなります。妊娠糖尿病になると母体へのリスクだけでなく胎児へのリスクも高まるため注意が必要です。
詳しくは子育てMARCH内の妊娠糖尿病についての記事を読んでください。
体重増加と妊娠糖尿病はみかんだけが原因でなるわけではありませんが、食べ過ぎることでその危険性を高めることは明白ですので、上限を守ってみかんを食べるようにしましょう。
80%は水分…トイレが近くなることも
妊娠中は子宮によって膀胱が圧迫されるためにトイレが近くなることが多いですが、みかんの食べ過ぎによってさらにそれが助長されることがあります。
それは、みかんの成分の80%は水分で出来ており、さらにみかんにはカリウムが含まれているからです。
体内の余計な水分を体の外に出すこと自体は悪い事ではありませんが、あまりトイレに行くタイミング作りたくない場合はみかんを食べるタイミングを変えたり、食べる量を調整したりすると良いでしょう。
みかんは体を冷やす果物…お腹を緩くすることも
みかんを温めて食べる人はなかなかいないと思いますが、実はみかんそのものが体の熱を冷ます働きがあります。
そのため、たくさん食べると体の熱を奪いすぎてしまい、冷え性の助長だけでなく、食物繊維とも合わさって消化を促進しすぎてお腹を緩くする原因にもなると考えられています。
あまり神経質になりすぎる必要はありませんが、体を過度に冷やさないためにもみかんを食べる量に注意をしておきましょう。
ポイントを守ってみかんを美味しく効果的に食べよう!
これまで見てきたように、みかんには妊娠中の心と体に嬉しい効果を発揮してくれる成分がたくさん含まれており、ぜひ妊娠中の食生活に取り入れたい果物です。
冬のマタニティライフのお供として、寒い季節に美味しいみかんが効果を最大限に発揮し、健康的な日々を過ごせると良いですね。
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