妊娠後期に出やすいめまいや息切れ…原因とすぐできる対策

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2016/03/25

めまいに悩む妊婦さん

妊娠中にはマイナートラブルがいくつかあるのですが、妊娠後期になりますと胎児が急激に大きくなると同時に、子宮の大きさも急速に大きくなっていきます。

よって、マイナートラブルの数もぐっと増えてくるケースがあります個人差があるのですが、妊娠後期にめまいや息切れを感じる方もいます。

どうして妊娠後期にはめまいや息切れを感じるケースがあるのかを知る事で、少しでも対処出来ないか考えてみましょう。

妊娠後期のめまいには、主に5つの原因がある

めまいに苦しむ女性

妊娠後期に感じるめまいには、主に5つの原因があります。中には即刻に治療をしなくてはならない病気が原因で発生する場合もあるのですが、自分が意識したら治るケースもあり原因は様々です。

めまいに関しては耳が原因で起きる事があります。耳が原因の時には妊娠していなくても起きますから、主な原因いずれも異なる場合には耳鼻科で検査してもらうと良いでしょう。耳鳴りが原因でめまいに繋がる事があります。

それでは、妊娠後期に起こりやすいめまいの主な原因5つを挙げてみます。

  1. 妊娠中の病気である、妊娠高血圧症候群の可能性がある
  2. 鉄分不足で貧血もしくは貧血気味になっている
  3. 水分不足だと頭に十分血液が行かない
  4. 葉酸が不足すると葉酸欠乏症になり疲れやすくなる
  5. 女性ホルモンの減少は自律神経にも影響を与えている

具体的にこの5つに関して、細かく説明しておきましょう。

1 妊娠中の病気である、妊娠高血圧症候群の可能性がある

妊娠中に気を付けたい病気の一つとして知られているのが、妊娠高血圧症候群です。名前の中にも含まれている、高血圧が続いているとその病気の可能性も考えられます。

むくみがあり、更に高血圧が続くと最悪のケースですと母子共に命にかかわってくるかもしれません。妊婦健診で尿検査と血圧を測定する事により、この病気になっているかどうかがスムーズに発見出来るようになりました。

既に妊娠高血圧症候群になってしまったら、入院するなどして治療などをしていく事になるのですが、こちらが原因ですとめまいや頭痛の症状を感じる方がいます。医師の診断に従って、早急に改善されるようにしましょう。

妊娠高血圧症候群になると、めまいや頭痛、倦怠感などの症状が出る場合があります。血圧が高い時には要注意です。

2 鉄分不足で貧血もしくは貧血気味になっている

鉄分が不足していきますと、貧血になるとか貧血気味になっていきます。元々女性は生理があるので、男性よりも貧血気味の方が多いというのが特徴です。

出産ではどうしても出血が伴いますので、出産前までに貧血を治療しておかないと母体の命が危ぶまれます。

その点を踏まえても妊婦健診の血液検査は貧血発見にも大事になります。貧血気味になると、血の気が引くという感覚を体験する場合があります。この「血の気が引く」が人によってはめまいと感じるという訳です。

貧血は血液の循環が正確に行われていないのと同時に、めまい以外にも肩こりや頭痛を伴う事もあります。逆に血液の量が十分になり、循環がスムーズにいくとめまいは改善されます。

3 水分不足だと頭に十分血液が行かない

人の体は水分が多くを占めている、という事を皆さんご存知だと思うのですが、妊娠後期は鉄と同時に水分も今まで以上に必要になってくるので、意識して水分を摂らなくてはなりません。

今までと同様の水分量の摂取では、時に水分が不足している可能性があります。

胎児が大きくなるにつれて、母体より胎児優先で栄養が行き届くようになるので、母体のほうにめまいといったトラブルが発生しやすくなります。

私自身、妊娠中の水分不足でめまいを起こした事はないのですが、献血中にめまいを起こした経験があります。

この時に「献血前の水分が不足していた」という結論に至ったのですが、まさに頭から血の気が引いて横になっていてもめまいと気分の悪さを感じたので、水分不足は良くないと痛感しました。

水分が不足して頭痛が起きる理由は、水分が減ると血液ドロドロになって血行不良となり、頭に十分な血液がいかなくなるからです。めまいと同時に頭痛などの不快感を体感する方もいます。

4 葉酸が不足すると葉酸欠乏症になり疲れやすくなる

妊婦さんにとって必要な栄養と言われているのが葉酸です。この葉酸が不足するとめまいに繋がる事があります。

葉酸も鉄分と同様に、妊娠中はある程度の量を意識して摂取しなくてはなりません。

葉酸は妊婦さんが服用する事を前提にしたサプリもあるので、上手に取り入れると良いでしょう。

葉酸欠乏症という葉酸が不足した状態になりますと、めまいや貧血、いつもよりも疲れやすい状態になります。

妊娠中は特に葉酸が必要だと言われていますので、いつもより意識して葉酸を摂らないといけません。

5 女性ホルモンの減少は自律神経にも影響を与えている

ホルモンバランスに関しては自分でどうにも対処出来ない問題でもあるのですが、女性ホルモンは時に身体に様々な影響を与える事があります。

ただしホルモンというのは目に見えてわかるものではありませんし、ホルモンバランスを迅速に戻す事も難しくなります。

またホルモンバランスが絶対にめまいに関係しているというのではなくて、女性ホルモンの変化が血管に影響を与えるという事で、血流の違いからめまいが生じると言われています。

女性ホルモンが減少すると、自律神経に影響を与えると言われています。更年期の症状のひとつでもあるめまいですが、妊娠中も女性ホルモンが急激に変化するので、身体がついていかないという事もあります。

めまい対策!休んで、食べて、冷えないようにする

めまい対策!休んで、食べて、冷えないようにする

マイナートラブルとはいえ、めまいは気分が悪くなる事もありますし、外出時などでは突然倒れてしまうケースも考えられます。

このようなトラブルを防ぐために、めまい対策を行っていきましょう。対策としては主に3つが考えられます。

  1. 無理して動かない。休むと落ち着く可能性があります
  2. 鉄分や葉酸の不足は、改善されやすい食材を取り入れて!
  3. 血の巡りは大切。冷えは万病の元です

1 無理して動かない。休むと落ち着く可能性があります

外出中にめまいを感じたら、近くに座れる場所を探して腰を下ろします。近くにない場合にはその場でしゃがんでもいいでしょう。室内などでは出来るだけ横になる事をお勧めします。

休んでいる時間の目安は、めまいの程度にもよりますが、最低でも10分ほどは取って欲しいものです。10分くらい休むと、少し血液の流れなどが落ち着きます。15分から20分あればほぼ回復しますので、急いでいても出来る限り休むようにします。

なぜ休まないといけないのか、座らないといけないのかですが、特に脳に血液が上手に行き届かないケースが考えられるからです。

めまいは座っている時ではなく立っている時に発生する事がほとんどのため、座るとめまいが落ち着くと考えられます。

座ったり横になったりすれば、立っているよりリスクが低くなります。

2 鉄分や葉酸の不足は、改善されやすい食材を取り入れて!

めまいの原因が貧血や葉酸と考えられるのならば、鉄分や葉酸を含んだものをまず食べましょう。鉄分と言えばレバー。ただしレバーは独特の味があり、苦手な方もいると思います。

しかし実はレバーは葉酸も豊富です。牛乳の下処理で臭みを取り、時々レバーを口にすると良いでしょう。

油揚げやのりの佃煮なども鉄分がある食品です。また、ホウレンソウや菜の花、納豆などでしたら比較的頻繁に口に出来るのではないでしょうか。味付けのりもお勧め出来る食材です。

毎朝、納豆とのりをご飯と一緒にいただく、和食スタイルにすると簡単に取り入れられるのでおすすめめです。

妊娠中の貧血対策で取り入れたい食材については、下記の記事でも紹介していますので、参考にしてみてください。

妊娠中に取り入れたい貧血対策!妊婦さんの立ちくらみを食事で改善
http://kosodate-march.jp/wp/hinketu89365/

3 血の巡りは大切。冷えは万病の元です

身体が冷えると脳にまで血の流れがスムーズに行われない事が多くなり、頭痛やめまいを引き起こすようなります。ですから体は冷やさないようにしましょう。

妊婦さんは特に冷えに対して敏感になったほうが良いと思います。

冷えないようにすれば、体の血液の循環は通常時と同様なのでめまいを感じる事が減ってきます。特に夏場、エアコンが効いている環境での素足も気を付けて!夏なのに体が冷えている、という事態が発生してしまいます。

動悸・息切れの原因は?子宮が大きくなり、肺が圧迫されるから

動悸・息切れの原因は子宮が大きくなり、肺が圧迫されるから

めまいだけでなく、動悸や息切れに関しても妊娠後期にはマイナートラブルとして発生しやすくなります。

原因として考えられているのは、子宮が大きくなることで肺が自然に今までより圧迫されてしまうので、どうしても苦しさを感じる事に繋がります。

ついつい「心臓が悪くなったのかも?」と思いがちですが、妊娠中は心臓が原因ではないという場合の方がが多いでしょう。

できる対策は主にこの3つです。

  1. 息切れの予防は心臓に負担をかけない、と意識する事
  2. 階段は転倒防止も兼ねてゆっくりと上がりましょう
  3. 貧血は動悸・息切れに繋がる事も

1 息切れの予防は心臓に負担をかけない、と意識する事

妊娠中は肺だけでなく心臓にも同時に負担がかかっているので、無理はしすぎないのが基本です。
マタニティスポーツが良いと言われていても、医師からOKもらっていなければ運動はしてはいけません。

元々持病のある方は、特に注意が必要です。妊娠前の行動、7割から8割程度でおさえるのが理想です。

妊娠していても心臓や肺に負担がかかっている、などなかなか意識しないものです。いつもよりもゆっくりめで動く事も大切になります。

2 階段は転倒防止も兼ねてゆっくりと上がりましょう

階段の上り下りでは息切れと動悸になりやすくなります。特に上りは心臓の負担にもなりますし肺にも関係してきます。1階から3階くらいまでの階段だと、息切れを感じる可能性が高くなります。

これを防ぐためには駅などでは階段を使わないか、使うしかない場合には先に階段を利用する人を先に行かせてあげて自分は途中で休むようにゆっくり進みましょう。

なぜなら、混雑している最中に途中で休んでしまうと、周りは休みなく昇降していると思うので押されて転倒してしまうなどの危険を伴います。

3 貧血は動悸・息切れに繋がる事も

妊娠中の動悸は鉄分が不足しても発生します。

私は妊婦の時、妊娠後期になって動悸・息切れを何度も感じた事があり、その原因は鉄分が足りなかったと後で判明した事があります。鉄剤をもらって飲んだら症状が出なくなりました。

こういうケースもあるので、動悸・息切れを感じたら貧血になっていないのかを確認したほうが良いでしょう。原因がわかれば貧血対策もできるので、すぐに息苦しさなどが改善されます。

それでも息切れに…更なる3つの対策で乗り切ろう

  

それでも息切れに…更なる3つの対策で乗り切ろう

様々な対策をしても、息切れしてしまう事はあるでしょう。息切れは普段生活している中ではそう頻度は多くないかもしれませんが、それでも階段の上り下りなどをしなくては自宅に入れないアパートなどでは息切れ対策をしても防げないケースがあります。

もしも息切れがあれば、以下の3つの対策を実践しましょう。

  1. 体の左側を下にして寝る
  2. 街中などでは椅子に腰掛けてゆっくり深呼吸
  3. 鉄分を意識した食生活を心がけて

1 体の左側を下にして寝る

体の左側を下にして寝るという事はどうして有効なのでしょうか。

左側を下にすれば、心臓に負担がかかりにくくなります。ただでさえ妊娠中は心臓に負担がかかりやすいので、これ以上の負担はなるべく避けたいところですね。

妊婦さんは、左を下にして寝ることで心臓への負担を軽減することができます

夜の就寝時は寝返りもうつので左側を下にしてて寝続けるのは困難かもしれませんが、寝ないでちょっと横になる時やお昼寝の時などには積極的に左を下にしましょう。

2 街中などでは椅子に腰掛けてゆっくり深呼吸

動悸を感じて早目に対処しないと、そのまま倒れてしまう可能性があります。

動悸を感じたら、街中などでは椅子に腰かけてゆっくりと深呼吸しましょう。

肺にも心臓にも負担をかけないように、少し安静にする事が必要ですので、階段の上り下りで疲れたならば、駅でしたら椅子を探します。

お出かけ中に貧血になった場合は椅子に座って休憩しましょう

動悸・息切れは15分程度休むと落ち着きますが、いつもと違い、ドキドキが大きかったり長い時間続くなどしておかしいと感じたら救急車を呼ぶ覚悟も決めます。

心臓が原因ならば一刻を争います。

飲み物を持っていたら、少し飲むだけで緊張感がやわらいでいくので座って飲みましょう。

リラックスするだけで息切れと動悸が落ち着く事もあります。

3 鉄分を意識した食生活を心がけて

動悸・息切れはめまいと同様に、鉄分不足で起こるケースがあります。

食生活を気を付けるだけで、動悸や息切れが改善される可能性は十分にあり得るでしょう。

鉄分を含む食品を摂取することで貧血を予防することが出来ます

また医師から万が一鉄剤を処方されている場合ならば、気持ちが悪くなるとか便秘になるから、という理由などで服用を拒否する事なく、必ず飲むようにしてください。

鉄剤が嫌いで服用しない方は稀ではないようです。しっかりと飲まないとますます貧血になってしまいますので注意してしっかりと飲んでください。

鉄不足の動悸と息切れは普段生活しているだけではあまり発生せずに、階段の上り下りや少し走った時などに起こりやすくなります。

改善されないなら病気を疑って!解決しないならば受診するのが大切

改善されないなら病気を疑って!解決しないならば受診するのが大切

上の対策を取り入れてみて、状況が良くなっていけばいいのですが、全ての対策を応じても改善されない、もしくは悪化するならば心臓や肺に万が一の病が隠されているかもしれません。

妊娠中だから治療が出来ない、という事を知ろうと判断でしてはいけません。早目に受診し対策しなくては出産に悪影響を及ぼす可能性も考えなくてはいけないでしょう。

対策しても解決出来ないとなれば妊婦特有の原因ではないと判断し、医師の診断を仰ぎましょう。

「妊婦だから仕方ない」と勝手に解釈して、大事に発展しない事が大切です。

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