産後うつだけじゃない!PMSも子育てイライラの原因の1つ
育児は思い通りにならないとわかっていてもつい子供にキレてしまったり、自己嫌悪に陥ってしまったり、イライラすることは誰にもあることです。
その代表格として、産後うつや育児ノイローゼなどの症状が現れることがあり、認識される機会が増えてきています。
しかし、普段は元気なんけど、ある瞬間に一回怒りのスイッチが入ってしまうと抑制できなくなったり、落ち込んだりと感情の起伏があまりにも激しく自分でもどうしていいのかわからないと悩んでいる方もいらっしゃいませんか?
それは産後うつなどではなく、PMS(月経前症候群)かもしれません。そこで、PMSとその解消法についてご紹介していきます。
産後うつとPMS(月経前症候群)との違いについてを紹介
PMSはPremenstrual syndromeの略で月経前症候群のことです。
初めて聞いた、何となく聞いたことはあるけど実はよく知らないという方も多いと思います。まずは、産後うつとPMSがどんな症状なのかなどについて紹介します。
産後うつは、四六時中気持ちが落ち込んでいる状態
気持ちが落ち込むやイライラするなどが産後うつの症状です。
PMSもこれと似たような症状があるので、最初は「もしかして産後うつ?」と思うかもしれませんが、PMSと産後うつとはどのような違いがあるのかをお話します。
産後うつは産後で体力が低下していること、疲れやストレスなどによってホルモンバランスが崩れていることが原因とされています。
主な具体的な症状として、「わけもなく悲しくなって涙が止まらない」、「我が子なのにかわいいと思えない」、「私のところに生まれてきてしまってこの子の将来が不安過ぎる」などといったマイナス的な考えばかりが浮かんでくる例があります。
そのため、不安で眠れない、イライラして子供にあたってしまう、育児ノイローゼになってネグレクトなどの悪循環に陥る可能性もあります。
「強い気持ちがあれば何とでもなる」という単純な話ではなく、ママそれぞれにあった長期的なサポートやケアが必要になります。
PMSの症状は、生理前に不調やイライラがピークになるのが特徴
一方、産後うつのように子供にあたってしまう、わけもなく涙が出るなどの症状が出ることもありますが、PMSの場合は月経(生理)が来るとあとは徐々にいつも通り情緒が安定しやすいという特徴があります。
日本産科婦人科学会によると、「月経前3~10日の間続く精神的あるいは身体的症状で、月経発来とともに減退し消失するもの。」と定義されています。
「普段は元気なんだけど、月に数日間は気持ちが落ち込んで何もできないことも。けれど、普段は普通に元気だから他人には相談しづらい…」と抱え込んでいる方はいらっしゃいませんか?
実はこれには、女性ホルモンが深く関わっています。
女性ホルモンにはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という2つの種類があります。
- エストロゲン(卵胞ホルモン)…排卵前に分泌。気分を高揚、抗うつの作用
- プロゲステロン(黄体ホルモン)…排卵後に分泌。気分を安定させる作用
この2つのホルモンにはそれぞれ異なる精神作用があるため、分泌が上手く行かず、自律神経が乱れることによってPMSの症状が起こるのです。
PMSの症状の始まりには個人差はありますが、生理開始のおよそ1週間前からです。不快症状の1つとしてイライラや八つ当たりが私たちの目に見える形で現れるのです。
PMSの可能性を調べてみよう!チェック項目はこちら
次にPMSの可能性を調べてみましょう。子育て中の方はもちろん妊活中の方も是非チェックしてみて下さい。
- 生理前にイライラする、怒りがなかなか鎮められない
- 生理前にわけもなく悲しくなる
- 生理前に乳房が張る、痛みを伴う
- 生理前に肌が荒れる、むくむ
- 生理前に便秘または下痢になる
- 生理前に食欲が増す、または減る
- しっかり寝ているはずなのに生理前はとにかく眠くなる
- 生理痛が重い
- 月経不順がある
ここにチェックが入る場合は、PMSの可能性があるかもしれません。
要注意!PMSの症状がある人は生理痛などの他の症状も起きやすい
PMSの症状があると生理開始前の数日間限定の症状と思われがちですが、PMS持ちの人のほとんどが生理中に生理痛が酷い、吐き気や頭痛がするなどの症状が出ます。
中には生理痛が酷くて寝込んでしまうケースもあります。そうなると仕事や家事、育児にも支障が出るのでとてもしんどいですよね。子供はこちらの具合が悪くてもおかまいなしなので、余計にイライラして当たってしまうこともあります。
「PMSは生理前の数日間限定の症状だからちょっと自分が我慢すれば大したことはない」と決して思わないことが大切です。
1つの改善法としては、ピルの使用がある
ピルと聞くと避妊薬のイメージが強いという方も多いと思いますが、月経困難症やホルモンバランスを整えるために低用量ピルが用いられることもあります。
PMSもその対象の1つです。しかし、ピルは血液凝固などに影響を及ぼすことがわかっいるため、稀にですが血栓症などの副作用があります。
低用量ピルは避妊のみならず月経調整、月経痛や月経過多の改善、月経前症候群の症状改善などの目的で多数の女性に使用されており、その有益性は大きいです。一方、有害事象として頻度は低いですが静脈血栓症などもあります。
PMSの場合でも医師の判断によっては、低用量ピルを処方されないことがあります。
しかし生理前の不快症状に1人で悩み続けるよりは、まずは1度病院に行って医師と相談しながらピルの使用を視野に入れるのも1つの方法と考えてみて下さい。
PMSを食事で改善できる!気を付けるべき点は?
PMSは食事である程度改善することができます。
- 腸内環境を整える
- 甘いものの食べ過ぎは控える
- カフェインは不向き
イライラに任せて暴飲暴食をしてしまうと逆効果になってしまうこともあるので、今の食生活を見直す意味でも1つずつ詳しくみてきましょう。
腸と大きな関係があるので、腸内環境を整える食事を
生理前になると便秘になったり下痢になったりする方は多くいらっしゃいます。最近の研究によると、PMSと腸内環境には多きな関係があることが徐々にわかってきました。
腸内環境が乱れるとホルモンバランスも乱れ、それがPMSを引き起こすとも考えられています。腸内環境が悪いとお肌の調子が悪いという話は皆さんご存知だと思いますが、それがPMSにも通ずると考えられています。
腸内環境を整えるには良い菌を増やして悪い菌を減らすことです。
良い菌を増やすためには発酵食品を食べることが効果的。お味噌やキムチ、ヨーグルトなどがあります。そして、その良い菌にきっちり働いてもらうためには食物繊維やオリゴ糖が有効です。海藻類やきのこ類、りんごやバナナなどを食事に取り入れてみて下さい。
腸内環境を整えることはPMSだけではなく、便秘で悩む大人や子供にも有効なので是非お試し下さい。
甘い物の食べ過ぎはかえってイライラを増やしてしまう原因に
イライラすると甘い物が食べたい!という方も多くいらっしゃると思いますが、その衝動のままに甘い物を食べてしまうと一時的には満足感が得られるかもしれませんが、身体には負担がかかりあまりよくないことも。
糖を摂取すると血糖値が上がります。この時血糖値を下げようとしてインスリンというホルモンが分泌され、本来であれば穏やかに血糖値が下がります。
しかし、イライラするからといって甘い物を食べ過ぎてしまうと血糖値が急激に上がってしまいます。そうするとインスリンも血糖値を下げようと頑張ります。
血糖値の上がり下がりが激しいと血糖値が下がった時に脳が「糖が足りない」と誤解します。これがイライラの原因です。そして、また甘い物も一気に摂取して…と悪循環に陥ることも。
食べ物も飲み物も甘党という方は特に注意が必要です。甘い系のおやつを食べる時の飲み物はお茶に変える、カフェラテは1日1杯だけなど糖を制限することでイライラが軽減されることも。
特に生理前は甘い物がどうしても食べたいと思う人も多いと思いますが、その衝動に任せて甘い物を食べすぎると、脳が「もっと、もっと!」と悪循環に陥ってしまうので、工夫しながら甘い物を楽しむよう心がけてみて下さい。
コーヒーや紅茶よりもハーブティーがオススメ
コーヒーや紅茶、緑茶にはカフェインが多く含まれています。ご存知の方も多いと思いますが、カフェインは覚醒作用があるためリラックスが求められるPMSにはあまり向いていない飲み物です。
しかも、コーヒーや紅茶に砂糖やミルクを入れて飲む派という方は、糖分の摂りすぎにも気になるところです。
そこで、オススメなのがハーブティー。リラックス効果が期待できますし、カフェインがゼロなので授乳中のママさんにもオススメです。
カモミールやローズヒップ、ラベンダーなどこれを機に自分好みのハーブティーを是非探してみて下さい。
PMS症状を緩和!心も身体もスッキリできるレシピ
いろいろとこの食材がおすすめと書いてきましたが、子供も大人もおいしい食事でなければ続かず意味がないですよね。そこで、次のようなレシピをおすすめします。
- 大根のステーキあんかけ
- 豆乳鍋
- おやつはフルーツヨーグルトやナッツ類
是非参考にしていただけたらと思います。
野菜だけなのにボリューム満点!大根ステーキの野菜あんかけ
先ほどPMSと腸内環境は大きな関係があるという話をしました。ヨーグルトなどの乳酸菌が多く含まれている食品を多く摂取することも大切ですが、野菜も腸内環境を整えてくれるのに大活躍してくれます。
その代表格が大根です。大根は”おなかの薬”とも呼ばれていて、胃腸の働きを助けてくれます。本当は生でサラダや大根おろしで食べるのが1番いいのですが、今回は野菜がたっぷりとれる大根ステーキの野菜あんかけをご紹介したいと思います。
大根の葉はできれば捨てずにとっておいて下さいね。白い大根の根の部分よりも葉っぱのほうが食物繊維などの栄養が豊富です。
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材料:大根2分の1本、にんじん・玉ねぎ・白菜などの野菜はあれば適量
- 大根を3cmぐらいの厚さの輪切りに切って、水から下茹でします。
- その間にニンジンや玉ねぎ、白菜、大根の葉っぱなど冷蔵庫に残っている野菜でいいので、薄切りに切ります。それらの野菜をフライパンでしんなりするまで炒めます。
- 大根に竹串を刺して、スッと通るようなOK。水気を切って、野菜炒めの中にIN。表面に軽く焼き目が付くまで弱火で焼き付けます。
- あんかけ(醤油・砂糖・みりん・酒各大さじ1、味噌小さじ1、ダシの素(顆粒タイプ)小さじ2分の1、片栗粉大さじ1、水大さじ2)をよく混ぜて作ります。
そのあんかけの素をフライパンの中に入れて、弱火で煮込んでとろみがつけば完成です!
ご飯にもお酒のおつまみにも合うので、大人から子供までお野菜がおいしく食べられるので1度是非お試し下さい。
お鍋なら一度に色々な食材が摂れます!PMS対策には豆乳鍋がオススメ
豆乳に含まれるイソフラボンには女性ホルモンのエストロゲンの分泌を手助けしてくれる成分が含まれています。
「子供が豆乳のあの独特な匂いがちょっと苦手…」ということもあると思いますが、鍋にしてしまえば子供でも意外と食べられるものです。
市販の豆乳鍋の素を使えば楽チンですが、普通の豆乳にコンソメスープの素(固形)を2キューブ程いれるとぐっとおいしくなります。乳成分が分離しないように沸騰し過ぎないように火加減に注意して下さい。
PMSの症状がある人は鉄分が不足しているケースが多く見受けられます。授乳中だと赤ちゃんに栄養を摂られていくので、慢性的に鉄分が足りていないという方も少なくありません。
ほうれん草や小松菜、豚もも肉、鮭、牡蠣、卵などは比較的鉄分が多く含まれているし、お鍋の具材としても合うので是非お試し下さい。
鉄分の吸収を手助けしてくれるのはビタミンCです。ブロッコリーや白菜などもたっぷりお鍋に入れちゃいましょう。
デザートやおやつにはフルーツヨーグルトやナッツ類を食べて
甘い物の食べ過ぎはよくないとわかっていても小腹は空くし、食べたいですよね。そんな時はフルーツヨーグルトやナッツ類。子供のおやつにもぴったりですよ。
腸内環境を整えてくれる代表格といえば言わずと知れたヨーグルト。そこにビタミンが多く含まれているフルーツを乗せて食べると満足感が得られます。
ちなみにフルーツは缶詰などのシロップ漬けよりも生の方が、栄養価が損なわれていないのでオススメです。
ナッツ類には、女性ホルモンのバランスを維持や自律神経の整える作用があるビタミンEなどが多く含まれています。できれば食塩を使用していないものを選んでみて下さい。
サプリメントや布ナプキンもPMS対策に有効かも!
医学的にはまだ解明されていないこともありますが、食事以外にもPMS対策として有効な方法を2つご紹介します。
- 鉄分補給やビタミンCの含まれたサプリメント
- 布ナプキン
どういった点でPMS対策となるのか?見ていきましょう。
サプリメントを有効に活用してみて!
毎日栄養満点の食事が摂れればベストですが、家事育児や仕事など忙しい生活を送っていると不足がちになります。
そこでサプリメントに頼るという選択肢もあります。生理で失われやすい鉄分や鉄分の吸収をよくしてくれるビタミンCなどサプリメントを有効に活用してみて下さい。
そこで話題になっている商品があります。PMSを改善する「ルナベリー」というサプリメントです。是非参考にしてみて下さい。
月経前症候群PMSに悩める女性たちにOrganic Label ルナベリー
http://blacklabel-ol.jp/lp/8EA3/
紙ナプキンからナプキンに代えただけなのにPMSが緩和!
最近ちょっとしたブームになっている布ナプキン。「敏感肌でかぶれやすい人向けなのでは?」と思う方も多いと思います。
しかし、布ナプキンに代えたらPMSや生理痛、頭痛などの不快症状が良くなったという方もたくさんいらっしゃいます。
興味がある方はこちらを確認してみて下さい。
メイド・イン・アースの純オーガニックコットン 布ナプキン専門店
http://www.made-in-earth.co.jp/
口コミなも参考になると思います。色々と最善をつくしたけれど緩和されない…という方は特に試してみてもいいかもしれませんね。
PMSを甘く見ないで!1人で悩まず病院を受診しましょう
PMSは生理が始まる数日前の症状で、生理が始まると共に落ち着くことが多いので、「イライラするけど、数日だけ我慢すれば大丈夫だし…」と1人で抱え込んでしまうことが多いようです。
しかし、最初は生理前のほんの数日のイライラだったのが、段々とイライラの日数が長くなってしまったり、頭痛や倦怠感が酷くなったりと悪化してしまい、家族にあたることが増えたなど悲しいことになることも考えられます。
一朝一夕でPMSがよくなるわけではありませんが、まず自分がPMSであることの自覚を持つことが大事です。
そして改善できるように食事を工夫したり、病院を受診することで少しずつ緩和していくものです。
しんどいときは家事を手抜きする、子供はパパに任せるなど決して1人で抱え込まずに周りにSOSを発信しましょう。
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