妊娠中期(5~7ヶ月)の過ごし方と体調の変化
妊娠中期とは、妊娠5・6・7ヶ月で妊娠16~27週のことをいいます。妊娠中期になると「安定期」と呼ばれて、体調も安定してくる頃です。
ただ、妊娠は個人差がとても大きいので、つわりが治まるころといってもずっと続いている人もいたり、体調がなかなか安定しなくて不安になる人もいると思います。
また、「安定期」ということで無理をすると体調を崩したり、体に無理がかかってしまいます。
それぞれ妊娠中期の特徴や過ごし方を知って、無理のない生活を送っていきましょう。
妊娠5ヶ月からは体調も少しずつ良くなる頃です
妊娠5ヶ月は16~19週を指します。
つわりのピークが過ぎて、落ち着いてくる頃と言われています。
そうは言っても個人差が大きいのでまだまだつわりのあるお母さんは、無理をせず食べられる物を食べて安静にしてくださいね。
妊娠5ヶ月の赤ちゃんの様子
- 赤ちゃんはだんだん3頭身から4頭身くらいに成長しています。
- 超音波の画像には、体の1部しか写らなくなります。
- そして早い人は、性別がわかる人もいます。
- 身長はだいたい19週末で25cm 体重は280gほどです。
妊娠5ヶ月のお母さんの身体の変化
妊婦健診は4週に1回です。お腹が少しずつ目立ってくる頃なので、お腹を締め付けないような服装をしましょう。
赤ちゃんが成長するこの時期、お母さんは「貧血」になりやすくなるので、疲れやすかったり、ふらふらしたり、めまいがあるお母さんは要注意です!
健診の血液検査でわかります。鉄剤を処方される人もいます。貧血がわかった時は、栄養のバランスのとれた食事を3食摂りましょう。
鉄を多く含む食材 + 鉄の吸収を助ける動物性タンパク質&ビタミンC を合わせてとると効果的です。
- 鉄を多く含む食材
さんま、大豆製品、プルーン、ホウレンソウなど - 動物性タンパク質を多く含む食材
肉、魚、卵、乳製品 - ビタミンCを多く含む食材
キャベツ、小松菜、ブロッコリー、ミカン、キウイ、イチゴなど
妊娠中期に話に上がる、戌の日のお参りとは?
よく5ヶ月に入ったら「戌の日」にお参りということや、「腹帯」のことを聞くと思います。お産が軽くて多く産む「犬」にあやかって、お産の無事を願う日本で昔から伝わる風習です。
妊娠5ヶ月の最初の戌の日にお参りして、腹帯を持参し祈願してもらうなどということをします。
懐妊すると5ヶ月目の戌(いぬ)の日に、お腹のお子様が岩のような丈夫な子に育ちますようにと意味をこめて岩田帯(腹帯)を着ける慣習があります。
戌の日の着帯には、犬が多産で、お産が軽いことにあやかっております。引用…伊奴神社
ただ、必ずしなければならないわけではないですし、体調と相談していく日を決めたり、無理のないようにしてください。
かかる金額の神社などの初穂料は5000円からが多いようです。
戌の日はいつ?「腹帯」ってどんなもの?
戌の日は暦の上で決まっています。
- 十二支にいる「戌」に当たる日のことを戌の日と言います
- 戌の日は12日に1度めぐってきますので、1ヶ月の間に数回あります
腹帯は、日本の風習であり「必ずまかなければならない」ものではありませんが、お腹を支え、冷えから守るというような役割もあります。
いろいろなタイプが出ていますので、腹巻タイプ、ガードルタイプなど、自分の生活に合ったタイプのものを選ぶといいのではないでしょうか。
妊娠5ヶ月からの体重管理
つわりが落ち着いてきて、食べるものが増えると体重も一気に増えることがあります。
つわりの反動は結構大きいので注意が必要です。食欲が戻り、体重が増えすぎると妊娠高血圧症候群になってしまうリスクが上がってしまいます。
妊娠高血圧症候群は、赤ちゃんが未熟児や、低体重児になりやすい。
お母さんは胎盤早期剥離や、子癇(けいれんを伴う意識不明)、弛緩出血(お産の時出血が止まりにくい)等を起こしやすくなってしまいます。
毎日同じ条件で体重をはかることは、目安になるのでおススメです。
医師に相談して大丈夫であれば、ウォーキングや散歩を日課にしたり、マタニティヨガ、マタニティスイミングなどを始める人もいます。
食事は一日3食バランス良く、その中でも朝食と昼食の食事内容を充実させて、良く噛んで食べるようにしましょう。
良く噛むことで、満腹中枢が刺激されて食欲が満たされます。無理なく体重を管理していきたいですね。
妊娠6ヶ月~胎動を感じ始める時期
妊娠6ヶ月は20~23週をいいます。
このころから「胎動」を感じ始めるお母さんが多いです。20週頃から赤ちゃんの動きが活発になり、胎動を感じることが多くなります。
赤ちゃんの存在を身近に感じられる時期です。
妊娠6ヶ月の赤ちゃんの様子
23週末で身長は約30cm、体重は700g位です。
胎動でわかるようにお母さんのお腹をキックしたり、パンチしたり、グニョっと寝返りをしたり動きが活発になってきます。
赤ちゃんの脳や五感がどんどん発達していく時期です。
6ヶ月では、胎動はお母さんが安静にしている時などに感じやすいようです。
妊娠6ヶ月のお母さんの様子
妊婦健診は4週間に1回です。
お腹がはっきりと大きくなり始め、皮膚が引き伸ばされるため、妊娠線ができやすくなる時期でもあるので注意が必要です。
お腹だけではなく、胸やおしり、太ももなどにもできてしまう人もいるようです。
いろいろな保湿クリームやオイルが売っていますので、自分に合ったものを探して早めに塗っておくといいかもしれません。
体調は安定してきてまだ動きやすい時期なので、「マタニティ旅行」などはいい時期ですが、医師に確認してからにしましょう。
旅行先で何かがあった時のために、母子手帳は持参しておくと安心です。
流産・早産について
流産・早産はだれにでも可能性がありますので、体に無理がかかりすぎないようにしましょう。
- 妊娠22週未満で赤ちゃんが生まれてしまうことを「流産」、
- 妊娠22週から36週で生まれてしまうことを「早産」といいます。
もし、下記のような症状があるときはすぐに必ず医師の受診をしてください!
- お腹が頻繁に強く張る
- 腹痛がある
- 月経より多い出血がある
- むくみがひどい
- 急激な体重増加がある
流産、早産を防ぐための生活の工夫として気を付けるべき生活はこちら
- 重いものを持ち上げない
- お腹を圧迫しない
- ストレス・過労・寝不足をさける
- 体を冷やさない
- 常に清潔を心がけ、体に負担のかかることは全て避ける
妊娠7ヶ月~マイナートラブルに注意!!
妊娠7ヶ月は24週から27週のことをいいます。
お腹が大きくなったので、動きづらくなったり、それに伴ってマイナートラブルに見舞われてしまう人もいるかもしれません。
次から次へとやってくるトラブルに心が折れそうになりますが、これも赤ちゃんの成長があってのことなので、工夫して乗り切りましょう。
妊娠7ヶ月の赤ちゃんの様子
妊娠27週末で身長は約38cm、体重は1200gくらいです。
性別がわかりやすくなってきている時期ですので、性別を聞きたいお母さんはこの頃だとわかるかもしれません。
胎動も6ヶ月の時よりもはっきりわかりやすくなっています。
聴覚も発達してくる頃なので、話しかけたり、音楽を聞かせたりなど、胎教もこの時期に始めるといいでしょう。
助産師さんによると、たくさん話しかけるとお腹の中できいていたお父さんとお母さんの声に生まれてきてからすぐに反応するそうです。
妊娠7ヶ月のお母さんの様子
妊婦健診は2週間に1回になります。
- 乳房が大きくなり、乳輪部分が黒ずんできます。
- 血流が悪くなることでむくみがでることもあります。
そしてお腹が大きくなるので、体のバランスが崩れてきて、いろいろなマイナートラブルに見舞われることもあります。
マイナートラブルについて
安定期で体調が落ち着いてきたと思ったのに、次々に違うトラブルに見舞われることもあります・・・。
よくある「マイナートラブル」を見ていきたいと思います。
- 腰痛、背部痛、股関節痛
- お腹が大きくなる為に、体のバランスが崩れて「腰痛」や「背部痛」、「股関節痛」が出る人がいます。とても症状がひどく、必要であれば整形外科に受診することも。また「骨盤ベルト」で改善することもありますので、医師に相談してみるといいかもしれません。
- 便秘
- 妊娠初期ですでに「便秘」になってしまう人もいます。中期以降になると、赤ちゃんが大きくなり、腸が圧迫されてますます「便秘」になってしまうこともあります。
【 便秘の対策 】
- バランスの良い食生活を心掛ける
- 食物繊維の多い食べ物を摂る
納豆・ごぼう・アボカド・さつまいも・海藻・こんにゃく など - 乳酸菌を多く摂る
ヨーグルト・キムチ・味噌などの発酵食品 など - 水分をこまめに摂る
- 適度な運動をする
などがあります。
もし、これらの方法で改善が見られない場合は医師に相談して薬を処方してもらいましょう。
便秘が悪化して、腹圧がかかりすぎると赤ちゃんに良くないですし、おしりに負担がかかると「痔」になってしまうことがあります。
痔になってしまうと排便が苦痛になって便秘が悪化して悪循環になったり、酷くなると痛みなどを伴い、日常生活での座ることですら辛くなってしまうことがあります。
無理をしないで早めに相談するようにしてください。
- 胃痛
- 食後に胃がむかむかする。胃酸があがってくるような感覚があり、胃がキリキリ痛む。すぐ気持ちが悪くなり少量ずつしか食べられないといった症状が出ます。これらの症状は赤ちゃんが大きくなり、胃が圧迫されることにより起こります。
【 胃痛の対策 】
- 少しずつこまめに食べる
- 消化の良い食べ物をたべるようにする
- 量を全体的に減らす
- 刺激の強いものを食べない
などがありますが、あまりにも酷い場合には医師に相談しましょう。「胃薬」を出してもらえることがあります。
また、貧血で鉄剤を飲んでいる人は余計に胃に負担がかかりやすいので注意して身体の様子を見ることが大切です。
性別がわかったら!そろそろ育児グッズの準備をしよう
出産や出産後の準備は、意外と用意するものが沢山あります。
グッズによって安かったり、高かったりと値段も様々なので、お腹がまだそこまで大きくなく、動きやすい中期にいろいろ見に行ったり、計画を立てておくのがおススメです。
そして赤ちゃんの生活するスペースの整理整頓や掃除なども、動きやすいこの時期から行うのがいいと思います。
お家の間取りを見なおして、赤ちゃんの寝る場所・日中過ごす場所など、旦那さんなどと相談してイメージを持ちながら決めていくと、産後にバタバタせずに赤ちゃんも安心して過ごせることでしょう。
妊娠中期は「安定期」でも無理しない過ごし方を
一般的には妊娠中期は体調が安定する時期ではあるものの、個人差があり、マイナートラブルが出てきたり、急に体調が優れなくなることもあります。
常に体調を見ながら過ごすようにしてください。
体調の良い時に出産に向けての準備や、育児グッズの購入を始めるなど、楽しみながら過ごしていけるといいと思います。
無理をせずに、自分のペースで行ってくださいね。
つらかったつわりが落ち着き、体調も安定してきた5ヵ月目。食欲も戻り、妊娠前と同じように食事を取ることができるようになった妊婦さんも多いのではないでしょうか。 一般的には「安定期」と呼ばれる期間に入り、約10ヵ月間のマタニティライフの中で一番過ごしやすい時です。...
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