安定期に入っても早産などの危険サインを知って見逃さないで!

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2018/11/05

つらかったつわりが落ち着き、体調も安定してきた5ヵ月目。食欲も戻り、妊娠前と同じように食事を取ることができるようになった妊婦さんも多いのではないでしょうか。

一般的には「安定期」と呼ばれる期間に入り、約10ヵ月間のマタニティライフの中で一番過ごしやすい時です。

でも、安定期だからといって、注意を怠ることは危険です。妊娠初期に滞った家事や仕事の遅れを取り戻そうと、無理をしてしまう安定期は注意が散漫になりがち。

知らず知らずの内に、早産リスクを高めてしまう行動をとっているかもしれません。

この時期は、早い段階で早産の兆候に気づくことが大切です。では、早産を予防するためには、普段、どんなことに気をつけておくべきなのでしょうか。

安定期でもリスクはある!危険サインについて知っておこう

安定期に入っても常にリスクはつきものです。後悔しない為に、危険なサインを見逃さないようにしましょう。

おりものの量やかゆみ、においに注意

妊娠中は膣内を清潔に保つ為に、おりものの量が増えます。おりものの量が非妊娠時よりも増えること自体に問題はありません。

しかし下記のような場合は注意が必要です。

  • 下着に毎回べっとりと水分を含んだおりものがつく
  • かゆみがある
  • すっぱいにおいがある
  • 色が茶色い
早産の原因で最も多い、膣炎を起こしている可能性があります。膣炎は膣内で菌が繁殖し、炎症を起こしてしまっている状態。放っておくと、お腹の張りや子宮収縮などを引き起こし、早産に繋がってしまうこともあります。

おりものの変化に気づいたら、すぐに病院に掛かりましょう。

また妊娠中、体を清潔に保つことはとても大切ですが、膣の周辺の自己洗浄のしすぎは危険です。

中には、菌が繁殖しないように、膣内をビデで洗浄したり、外陰を石けんでごしごし洗ったりしている人もいるかもしれません。

でも、洗いすぎはNG。もともと、膣内には外からの菌と戦う20数種の細菌が存在しています。洗いすぎにより洗浄液が膣内に入り込むと、膣内の細菌バランスが崩れ、病原菌が繁殖しやすくなります。

細菌バランスが乱れ、カンジダなどが繁殖すると、胎児を包んでいる絨毛膜羊膜が炎症を起こし、早産リスクを高めてしまうこともあるのです。

たかが虫歯とあなどってはいけない…早産の危険が

ひと昔前は、妊娠する度に歯が一本抜けると言われていました。妊娠中は口腔内トラブルが多いです。

しかし、妊娠すると必然的に歯が悪くなるということはなく、つわりなどでしっかり歯が磨けていないことがトラブルの要因なのです。

歯周病や虫歯菌による炎症が、早産を引き起こしてしまうケースもあります。歯の痛みを感じていても、歯科レントゲンが及ぼす胎児への影響を心配し、歯科医院へ掛からない妊婦さんも多いです。

でも、歯科レントゲンは首よりも上を撮影するので、胎児への影響はなく、局所麻酔薬も問題はないとされています。

痛みを我慢することの方が胎児に悪影響です。妊婦さんでも安心して使用できる抗生物質や鎮痛剤もあります。

体調が落ち着いている安定期に歯科医院に掛かり、不安なことは歯科医師と相談しながら適した治療法をとることをおすすめします。

危険なお腹の張りを見極めよう!

妊娠中によく耳にする「お腹の張り」。腹圧や胎動などの刺激によって子宮収縮が起こり、お腹全体がおでこくらいにかちかちに固くなってしまうことを指します。

安定期以降によく見られる現象ですが、自然な生理現象なので安静にしていると30分程度で落ち着いてくることが多いです。

でも、中には「危険な張り」もあります。1時間の内に何度も張る、出血や痛みがあるというケースは注意が必要です。

強い痛みや張りが規則的で、5分以上続く場合には、すぐに病院で診てもらいましょう。早産の一歩手前である切迫早産の危険性や、なんらかのリスクを早期発見できるかもしれません。

冷えが切迫早産を招くことも

「妊婦さんは体を冷やしてはいけません」と、多くのママは耳にしていると思います。

妊娠すると子宮が大きくなることで圧迫され、骨盤内の血液循環が悪くなり、冷えが生じやすい状態となります。

妊婦さんの冷えは、むくみや立ちくらみなどのマイナートラブル、お腹の張りや早産、微弱陣痛を引き起こすと言われているので、安定期でも注意が必要です。

手先や足先がひやっとしていたら、体が冷えているサイン。足裏を揉んだりお風呂に浸かったりして、体を温めましょう。レッグウォーマーや腹巻きは冷え対策に有効です。

夏場は暑さを感じていても、冷房などで低体温になっていることもあるので、ブランケットを使うなどして冷え対策を怠らないでください。

知っておいて!安定期以降に発症する子宮頸管無力症の怖さ

早産や流産の原因の一つに挙げられる子宮頸管無力症。妊娠中のママは、本やインターネットで目にしたことがある言葉かもしれません。

子宮頸管無力症とは、

「妊娠中期以降に切迫早産徴候を自覚しないにもかかわらず、子宮口が開大し、胎胞が形成されてくる状態」(『切迫早産の子宮頸管長による予知・管理』日産婦誌61巻9号 福岡大学 瓦林達比古、三重大学 佐川典正』)

と定義されている病症です。

簡単にいうと、陣痛ではないのに子宮口が開きはじめ、赤ちゃんを支えられなくなり、流産や早産を引き起こしてしまう症状のことです。

発症率はそれほど高くはないとされていますが、何度も流産や早産を繰り返してしまう人は、子宮頸管無力症かもしれません。

原因は、子宮の形に異常がある、子宮頸管の力そのものが弱いなどの先天性や、外傷性によるといわれています。また、子宮内容除去や子宮頸部円錐切除などの手術の処置に原因があることもあります。

子宮頸管無力症は自覚症状がないことが一番怖いところです。妊娠16週から19週での子宮頸管の超音波スクリーニングが早期発見に最適な時期といわれているので、疑いのある人には健診の時に医師から診断があるかもしれません。

予防がなかなか難しい子宮頸管無力症。子宮頸管無力症になってしまった場合は、医師と共に経過を見ながら、時に手術をすることもあります。

その代表的な手術法として、シロッカー法とマクドナルド法があります。

シロッカー法は膣壁を切って縫合のための糸を通し、内子宮口に近い部分で子宮頸管を縫い縮めます。

マクドナルド法は切開をせずに子宮頸管を縫い縮めるので、マクドナルド法を選択する人が多いとされていますが、医師が症状を見て、どちらが有効であるかを判断しています。

シロッカー法もマクドナルド法も、子宮頸管無力症に対して確立された手術法です。

子宮頸管無力症は早期に発見されれば対処できる方法があるので、まずは子宮頸管無力症がどのようなものか、知識だけでも頭に入れておきましょう。

安定期でも注意!胎児や母体にリスクがあること

妊娠前に喫煙や飲酒を習慣にしていた妊婦さんは、妊娠中の禁煙や禁酒を辛く感じている人もいるかもしれません。

中には、妊娠初期のつわりの時期は、たばこもアルコールも受けつけなかったけど、安定期に入って体調が回復したことで、たばこやお酒が恋しくなったという妊婦さんも多いと思います。

でも、やめた方が良いとされていることにはやっぱり理由があります。

安定期でもリスクのあるたばこ、アルコール、そして夫婦生活について見ていきましょう。

たばこを吸うと低体重児やSIDS発症のリスクが高まる

妊娠中のたばこがいけないことは一般常識として知られていますね。でも、たばこがどんな影響を及ぼすのか知っているでしょうか。

妊娠中にたばこを吸うと、ニコチンが母体の血管を収縮させ、胎盤を流れる血液量が低下します。また、一酸化炭素は母体の酸素量を減らす為、酸素や栄養が胎児に十分に行き渡らなくなってしまいます。

その結果、早産の危険性が高まる他、赤ちゃんが低体重児として産まれてきてしまうこともあります。赤ちゃんが産まれた後でも、SIDS(乳児突然死症候群)を発症するリスクが高まることも覚えておきましょう。

ママがたばこを直接吸わなくても、副流煙はお母さん自身が喫煙することと同じくらいの影響があります。

家族や周囲に喫煙者がいる場合には、十分に注意してもらう必要があります。

アルコールが赤ちゃんの知能障害、顔面異常の障害のきっかけに

アルコールもまた、妊婦さんは控えるべきとされています。妊婦さんが飲んだアルコールは全て胎児へと送られてしまいます。

胎児の肝臓は未発達なので、アルコールを分解できず、知能障害や顔面異常、発育障害を持って産まれてきてしまうリスクがあります。

体調が安定しているから、我慢していたお酒をちょっと一杯。これが、取り返しのつかないトラブルに繋がってしまう怖さを、今一度認識しておきましょう。

夫婦生活の注意点

安定期に入ると、医師からも夫婦生活の許可が下りることがあります。

夫婦生活の時に大切なことは、避妊具を必ず装着すること。

避妊具を装着しないと、膣内にばい菌が入り込んでしまう危険性が高く、早産に繋がることも。

妊娠中の夫婦生活時には避妊具が必須であることをパートナーにも伝え、体勢などにも配慮し、無理のない優しい夫婦生活を送りましょう。

安定期の行動が後期流産や早産のリスクを生む

安定期に入ると、旅行を計画したり運動をしたりする人も多いでしょう。ただ、無理をし過ぎると胎盤がダメージを受け、後期流産や早産に繋がることもあります。

一日中立ちっぱなし、歩きっぱなし、座りっぱなしは避け、妊娠前に運動習慣がなかった人は、急なジョギングなどはやめた方が良いでしょう。

日本周産期・新生児医学会の発表によると、東京近郊の某巨大テーマパークから近隣の産婦人科に妊婦が救急搬送された例は、2007年〜2009年の間に80件以上もあったとのことです。  

テーマパーク内は広いので、移動にも体力がいります。でも、外出の高揚感から体の疲れに気づかず、知らず知らずに無理をしてしまっているケースがあるのです。

  • 「お腹は張っていないか」
  • 「体は冷えていないか」
  • 「おりものの調子はどうか」
  • 「むくみは出ていないか」

体の調子が良くても、これらには気を配るようにしましょう。

少しでもおかしいな…という点があれば休み休み行動し、症状が治まらない場合は病院に連絡して指示を仰いでください。

安定期だからなにをしてもいい、という油断が一番怖いことを心に留めておきましょう。

健やかなマタニティライフを送るためには必ずリスク回避を!

いくら体調が良くても、妊娠中の体は普段とは違います。特に安定期は体調が良い分、無理が利いてしまいます。

でも、安定期という概念を持つのは日本だけとも言われています。妊娠16週以降に胎盤が完成し、それ以降の流産リスクが減ることによって、安定期と呼ばれるようになりました。

しかし、胎盤が完成したからといって、早産のリスクが全くなくなるわけではありません。妊娠中の安定期と呼ばれる期間は、あくまでリスクが減るだけで、ゼロではないことをきちんと理解しておくことが大切です。

赤ちゃんを守れるのはお母さんしかいません。妊娠初期、中期、後期に関わらず、常に耳をすまして、体の些細な症状に気づけるようにしましょう。

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