なぜ逆子になる?原因を知って自分を責めず対策を立てよう!

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2018/01/12

安産を目指す妊婦さんたちを、出産直前までドキドキさせる問題。それが、逆子です。

出産直前になると子宮の中では頭を下に向けて、頭から外に生まれていこうとする赤ちゃんですが、ときどき出産の直前になっても頭を上にしたままになってしまっているとき(=逆子)があるのです。

いったいどんなときに逆子になりやすいのが、その原因を探ってみましょう。

逆子の原因を、母体と胎児の両面から探る

逆子になる原因については、実は医学的にはまだよくわかっていない部分が多いのだそう。原因が複合的に絡み合っている場合もあります。

なので、「私が小柄なせいで逆子になった」「あの時に重たいものを持ったせいで逆子になった」などと、自分の判断で勝手に原因を断定することは避けるべきです。

とはいえ逆子だと指摘されると、どうしてそうなったのだろうと考えずにはいられませんよね。なにしろ臨月まで胎児が逆子になっていると生まれるときに産道をスムーズに下りてこられないリスクが高いため、帝王切開での出産をすすめられるのが一般的なのです。

そう考えると、逆子になる原因にはどんなものがあるのか知っておくことで対策を立てられたらいいですよね。ここではおなかの中に赤ちゃんが逆子になる原因を大きく分けて、「母体」と「胎児」の両面から分類して、リストアップしてみます。

逆子の原因が「母体側」にあるとき

胎児にとっては生まれるまで、ママのおなかの中だけが世界のすべてです。外に出ても大丈夫な状態になるまで、ママの子宮というおなかの中の自分だけの部屋で大きくなりながら過ごします。

そのママのおなかの中の環境によっては、逆子になりやすい状態を作り出すことがあります。特に、ママの子宮が狭いと、胎児が動きにくくて逆子になりやすいと考えられています。

では、母体の子宮を狭くする原因には、どのようなものがあるのでしょうか。

子宮や卵巣に筋腫がある

子宮の中に筋腫や腫瘍があると、筋腫や腫瘍が場所をとってしまいます。そうすると物理的に子宮内が狭くなります。結果、胎児は動きにくく、逆子のリスクが高まります。

子宮が変型している

子宮奇形のために、子宮内が狭く、逆子になっている可能性もあります。子宮奇形は、女性の4~5%に見られます。

羊水過多もしくは過少

羊水は子宮内を満たし、胎児を守っています。胎児は羊水の中で自由に動き回ることができるのですが、その羊水は多すぎても、少なすぎても、赤ちゃんの動きに影響を与えます。

便秘

腸は子宮に隣接しています。便が溜まっていると、子宮を圧迫して、胎児の動きを邪魔してしまうことがあります。たまった便が、おなか全体を冷やすという悪影響もあります。

骨盤の歪み

妊娠中は骨盤が広がり、大きくなっていく子宮を支えられるように体は変化していきます。ところが骨盤がゆがんでいる人は骨盤がうまく広がらず、子宮が変形しやすく、胎児が窮屈さを感じることがあります。

また、身長が145cm以下の人もリスクが高いそうです。身長が低い人は平均よりも骨盤が小さくて狭く、歪んでいるというわけではないものの、胎児が逆子になりやすい傾向があると指摘する専門家もいます。

冷え

このほか多くの鍼灸師が、ママのストレスや生活習慣で子宮が冷えているときにも赤ちゃんは逆子になりやすいと指摘しています。 赤ちゃんは本来なら頭を子宮口に置くのがいちばん心地よい体勢となるはずですが、ママの下腹部周辺が冷えていると心地よいと感じられなくなってしまうのです。

冷えがすすむと、おなかの張りが強くなります。おなかが張りすぎるときも、赤ちゃんは自由に動けず、逆子になりやすくなるといわれています。

逆子の原因が「胎児側」にあるとき

ママの子宮の環境というよりも、胎児側の事情で逆子になっている場合もあります。例えば以下のような原因です。

多胎妊娠

おなかの中の胎児が双子だと赤ちゃんが動くスペースは狭く、逆子になりやすくなってきます。三つ子ちゃん以上になってくると、さらに子宮内は混み合って動きにくそうですね。逆子以前に、自然分娩自体が厳しくなってきます。

巨大児

多胎妊娠ではなくても、赤ちゃんの発育がよすぎて体が大きいために、赤ちゃんが子宮の中で動きにくくなっていて、逆子のまま戻れなくなっているときもあります。

胎児の病気や発育に遅れがあるとき

水頭症などの胎児奇形で逆子になっているケースもあります。水頭症だと頭蓋骨内に水が溜まって、胎児の頭が大きくなります。そのためいったん逆子になると、動きにくいのです。そのほかの病気だと、子宮内胎児発育遅延などで逆子になっているときもあります。

過短さい帯

ヘソの緒が短い場合(25cm以下:過短さい帯)も、胎児は動きにくく、逆子になりやすい状態です。さい帯の長さの平均は50cmくらいあるのですが、赤ちゃんの動きがにぶいと伸びず、短くなる傾向にあります。

前置胎盤のとき

受精卵が着床した場所が子宮内でも下の方で前置胎盤気味だと、胎児がおなかの中で動きにくく逆子になりやすいというケースもあります。

妊娠初期~中期なら、治りやすい

逆子になっているときには、上記のようなさまざまな原因が考えられます。先天的な原因のときは受け止めるしかありませんが、原因がママの便秘や冷えなどの後天的なもので、妊娠初期~中期のときなら、以下の対策をとることで治りやすくなります。

下腹部を冷やさないようにする

妊娠初期~中期なら、赤ちゃんはまだ小さいので、おなかの中を動きまわっています。この期間に、下腹部を冷やさないように、腹巻を巻くなどしてしっかり温めることが、いちばん簡単にできる対策です。

ストレスをためずにリラックス

ママのストレス状態が続くと、子宮だって緊張して固くなります。赤ちゃんが動きやすいのは、柔らかい子宮。子宮の柔らかさをキープするには、心だって柔らかく、リラックスが大切です。

お通じ対策をとる

逆子が心配なら、便秘対策にも力を入れましょう。妊婦は腸が圧迫されるため便秘になりやすいので、便をスルリと動かす食物繊維が豊富な食材を積極的に摂るようにしたいですね。

必要以上に原因を考えすぎないで

妊娠初期は、おなかの中で赤ちゃんはくるくると動き回っているものです。逆子の状態でも必要以上に不安になることはありません。

実際に、妊娠中期までは半数の胎児が逆子になっているともいわれていて、逆子でも医師からのチェックは入りません。妊娠28週目以降になるとだんだんと胎児が大きくなってくるためお腹の中で動きにくくなってきます。

医師から逆子(医学用語では骨盤位)を指摘されるのは、妊娠30週前後が一般的です。そして最終的に逆子のまま出産を迎えるのは約3~5%ほどだといわれています。

逆子については医学的にはまだ解明されてない部分も多いのです。もしも逆子のまま出産を迎えても、逆子の原因を考えすぎて決して自分を責めることはやめましょうね。

赤ちゃんにとってもママにとっても、それがいちばん自然な選択だった。そう受け止めていくようにできればいいですね。

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