初心者におすすめの家庭菜園!子供と一緒でも育てやすい野菜や育て方
忙しいママや庭がないからできない!という方には、ベランダ菜園がおすすめですよ!プランターで手軽に始められます。
必要な道具や土づくり、おすすめの育てやすい野菜、農薬を使わない病害虫対策についてもまとめました。
家庭菜園は食べる楽しみはもちろん、家計の節約や子供の食育にも繋がるなどメリットもたくさんあるのです。この機会にぜひ挑戦してみてください。
この記事の目次
メリットたくさん!食育や心の成長など家庭菜園をおすすめする理由
野菜を育てて収穫して食べるという体験は子供にとって最高の体験学習です。実は子供にとってもママにとっても、たくさんのメリットがあるのです。
育てやすい野菜からぜひ始めてみてください!
苦手な野菜の克服
子供は自分で育てた野菜には愛着や思い入れがあるので食卓に上ると嬉しくなり、嫌いな野菜も食べる気になることが多いようです。家庭菜園は好き嫌い克服のためにとても有効な手段です。
野菜を育てる喜びを感じられる
野菜がどんどん育っていく姿は、子供に驚きと感動を与えてくれます。親子で一緒に育てる喜びを共有することで会話も増え、親子の絆が深まります。観察記録をつけると立派な自由研究の材料にもなります。
命の大切さを学び、責任感を育む
野菜は水をやらないと枯れてしまいます。子供に毎日の水やりを担当してもらい、水やりをサボると枯れるということから野菜も生きているということを学び、責任感が生まれます。
達成感を味わい、自信が持てる
種まきから一通り全部自分の手で行うことにより、収穫できたときに達成感を味わうことができます。育てた野菜を美味しいと言ってもらえると、自信や自己肯定感に繋がります。
家庭菜園に必要な道具と場所
道具は全て100円ショップなどで手に入るので、手軽に始められます。
- 軍手
- スコップ
- じょうろ
- 園芸用ばさみ
- プランター
- 鉢底石
プランターの種類は大きく分けて3種類
それぞれ長所と短所があるので、子供と一緒にお気に入りのものを選んでください。
- プラスチック製
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軽くて壊れにくく、大きさや形、種類が豊富です。通気性がよくないので、底の形状を見て排水性がよいものを選びましょう。
- 木製
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おしゃれなものが多く、通気性に優れていますが、耐久性に劣ります。
- 素焼き
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通気性、排水性に優れていますが、重いので移動がしづらいです。
大きめのプランターや植木鉢の場合は、水はけをよくするための鉢底石を2㎝ほどの厚さに入れてから、土を入れます。浅いプランターや小さい植木鉢、すのこ付きの場合は鉢底石は不要です。
場所選びも重要! ポイントは日当たりの確保
場所を選ぶ際、最も大切なのは日当たりの良いところに置くことです。日光は野菜の成長に欠かせないもので、日照不足だと育ちません。日の当たるスペースは季節によって変化します。
春と秋は日の当たる時間が長いので菜園に利用できるスペースも増え、家庭菜園をスタートするのに適した時期です。
屋上などコンクリートの照り返しが強い場所は、土の中の温度が上がりやすいので、プランターの下にレンガを置いたり、床面にすのこを敷いたり工夫する必要があります。
また、水やりは土の表面が少し乾いたら、優しくたっぷりが基本です。やりすぎは禁物です。
土が良いと野菜は育つ!家庭菜園におすすめの基本の土づくり
ホームセンターには様々な種類の土が売られており、どの土を買ったらよいか迷ってしまいます。
初心者におすすめなのは『培養土』です。培養土とはあらかじめブレンドされた土のことで、何かを加えたり混ぜたりする必要はないのでそのまますぐに使える土のことです。
培養土にも種類がありますが、野菜用や家庭菜園用と書かれている元肥入りのものが便利で確実です。〇〇用と表示された専用の培養土もあるので、野菜の種類に応じた培養土を選ぶようにしましょう。
- 元肥とは
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植え付けと同時期に土に入れる肥料のことを『元肥』といいます。
元肥入りの培養土を使っていてもプランター栽培では水やりをすると肥料が少しずつ流れていってしまいます。
- 追肥とは
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元肥に加えて後から肥料を足すこと。種まきや植え付けから3週間後~が基本です。
肥料には固形や液体など色々な種類がありますが、使いやすいのは「液肥」です。水やりと同じくやりすぎは禁物!
土を買ったら次は種まき!
種まきは主に3種類の方法があり、種の大きさなどによってまき方が変わってきます。
- すじまき:一列に溝を作り、重ならないように注意しながら溝に種をまく
- 点まき:あらかじめ必要な株間をあけて1か所に3~4個ずつまく
- ばらまき:土の表面を平らにならし、重ならないように注意しながら一面にばらまく
間引きと土寄せについて
種をまいたらそのまま放っておいてOKという訳ではありません。間引きや土寄せといったひと手間を加えてあげてくださいね。
- 間引きについて
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たくさん生えた芽の中から丈夫そうな芽や株を残し、それ以外を引き抜く作業。全てを育て続けていると、次第に葉が混み合って風通しが悪くなり生長を妨げてしまうからです。
間引きをする際、小さいうちは抜くと他の根を傷つけるので、ピンセットで抜いたり、根本付近をはさみでカットするようにしましょう。
- ひょろひょろしていたり生長が遅れているもの
- 葉の色が薄かったり葉の形が悪いもの
こういったものからを抜いていくようにしましょう。
- 土寄せとは
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株元に土を足してやること。株元が土の上に出てくるとふらついて風で倒れたり不安定になるので、土寄せは根菜類には欠かせない大切な作業です。
ほぼ失敗なし!初心者向けの育てやすい野菜
初めて育てる野菜は、子供のためにも失敗は避けたいものです。種から簡単に育てられる初心者向けの育てやすい野菜を栽培方法とともに紹介します。
短期間で収穫できる野菜は大きくなっていくのを子供と一緒に目で見て楽しめるのでおすすめです!
プランター家庭菜園向けの野菜
プランターで栽培できる野菜は意外と多くあります。
- 『ミニ野菜』
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大きくならない品種なので、プランター栽培に特におすすめです。ミニトマトやミニ大根の仲間ラディッシュをはじめ、ミニニンジン、ミニキャベツなどがあります。
- 『ベビー野菜』
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野菜を赤ちゃんのうちに収穫することができるもの。ベビー野菜を食べたあとに株を大きくして本来の野菜も味わえるのでお得感があります。
短期間で収穫できる野菜
子供は、種をまいたとたんに「まだ芽出ないのー?」とせっかち。短期間で収穫できる野菜は子供と一緒に育てるにはもってこいです。
おすすめの野菜を3つ挙げます。(ベビーリーフ・ラディッシュ・ほうれんそう)
- ベビーリーフ
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葉物野菜やハーブの若葉を摘み取ったもので、いわゆる間引き菜です。最も栽培が簡単なベビー野菜です。
20日~1か月ほどで収穫できるので、子どもと一緒に種をまいて大きくなるのを楽しみにしながら育てられます。
- 種:ばらまき
- やや密集ぎみに育てた方が良い野菜なので、小さな植木鉢でも大丈夫
- 日当たりがよい場所
- 水を切らさずに!
誰でも簡単に育てられます。
数種類をブレンドした種が販売されているのでおすすめです。彩りが綺麗で姿形も豊かで、1度に色々な味が楽しめるのでサラダに最適です。
- ラディッシュ
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ハツカダイコンとも呼ばれます。ベビーリーフと同じく20日~1か月ほどで収穫できます。
根や実を食べる野菜は収穫まで時間のかかるものが多いですが、ラディッシュはとにかく成長が早いです!
- 種:すじまき
- 真冬と真夏以外なら、いつでも育てることができる
- 種まきから2週間後に間引きして、株間を5㎝にする
- 株元が見えたら土寄せをして安定させる
間引いた芽は食べられるので、サラダやスープなどの料理に使うと美味しいです。
- ほうれんそう
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寒さに強く‐10℃まで耐えられるので、冬のベランダで育てたい野菜の1つです。栄養価も高く、冬のほうれんそうは甘味が凝縮され、子供も食べやすくなります。
- 種:一晩水につけてからすじまき
- 種まきから20~40日で収穫
- 高さ5㎝になったら1回目の間引きと追肥
- 高さ10~15㎝になったら2回目の間引きと追肥を
間引き菜も食べられるので何度も収穫を楽しめます。
放っておいても育つ野菜
短期間も魅力的ですが、『手をできるだけ加えず育ってくれる』というのも、忙しい育児中にはおすすめです!
3つの野菜を紹介しますね。(モロヘイヤ・チンゲンサイ・ニラ)
- モロヘイヤ
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種をまくだけで勝手に育ちます。放っておいても虫が付きにくく長期間大量に収穫できる非常に育てやすい野菜です。
- 種:点まき
- 6月に種まき、8月に収穫
- 注意:発芽温度が高いので十分暖かくなってから種をまくこと!
- 大きめのプランターで育て、葉が混み合ってきたら間引き
順次伸びてくる柔らかい葉を収穫しましょう。
- チンゲンサイ
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暑さにも寒さにも強いので、プランターで周年栽培が可能ですが、本来は冷涼な気候を好む野菜のため、秋に栽培すると失敗がないです!
- 種:すじまき
- 1回間引き、1回追肥するだけであとは放っておく
- 涼しい時期の方が害虫も少ないので安心
ミニサイズのミニチンゲンサイは切らずに調理でき、家庭菜園にぴったりです。種まきから約40日で収穫できるのも魅力です。
- ニラ
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種まきは春から秋にかけていつでもできますが、春まきが育てやすくおすすめ。虫を寄せ付けない効果があり、害虫被害が少ないです。
収穫して切った株から何度も再生を繰り返すので、5年くらい植えっぱなしでOKです。
暑さ寒さに強いので、ベランダの日当たりが悪いスペースに置いても育てられます。
- 種:すじまき
- 生育期間が長いので肥料をしっかり入れること
- 種まきから1ヶ月後と2ヶ月後に追肥と土寄せを行う
- 発芽まで2週間弱かかる
早く育てたい場合は、苗からの栽培でもいいですね。
子供のお弁当に使える野菜
子供がよく口にする野菜を栽培して、新鮮なうちに料理に使えたら便利ですよね。カラフルな野菜はお弁当の彩りやあと1品欲しいときに大活躍してくれます。
支柱を立てたり追肥をしたり、手間のかかる野菜もありますが、たくさん収穫できて育てる価値ありの野菜を集めました。
おすすめの4つの野菜をご紹介します。(ミニトマト、ピーマン、枝豆、ブロッコリー)
- ミニトマト
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大玉トマトより育てやすく、そのまま食べられるので子供たちにも大人気!味や色も様々で、変わった形のものもあり、その種類はなんと数百種類に及びます。
ミニトマトは種から育てると植え付けられる状態になるまで2~3か月かかって管理が大変なので、色々な苗を何種類か購入して苗から育てるのが簡単です!
- 苗:5月上旬に植え付け
- 株元から3㎝ほど離して150㎝の支柱を1本立て、ひもで結びつける
- 成長とともに枝の間から脇芽が出てくるので、その都度手で摘み取る
- 実がなり始めたら、3週間おきに追肥
赤く熟した実から順次収穫できます。収穫が終わって黄色くなった下の方の葉は取り除いて、風遠しをよくしてあげましょう。
- ピーマン
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嫌いな子供たちも多いですが、品種改良され苦味の少ないピーマンが登場しています。定番の緑のピーマンは、ミニトマトと同じく苗から育てると簡単です!
- 苗:5月上旬に植え付け
- 株元から3㎝ほど離して100㎝の支柱を1本立て、ひもで結びつける
- 主枝に最初の花がついたら、その下の脇芽は全て手で摘み取る
- 大きく成長してきたら、150㎝の支柱を2本両脇に立てる
- 最初の実がついたら、早めに収穫して追肥し、その後2週間おきに追肥
実が大きくならないうちに収穫していくことで、株の負担を減らし長期間収穫することができます。5~6㎝になったらどんどん収穫していき、内側に伸びている葉は切って風通しをよくしてあげましょう。
- 枝豆
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短期間で収穫できる早生種は初心者向けで育てやすく、「収穫量が多い」「さやのつきがよい」などと表記があるものはよく実るのでおすすめです。
- 種:点まき
- 本葉2~3枚になったら1か所あたり2本に間引く
- 最初の花が咲いたら、追肥を。追肥はこの時の1回のみ
さやを押してみて、かたくなっていれば収穫時です。株ごと引き抜くか株元から切り取ります。枝豆は鮮度が命なので、種を複数回にずらしてまけば、採れたてを何度も楽しむことができます。
- ブロッコリー
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寒さに強く、半日陰のところでも十分育ちます。
- 苗:9月上旬に植え付け
- 根が大きく張るので、プランターは深さ30㎝以上の土がたくさん入るタイプのものを選ぶ
- 本葉が7枚ほどになったら追肥と土寄せ
- 頂花蕾というブロッコリーになる部分が出てきたら2週間に1度追肥と土寄せ
頂花蕾が十分に育ったら、ナイフなどで切り取って収穫します。寒さで花蕾が紫色になることがありますが、ゆでると緑色になるので問題なく食べられます。
これなら安心!家庭菜園で農薬を使わない病害虫対策
虫がつく野菜は安全という見方もありますが、できるだけ虫はついてほしくないですよね。
たいていの野菜には必ずといえるほど害虫が発生し、病気にもなります。
虫がついたら農薬と思いがちですが化学薬品に頼らず、自然素材で病害虫を予防したり駆除する方法があるのです。
病気や害虫は見つけたらすぐ対策で悪化を防ごう!
最も大事なのは、病気になったり虫がついていることに気づいたら、一刻も早く対策することです。後回しにしていると悪化する一方です。
家庭にある材料で簡単に作れて効果的なのは酢
酢には抗菌作用があり、防虫対策にもなりますし、うどん粉病など病原菌対策にも効果を発揮してくれます。
米酢を50~100倍にいう薄めて霧吹きでスプレーするだけです。
アブラムシ、ハダニなどは水に弱いので、霧吹きで水を勢いよくスプレーして退治しましょう。ガムテープで引っ付けて捕殺する方法もあります。
最近では食品成分由来の安全性の高い農薬があり、収穫の前日まで使用可能です。被害が広がってしまった場合は使うと効果的です。
害虫に狙われにくい環境づくり
害虫狙われにくくするには、健全で丈夫な株に育てることです。株が弱っていると害虫の被害が多くなります。
絶対に気をつけたいのは以下の3つです。
- 土は新しく清潔なものを使う
- 種は適期に適度な間隔を保ってまき、成長に合わせて間引きする
- 水や肥料を与えすぎず、日当たりと風通しをよくする
- 好むのは湿度が高い状態:水のやりすぎには注意し、風通しの良い場所で育てるように!
- 光の反射が嫌い:アルミホイルなどキラキラ光るものを株元に置くだけで忌避効果が!
防虫ネットは防虫効果だけでなく、虫が卵を産み付けるのも予防できるので網目の細かいものを選んで使ってみてください。
色々な野菜を育ててみよう!本格的な家庭菜園に挑戦
家庭菜園で育てられる野菜はまだまだたくさんあります。
野菜づくりに慣れてきたら、ぜひ新しい作物に挑戦してみてください。