立ち会い出産した旦那の本音から、メリット・デメリットを知ろう!

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2018/08/06

立ち会い出産を希望する夫婦や立ち会いを許可する産院が増え、立ち会い出産はひと昔前よりずいぶんと身近なものになりました。出産を控えたほとんどの夫婦が、立ち会い出産するかしないかを一度は話し合うことと思います。

そんな時、妊娠を経てある程度出産への決意を固めた奥さんに比べ、旦那さんはなんとなくのイメージしか湧かないかもしれませんね。

旦那さん目線で見て、立ち会い出産ってどんなものなの?それを知れば、立ち会い出産のメリット・デメリットが見えてくるかも!

立ち会い出産を実際に経験した旦那さんの声を集めました。

立ち会い出産「して良かった」の本音

実際に立ち会い出産を経験した旦那さんの感想から、「して良かった」というものを集めました。

▼立ち会い出産をやって良かった理由についてはコチラも参考にしてみて!

とにかく感動した

  • 赤ちゃんが産まれてきた瞬間涙が止まらなかった
  • 命の誕生の奇跡に触れて胸がいっぱいになった
  • 妻が命を賭けて頑張る姿に心を打たれた
  • 頑張って産まれてきてくれた赤ちゃんが可愛くてしかたなかった

一番多かったのが「感動した」という意見です。緊迫した分娩室に産声が響いて空気が一気に変わるあの瞬間の感動は言葉にできません。ぜひ体験してほしいと筆者も思います。

妻のサポートができて良かった

  • 手を握る・声をかけるなどして、妻の精神的な支えになれた
  • 背中や腰をさするなどして、痛みを和らげてあげられた
  • お茶を飲ませてあげたり団扇で仰いであげるなどの介助ができた

陣痛中は助産師さんも他の産婦さんの対応などがあり、常に一緒にいてくれるわけではありません。「こんなに辛そうなのに、もし自分がいなかったら妻は一人でこの苦しみに耐えていたのかと思うと、立ち会って良かったと思った」という意見もありました。

旦那さんからのこういったサポートは、産婦さんからも非常に感謝されています。「旦那がいない出産なんて心細すぎて考えられない!」という女性もたくさんいるようです。

立ち会いでしか分からない、できないことがある

  • 人が産まれることの大変さや神聖さ、そこで自分がどんな感情を抱くのか、など立ち会わないと分からないことがたくさんあった
  • へその緒カットをさせてくれる産院だったので、貴重な体験ができた

出産は一生のうちにそう何度と経験できることではありません。またとないこの体験が、自分の人生のプラスになったとなったと感じるパパは多いようです。

父親としての自覚が強まった

  • 妊娠中は実感がなかったが、産まれてくる姿を目の当たりにして初めて、自分はこの子の父親なのだと感じた
  • 大変な思いをして出産を乗り越えた妻と子どもを見て「自分が守らなければ」と強く思った
  • 陣痛や分娩の時に「自分には何ができるだろう」と考えた。産まれた後も父親としての役割を探し、果たそうとする姿勢に繋がった

立ち会い出産をしなかったパパに父親の自覚がないわけではもちろんありません。ですが、立ち会い出産をした旦那さんには、立ち会い出産ならではの自覚の芽生えがあったとのことです。

そしてその自覚のおかげで家事育児に協力的になった、という意見も多く見受けられました。

家族の絆が深まった

  • 妻への感謝の気持ちが産まれた
  • 「男性には絶対無理だ」と、妻への尊敬の念が湧いた
  • 子どもにも「産まれて来てくれてありがとう」と思うようになった
  • 将来、産まれてきた時の話を両親二人で子どもにすることができる

妻や子供を大切にしようという気持ちが強くなったという意見です。また辛かった出産も、家族みんなの思い出として振り返れば、感動話・笑い話にできそうですね。

立ち会い出産は、出産のその場だけでなくその後の家族の絆も深めてくれるものなのです。

立ち会い出産「しなきゃ良かった」の本音

立ち会い出産を経験した旦那さんの感想から、立ち会い出産したことを後悔しているものを集めました。

グロテスクなシーンを見て後悔

  • 出血を見たり血の匂いを嗅いだりして気分が悪くなった
  • 胎盤がレバーみたいで気持ち悪かった
  • 産まれたばかりの赤ちゃんは天使のような姿ではなく血まみれだった
  • 難産のため先生が妻のお腹に体重をかけて赤ちゃんを押し出していたのがショッキングだった

感動的で神聖なイメージのある出産ですが、現実は綺麗なことばかりではありません。 特に血を見るのが苦手な旦那さんにとっては辛いと感じるシーンもたくさんあるでしょう。

産婦さんの頭側から見れば痛そうに感じるシーンはあまり目にしなくて済むのですが、産院によっては足側で立ち会うよう指示され、全てを直視してしまうことも。

想像していなかったグロテスクな光景にショックを受け、トラウマになったり、卒倒してしまう旦那さんも少なくないそうです。

取り乱す妻の姿を見て後悔

  • 痛みが来る度に大声で叫ぶ妻に驚いた
  • 妻が暴言を吐いた、暴力を振るった

いつもは絶対にこんなことしない妻が痛みのあまり暴れる姿は、旦那さんとしても相当ショックでしょう。妻の本性を見たかのような気持ちになってしまうかもしれません。

でも、決して奥さんの人間性の問題ではありません。出産の時の自分が自分でなくなる感覚は、理性ではどうしようもないものなのです。

妻の生理現象を見て後悔

  • 妻がいきむ時に排便してしまった
  • 妻が陣痛で嘔吐してしまった

陣痛中は思わぬところに力が入り、産婦さんの出すつもりがないものまで出てしまうことも…。珍しくはないケースなのですが意外と知られていないので、旦那さんもびっくりしてしまうようです。

妻を女性として見られなくなって後悔

  • 上記グロテスク、暴言暴力、生理現象などが理由で愛情が薄れた
  • 妻のことは愛しているが、女性ではなく母親としか思えなくなった

立ち会い出産の苦い思い出から奥さんへの愛が薄れるパターンと、「自分の子どもの母」を異性として見られない、というパターンがあるようです。

中には、こういったことが原因で産後セックスレスや離婚の危機に陥った夫婦もいるんだとか。

▼立ち会い出産で後悔した理由についてはコチラも参考にしてみて!

「して良かった」けど「ここは後悔!」の本音

立ち会い自体は後悔していないけど、「もっとここをこうしていれば…」という心残りがあるパパも。

長丁場を想定せずに立ち会い

  • こんなに長引くとは思わず、食事をとり損ねた
  • 妻は陣痛と闘っていたが自分は眠気と闘っていた
  • トイレに行くタイミングを失った

出産にかかる時間は初産婦で平均11~15時間、経産婦で6~8時間ほどと言われています。しかしこれには個人差があり、特に初産の場合20時間を超えることも珍しくはありません。長丁場を想定した準備や事前の話し合いをしておきましょう。

▼立ち会い出産のための夫の事前準備についてはコチラも参考にしてみて!

予習しておけば良かった

  • 何をしていいのか分からずオロオロするばかりだった
  • 事前の知識が足りなかったので驚くことがたくさんあった
  • 撮影をお願いされていたがどのタイミングで撮ればいいのか分からなかった

苦しむ妻やテキパキと動く産院スタッフを前に呆然としてしまったり、想像もしていなかったショッキングなシーンに驚愕したり。出産の流れや、旦那さんができるサポートについて事前に調べておくと良いですね。

▼立ち会い出産時の夫のサポートの仕方についてはコチラも参考にしてみて!

実際の声だけでなく、統計から見える立ち会い出産の実態

旦那さんの本音が分かったところで、統計上の立ち会い出産の実態を見てみましょう。

2013年、厚生労働省の支援を受けた研究機関により「母親が望む安全で満足な妊娠出産に関する全国調査」が発表されました。その中には、立ち会い出産に関する調査も含まれています。

まず、「分娩室で立ち会った人」についてのデータが以下です。

立ち会い出産した人
(複数回答あり)
割合
(全体)
割合
(経腟分娩)
53% 59%
12% 12%
その他 5% 5%
誰もいない 41% 39%

立ち会った人について53%の産婦さんが「夫」と回答しており、全体の半数を超える夫婦が立ち会い出産を経験していることになります。経腟分娩に限定すると、夫の立ち会いは59%となり、これは2006年に行った同様の調査と比べて20%もアップしています。

そして41%の産婦さんが、旦那さんや他の家族の立ち会い無く出産を終えています。経腟分娩だと36%で、こちらも2006年の調査と比べて20%のダウン。立ち会い出産をする人が大幅に増えていることが分かります。

では「経腟分娩で立ち会わなかった」36%の人について、その理由を聞いたデータが以下です。

立ち会いをしなかった理由
(経腟分娩)
割合
産婦が希望せず 50%
その人が多忙 14%
その人が希望せず 11%
医療側の理由 10%
その他 15%

こうして見ると、立ち会いをしなかったご夫婦の半数が、産婦さん側の意向でしていないようですね。旦那さんが消極的というわけではないようです。

この調査では、立ち会い出産が母子の安全に直接良い効果を与えるとは言い切れないものの、立ち会いによって産婦の精神的な安定が得られ、正常分娩に繋がる可能性が示唆されています。

出産を控えた夫婦の間で、立ち会いをするかしないかで意見が分かれてしまうこともありますよね。経験者の旦那さんの本音に加えて、こういったデータもぜひ検討材料にしてみてください。

事前イメージと現実とのギャップが後悔を生んでしまった可能性も…

立ち会い出産を行わなかった理由で、夫を始めとする「立ち会う人」が希望しなかった割合は11%というデータがありました。残りの89%全員とは言い切れませんが、多くの旦那さんが立ち会い出産を希望しているんだなと筆者は意外でした。

であるのに立ち会い出産に後悔する夫の声が出ているということは、事前のイメージと実際の出産にギャップがあったのではないかという推測もできます。

事前に「出産とは想像をはるかに超える壮絶なもの」「こういうシーンを見る可能性があるよ」ということが上手く伝わっていないと、せっかくの立ち会い出産が嫌な思い出になってしまうかもしれません。

立ち会い出産、するにもしないにも事前の話し合いが重要!

どんな出産になるかは十人十色。そこに個人の性格も絡んでくるため、立ち会い出産を経験した旦那さんの感じ方にも色々なものがあります。

立ち会い出産を宝物のような思い出だと考える旦那さんがいる一方で、後悔する旦那さんが少なからずいることも事実。

痛みや不安で産婦さんがパニックになる姿や、嘔吐や排便などのトラブルの可能性を事前に旦那さんに説明しておきましょう。

また、足側からではなく頭側から見せてもらえるかと産院に確認をしたり、胎盤を見たくない場合「赤ちゃんが産まれた後は母体の方は見ないで」と旦那さんにお願いしておいたり…できる相談や確認は全てしておきましょう。

もし奥さんと旦那さんで立ち会いするかしないか意見が割れている場合、上記のような話し合いを十分にした上で、双方が納得いく答えを出すのが良いと思います。

もちろん、二人とも立ち会いを希望している場合でも、予想外の事態に後悔してしまわないように、事前の話し合いはとっても大事です。ぜひ経験者の本音を話し合いに役立ててくださいね!

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