辛いつわり対策に点滴はどうなの？効果は？楽になれる可能性も！

妊娠が判明してすぐ、もしくはしばらくしてつわりが出てくるというのが一般的です。しかもつわりの種類や度合いは妊娠してみないとわからないという、難しい問題でもあります。

世の中には辛いつわりに対して先輩ママや産婦人科医師、助産師さんから様々なアドバイスが聞かれると思います。それも人によって有効だったり、そうではなかったりする場合もあります。

どうやっても良くならない、と同時に体重も落ちて脱水症状にもなりかねない場合に勧められるものに”点滴”があります。これは、どのくらい期待できるのでしょうか。

つわりのメカニズムを知ると多少は楽になれます!

妊娠した方のほとんどが体験すると言われるつわりですが、いつから始まるのでしょうか。妊娠が判明した方は、特にいつから始まるかを知ることによって心してつわり対策ができると思います。

私の場合、妊娠に気がつく前に渋谷へ出かけたことがあるのですが、そのときにとても渋谷の繁華街の臭いが気になりましたらその数日後に妊娠が発覚したことがあります。

嗅覚が敏感になっていたのもつわりの一種だと思うと、実は自分が気づく前に身体が変化している可能性は高そうです。

つわりと言えば「吐き気」「嘔吐」「気分がすぐれない」「熱っぽい」「身体がなぜかだるい」というケースが多いのですが、実際は他にも何か症状が出ているかもしれませんね。

つわりのメカニズムを知ると、つわりが多少楽になると思います。それはなぜか、と言われればつわりの種類にもよりますが、つわりのピークの時期はいつなのかや、あとどのくらいで落ち着いてくるのか、その時々のつわりに対して有効な対策を知ることが可能になるのです。

何も知らないで放置するのはやはり賢いとは言えませんし、本人にとっても辛いもの。つわりを完璧に消すことは難しいですが、改善することはできます。

つわりのピークは大体8.9週目、原因はhcgホルモンが大量に出るから

つわりが一番辛くなると言われているのが妊娠8、9週目です。妊娠しますと女性ホルモンが急激に変化します。と同時に、いつもならば低温期になる体温がずっと高温期として続くため身体が熱っぽく感じられます。

中にはつわりが軽い方もいますが、寝込んでしまう重症な方もいるので、あまり楽観視しすぎるのもよくありません。

妊娠の初めに「風邪かも」と思ってしまいがちなのはそのためです。

このような、最初は微熱のような状態から始まる場合が見られるつわりを知ることで、つわりを乗り切れるようになるのです。ピークがわかる、いつまで続くのかがわかると「もう少しだから頑張ろう」と気持ちが前向きになります。

私自身も三度のつわりで、ピーク時期を「あと○週間で終わるはず」と信じ、なんとか頑張れました。ゴールが見えるつわりであることをぜひ意識して欲しいと思います。

我慢しすぎないで、時には受診という選択肢も視野に入れる

トイレへ行く回数が減った。飲み物すら飲めない。ふらふらして起きあがれない。このような状態になったら早急に受診をしましょう。「つわりだからどうせ診察しても無駄」などと思わないでください。

中には重度の脱水になっている場合もありますし、自分が思いよりも重症になっている可能性があるからです。つわりのある時の病院は待つ時間も長いと辛いと思いますが、ご自分がしんどいと感じたら受診をする事をお勧めします。

受診ですすめられる「点滴」栄養、脱水防止、吐き気止め等が含まれる

食べてしまうと全部吐く、もっと悪化して水分すら飲み込めない状態ですとか、軽く吐血してしまったなど、明らかに重症とみられるつわりの場合に産婦人科を受診して言われる一言に「点滴をしましょう」があります。

私自身、つわりで点滴を受けたことはありませんが妊娠初期に腹痛でお腹を下し、そのときに点滴を受けた経験はあります。点滴は薬と違って身体に直接栄養が行き届き、楽になります。

点滴1本受けるにも時間がかかるのが難点ですが、ただ横になっていればいいのと万が一体調が悪くなっても病院で受けるのですぐに対応してもらえるというメリットがあります。

中にはあまりに吐き気が強くて寝たきりになってどうにもならない、という場合には点滴の中に吐き気止めを入れることがあります。

「すっきり」するわけではない…点滴はつわり対策ではなく、脱水防止

点滴は比較的早く身体の中に入っていくので、効果が期待できると思っているかもしれません。吐き気止めを入れてもらったとしても、つわりが全てなくなって「すっきり」となるのはまずないと考えておきましょう。

あくまでつわり対策というより、脱水を防ぐための点滴という意味になります。とはいえ脱水に近い状態の身体は枯れ木のように活力がありません。そこに水分が加われば木々が生き生きしていきますが、人間も同じです。

水分を飲んでもすぐに戻してしまう方は、点滴をすることで少なくても口から水が入らない分吐くことがないか減るのは確かでしょう。吐くというのは体力を相当消費します。その吐くことが減る、なくなるだけで母体の体力の消耗が減るので楽になると思います。

つわりがひどくて「点滴」を受けている人は結構いる!

特に重症になったら外来での対応ではなく、入院して点滴となります。「そんな人は少ないでしょう」と思われるかもしれませんが、私が切迫流産で入院中に知り合った方はつわりで入院していました。それくらいつわりで入院する方はレアではありません。

外来中に点滴を受けている人もよく見ましたから、意外と思っているより多いのかもしれないでしょう。でも日本はなぜか痛みや苦しみを我慢することを美徳としているので、本当は辛いのに我慢している方はもっといると思います。

一番知りたい!つわりはいつまで続くの?二人目以降もあるの?

つわりは一般的には安定期と言われる頃まで続きます。だいたい16週目がめどと言われていますので、そこをひとつのハードルとし、ぐっと我慢していきましょう。

つわりが初めての方はわかりにくいと思いますが、ある日突然つわりがなくなるという終わり方ではありません。むしろ少しずつ食べられるものが増えたり、気持ち悪さが減ったり、嘔吐の回数が減ったりして体調が安定してくるという感じです。

気になるのは二人目以降のつわりです。つわりが嫌で次の子を妊娠するのを躊躇っている方は「また同じ辛さがある」と思うと二の足を踏むかもしれません。しかし不思議なことに妊娠は二人目や三人目も同じ状況になるとは限りません。

つわりに関しても二人目以降も似ているとは思うのですが、細かい部分では違いがあります。これしか食べられない、という食べ物が二人目のときと違うという話はよく耳にします。

つわりがある可能性が高いと思うのですが、それは実際に妊娠してみないとわからない、というのが真実ではないでしょうか。つわりが辛いのが目に見えているので次の妊娠を迷う…と迷っている方は、次はまた違うかも!という気持ちで臨んでみてはいかがでしょうか。

ギリギリまで我慢せずにつわりの時の点滴も受けてみよう

これまで、妊婦さんに使われる点滴は安心して受けられると説明してきました。基本的に産婦人科では妊婦さんと四六時中接しているので、妊婦さんにとっての扱いは完璧ですし、今までたくさんの妊婦さんをみています。

脱水になっていても我慢してしまい、その結果外来ではすまなく入院治療になってしまったという経験をされた妊婦さんもいらっしゃいます。

「この程度では」と言われるかも…という心配もしなくて大丈夫です。いくら医師でもあなたの本当の辛さはわかりません。少しでも自分が楽になれるかもと期待できる”点滴”を試してみてはいかがでしょうか。

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