子供の足が遅いなら親子で楽しく練習!足が速くなる練習法
子供の足が遅いと、運動会の徒競走やマラソン大会、クラス対抗リレー大会などに子供自身の興味がないとか、「参加したくない」という状況に陥りやすくなります。
これは心配や悩みでもあり、逆にさみしくもありますよね。どうしたら少しでも我が子のがやる気を奮い立たせてくれるのでしょうか。
それは親が楽しく走る練習に付き合ってあげることです。楽しく走る練習を続けるポイントを知り、我が子の足が少しでも速くなるように一緒に頑張ってみましょう。
子供の足が遅い理由に、遺伝の影響はあるのか?
子供の足が遅い場合にまず最初に考えるのが、親の遺伝との関係です。足の遅い理由には親の遺伝など、どうしても避けられない原因があるのでしょうか。
自分が幼稚園や小学校へ通う頃にスポーツ嫌いで、かけっこではいつも体育でビリだったとか、学生時代に夫婦で運動嫌いだったという思い出があると遺伝を考えてしまいますよね。
実際はどうなのでしょうか。元々持っているセンスや体力は子供に引き継がれているのか知りたいモノですよね。
順天堂大学柳谷助教授によりますと、筋肉の性質、心肺機能をはじめ、体の大きさなどが足の速さに関係し、これらは遺伝子の影響を受けるようです。
このことから、子供の足の速さはある程度親から遺伝されている可能性があると言えるとのこと。
しかし速さの遺伝子は様々なので、ただひとつの遺伝子では決まらないとも言われています。
ある研究結果からは、遺伝子型と短距離のタイムは全く関係ないもので、練習すれば遺伝子に関係なく足が速くなる事がわかっています。
走りの早さには、カラダの大きさ(身長や体重)、筋肉の性質、心肺機能など、様々な要因が影響します。これらの要因は、遺伝子により影響を受けることが判ってきています。つまり、走りの早さは、ある程度は親から子へと遺伝する可能性があるということです。だだし、走りに影響する遺伝子はたくさん有り、ただひとつの遺伝子だけでは決まるわけでは無いということにはご注意ください。
これがわかれば、親の足が遅くても諦めずに頑張れば、我が子でもリレーの選手を狙える!という期待も出てきますよね。
子供の運動会で上位を目指しているのであれば、運動会の数日前に練習してもあまり勝敗の効果は期待出来ません。
週に2回程度走る時間が取れるのならば、技術が安定するのは1ヶ月程度でもう少し時間をかけられるのならば、2ヶ月くらいあるのが理想です。
また、練習については走る回数だけが大切なのではなく、走る姿勢とフォーム確認をしっかりと行いたいところです。
こちらについては、早く走れるようになる3つのコツの部分でお伝えします。
まずは靴選びから!試し履きをしてフィットするものを選ぼう
短距離も長距離も靴選びが大切です。走らなくても子供にとっての靴は大事なアイテムなので、選び方を間違えてはいけないと思います。
すぐに大きくなるからと足のサイズよりも大き目の靴で走らせてしまったら、当然足にフィットしていないので速くは走れません。
メーカーによってはサイズの数値は同じでも、作り方が違うからか若干大きさが異なります。試し履きしてから靴を購入するようにしましょう。
子供には人気ブランドであるシュンソクは本当に足が速くなるのか?
子供や子供を持つ親にとって大人気と言われるシュンソク。運動嫌いの子供にも「デザインがカッコいい」と思われているからか、特に園児や小学生の男の子にとって人気があります。
シュンソクはメーカーがアピールしているだけに、運動能力自体には変化がないかもしれませんが、より速く走れる様にデザインを施しています。
履くと早く走れるのかを実感できるのかは難しいところですが、なんとなく前より速く走れるようになっている!感じる子供が多いから、絶大な人気があるのかなという感じです。
瞬足の靴だよ!というだけで、速く走れる気がする子供も多いようです。この「思い込み」というのも子供が足が速くなるかどうかにとって大切です。
足が速くなれる靴を履いているんだよ!という暗示にかけて、自信をもたせてあげましょう。
練習は大切!目標は子供自身に選んでもらおう
靴はあくまで補助的な物で、一番のポイントになるのは本人のやる気や能力です。そのためにも大切となるのが練習を続けていく事なのです。
「練習しても運動神経は変化しないんじゃないの?」と思うかもしれません。
でもそんな事はありません。もちろん運動神経が全くない傾向の子は、ある程度のレベルまでしか達成出来ないと思うのですが、何処まで改善されるかは未知の世界です。
しかし練習によっては、可能性が広がります。
だからこそ「練習は辛いだけだから嫌だな」なんて毛嫌いさせずに、一緒にしっかりと行っていきましょう。
目標を身近な友達に設定!そして子ども本人に選んでもらう
効果的なトレーニング法としては、目標を立てる事が考えられます。
誰にするかは親ではなかなか選べませんし、理想が高くて到底追いつかない可能性もありますので、友達の事がよくわかる子供自身に選んでもらうのがベストです。
実際に子供に、自分の周りにいる友達やクラスメイトの中で「あんなふうに走れたらいいな、動けたらいいな」と思う子はいないか聞いて、その子をまずは目標にしよう!と促してみましょう。
目標にした子供のフォームを一緒に見るとか、並んで走らせてもらう事も良い手段でしょう。
実践で試そう!具体的な場面で使えるアドバイス
ここからは実際にどうしたら足が速くなるのか、実践方法として効果が出やすい現状のやり方をご紹介します。
まずは色々と気軽に試して、お子さんにあいそうなタイプを知り継続してみましょう。
自宅でも出来る!スタートダッシュをマスターする練習法
短距離の場合には特にスタートダッシュが要です。誰よりも早くスタートすれば、そのまま逃げ切れる可能性が高くなります。足が遅い子ほど重要な練習です。
まずは最初の姿勢を学びます。膝を曲げて飛び出すような姿勢で待機させます。この姿勢が出来るまで、走らせないようにしましょう。
次に「よーいドン」でいかに速く突き進むか、が大事になります。
右足が前か、左足が前か左右を比べて速く走れるほうをいつも実践するようにします。
周りの誰かが、右足が先か左足が先かどちらが早く走れたかのチェックをしましょう。
そして、スタートダッシュした先にパパやママがが立ち、その人に突進するように走る!ということを子供に伝えましょう。
パパやママも一緒に練習してあげましょう。パパやママの中には何回も一緒に走れないという方がいるかもしれませんが、スタートダッシュならば体力がないご両親でも一緒に練習出来ます。
スタートの練習は狭い場所でも出来るので、手っ取り早く出来る練習方法のひとつです。
走っている最中の声掛けも忘れずに
走る最中に気を付けたい点は、子供の顔の位置や視線の方向です。下を向いてしまうと重心が下に行くためにスピードが失速します。
特に小さい子の場合、走っている最中に気になるものがあればそちらを見てしまうとか、中には立ち止まってしまう子もいます。
いかに子供の視線と頭の位置をキープするかが大切です。
そこでまずは頭を下にやらない事を指導してください。続いて大切になるのは、目線の先の目標物を具体的に教えてあげる事です。
「このゴールにあるテープを目標にして走る」と具体的に教えて練習をすると、視線がキープされるようになります。
漠然とした「下を見ない」という説明では小さい子には難しい指摘なので具体的にどこを見ればいいのかを指摘してあげましょう。
最後に大事になるのは太ももを高くして足を蹴り上げる事です。ただし子供に言葉で教えても難しいので、まずは大股にして歩く事からスタートします。
そして徐々に走るように促すと、体が次第に慣れて太ももが上がるようになってきます。
ゴールで止めずにその先を目標地点にする
ゴールがあるとどうしてもゴールを目標にして、その手前で失速してしまいがちです。これだとゴール前で抜かれてしまうのでもったいありません。
気持ちの中で「ああ、もうゴールだ」となってしまう、という要因もあるからです。
そこで出来る対策として、ゴールの先に目標物を設定し、その目標物まで走らせる事です。ゴールではなくその先にある目標物までダッシュさせましょう。
そうすればゴール地点の前で失速するというケースがなくなります。
また出来る事ならば運動会当日も、ゴールの先に親が待機し、そこから大声で我が子の名前を呼べば、子供もゴールの先のパパとママめがけて全力で走ってきてくれるでしょう。
速く走れるようになる3つのコツ!時間はかかるが効果あり
次に大切となるのは走るフォームです。ポイントとなる個人個人が出来る動きに関する3つのコツをご紹介します。
言葉で書くとシンブルで簡単に思えるかもしれませんが、実践するとなると特に子供の場合には多少時間がかかると思ったほうが良いでしょう。
- 足の裏はつけない
- 腕を大きく振る
- 顎をひく
- 足の裏はつけない
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足の裏全体をつけて走るとその分走るペースが遅くなります。
その理由は足の運ぶ時間が足先だけの子と比べると遅くなる事、テンポが悪くて走る際にドタドタ音がするという事です。
足の速い子というのはドタドタといった音を出さずに走ります。そしてリズム良く足を運びます。足の裏はつけずにつま先しか地面につきません。
「足の裏はつけないで走る」と言われても、子供にはわかりにくいと思うので、足がついたらすぐ次の足を出すように伝えます。
ドタドタ走ると音として耳にも入るので「音をしないように」とも伝えてください。
- 腕を大きく振る
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我が子も足を速くする際に注意した事があるのですが、腕がしっかりと振られていませんとダッシュの力が半減します。
腕を大きく振らないと、足も大幅に出ないのでその分遅くなります。上半身と下半身は比例しているので、まずは上半身を意識していく事がポイントです。
腕を大きく振るのは大きくなってからだと直しにくいですから、未就学のうちに徹底して直す事をお勧めします。
歩くときから「腕はこうやって振るといいね」と意識させると良いと思います。
細かいやり方は子供によってやりやすい、やりにくいがあると思いますから「腕を大きく振ると速くなるんだよ」とだけ伝え、後は自分の好きにやらせましょう。
- 顎を引く
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走っている最中に体が猫背になってしまえば、どうしても視線が下がり気味となります。前を向いて顎を引く姿勢がキープ出来たら、姿勢がしっかりと保たれます。
しかし子供にとって、姿勢を正して走るというのはハードルが高いでしょう。姿勢を正すのはいい事ですが、体重が後ろに傾く子は決して速く走れません。
体重(重心)少し前になるか中心でキープ出来るように子供には指摘してあげてください。やや遠くを見るようにすれば、顎は自然に下がります。そして姿勢も自然に良くなるのです。
最後に、「我が子には練習っぽいやり方が負担になる」という場合にも使える、遊びで鍛えられるやり方をご紹介します。
3つの遊びで取り入れよう!かけっこが速くなる遊び
どんな性格の子にとっても、遊びの中で子供が楽しく速く走れるようになる方法はないのでしょうか。遊びの中にも運動音痴を改善する方法はあります。
例えばジグザグに走るやり方は体の軸を保とうとし、バランス感覚を身につける事が出来ます。急発進はスタートダッシュと同様に瞬発力が磨かれます。
特別な道具も不要な遊びも含め、子供の身体能力をアップさせる遊びをご紹介します。
【縄跳び】ベランダでも出来る!
私がお勧めしたいのは縄跳びです。
縄跳びの良い所は、足の裏を全てつけてジャンプしているとどうしてもリズムが乱れるとか長く続かないという事が実感出来る点です。
テンポよくジャンプする縄跳びは、テンポよく体を使うトレーニングにもなりますし、体力もつくのでおすすめです。
比較的狭いスペースで出来る事、縄だけでやれるのでお金もそうかからない事、長所として親も一緒に鍛えられるという点から見ても効果的です。
縄跳びは、自分一人の力でしか回数を増やせません。「50回飛んでみよう」と具体的な回数を目標にしましょう。リズム感も磨かれます。
縄跳びは持久力を身につけるには抜群の練習法だと思います。少しずつ目標の回数を増やしていくといいですね。
【鬼ごっこ】休日に親子で楽しもう!
鬼ごっこは子供も大人も全力で走る機会を作れます。
どうしても鬼から逃げるために、ダッシュで走らなくてはなりませんし、つかまりたくないという想いから本気になりがちです。
走る練習だと思うとやる気にならなかったりモチベーションが上がらなかったりする「走る」も、鬼ごっこならば楽しく走れるので子供も大喜びです。
気が付けば子供はダッシュ、長距離と両方本気で走っている事になります。このダッシュの仕方はかけっこにも繋がるので、親も頑張って追いかけましょう。
ただし頻繁に行うと疲れきってしまう可能性はあります。
【ドッジボール】全身運動なのでおすすめ!大きい公園で取り組もう
ボールから逃げるために、全身を使って走る、よける、といったバランス感覚を自分たちでボールさばきをしながら身につけられるのが、ドッジボールの醍醐味です。
部屋の中でも使うボールがソフトビニールのものならばドッジボールが出来るかもしれませんが、出来るだけ外で行うほうが良いと思います。
ドッジボールは体格が異なっている子供たちにも大人気の遊びです。ボール運動は「一緒にやろう」と誘われたら断る子のほうが少ないかもしれません。
人数が必要なので気軽に出来ないとなれば、鬼ごっことドッジボールをあわせた遊びが良いでしょう。
まずは鬼を決めて鬼がボールを持つ事からスタートします。ボールをぶつけられた子が鬼になります。
この鬼がボールを持ち、走って追いかけつつ相手に当てるというやり方ならばチームプレーではなく、二人いたら対戦が出来ます。
ボールを持って走るには速く走らないといけません。また、ボールを当てなくてはいけないので、逃げる子よりも集中しなくてはいけないので大変です。
これは反射神経も磨かれますし、技術練習にもなります。特にかけっこを鍛えたい場合には試して欲しいです。
練習すれば、きっと速くなれます!
練習すれば足は絶対に速くなるのか?は疑問ですが、特訓する前よりは確実に速く走れるようになっているはずです。
「足が速くなってきたね」「かっこ良く走れているからきっと大丈夫!」「最後までスピードがあるままでゴールできたね!」など、まずは良かった点を褒めてあげましょう。
この言葉がけは、子供の自信や満足感につながります。ここから本人の「走ること」へのやる気を引き出してあげましょう。
もし練習した結果がビリであったら?納得いかないかもしれないですが結果は二の次でいいのです!
パパやママと一緒に走る練習をしてきたこと、一生懸命頑張ったことは、子供にとって大切な思い出になります。くやしがる子も出てくると思いますが実はそこに伸びるチャンスが隠れているのです。
親子で一緒に走る練習をすると、子供だけで走るよりペースがつかみやすいというメリットもあります。
何か1つのことに対して一生懸命になる子供の姿は本当に可愛く愛おしくたくましいです。
やる気が出てきた子供に、「これからも練習して、いつか絶対1位を取ろうね!」などと約束しましょう。
独りでさせるのではなく、パパやママも引き続き一緒に楽しんでかけっこの練習をやってみてください。
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ぼうずんさん
足の裏をつけずにどうやって走るのですか?足が早い人は確かに音はしませんが、必ずかかとから入ります。つま先だけで走るのは、漫画の中の忍者だけですよ。
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ねーしょんさん
太ももを上げる走り方はもも前筋を使う走り方で、アクションの始めがもも上げになってしまうため、球技の走り方には向いていないという考え方があるようですが、そのあたりはどうお考えでしょうか。