子供に多い溶連菌感染症の症状は発疹や発熱…すぐ対策を!

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2016/01/28

発熱してしまっている子供
冬になると溶連菌感染症も流行し始めます。溶連菌感染症は子どもに多い感染症のひとつです。でもパパママ世代が子どものころはあまり知られていませんでしたよね。

高い熱が出て、のどの痛みなどを伴うため、子どももつらい病気です。またきちんと治療しなければ怖い合併症を引き起こす可能性もあります。

きょうだい間で感染することも少なくありません。

早めの対応と適切な治療を行えば症状を早く抑えることもできますし、怖い合併症を防ぐこともできます。溶連菌感染症の症状や治療、予防法など気になるポイントをまとめてみました。


溶連菌感染症の症状と感染経路…早めに気付いてすぐ受診を!

溶連菌感染症は高熱やのどの痛みといった症状が特徴です。ほかの病気と似た症状も多いのですが、しっかり治療することが必要なので溶連菌感染症の症状や感染経路について詳しくチェックしてみましょう。

ここで述べているのは下記についてです。

  • 溶連菌感染症の主な症状
  • 溶連菌感染症の合併症
  • 溶連菌感染症の感染経路
  • 他の感染症との同時感染もある
  • 妊婦さんのB群溶連菌感染症について

急に出る高い熱&のどの痛みが特徴!溶連菌感染症の主な症状

溶連菌感染症に感染すると、まず風邪やインフルエンザにも似た症状が出ます。

溶連菌感染症の症状例

  • 突然38度~39度の高熱が出る
  • 全身のだるさ
  • のどの痛み
  • 嘔吐

これらの症状からスタートし、病気が進むと別の症状も出てきます。別の症状例も挙げておきます。

  • かゆみをともなう発疹
  • いちご舌
  • リンパの腫れ
  • 手足の皮がむけてくる

溶連菌感染症は俗に溶連菌と呼ばれる病原体が引き起こす病気です。この細菌に感染すると、さまざまな病気を引き起こします。

溶連菌に感染することで起きる様々な病気

  • 咽頭炎
  • 扁桃炎
  • 猩紅(しょうこう)熱
  • 中耳炎
  • 副鼻腔炎
  • 肺炎
  • 骨髄炎
  • 髄膜炎

※一般的に知られている病気のみピックアップしました。疫学的にはもっとたくさんの病気の原因菌となっています。

なかでもよく知られており流行するのが「咽頭炎」です。咽頭炎はのどに病原体が感染して起きる病気で、溶連菌感染症でも強いのどの痛みが特徴となっています。

また、古くからよく知られているのは「猩紅(しょうこう)熱」です。全身に発疹が出る病気で高熱や合併症もあり、小さな子どもが感染すると命の危険がありました。

しかし抗生物質が開発されたため、恐ろしい病気ではなくなっています。

現在では猩紅熱も溶連菌感染症として治療されるようになっています。抗生物質の登場で致死率は激減しましたが、きちんとした治療を受けなければ危険な病気であることには変わりありません。

溶連菌感染症の合併症…3週間以内はリウマチ熱と急性腎炎に注意

溶連菌感染症は病気自体の症状も強いのですが、感染後にいろいろな合併症を引き起こすことも注意しなければいけないポイントです。

とくに危険な後遺症を挙げてみましょう。

リウマチ熱

溶連菌感染症のあとにおきる炎症反応のひとつ。数週間後に関節痛や発熱、心臓の炎症などが起きる。心臓の炎症は5ヶ月ほどで消えることが多いが、心臓の弁に損傷が残るケースもある。

急性糸球体腎炎

溶連菌感染症のあと10日前後に、血尿や尿たんぱく、むくみ、高血圧などを引き起こす急性腎炎の一種。たいていは一過性だが、ときに長引いて腎機能障害を起こすケースもある。

これらの後遺症は注意しなければいけないポイントです。心臓も腎臓も大切な臓器なのでしっかりケアして後遺症を防ぐ必要があります。

アトピー性皮膚炎と溶連菌感染症の関係
アトピー性皮膚炎を持っている子どもは重症化しやすい傾向にあるといわれています。流行情報をしっかりチェックし、感染しないよう気を付けましょう。

溶連菌感染症の感染経路…飛沫感染で広まり、冬と春から夏に流行

溶連菌感染症は飛沫感染で広がります。飛沫感染とは、患者さんのくしゃみやせきで細菌が運ばれ近くにいる人にうつる感染経路です。

子どもが溶連菌感染症にかかったら、家族にも感染する可能性があります。特に一緒に遊ぶきょうだいは注意が必要ですね。

きょうだい間での感染は最も確率が高く、25%と言われています。

溶連菌感染症は大人も感染するのでパパやママも気を付けましょう。特に体力・免疫力が落ちているお年寄りや妊婦さんは注意してください。

溶連菌感染症が流行しやすい時期

  • 冬…のどの症状が出るケースが多い
  • 春~夏…肌の症状が出るケースが多い

溶連菌感染症が流行しやすい年齢
4歳~思春期くらいの子ども
※3歳以下の乳幼児や大人は、典型的な症状が出ないことが多いようです。

他の感染症と同時感染することも!冬はインフルエンザに注意

溶連菌感染症と別の病気に同時に感染してしまうこともあります。冬はインフルエンザが流行する時期なので、インフルエンザと同時感染することも珍しくはありません。

我が家の子どもたちの同時感染例
我が家の子どもたちも溶連菌感染症とインフルエンザにダブル感染したことがあります。38.5度以上の熱がきょうだい同時に出て、ぐったりしてしまい病院に連れていきました。

ちょうど新型インフルエンザが流行していたので「インフルエンザだろうな」と思っていたのですが、お医者さんは溶連菌感染症の検査も同時にしてくれました。

溶連菌感染症とインフルエンザが同時に陽性になり「この地域で今溶連菌感染症が流行しているんだよ」といわれました。抗生物質とタミフルを同時に処方され、飲み始めると翌日には完全に熱がさがり全員元気になりました。

地域で流行している場合は、インフルエンザやアデノウイルスなどの病気とダブル感染してしまうこともあります。

医師に検査を勧められたときは受け、感染している病気を特定しましょう。また幼稚園・保育園やきょうだいの通っている学校・地域で流行していないか、気を付けておくとよいですね。

妊婦さんのB群溶連菌感染症…GBS検査で防げる母子感染

妊婦さんなど、免疫力が低下しているとうつってしまうこともあります。その際は必ず産婦人科で診察を受けましょう。

一般的に子どもがかかる溶連菌感染症とは別に、妊婦さんに注意が必要な溶連菌感染症もあります。それがB群溶連菌感染症です。B群溶連菌感染症は、B群溶血性連鎖球菌、もしくはGBSと呼ばれています。

溶連菌感染症を起こすA群β溶血性連鎖球菌とは別の細菌で、女性の膣や肛門などに常在している菌です。ふつうは病気を起こすことがないのですが、ごくまれですが出産時に赤ちゃんに感染してB群溶連菌感染症を引き起こします。

そのために、妊娠後期になると「GBS検査」が行われています。

費用は2000円ほどで、B群溶連菌感染症の可能性があると診断された場合は赤ちゃんに影響の出ない抗生物質投与などの治療が行われます。

妊娠中に感染がわかり適切に処置をしておけば大丈夫です。「妊娠中に溶連菌?赤ちゃんは大丈夫?」と不安に思うかもしれませんが、子どもたちが感染する溶連菌感染症とは異なること、妊娠中からの処置で無事出産できることを覚えておいてくださいね。

溶連菌感染症の治療とケア…抗生物質の処方と再診が必要

溶連菌感染症にかかってしまったら子どもはかなりつらい思いをします。溶連菌感染症の治療や検査、お家でしてあげられるケアなどについてピックアップしてみました。

  • 溶連菌感染症かどうかの検査について
  • 治療の基本は抗生物質
  • のどの痛み時におすすめの飲み物や食べ物と、お家でできるケア
  • 園をお休みしなければならない期間

ではひとつずつ詳しく見ていきましょう。

検査ですぐに溶連菌感染症かわかる!診察前に薬は飲ませないで

溶連菌感染症はいきなり高熱が出る病気です。潜伏期間も2~5日と短いので、症状が出たらすぐに病院へ行きましょう。

高熱やのどの痛み、全身のだるさなどが出る病気にはインフルエンザなどもあるためです。

インフルエンザだった場合もいち早く治療が必要になりますし、もし溶連菌感染症である場合は、放置すると怖い合併症を引き起こす可能性がある病気だからです。

「風邪だろう」とあなどらず、しっかり診察を受けてくださいね。

溶連菌感染症の疑いがある場合は検査を行います。専用の迅速診断検査キットを使用し、15分ですぐに結果が判明します。

しかしあらかじめ抗生物質を飲むと診断できなくなってしまいます。

熱が出たからといって以前に風邪で病院にかかったときの薬などを飲ませてしまうと、溶連菌感染症かどうかがわからなくなってしまいます。きちんと診断し、適切な処置を受けるためにも安易に薬を飲ませることは避けましょう。

我が家が溶連菌感染症に感染したとき、上の子は4歳、下の子は1歳でした。全員高熱が出ましたが、いちご舌や激しいのどの痛みなどはありませんでした。溶連菌感染症では3歳くらいまでの乳幼児は顕著な症状が出ないこともあります。

また、溶連菌感染症の症状のうち、川崎病とよく似ているものもあります。

川崎病と似ている溶連菌感染症の症状

  • 高熱
  • いちご舌
  • 首のリンパの腫れ
  • 発疹

川崎病はすぐに特殊な治療を行う必要がある病気です。医師の診断でなければ判別できないことも多いので勝手な判断はせず、すぐにかかりつけ医に診てもらいましょう。

治療の基本は抗生物質!2から3週間は合併症に注意して再診を

溶連菌感染症を発症していることがわかったら抗生物質が処方されます。溶連菌感染症の治療では、処方された抗生物質をきちんと飲み切ることが何よりも重要です。

溶連菌感染症は抗生物質をしっかり飲み始めると数日で熱がさがり、体調が回復していきます。熱が下がっても油断は禁物です。

抗生物質は10日~14日分処方されるので必ずすべて飲み切りましょう。

抗生物質を飲み切ることで体の中に潜んでいる病原体をしっかりやっつけることができます。しかし途中でやめてしまうと病原体を退治しきれず、後遺症を引き起こす原因につながります。

また抗生物質を飲み切ったあとは、発症から2~3週間後に必ずもう一度診察を受けましょう。尿検査などを行い、急性腎炎やリウマチ熱が発症していないかのチェックをします。

溶連菌感染症で診察を受けた場合は医師からも「抗生物質を飲み終えたころにもう一度様子を見せてください」と言われます。忘れないように再診を受けてくださいね。

診察を受ける前にもし血尿が出ていたり、おむつに血がつくなどの症状があったら急いで病院へ行きましょう。

溶連菌感染症発症から2~3週間はおしっこの様子もチェックしておきましょう。

溶連菌感染症の治療のポイントは2つです。

  1. 処方された抗生物質をすべて飲み切る
  2. 発症から2~3週間後にもう一度診察を受ける

腎炎やリウマチ熱の発症をおさえ、万一の際もすぐに対応できるようにポイントを押さえておきましょう。

のどが痛い時におすすめの飲み物&食べ物と、お家でできるケア

溶連菌感染症になった場合、ネックになるのはのどの痛みです。吐き気や嘔吐がある場合もありますし食欲が落ちる子が多いでしょう。

基本的に食べられない時期は無理に食べさせる必要はありません。発熱時は水分が失われやすいので、水分補給だけはしっかり行いましょう。吐き気が強いときはイオン飲料を室温、もしくはお湯割りで温めて与えると刺激がおさえられます。

飲んでも吐いてしまう、のどが痛くて飲み込むこともできない場合は”脱水”に注意が必要です。おしっこの量や回数に注意し、くちびるが乾いてきたり意識がもうろうとしてきたなどの症状が出たら急いで小児科へ行きましょう。点滴で対応してくれます。

のどが痛いときにおススメのメニュー

  • 野菜スープの汁
  • 味噌汁の汁
  • 蜂蜜ゆず
  • プリン
  • ヨーグルト
  • ポタージュ
  • りんご・梨のすりおろし

酸味が強いものはのどに刺激を与えます。のどの痛みが強い間は、ジュースやみかんといった酸味のある果物は控えたほうが良いでしょう。

抗生物質が効いてくるとのどの痛みもおさまります。抗生物質で胃が荒れて食欲がもどらないこともありますが、数日なら食べる量が落ちても問題ありません。果物や好きなおかずなど食べたいものを食べたいだけ食べさせてあげましょう。

熱が高い間は氷枕や冷却シートで冷やしてあげると多少は楽になります。冷却シートを使用する際は口や鼻をふさがないように気を付け、ママが目を離すときや夜寝るときは使用しないようにしましょう。

冷却シートと氷枕
我が家では冷却シートを乳幼児に使用するとき、口と鼻をふさがないように真ん中に大きく十字の切り込みを入れて貼るようにしています。冷却シートは切りにくいので、ハサミの先端や根元を使って少しずつ切りましょう。

それでも夜寝るときなど親の目が完全に離れてしまうときは使用しません。寝るときは氷枕をタオルでまき、肩を冷やさないようにしてあげましょう。

熱が高い間はたくさん汗をかきます。体を清潔に保つためにも汗を拭いてあげましょう。高熱をあげているときの着替え&汗ふきの手順をご紹介します。

  • 寒い季節なら、部屋を温めておく
  • 下着・パジャマなど着替え一式を用意する
  • タオルを2本用意する
  • 1本をお湯でしぼり、素早く子どもの服を脱がせて体を拭く
  • もう1本のタオルで水分をしっかりふき取る
  • 素早く着替えさせる

発疹があったりかゆい場合はごしごしこすらず、刺激を与えないようにしましょう。

おむつを当てていると蒸れやすくなりお尻かぶれやトビヒの原因になります。お風呂に入れない期間はおむつ替えのたびにカット綿をお湯やぬるいお茶で湿らせ、お尻を優しく拭いてあげましょう。

お風呂は熱がさがってくれば入っても大丈夫です。体力が落ちているときは長湯をせず、さっと洗い流すだけにしましょう。またお風呂上りは湯冷めしないよう、素早く体を拭いて髪を完全に乾かします。

発疹が出ている場合は刺激を与えるとかゆみが増すこともあります。発疹が出ている場合は医師に相談し、お風呂に入ってもよいかの判断をあおぎましょう。

特にアトピー性皮膚炎を持っている子は医師の許可がおりてからお風呂に入れてあげてくださいね。

保育園・幼稚園をお休みする期間…かかりつけ医に相談して

溶連菌感染症は「何日間園をお休みしなければならない」と決まっているわけではありません。

抗生物質を飲み始めると、24時間でほかの人に移る可能性はなくなるといわれています。

ただし発熱やのどの痛みなど強い症状が数日間続き、体力も落ちるのでその間は園をお休みさせて安静にしましょう。登園の許可は医師の判断になります。また登園後も忘れずに抗生物質を飲ませましょう。

溶連菌感染症の登園許可についての記事が当サイト(MARCH)に掲載されています。より詳しく説明されていますので、こちらの記事も参考にしてくださいね。

「溶連菌になっちゃった!保育園へいつから登園出来るようになる?」
https://kosodate-march.jp/yourenkin-touenitu2453/

溶連菌感染症の予防接種はない!手洗い・うがい・マスクで予防

溶連菌感染症を防ぐためのワクチンは残念ながらありません。予防接種で病気を防ぐことはできません。

また溶連菌感染症を引き起こすA群β溶血性連鎖球菌という細菌にはいろいろな型があります。一度感染しても違う型の細菌で溶連菌感染症を発症することもあります。

一度感染したからといって油断は禁物です。大人も免疫力が低下していると感染する可能性があるので、十分な注意が必要です。

感染力がもっとも強いのは高熱など強い症状が出ている急性期です。潜伏期間は2日から5日ですが、潜伏期間に感染力があるかどうかまだわかっていません。抗生物質を飲み始めれば、24時間で感染力は失われます。

溶連菌感染症は飛沫感染でうつる病気です。看病するパパママや家族はマスクをつけ、手洗い・うがいをしっかり行うことが一番の予防策です。感染している子ども本人も可能ならマスクをつけましょう。

溶連菌感染症の病原体に汚染された食べ物でも感染することがあるようです。食事の際や調理の前には必ず手を洗ってくださいね。

溶連菌感染症の症状・治療のポイントを押さえて合併症を防ごう

溶連菌感染症は急性期の症状も強いのですが、その後の合併症の不安もある病気です。「冬だから風邪かな」と軽く考えず、急な高熱やのどの痛みといった症状が出たら早めに病院へ行きましょう。

治療のポイントは抗生物質を飲み切ることと、発症から2~3週間の合併症発症に注意することです。合併症は将来的に影響が出るケースもあるため、医師の指示にしっかり従いましょう。

一度感染してもまた感染する可能性があります。4~5回くらい感染することもあるようです。冬や春~夏の急な高熱は溶連菌感染症の可能性があることを忘れず、周囲の流行情報をチェックしておきましょう。

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