非対称性緊張性頸反射。赤ちゃんのフェンシングポーズが可愛い!
赤ちゃんの、ひと時しか見られないけれど健全な成長のために不可欠な反射である“原始反射”の一つに、“非対称性緊張性頸反射”という反射があります。
漢字だらけでなんだか難しそうな反射ですが、実はとっても可愛いポーズを見せてくれる反射なのです!
非対称性緊張性頸反射とはどんなものでしょうか?詳しく見ていきましょう。
この記事の目次
非対称性緊張性頸反射は呼吸をしていくために大切な反射!
非対称性緊張性頸反射は、赤ちゃんの顔の向きを左右どちらかに向けた際、同じ側の手足が伸び、反対側の手足が曲がる原始反射のことを指します。
左の手足 | 右の手足 | |
---|---|---|
顔を左に向ける | 伸びる | 曲がる |
顔を右に向ける | 曲がる | 伸びる |
表に示したような特徴を持つ非対称性緊張性頸反射は、生後はうつ伏せになっても呼吸ができるよう(気道を確保できるよう)にするために必要な反射です。
もちろん寝相にも見えるのですが、向きに注目してみると立派な反射なのですね!
胎児の頃から出現し、触れる・立つ等体を育む基礎となる!
ママのお腹の中から生まれてくる際に赤ちゃんが自分で産道を通るためにも、この反射が出現しているかはとても大切なポイントとなるのです。
生後も、気道の確保という生命維持に大切な役割のほか、成長に伴って「ものに触れる」・「立ち上がる」等の動作を正常にしていくための基礎となる反射なのです。
ハーフバースデーには消失する反射!無理のない程度でやってみよう!
非対称性緊張性頸反射は、生後4~5ヶ月頃には消失します。
自由に動きはじめたり、ハーフバースデーを迎える頃には完全に消失する反射ということですね。
限られた期間しか見られない反射なので、赤ちゃんの負担にならないようパパ・ママもその微笑ましい反射を楽しんでみましょう!
非対称性緊張性頸反射を確認したい際には、次の2ステップで見ることができます。
- 赤ちゃんを仰向けに寝かせる
- 首をそっと右(左)側に向ける
とても簡単に、可愛いフェンシングポーズが見られるのですね。記念に写真を撮っておくと、素敵な思い出になるでしょう。
成長しても消失しない場合は要注意!日常生活や学習が困難になることも…
「赤ちゃんの頃の一定期間だけ」と出現時期の限られているのが原始反射ですが、いつまでも消失をしない場合には、専門家に相談をした方が良いケースもあります。
非対称性緊張性頸反射が消失しない場合には、中枢神経系に異常がある可能性があります。
その場合には、赤ちゃんの成長に伴い、以下のような困難が出てくる可能性があります。
- 鉛筆をうまく握れない、文字をスムーズに書くことができない
- 音読がうまくできない(どこを読んでいるのかわからない・目や手でうまく追うことができない)
- バランスを取る、左右非対称の動きなどの動作が苦手になる
- 食具をうまく使えない、食べ方がいつまでも汚く感じられる
- 緊張型の頭痛を起こしやすい
不自由なこと、苦手なことが園や学校生活でも目立ちはじめ、ADHD等発達障害の診断を受けるケースもあるようです。
神経質になりすぎる必要はありませんが、気になる際にはパパ・ママだけで抱え込まず、健診や受診の際に医師等専門家に相談をしてみると良いでしょう。
意味を知って、可愛い成長記録を残してあげよう!
「ちゃんと消失するかな…」と不安になってしまいそうですが、やっぱり新生児のピーンと伸びた手足、クニャっと曲がる手足が可愛く微笑ましくなってしまうのもまた事実ですね!
反射が起こる瞬間を動画におさめたり、ポーズを活かしたおねんねアートを楽しんでみる等、今しか残せない動画や写真でたくさん成長記録を残してあげてくださいね。
反射の意味や適性時期を知り、あっという間に過ぎていってしまう赤ちゃん時期ならではのシーンをたくさん感じ、可愛い記録を残していってあげましょう!
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