妊婦さんがなりやすい腰痛の予防法!気づく前からできる対策
だいたい妊娠中期に入る頃になると、個人差はありますがお腹が出てくるようになります。お腹が出ると体のバランスとが崩れてくるため、ついお腹を突き出し後ろへ軽く傾いた態勢になりがちです。
そうなると心配になってくるのが腰痛になってしまうことではないでしょうか。特に妊娠後期に入るとお腹も重くなってきますし、腰への負担が今まで以上に感じられると思います。出来る限り腰痛は防ぎたいものです。
妊婦さんになりやすい腰痛を!少しでも早くから予防するための対策について紹介していきます。
どうして妊婦さんは腰痛になりやすいのかについて知ろう!
妊婦さんが腰痛になるにはいくつかの原因があります。元々腰の弱い方もいらっしゃるのではないでしょうか。
更にお腹に赤ちゃんがいる分、今までと体のバランスが異なるという点や、体重が今までと異なりかなり増加する、という点が考えられますが、他に理由もいくつもあるのです。
無意識にお腹をかばって動くことで、体のバランスが崩れやすくなる…
大事な赤ちゃんがお腹にいるとわかっているだけに、知らない間にお腹をかばってしまうのは当たり前の事かもしれません。
妊婦さんはお腹が愛おしくて、自然にお腹をさすっている事もあります。このような行動からもわかるようにお腹の赤ちゃんを母性で気が付かないうちに守っています。
歩く時も座っている時も、常にお腹の事を無意識に気を付けているため体のバランスが崩れやすくなります。
まずはこの歩き方をやめるように意識してみてください。そしてそれをお助けしてくれるアイテムの1つに”腹帯”があります。
ソフトな腹巻よりもしっかりと締めつけてくれるタイプのほうが向いていると実際感じました。特に運動するときや散歩時にハードタイプを試してみてくださいね。
ホルモンバランスの乱れも腰痛に繋がる
妊娠すると体にも様々な変化が現れるのですが、その主な原因となっているものにホルモンバランスというのがあります。
ホルモンは自分ではどうにも出来ないものではあるのですが、体だけでなく精神的な部分にもかなりの影響を与えてくるのです。
卵巣ホルモンの一種であるリラキシンというホルモンというものをご存じですか?出産に向けて分泌されるホルモンです。
具体的には関節や靭帯を緩めるという大事な役割があるのですが、緩んだ骨盤をお尻の筋肉や腰の筋肉が逆に刺激されて今まで以上に動こうとする事から、自然に腰への負担が重くなります。
ホルモンが原因なので、防ぐ事は難しいです。
妊婦という特別な状況である…というストレスも一要因です
本人が気付かない事のひとつに、”妊婦になった”という事がストレスになっている、というのもあります。
もちろんお腹に赤ちゃんがいる事は嬉しいと感じる方が多いでしょうし、それがストレスになっているなんて思いもしないでしょうが、ストレスは悪い事だけでなく良い事にも関係してきます。
妊婦さんになれば、お腹の赤ちゃんを守ってあげなくてはと責任感が強くなる方ががほとんどではないでしょうか。
この責任感は決して悪い事ではありません。胎児の事を思ってお酒を飲まない、栄養にも気を付ける、などあるでしょう。
嬉しい事でも緊張感があるために、ストレスとしてお腹をかばう事に繋がっていき、「無意識にお腹をかばう」にも繋がっていきます。
特に元々腰が弱い、という方は要注意です。というのは、ストレスがあると体の元々弱い部分にダメージを与える事があるため腰痛になってしまう可能性があるのです。
ですので、まずは、妊娠時の腰痛予防から始めてみませんか?
腰痛予防に効果あり!すぐ取り入れたい6つのこと
妊娠前から腰が弱い方は、かなりの確率で腰痛になる可能性があるので気をつけなくてはなりませんとお伝えしました。
妊娠がわかってからで構いませんので、出来ればつわりの落ち着いたタイミングあたりから本格的に腰痛を防ぐ対策を行いましょう。
腰痛予防になる対策を挙げます。
- 急激な体重増加を防ぐためには食べ過ぎない事
- 適度な運動で腰の筋肉を衰えさせない
- 重いものを持たないようにすると腰に負担がかからない
- 体(特に下半身)を冷やさないことで血流を悪くしない
- 骨盤ベルトなどで腰回りを安定させて腰の負担を軽減
- 寝ている間の体重も結構負担が…抱き枕で体重を移行しよう
1 急激な体重増加を防ぐ事で腰への負担が軽減される
腰痛の原因のひとつに、体重の増加があります。妊娠したら胎児の分が加わるので体重が増えるのは当たり前なのですが、問題は妊娠中期や後期などに増やしていいペース以上に体重が増加する事が考えられます。
体重は中期に入り、つわりが落ち着いて食べ物がおいしく感じられてたくさん食べて太ってしまうとか、後期にはお腹が重くなって動きが鈍くなるのに食べる量が同じ…という事が原因になっている事があります。
急な体重増加をしない事は、腰痛もそうですが妊娠中の病気にも有効です。一気に増えてしまった場合、それ以降はなだらかに増やすよう心がけましょう。
体重の増加を気を付けるには、必要以上の栄養を摂らない事、つまり食べ過ぎないという点が大切です。
運動しても一度太ると、妊娠中は体重が減りにくいので最初から食べ過ぎないようにしてください。
2 適度な運動をすると腰の筋肉が衰えない
運動不足はどうしても腰痛になりやすくなります。
妊娠していない時に、マッサージのお兄さんから「もともと女性は腹筋が弱い人が多いので、腰が痛くなりやすんですよ。腹筋を鍛えると腰痛予防にいいです」と言われて半信半疑でした。
しかし今、腹筋を鍛えている身として、腰痛は前より軽減されてきたと実感しています。
妊婦さんは腹筋を鍛えるわけにはいかないので仕方ないですが、それでも医師からドクターストップがかからなければ、多少の運動は必要です。いつもゴロゴロしているばかりでは、せっかく子供の頃などにつけた筋肉も少しずつ落ちてしまいます。
年齢を重ねると新しく筋肉をつけるのは至難の業ですから、今ある筋肉をキープするように頑張りましょう。
妊娠中のハードな運動は禁物と言われていますが、適度な運動は大歓迎です。
医師から安静にするよう言われていないならば、妊娠中期からマタニティヨガ、アクアビクス、スイミング、マタニティビクスなどに挑戦してみましょう。
特に水の中は体が軽く感じられますから、余計に運動がしやすくります。施設まで行く時間と手間がかかりますが、水が苦手ではない方にはお勧めです。
また、何か特別にスポーツをしなくてはというだけではなく、毎日の散歩だけでも腰痛対策になります。
自宅安静や入院を医師から勧められていない場合は、何もしずゴロゴロしているよりは、多少動いた方が腰痛になりにくいと思います。
3 重いものを持ち上げないことは、お腹にも腰にも優しい!
お腹に赤ちゃんがいる時には重いものを持つということは基本は避けましょう。上の子がいる場合は、妊娠すると余計に甘えん坊になってしまう事もあり、邪険に出来ないという母としての気持ちが働くため少し難しい事かもしれません。
重い荷物は腰やお腹でぐっと支えるので、どうしても妊娠していれば意識してお腹を気にする事もあり余計に腰へと負担が大きくなります。
またどうしても重いものを運ぶ必要性も出てくる可能性は考えられますが、お腹に赤ちゃんがいると自然にお腹をかばいつつ重いものを持つので、余計に重心がおかしくなりがちです。
重いものも買い物などでは出来るだけ自宅まで宅配してもらうとか、パートナーがいる時に行いましょう。
また、上の子に抱っこをせがまれてしまった場合には、出来るだけ座ってぎゅーっと体を抱くだけでとどめておくようにしましょう。
少し大きくなれば「お腹に赤ちゃんがいるから、飛びついたりしないでね」と話せばきっと理解してくれます。
4 下半身を冷やさない!血流を悪くしないように心がけて
血の巡りが良くないことも腰痛にも関係してきます。私は秋から春の少し寒い時期には、整骨院の先生から言われてお腹と腰にカイロを使っています。
特に子宮を温めると全身血の巡りが良くなってきて、寒さを感じなくなります。
女性はオシャレのために、若いうちに素足・裸足・ミニスカートといった無意識に薄着の格好をしていた時期も多いでしょうから、どうしても男性より冷えを感じる方が多く、特に下半身が冷えやすくなっています。
下半身を冷やしてしまうと、腰や肩などの血流も滞りがちになり腰痛や肩こりに悩まされるようになってしまうのです。
そこで解決策として一番いい方法をお伝えします!それは、毎日しっかりと湯船に浸かるという事です。
夏場は特に暑いという理由からシャワーで済ませる方もいますが、それは止めたほうが無難です。
夏場はエアコンなどで体が知らない間に冷えている事も多く、知らない間に腰にも負担をかけているかもしれません。
腰が痛くなればマッサージをして腰の痛みを軽減させるようにしましょう。温めると血の流れが良くなります。
理想は旦那さんにマッサージしてもらうのが良いのですが、無理ならばご自分でトライしてみてください。痛いところを押して、心地よい刺激を与えましょう。
また自宅にいる時には蒸しタオルで何度か温める方法がお勧めです。腰は冷やさずに温めるのが基本です。
カイロばかり使うのもあまりお勧め出来ませんが、冷える日などは使うというマイルールを作るのはどうでしょうか。
腹巻を使って更に下着の上にガードルのような下着を履いて2枚にすれば、より保温が優れます。
5 骨盤ベルトなどで腰回りを安定させると腰の負担が軽減される
私が妊娠中にお世話になったのが骨盤ベルトです。
骨盤ベルトは産後にも使えるので買っておいて損はありません。腰をそれなりに締め付けてくれるものなので、自分が意識して腰を庇う必要がありません。
妊娠後期になる前に出来れば使っておきたいアイテムのひとつです。いろいろな種類と素材がありますから、自分好みのものを調べて選べると良いでしょう。
妊娠中の大きくなったお腹を当然腰が守ろうと頑張ります。しかし妊娠前と比べ、平均10キロ程度も体重が重くなってしまっているので、ベルトなどで腰回りをがっしりと守ってあげると腰の負担が低減されます。
6 寝ている間の腰が大事!抱き枕を活用して腰に負担をかけないでおく
寝ている間はリラックスしていると思うかもしれませんが、無意識にお腹の重みを感じていつもより熟睡出来なくなるものです。
特に妊娠後期は横向きでないと眠れなくなるため、落ち着かない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
抱き枕は普段あまり使わないアイテムだという方もいらっしゃるかもしれませんが、妊娠中にはとてもお勧めです。
足を乗っけたり、腕を乗せたりして少しでも自分の体重を別のものに移行する事で、体への負担が軽くなります。
寝ている時間は6時間から8時間程度と結構な割合を占めますので、馬鹿には出来ません。一度真剣に抱き枕購入を検討してみてはいかがでしょうか。
寝ている間もお腹の重さが腰には加担されていますし、何より上向きで寝られなくなります。そうすると寝返りひとつとっても今までとは変化します。
起きている時だけでなく、寝ている時も継続して腰痛対策は必須でしょう。
7 湿布やカイロでなく蒸しタオルで温めて!
最後の腰痛対策としてはずばり、温めるというものです。手軽で薬をのむなどもないので副作用の心配もありません。
ただし、温めるということで気をつけて欲しい点があります。温めるというとすぐに温湿布やカイロを浮かべると思うのですが、妊娠中は出来るだけこれらを避けて自宅などで蒸しタオルを使う方法をお勧めします。
湿布が危険だとあまり認識していない方もいらっしゃるようですが、インドメタシンやボルタレンガが含まれている湿布は、妊婦さんには禁止となっています。
胎児への影響が考えられるからというのが理由なので、自宅にあるものを使う場合には必ず確認してください。
医師から処方してもらえるのならば、妊婦さんである事をご存じでしょうが、薬剤師さんにも念のため「妊婦ですが大丈夫なものですか?」と確認をしておきましょう。
なお、妊娠中の湿布薬の使用はインドメタシンという成分が赤ちゃんの心臓に影響することがあります。特に妊娠後期は避けたほうが安全でしょう。
必要以上にナーバスになる必要はありませんが、最低限気にする点だけは守ってください。
また、カイロは低温やけどの心配があるからです。しかし、蒸しタオルであれば当然徐々に冷めていきますので、そのような心配が不要です。
だいたい3回くらいタオルを温めて…と繰り返してみましょう。電子レンジを上手に使ってみるのも簡単でお勧めです。
冷房の冷えも腰痛に繋がる!普段から冷えないような生活を送っていく
妊娠中は子宮だけでなく体全体を冷やさないように過ごす事が大前提です。特に「首」とつく場所には気を付けましょう。手首・首・足首を温めるだけで体は冷えにくくなると言われています。
夏場の手首を冷やさない、というのは難しくてもショールで首回りを巻くとか、必ず靴下を履くだけで違います。オフィスで働く妊婦さんは、ひざ掛けがマストアイテムだと思います。肩にも巻けるショールで対応するのも良いでしょう。
また、蒸しタオルで冷えたら温めるようにするのも効果的ですね。
そして、もう一つ大事な点があります。それは、腰痛かも…と感じたら接骨院やマッサージなどで”治療”を始めるという事です。
妊婦さん専用のマッサーをしてもらったり、接骨院で妊婦だと伝えてから治療をしてもらいましょう。
軽くマッサージなどしてもらうだけで、悪化する心配が減りますので出来るだけ早く通うようにしたほうがいいと思います。電気などの診療はしてもらえない可能性が高いのですが、一度相談してみるといいでしょう。
とにかく体を冷やさないようにして、腰が痛みそうになる前に毎日ストレッチをして予防していく、そしてもし腰痛になった時は紹介した対策を講じてみてくださいね。
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