小児科か皮膚科かどっち?子供の湿疹で迷う時の受診判断方法

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2016/04/08

湿疹が出ている赤ちゃん

赤ちゃんや子どもには、肌トラブルがつきものです。湿疹も多くできますし、発疹をともなう内科の病気もあります。

ママは「ブツブツが出たから皮膚科?それとも赤ちゃんだから小児科?どっちがいいの?」と悩んでしまいますよね。

そこで赤ちゃんや子どもの肌トラブルに直面した時、小児科と皮膚科どちらを選べばよいのかをズバリお答えします。

またいろいろなケースから見る小児科と皮膚科の選び方や、よいクリニックの探し方・病気についての豆知識などをご紹介していきます。

まずは小児科へ!子どもの病気をすべて診てくれる専門家

小児科と皮膚科、どちらへ行けばよいか悩む赤ちゃんや子どもの湿疹ですが、最初にかかるならやはり小児科がおすすめです。

小児科は、生まれたての新生児をはじめ子どもに関するすべての病気をオールマイティに診察してくれる専門科です。

実は赤ちゃんの肌はとてもセンシティブで、汗腺も未発達です。そのため、すべすべに見えていろいろなトラブルの原因がひそんでいます。

生まれてから一度も肌にトラブルが起きたことがない、という赤ちゃんの方が少数派でしょう。それほど、赤ちゃんにとって湿疹などのトラブルは起きやすい病気なのです。

そのため、小児科の先生は赤ちゃんの湿疹治療のノウハウも持っています。また、湿疹ではなく発疹をともなう病気だったときもいち早く見抜いてくれます。

ママにぜひして欲しいのは、通いやすく信頼できるかかりつけの小児科医をできるだけ早めに探すことです。

妊娠中からプレママ教室などでママ友と情報交換をしたり、SNSの口コミをチェックするなどして近隣の小児科をリサーチしておくと良いですね。

たとえ病気にならなくても、予防接種や定期健診など小児科には必ずお世話になります。ちょっとした発達の不安も相談できるかかりつけ医を探しましょう。

Q:発疹が出ているのですが、小児科に連れていったほうがいいですか?それとも皮膚科?
A:小児科では、小児に伴う発疹はほぼ診療します。

まずは小児科へ、といってもすべてのケースで絶対に小児科が良いというわけではありません。皮膚科の方が早く治るケースもあります。

次項からは、どちらのクリニックに行けばいいのか悩みやすい皮膚症状のある病気や、小児科と皮膚科の違いを見ていきましょう。

小児科と皮膚科どちらを選ぶか悩む、皮膚症状が出る主な病気

多くのママが「小児科と皮膚科、どちらを選んだ方が良いのかな」と悩む病気にはいろいろなものがあります。主なものをご紹介します。

肌の症状だけが出る病気…乳児湿疹やあせもなどが多い

湿疹やブツブツなど、肌症状だけが出る病気もあります。多くのママが悩まされるのは乳児湿疹ですね。

よく起きる肌トラブル 症状
乳児湿疹 生後3ヶ月くらいまでの低月齢の赤ちゃんの顔を中心に出る湿疹の総称。

  • 新生児ニキビ…生後3ヶ月くらまでに見られるニキビ
  • 脂漏性湿疹…皮脂の過剰分泌で起きる黄色いかさぶたをともなう湿疹

アトピーと間違われやすいが、アトピーは生後しばらくたたないと判断がつきにくい。

あせも 汗が皮膚内でつまって起きる。白っぽい半透明のあせもと、かゆみや痛みをともなう赤いあせもがある。全身いろいろな場所に出る。
おむつかぶれ おむつが当たっているお尻周辺がムレやうんちなどによってかぶれるもの。
とびひ 虫刺されやあせも・かぶれなどに雑菌が入り、化膿する病気。伝染する。
水いぼ 硬めのポツポツが体に出る。痛みなどはないが伝染する。
蕁麻疹 非常にさまざまな種類があり、アレルギー性のものではないものも多い。数時間で消える。

アトピーに神経質になっているママも多いのですが、アトピーと診断されるのは生後半年~1年以上経過してからということがほとんどです。

生まれて2~3ヶ月の赤ちゃんの顔や頭に出るブツブツは、多くが乳児湿疹。あまり気にせず、洗顔とスキンケアをこまめに行って乗り切りましょう。

皮膚症状以外にも症状が出る小児科の病気…感染症も多い

皮膚症状が派手で目立つけれど、他の症状もしっかり出る病気も少なくありません。

病名 主な症状
突発性発疹 赤ちゃんが経験するはじめての高熱がこれ、という子も多い病気。生後半年くらいから発症しはじめる。数日間の高熱のあと、熱が下がると発疹が出る。
水疱瘡 ブツブツが出る感染症の代表格。赤ちゃんでも感染することがある。微熱が出てから赤いブツブツが出始め、半日ほどでとてもかゆい水ぶくれに変化する。
手足口病 発熱のあと、手や足・口の中に発疹が出る。
りんご病 風邪症状などがあるケースもある。ほっぺや体・太ももにレースのような赤い発疹が出る。
溶連菌感染症 高熱や強いのどの痛み・吐き気など全身に症状が出る・小さな発疹が出て、いちご舌も出る。
はしか 高熱とせき・くしゃみ・鼻水などの強い風邪症状や、目やにが出る。熱が一度下がって再度上り、発疹が全身に出る。
風疹 発熱と小さな発疹がある。耳の後ろのリンパ節の腫れ・痛みがある。
川崎病 全身の血管に炎症が起きる重い病気の一種・高熱・発疹・目の充血・いちご舌などさまざまな特徴的症状が出る。

多くの病気は感染症です。それだけでなく川崎病やはしかのように危険な病気もありますし、溶連菌感染症のように合併症や後遺症が心配な病気もあります。

皮膚症状に高熱など別の症状が加わっている場合は様子を見ず、すみやかにかかりつけの小児科を受診しましょう。

小児科と皮膚科の違いを知ろう!それぞれの特徴と長所

小児科か皮膚科かを選択するには、双方の違いを知っておく必要があります。小児科と皮膚科はどんな違いがあるのでしょうか。

【小児科】子どもの病気のエキスパート!赤ちゃんはまず小児科へ

先に紹介したように、小児科は子どもの病気の専門です。子どもは大人と体の仕組みが異なるので、専門知識を持った医師でなければ見抜けない病気もたくさんあります。

また薬の処方についても、小児科医は赤ちゃんのプロフェッショナルです。安心して治療が受けられる存在ですね。

小児科では赤ちゃんに起きやすい乳児湿疹やあせも・おむつかぶれや、小さな子どもに起きやすい水いぼなど基本的な肌のトラブルなら充分対応できます。

さらに突発性発疹や水疱瘡・はしかといった、肌に症状が出る内臓の病気も専門的に治療できます。

普段から定期健診や予防接種で訪れていてカルテが保管されているので、赤ちゃんの病歴を先生がきちんと把握してくれていることも魅力的ですね。

古い小児科でママやパパが昔通っていたり、兄弟もみんな通っているという場合は、より心強い育児の相談窓口になってくれるでしょう。

【皮膚科】皮膚の病気ならおまかせ!専門性の高い病院

皮膚科は皮膚疾患のプロフェッショナルです。皮膚に起きるトラブルは、素人目で見ても違いがまったくわからないことも多いですよね。

たとえば、カンジタなどのカビが原因で起きる湿疹には専用の薬を塗る必要があります。ほかの湿疹用の薬では治りません。

こうした「見分けがつきにくい肌トラブル」を正確に見抜き、適切な処置をしてくれるのが皮膚科です。

最近の皮膚科では、顕微鏡で患部を診て、拡大画像をすぐにパッドなどで確認できるところも増えています。

見分けがつきにくい肌の病気もいち早く発見してもらえますし、患者さんも安心して治療を受けることができる大きなメリットですね。

またアトピー性皮膚炎の患者さんの増加に従い、アレルギー科にも強い皮膚科も目立つようになりました。長くお付き合いできるかかりつけ医には最適ですね。

小児科を選んだ方が良い場合!まず小児科を受診すべき時

まずは小児科を受診しようとご紹介しました。中でも特に最初は小児科にお任せしたい状態について詳しく見てみましょう。

新生児・生後半年くらいまでの小さな赤ちゃんの皮膚トラブル

新生児にトラブルが起きたときは、基本的に小児科を受診するようにしましょう。小さな赤ちゃんほど、重症になる前に素早く処置する必要があります。

生後半年くらいまでは、小児科医にお任せしても良いのではないでしょうか。それくらいまでに起きる肌トラブルは、小児科でもおなじみのものが多いからです。

赤ちゃんは生まれてみなければどんな健康上のトラブルが起きるかわかりません。健康保険証の手続きはできるだけ早めに行いましょう。

一ヶ月健診までには取得しておく必要がありますが、その前に体調を崩すこともあります。パパにお願いして素早く申請しましょう。

なんの病気かわからない場合…判断できないときは小児科へ

赤ちゃんには「なんだかわからないけれど体にボツボツが出た」ということもよくあります。皮膚の病気だけでなく、突発性発疹のような病気であることも少なくありません。

なんの病気かママやパパでは判断しにくい場合は、まず小児科を受診しましょう。受診してから発熱など別の症状が見つかることも少なくありません。

「あせもや湿疹など肌の病気なのか、水疱瘡のように内科の病気なのかわからない」という場合は、「とりあえず小児科」がおすすめです。

発熱や嘔吐・頭痛・腹痛・下痢など、肌以外の症状がある場合

湿疹や発疹だけでなく、発熱をはじめ他の症状がある場合は、小児科を受診しましょう。

発熱や頭痛・お腹の症状などがある場合は、内科的な病気である可能性が高くなります。皮膚科ではなく小児科でしっかり診てもらいましょう。

また、発熱など他の症状は別の病気からきているもので、肌の湿疹とは関係ない場合もあります。こういった場合も、どちらの治療も受けられるので二度手間が防げます。

水疱瘡などうつる病気も少なくありません。こうした感染症が流行しているときは、小児科を受診する前に小児科に「水疱瘡かもしれません」と伝えておくとより安心ですよ。

皮膚科を選んだ方が良い場合!皮膚科でしっかり診てもらおう

「まずは小児科」が安心とご紹介しましたが、皮膚科を選んだ方がスッキリ治る場合もあります。そういったケースをご紹介します。

小児科にかかったけれど、悪化しているような気がする場合

皮膚症状で一度小児科にかかったけれど、症状が改善しなかったり悪化しているように見える場合があります。

こういった場合は、皮膚の専門家である皮膚科を受診してみましょう。小児科でおすすめの皮膚科を紹介してくれることもあります。

ママが忙しく何度も病院へ行けない場合は、自己判断で皮膚科を受診しても良いでしょう。そういった場合は、必ず処方された薬やおくすり手帳を持参しましょう。

どんな治療を行い、どんな薬を使用したかはとても大切な情報です。これ以上の悪化を防いで素早く治すためにも、忘れずに薬を持参してくださいね。

またこれまでの経過を、小児科を受診したことを含めて発症からきちんとまとめてメモしていくとスムーズに診察が受けられますよ。

明らかに皮膚症状だけがあるという場合…我が家の経験談も

明らかに皮膚症状だけが出ているというケースもあります。あせもや乳児湿疹なら小児科でも対応できますが、そうではない場合も中にはあります。

軽い湿疹なら小児科でも対応できますが、皮膚の症状が重いこともあります。そういった場合は、最初から皮膚科に行っても良いでしょう。

我が家の経験
我が家の子どもは、生まれて3ヶ月くらいに首筋に重い潰瘍ができてしまいました。そこで小児科ではなく、皮膚科を受診しました。

皮膚科では潰瘍の組織をとってその場で原因を見極め、適切な薬を処方してくれました。とても重かったにもかかわらず、すぐに治ったので専門医で良かったと実感しました。

最近はネットや育児雑誌で最新の医療的な情報もすぐ手に入ります。ママの多くは、肌トラブルが起きるとまずはネットで原因を調べてみるでしょう。

写真入りの情報も多いので、「たぶん乳児湿疹だよね」「いやいやアトピーかも…」など、なんとなく予想して病院に行くことが多いですよね。

でも、私が経験した乳児の潰瘍のように「明らかにそういった赤ちゃんにありがちな病気とは違う、皮膚科の何か重い状態だ」と感じられることもあります。

そういった場合は小児科に行っても良いのですが、初めから専門の皮膚科にかかることで素早く対応してもらえることもあるのです。

信頼できるかかりつけ医を探そう!よい小児科・皮膚科の選び方

では、どんな小児科・皮膚科を選ぶと安心なのでしょうか。選び方のコツをそれぞれご紹介しましょう。

【小児科の選び方】周囲のママたちの話をよく聞いてみて!

よい小児科を選ぶためのコツをいくつかピックアップしてみましょう。

口コミで評判が高い

実際に利用している先輩ママたちの生の声は、大きなヒントになります。ママ友の評価がとても高い病院はチェックしてみたいですね。

ネットの評判はちょっとあてにならないことも。ネットの評判を参考にする際はいろいろなSNSを総合的に見てみたり、近所の人に話を聞くなどしてみましょう。

先生が親身に話を聞いてくれる

触診もろくにせず「とりあえず風邪薬飲ませておこう」という先生では、ママもあまり信用できなくなってしまいますよね。

子どもを丁寧に診察し、ママの不安をきちんと聞いて答えてくれる先生は、今後もいろいろな相談相手になってくれます。

皮膚トラブルに対する関心・スキルが高い

病院内に乳児湿疹のケアについての掲示板が貼ってあるなど、皮膚トラブルに関心が高く治療実績がある小児科なら安心です。

予防接種を受けたときなどに「乳児湿疹が心配で…」と相談してみて、対応を見てみることもおすすめですよ。

我が家のかかりつけ医は、まさにママ友の「絶対名医だよ!」という声で見つけた小児科です。とっても怖い先生ですが、我が子たちの命を救ってもらったこともあります。

また乳児湿疹についての指導も熱心で、皮膚科では治らなかった湿疹が小児科で教えられた洗顔を始めたとたんにピタッと治ったということもありました。

【皮膚科の選び方】最先端の治療や予約システムがあるところも!

では、皮膚科はどんなポイントに気を付けて探せばよいのでしょうか。

口コミで評判が高い

皮膚科も口コミの評判は重要ですよね。特に大人ではなく、赤ちゃん・子どもを診察してもらったママたちの生の評判をチェックしましょう。

赤ちゃん・子どもが多く受診している

口コミでもチェックできますが、普段から赤ちゃんや小さな子どもが数多く受診している皮膚科なら、先生も乳幼児の診察になれています。

待ち時間を短縮できる

皮膚科はアレルギー患者さんが増えていることもあり、混む病院が多いですよね。最近はネット予約制を設けている病院もあるので、活用しましょう。

アレルギー科に対応している・関心やスキルが高い

ママにとって、赤ちゃんがアトピー体質かもしれないというのは大きな不安ですよね。離乳食がスタートすると特に心配でしょう。

そこで、アレルギー科にも詳しい医師ならいろいろな相談ができます。アレルギー科も対応しているクリニックを探すこともひとつのポイントですね。

皮膚科は大人の患者さんも多く訪れます。赤ちゃんや子どもを連れていくと「別の病気をうつされるかもしれない」と不安に思うママも多いのではないでしょうか。

そのため、診察券を出したら別の場所で待機できる立地のよいクリニックを探したり、ネット予約で待たずに済むクリニックを見つけることもポイントです。

信頼できる小児科・皮膚科を見つけて、賢く使い分けよう!

赤ちゃんや小さな子どもの病気は、基本的に小児科に相談することが安心です。でも、よい皮膚科を探しておくことも大切です。

我が家のように潰瘍などが出ることもありますし、将来的に水いぼやアトピー性皮膚炎などで何度もお世話になることも考えられますよね。

まずは小児科、そして皮膚科の信頼できるかかりつけ医を早めに見つけて、症状に合わせて上手に使い分けるようにしましょう。

みんなのコメント
  • いずむさん

    家の子(9ヶ月)は小児科でアレルギーによる発疹と言われましたが、何のアレルギーかがわかりません(?_?)

  • いずむさんさん

    文でアレルギーの原因をわかる人はいません。
    アレルギー科で検査してください。

  • ゆう君ママよりさん

    初めまして、うちの子供もアレルギーの発疹で血液検査で原因わかりました。今後の為にも調べてた方が良いと思いますよ。調べて貰ったら安心だと、同じ子供も母親として…。偉そうな事いえないけど…。

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