保育園入園準備はいつからすればいいの?保活の仕方や準備品
仕事復帰のためなど家庭の事情によって保育園を希望する家庭は増えていますが、保育園が足りないため待機児童が全国的な問題となっています。
そんな激戦をくぐり抜けるために、就職活動さながら情報を収集したり希望する保育所に見学にいったりと「保活」をする親御さんたちが多くいらっしゃいます。とりわけ認可保育園は人気があるので、どうしたら入れるのか知りたい方は多いと思います。
実際にどんな風に審査がされているか知っていますか?この審査方法を知らないまま認可保育園への申請をしてしまうと、審査に通らなかったということにもなりかねません。そこで、入園の審査の基準、申請の仕方や保育園の準備についてご紹介したいと思います。
この記事の目次
保育園を利用するためには絶対必要!「保育を必要とする事由」
そもそも、保育園を利用するには、保育を必要とする事由(就労や妊娠、災害や虐待など)に該当することが基本です。
- 就労(フルタイム、パートタイムなど基本的にすべて)
- 妊娠・出産
- 保護者の疾病・障害
- 同居又は長期入院等している親族の介護・看護
- 災害復旧
- 求職活動(起業準備等含む)
- 就学(職業訓練等)
- 虐待やDVのおそれがあること
- 育休中、既に保育を利用している子どもがいて継続利用が必要であること
- その他、上記に類する状態として市町村が認める場合
このいずれかに該当することがまず必要になります。各自治体の申請期限までに申し込んで、各自治体が申請書を元に審査を行なって、調整やあっせんを行います。
そして、保護者の所得に応じて保育料を制定し認定書を通知し、それを元に園と直接契約をするという流れになります。
ここが知りたいところ!「審査の基準」の中身
審査の基準や選考方法はお住まいの市町村区によって違いますが、どこの市町村区でも基準指数と調整指数の2つの指数を設けて審査をしています。
- 基準指数:家庭の基本的な情報を元にした指数
- 調整指数:家庭事情など細かい情報を元にした指数
【基準指数】家族の基本的な情報からポイントを出します
就労状況・所得・家族構成など基本的な情報からポイントを計算していく方法です。例えば次のようなものがあります。
ママ 週3日以上勤務し、かつ、週20時間以上の就労を常態 25点
50点+25点=75点
このようにポイントが出されて加算されるという感じです。
今回の場合、「居宅外労働」という類型にあたりますが、内職や自営業などの「居宅内労働」や「出産・疾病・障害」、「介護」、「災害」、「求職」、「その他」の類型に分かれ、それぞれ点数が変わってきます。
【調整指数】家庭事情を配慮したものです
ひとり親家庭や夫の単身赴任、育休産休の取得期間、上の子がいてすでに保育園に通園しているかどうか、通勤時間など、家庭事情を配慮した指数です。
国が自治体に示している優先対象は次のとおりです。義務ではなく、あくまで自治体が参考程度にするための指標ですが、この指数を基準としている自治体が多数です。
- ひとり親家庭(祖父母など同居人の有無によって点数が変わる)
- 生活保護世帯
- 虐待やDVのおそれがある
- 子どもが障害を有する
- 保護者が育児休業明け
- 兄弟姉妹の同一保育所等の利用を希望する
- 小規模保育事業などの卒園児
また、自治体独自の優先対象の項目を設けている所もあります。これも必ずチェックが必要ですね。
- やむをえず認可外保育園に入園した経験がある
- その自治体に住んでいる期間が長い世帯
- 育児休業の期間を短くして早期職場復帰する人
自治体によって、特に調整指数は違うので、お住まいの自治体のホームページや相談窓口で絶対に確認しましょう。
そして、この基準指数と調整指数の合計ポイントが高い順から認可保育園への入園が決定されていきます。
意外と知られていない!「減点」をされることもあります
ここまでポイントの加点の部分をお話しましたが、実はそこから総合的な判断によって減点させることもあります。
減点されやすい事由の具体的な例
ポイント制なので加点されることもあれば実は減点されることもあります。
例えば、「育児に協力してくれる叔母が近くにいる」と話してしまうと減点対象になることもあります。
認可保育園は基本的に自治体内でおさめようとします。つまり、○○区に住んでいるけど、勤務地は△△区だから、△△区の保育園を希望するのは減点対象になりやすく、地元の子が優先で点数が低くなってしまうことがあります。
また、過去の「辞退」などの履歴も減点対象になる可能性があります。認可保育園の申請書類を書く場合、第1希望から第3希望まで書く欄があり、多いところだと第5希望まで書くことができます。
しかし、無理やり全て書く必要はありません。
全部書かなきゃいけない気がして、通勤やお迎えの都合が難しい保育園の名前も無理矢理書いて、仮にそこの園に入園OKとなっても「やっぱり無理かも…」と辞退してしまうとペナルティが付き、次の審査の際に減点される可能性があります。
嘘をつくのは絶対にダメ!大幅減点になってしまう可能性もあります
正直、「子どもを預けるのにポイント制ってどうなの?」「これではアピール合戦にならないのかな?」と不満に思うこともありますが、現時点の認可保育園の審査事情はこのようになっているのが現状。
しかし、審査する側がポイント制にしたのにもきちんと理由があります。
たまに認可保育園に入りたくて最もらしい嘘をついてしまう人が実際にいます。嘘を吐いた場合は大幅減点させることもあります。
職員と仲良くなると有利って本当?不公平なので今はないですね…
よく相談窓口の人や児童福祉課の人と仲良くなると認可保育園に有利に入れる、という話を聞いたことがあると思います。
昔は本当にそういうこともあったみたいですが、今では認可保育園への入園希望が多いのと不公平ということでそういうことはなくなりました。
だからといって相談に行くことが無駄というわけではありません。募集はいつから始まるとか、認可保育園や認可外保育園の情報も教えてくれます。
通う園が決まったら絶対にやっておきたいこと3つ
保育園が決まってホッと一息ついた所で、今度は通園するための準備を開始です。
通園までの準備期間にやってほしいことを大きく3つにわけてみたので、参考にしていただけたら嬉しいです。
面接に備えて生活リズムや子供のことを話せるように整理しておきましょう
これも保育園によって様々ですが、内定が出たら園と保護者、子どもを交えた面談が行なわれることがあります。指定の日に健康診断や説明会を兼ねている所もあれば、個別のスケジュールに合わせてくれる所もあるようです。
面接に行く際は普段着でも大丈夫ですが、ラフ過ぎず、きれいめカジュアルを目指しましょう。
事前に調査票に記入、持参してそれを元に面接を進めていきます。
どんな細かいことでもいいので、子どもの気になるところや心配なところは遠慮なく、面接の時に伝えるようにしましょう。
しかし、面接時間にはどうしても限りがあります。時間内に話せるようにするためには事前の準備がやはり大切です。
仕事復帰の準備はパパと一緒に始めよう!
育休中のママさんの場合、我が子の保育園準備に加えて、仕事復帰に向けた準備もあるので大変かと思いますが、根気よく行きましょう!
まずは職場に電話。と言いたいところですが、1番最初にやらなきゃいけないのが「パパとの話し合い」です。
保活の時点からパパも積極的に関われていればいいのですが、保活にあまり関われなかったパパにとってママの仕事復帰や子どもの保育園への通園がピンとこないというパパさんも中にはいらっしゃいます。
なので、最初は喧嘩になることもしばしばあります。
保育園の送り迎えについてはもちろんのこと、家事の分担やママの仕事復帰の仕方や速度についても話し合って共通認識を持っておくことが大切です。
職場への連絡はそれからでも十分です。保育園が決まったから即職場に連絡を!となりがちですが、まずは子育ての1番のパートナーであるパパとの話し合いを大切にしてみましょう。
時間があるときでいいので、通園のシミュレーションをしてみよう
できることなら保育園へ通園しているシミュレーションを行なってみましょう。
というのも、保育園によっては安全性の問題から車での送迎がNGな所や、ベビーカーやバギーを置かせてもらえないと所もあります。
そうなると、自転車で子どもを乗せるかまだ歩けない赤ちゃんであれば抱っこ紐でおんぶか抱っこで徒歩で通園することに。
晴れている日はいいのですが、雨や雪の日などの悪天候の中での通園は思っている以上に体力的にキツイもの。
防雨、防寒対策のために必要なグッズなどを買い揃えたり、通園・通勤方法を見直したりする必要があるかもしれません。
1度必ず通しでシミュレーションすることをオススメします。
通園の準備は早すぎてもNG!説明会が終わってからでも間に合います
子どもが通う保育園が決まったら手提げ袋やくつ、お昼寝用の布団など様々なものを準備しなければいけないので、「早めに準備しなきゃ!」という気持ちになりますが、そんなに慌てなくても大丈夫です。
園指定の物もあるから必要なものは説明会を聞いた後でも大丈夫
保育園に異なりますが、持ち物の個数やサイズや名前を書く場所を指定してくる園もあります。場合によっては手作りしなければいけない物もあります。
お昼寝布団も早めに買ってしまうと「セットで買わなくても家であるので事足りたかも…」「足りないからまた買いに行かなきゃ」ということがあります。
早めに準備することは決して悪いことではありませんが、説明会を聞いて「用意したのじゃ、小さすぎるかも」や「せっかく買ったのにいらなかった!」とちょっとしたショックを受けることになるかもしれません。
お道具の準備・購入は説明会等が終わってからでも十分間に合います。説明会の時に、サンプルなどを見せてもらえるのでそれを見てから準備をした方がピンときますし無駄がありませんよ。
保育園によって違いますが、着替え用のための服一式、ハンドタオル(ひも付きの指定があることも)、通園バッグ、食事用エプロンなどがあります。
名前を書くときのポイントはちょっとしたマークを一緒につけること
保育園に持って行く物すべてに名前を書かなければいけません。この作業はどの親御さんも苦労される一大イベントといっても過言ではないでしょう。
すごく簡単なものでいいので、名前を記入するのと一緒にネコやイヌ、りんごや音符などのマークも書いておくと文字が読めなくても「このマークは自分のだ!」と子どもでわかるようです。
保育士の先生方もマークがあると分かりやすいようです。
イラストに自信がない、時間がない!という方は、ネット通販でお名前シールやワッペンを作ってくれるところで注文するといいでしょう。
イラスト入りや名前の周りに可愛いデコレーションラインが入っているなどオリジナルの名前シールができます。
何回か洗っているうちに消えてしまいそうなお弁当箱やコップには防水シールがおすすめです。また、着替えなどの布系の名前書きには名前スタンプも便利です。
100均や手芸店で購入することができますし、布用のインクを使えば名前を書くことが難しい靴下や手袋などにもしっかり名前を書くことができます。
手作りできなくても100均や手芸グッズでオリジナルバッグに変身
手提げバッグや靴入れなど手作りするイメージを持っている方もいらっしゃると思いますが、手作りする時間がない、ミシンがないということもあると思います。
100均にあるレースのラインテープを手提げの縁に縫い付けるだけでも可愛らしくなります。アップリケやワッペンの種類も豊富にありますよ。
手芸屋さんなどに行くと布に直接書き込めるペンやインクが売られています。ペンでイラストを描いたり、布用インクを使ったスタンプを押したりするとオリジナリティあふれる通園グッズが簡単に完成します。
早寝早起き朝ごはんの生活習慣は身に付けておこう
幼稚園入園向けだと、お箸が持てるようになることやオムツはずれなど入園前までに身に付けておいたほうがいいコトという話題はよくありますよね。
それは「早寝早起き朝ごはん」です。今昼夜が逆転していてなかなか生活リズムが安定していない赤ちゃんでも入園するまでにこの生活習慣だけは身につけておきましょう。
年齢に関わらず、早寝早起き朝ごはんの習慣は大切です。保育園では1日のスケジュールが決まっているので、お昼ごはんの時間も決まっています。
朝ごはんを食べるためには早寝早起きが欠かせません。なので、早寝早起き朝ごはんは必ずセットで習慣つくようにすぐに実践して下さい。
準備は大変だけど、1つ1つやっていけば大丈夫
保活から始まり、入園が決まってホッとした束の間、入園準備等やることが多いので大変です。
自治体によって募集期間や記入方法は違いますし、特に初めての方だとよくわからないことも多いと思います。
1つ1つ整理しながらやっていけば大丈夫です。準備だけでも大変ですが、希望する保育園にはできれば見学に行ってその園の雰囲気や先生方との相性など確かめることをオススメします。
いくつか候補がある場合はノートやパソコンに保育園の情報を書き込み比較できるように整理しておくといいでしょう。