胞状奇胎の原因は染色体の異常。遺伝による発症ではない!
発症してしまうと、残念ながら妊娠の継続は難しい胞状奇胎。ではなぜ胞状奇胎を発症してしまうのでしょうか。
胞状奇胎の原因について詳しくみていきます。
胞状奇胎の原因は染色体の異常
胞状奇胎とは、妊婦さんの400~500人に1人という確率で起こると言われている絨毛性疾患のことです。
- ぶどうの房のように見えるため、別名「ぶどう子」とも呼ばれている
- 妊娠初期のエコー検査で発見されることが多い異常妊娠
- 40才以上の高齢出産の場合に発症する確率がやや高くなる
- 現在の日本は少子化による分娩数の減少により、発症数も減少している
- 胞状奇胎は妊娠が成立する際の、精子と卵子の受精の異常によって起こる
胞状奇胎は、受精卵の染色体異常が原因となります。
子宮に着床した受精卵は、胎児へと成長する「胎芽」と胎児が育つための胎盤の元となる「絨毛」にわかれますが、この絨毛だけが異常に増殖するのが胞状奇胎です。
絨毛の異常増殖の原因は、絨毛の細胞が持つ染色体に卵子由来の核が存在しないことによります。
胞状奇胎は、その発生原因の違いから、「全胞状奇胎」と「部分胞状奇胎」の2つにわけられます。
全胞状奇胎の原因。卵子由来の核が消失…
全胞状奇胎は、受精卵が細胞分裂していく過程で、母親の卵子由来の核が消失してしまうことで起こります。
卵子由来の核が存在しないため、胎児へと成長する「胎芽」が育たず、精子由来の染色体で構成される核のみを持つ「絨毛」が増殖してしまいます。
部分胞状奇胎の原因。絨毛に精子由来の染色体のみが存在
部分胞状奇胎は、1つの卵子に2つの精子が受精することで発症します。
胎芽には卵子由来の染色体と精子由来の染色体の両方が存在していますが、絨毛には卵子由来の染色体がなく、精子由来の染色体のみ存在している状態です。
部分胞状奇胎では、卵子と精子の染色体が正常な部分も存在するため、滅多にありませんが、一卵性双生児の片方が正常胎児、もう片方が胞状奇胎となることがあります。
胞状奇胎は遺伝によるものではなく、予防もできない…
卵子と精子が受精する際に異常が起こるのが胞状奇胎ですが、ではなぜこのような異常が起こるのかは、現在まだはっきりと解明されていません。
しかし、遺伝によって発症するものではないことはわかっています。すべての妊婦さんが同じ確率で発症する可能性があります。そして、胞状奇胎を予防する方法は今のところありません。
胞状奇胎の治療後に再び妊娠を希望する場合は、2~4週おきに通院しながら経過観察が行われます。
だいたい半年~2年間は避妊する必要がありますが、完治し医師から許可が出れば、再び妊娠、そして出産することが可能です。
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