赤ちゃんの乳歯の生え方!時期・順番や治療が必要な生え方
歯が生えるのは、体の成長に合わせて必要な栄養を補給するためです。歯を使うと、固形物を食べられるようになりますからね。
赤ちゃんの乳歯に何か問題があると、その後で生えてくる永久歯にも影響してしまうことがあります。
理想的な乳歯の生え方について見ていきましょう。どんな生え方が問題か、いつ歯医者さんに見てもらえばいいのか解説します。
乳歯の生え始める時期は個人差大!
赤ちゃんの歯は、早い子だと生後3ヶ月から生えてきます。生え始めの時期は個人差が非常に大きいと言われています。
初めての歯は、生後3ヶ月~9ヶ月の間にほとんどの子が生えてきます。でも、もっと早く生えてくる赤ちゃんや、1歳を過ぎても生えてこない赤ちゃんもいますね。
赤ちゃんには歯胚という歯の卵が胎児の内からちゃんと準備されています。この卵の育ち方はあくまでその子のペースなのです。
赤ちゃんの歯は、前歯から生え始めます
約2年かけて全ての乳歯が生え揃います。歯が生えることを、萌出といいます。歯の生え方もとても個性的です。人によって違います。
では、どのような順序で歯が生えていくのでしょうか。順番通りに歯が生えない赤ちゃんは、どう見守ればよいでしょうか。
赤ちゃんの歯が生える順番
乳歯は上下の前歯が最初に生えてきます。平均すると下から生えてくる子が多いですが、上から出始めることもあります。
まず前歯が4本生えそろいます。最初に萌出するのは下の歯が多いですが、上から萌出していく歯もあります。
- 生後3~9か月…下の中切歯の萌出が始まり、つづけて上の中切歯が生える
- 生後10~11か月…上の側切歯が生えてくる
- 1歳…下の側切歯が生えてくる
- 1歳2ヶ月~5か月…上下の臼歯が生えてくる
- 1歳半…上下の犬歯が生えてくる
- 2歳~2歳半…最後の臼歯が生えそろう
順番に生えてくる子がほとんどですが、中にはバラバラに出てくることもあります。全体の2割程度ですが。
奥歯が一番先に生えてくることもありますよ。ですが、少数でもランダムに歯が生える子もいるので、順番通り歯が生えなくても心配しないでくださいね。
赤ちゃんの歯が生え始める時の徴候
歯が生え始めるのは、母乳やミルクだけではなく食事で栄養を取る準備が整ってからです。その時赤ちゃんの様子やしぐさにいろいろな特徴が現れます。
以下に述べるしぐさを見せるようになったら、歯の生え始めの合図です。離乳食の準備をしたり、歯ブラシを用意しておきましょう。
▼子供の歯ブラシについてはコチラも参考にしてみて!
よだれの量が急に増えます
一番の特徴として、よだれの量が多くなります。よだれは食べたものを消化するために必要なものです。
歯の萌芽が始まるころ、赤ちゃんの口は固形物を飲み込む準備が整っています。身体も大きくなるので、ミルクだけでは栄養が取れなくなるからです。
しかし、この時期の赤ちゃんは口を閉じたままにすることが苦手です。またよだれを飲み込む動作にまだ慣れていないので、くちからあふれてしまうのです。
スタイをすぐに取り換えなくてはならないほど、よだれの量が多くなったら、それは歯茎の中で歯胚が充分に成長している証です。
歯が生え始める時は歯茎がむず痒くなる
歯胚の成長が進んでくると、赤ちゃんは歯茎をむず痒く感じるようになります。歯茎を押し上げて歯が出て来るのは、それだけ大きな身体上の変化なのです。
この時の違和感の影響で、次の様なしぐさを示す子もいます。
- 機嫌が悪く、泣く回数が増えてくる
- 夜泣きが急に始まる
- 口の中に手を入れようとする
- ミルクや母乳の飲みが悪くなる
特に機嫌が悪かったり、泣いていることが多くなると歯茎のむず痒さが原因かもしれません。
逆に、タオルやおもちゃを自分から噛み噛みしていたら、それが歯の生える予兆です。むず痒さに自分で対処しているのですね。
心配しなくてはいけない歯の生え方
問題のある出方をする乳歯もあります。中には、歯医者さんを受診しなくてはいけないことも。
どのような生え方をするとき、赤ちゃんは歯医者さんに行くべきなのでしょうか。心配な生え方を解説します。
乳歯の数が足らない
1歳までに歯が生えてこなくてもあまり心配しないでください。歯胚の育ち方がゆっくりなだけです。問題ではありません。
注意点は2歳までの20本ある乳歯すべてが生えそろわないことです。この場合歯科医を受診する必要が出てきます。
それは、歯の先天性欠如かもしれません。これは、歯胚が無いために歯の数が足りない症状です。
先天性欠如の原因は分かっていません。胎児期での栄養不足や薬物などの影響ではないかと考えられています。
先天性欠如が見られる場合には、2、3本の欠如から10本以上生えてこないなど様々なケースがあります。
乳歯の先天性欠如はおおむね治療せずに経過観測です。しかし乳歯の欠如があると、その下から永久歯が生えてこないこともあります。
乳歯に欠如がある場合でも、その下には永久歯の歯胚が育っていることもあります。6歳ごろの永久歯への生え変わりの時期まで、毎日の歯磨きで様子を見ましょう。
生まれつき歯が生えていることもあります
先天性欠如とは反対に、生まれたときから歯が生えている赤ちゃんもいます。これを、先天性歯と言います。
先天性歯の場合には、おっぱいを与えるときに歯の先がママの乳頭に当たります。痛みで悩んだり、傷が広がったりする方もあります。
母乳育児のママには深刻な問題ですね。そこで、歯医者さんで処理をしてもらいます。
- 歯の先を削る
- 歯の先を少し折る
このような方法で、歯の長さを調節します。正常に生え始める時期まで、ママの授乳の邪魔にならないための処置です。
先天性歯に似た症状に、上皮真珠というものがあります。生まれた赤ちゃんの歯茎に、粟粒ほどの大きさの白い点ある事を言います。
これは胎児期に、歯胚が育っていく過程で本来なら消滅しているはずの組織が胎児の体に吸収されずそのまま残ったものです。
非常に柔らかい組織で、放っておけば自然に消えてしまいます。ママの体を傷つける心配もないので、こちらは特に治療しません。
歯がくっついて生えてくる癒合歯
本来なら1本ずつ分かれて生えてくるはずの歯が、隣同士くっついて生えてくることもあります。
癒合歯という症状です。癒合歯がおこる原因は、胎児期に歯胚がくっついて成長してしまうからと考えられています。
歯ならびの治療は、ある程度永久歯が生え揃ってから始めます。定期的に歯科医を受診して、治療開始のタイミングについて相談しましょう。
問題があれば歯科医相談を。大切な歯を守りましょう
歯の生え方には個性があります。なので出てくる順番に神経質になる必要はありません。
乳歯にアクシデントがあるかもしれない場合は、大切な永久歯を守るためにも早めの受診が大切です。
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