上手なひらがなの教え方!子供に教える順番や年齢毎の学習法
何もわからない状態の子供に、「ひらがなを教える」ということは、決して簡単ではありません。
大切なのは、ママやパパが「上手な教え方」について学ぶこと。子どもの年齢、そして興味関心を抱く対象によっても、教え方のコツは変わってきます。
無理なく実践できる、「読み」「書き」「書き順」の教え方のコツや、生活の中に無理なく学習を取り入れるためには、どうすれば良いのでしょうか。
すぐに実践できる勉強法を教えます。
この記事の目次
子供の年齢別、上手な教え方を詳しく紹介
幼児期の子供は、年齢によって「できること」に差があるもの。「ひらがなを教えたい!」と焦るあまり、高度な要求ばかりをしても、うまく定着しない恐れがあります。
まずは、それぞれの年齢に合わせた関わり方を実践しましょう。
「できた!」や「楽しい!」といった前向きな気持ちから、自然とひらがなへの興味関心を高められるはずです。
2歳児は「言葉」への興味を広げる時期
2歳児は、頭の中の語彙の数が爆発的に増える時期。多くの子供は「二語文」を話し始めますし、宇宙語のようなフニャフニャした音から、徐々にしっかりした言葉に進化していきます。
好奇心も旺盛な時期ですが、今はまだ、「読み」や「書き」にこだわる時期ではありません。それよりも、言葉に対する興味関心を広げてあげましょう。
中でも絵本の読み聞かせは、有効な学習方法の一つです。
いろいろな言葉を、ママやパパの優しい声で語り掛けてあげてくださいね。2歳の頃のこうした経験が、その後のひらがな学習の土台となってくれるはずです。
年少さんの3歳児、「読み」「書き」の練習をスタート!
3歳では、いよいよ「読み」や「書き」の準備段階へと移っていくことになります。最初のステップでつまづかないよう、家族が一緒に見守ってあげましょう。
簡単な絵本を、指でなぞりながらゆっくりと読んであげるのもオススメです。
「みかんの『み』はどれかな?」なんて、文字当てゲームを楽しめるようになるのも、この頃から。家族みんなで、かるた遊びをするのも良いでしょう。
「書き」ではまだ、「ひらがなの形」にこだわらなくても大丈夫。濃く、しっかりとした線が書けるよう、導いてあげましょう。
年中さんの4歳児、「文字を書く」ための習慣を
4歳になると、そろそろひらがなをマスターする子供も出てきます。特に女の子の場合は、子供同士、お手紙交換をスタートさせることもあるでしょう。
幼稚園では、文字学習の時間も取り入れられる時期。子供の興味関心を高めながら、「文字を読む・書く」ことを習慣づけてみてください。
おやつのメニューを読んでもらう、書いてもらう、なんて取り組みをするのもオススメです。
年長クラスの5歳児、反復練習できっちりマスター!
小学校入学までにひらがなをマスターするなら、年長クラスの5歳児が勝負。できるだけきちんと教えてあげることで、小学校での学習をスムーズにスタートさせられます。
とはいえ、まだまだ子供の記憶はあやふやな時期です。子供の興味を阻害しない方法で、反復練習を繰り返すことが鍵となります。
この頃になると、子供にもそれぞれ個性が表れてきます。お手紙が好きな子供もいれば、アプリやゲームに興味を示す子供もいるでしょう。
子供のタイプに合わせて、ベストな方法を見つけることが重要なポイントだと言えます。
年齢別、効果的な声かけ方法
子供の年齢によって、効果的な声かけ方法も違ってきます。ぜひ実践してみてください。
- 2歳児
- イヤイヤ期の子供は、まだまだコミュニケーションが下手。否定せず、根気強く付き合うことが、言葉への興味を引き出すコツ。「○○がやりたいんだね。じゃあ、こういう風にしようか」など、上手に誘導してください。
- 3歳児
- 自我が発達してくる時期は、大好きなママに褒められるのが大好きな時期!「すごいね!」「上手だね!」という声かけが効果的です。「じゃあママと競争しよう!」なんて、競争意識を刺激するのもおすすめ。
- 4歳児
- 自分でできることが増えますが、まだまだ甘えたい気持ちもたっぷり。だからこそ「一緒にやろう」「あなたができること、知っているよ」と伝えてあげて。「特別に○○をやらせてあげる」と特別感を演出すると、意欲を刺激できることも。
- 5歳児
- 「読み」や「書き」の能力が格段にアップ。「ハネやはらいもしっかり書けたね!」なんて、具体的に褒めると効果的です。簡単な本であれば、自分で読めるようになる子供も。赤ちゃん用の絵本など、読み聞かせを「お願い」するのもおすすめ。
ひらがな学習、最初に教えるのは「読み」
ひらがな学習を進める順番としては、まず「読み」を教えるのがおすすめです。
子供にとって、文字の形は複雑なもの。まるで「絵」や「図形」のように認識している子供も少なくありません。
だからこそ、まずは「読み」の練習で、一つ一つの形に「音」があることを教えていきましょう。
ママが「読む」、子供は「聞く」
ひらがなの「読み」の練習は、非常に低年齢からスタートできます。それは絵本の読み聞かせが、子供にとって重要な学習の場となるからです。
赤ちゃんの頃からスタートできる読み聞かせですが、ひらがなの「読み書き」を意識するようになったら、ゆっくりはっきり発音するよう心掛けてください。
また、子供のお気に入りの本を、何度も繰り返し読むのもオススメ。何度も同じ本を見ることで、「絵」だけではなく、自然と「文字」にも関心を示すようになるでしょう。
「音」と「形」を連動させよう
ひらがなの「読み」学習で大切なのは、「音」と「形」を連動させること。そのためのコツは、「読んでいるところを、指でなぞる」という方法です。
また幼児向けの絵本の中には、ひらがなをテーマとした絵本もたくさんあります。
こうした本では、ひらがなが一文字ずつ、わかりやすく並べられていますから、ぜひ参考にしてみてください。
興味の持てる単語から
子供によって、興味を抱く対象は異なっています。子供にとっては「どれも同じに見えるひらがな」だからこそ、楽しみながら覚えられる単語を探してみましょう。
食べ物や乗り物、好きなキャラクターの名前でも大丈夫です。
「『りんご』って書いてあるね」なんて単純な声かけでも、自分の好きな単語に対して、子供は敏感に反応します。
「読み」ができるようになってきたら、次は「書き」
「読み」の学習が進んできたら、次は「書き」の練習へと移っていきましょう。「読み」よりもさらに高度な技術が求められる、「書き」の練習。
焦らず、一つずつクリアしていくことが大切です。
「書き」を教え始める目安は3歳
まずは、ひらがなの「書き」について、教え始める目安についてです。
1歳や2歳の子供は、まだ力加減を調整するのが難しいもの。多くの子供にとって、「よくわからない何か」を書くのは、苦痛になってしまいます。
3歳になると、徐々に力の入れ具合もつかめるようになってきますから、「書き」の練習もしやすくなります。
とにかく書く!楽しんで書く!
子供が3歳になったからといって、焦ってはいけません。「ひらがなの形を書く」前に、「字を書くときの、筆の動かし方」を学ぶ必要があります。
この「筆の動かし方」のことを運筆といい、運筆力がなければ、どれだけ頑張ってもきれいな文字を書くことはできません。
運筆力は、線あそびやめいろ遊びで高めることが可能。何度も繰り返し、楽しみながら書くことで、「書き」練習の基礎が身につきます。
大きな画用紙に、殴り書きのように楽しむのも良いですし、ママが書いた点線の上を、なぞってもらうのもオススメです。
▼子どものひらがなの反復練習方法についてはコチラも参考にしてみて!
できれば親の目が届くところで
「書き」の練習では、反復練習が重要です。とはいえ子供にとって、「同じことを何度も繰り返す」ということは、決して簡単ではありません。
だからこそ、できるだけ親の目が届くところで学習させてあげてください。
「この文字は、とても上手に書けたね!」なんて、こまめに声をかけることで、子供のやる気をアップさせられます。
また、鉛筆の持ち方や鏡文字、形の間違いなどのトラブルにも、早い段階で対処できます。
最後は「書き順」幼児が間違えて覚えやすいので注意!
ひらがな学習のステップ、最後は「書き順」です。実は小学生の中にも、間違ったまま覚えてしまっている子供も多いので、注意が必要です。
では、書き順を正しく教えるためのコツは、いったいどこにあるのでしょうか。
ママ先生がお手本を
書き順を覚えるのが難しいのは、「動作」を伴う勉強だからです。
書き順を教えようとするとき、「まずは横棒を引いて、それから……」なんて、言葉で説明していませんか?言葉だけを聞いても、幼児はうまく想像できません。
こんなときには、ママが先生となって「お手本」を書くのが一番。「見ていてね」と言いながら、大きく、わかりやすく文字を書いてあげてください。
「まずは横棒を引いて……」なんて言葉の説明も、動作と一緒に伝えることで、子供の心に届きやすくなります。
書き順が「見える」ツールも活用して
「書き順を、何度教えても覚えてくれない!」というときには、書き順が「見える」ツールも活用しましょう。
ひらがなの五十音表の中には、書き順を「色」や「数字」でわかりやすく示してくれるものもあります。
またひらがな学習アプリを使えば、ママがお手本を書くのと同じように、「書き順」を見せてくれます。
苦手な文字を書く前に、各種ツールを使って「書き順」を意識させることで、子供の「できた!」につながりやすくなります。
効率的な学習のために親が知っておきたいこと
子供のひらがな学習は、親にとっても根気が必要な作業です。少しでも効率よく学習を進めていくために、頭に入れておきたいポイントを6つ紹介します。
興味がないのに押し付けるのはNG
子供の性別やタイプによって、ひらがなに興味を抱く時期は異なります。
「周囲のあの子はもう読み書きできるんだから」なんて理由で、学習を押し付けるのはやめてください。
子供の能力が伸びるのは、自分で「やりたい!」と思ったとき。無理にやらせても、良いことは一つもありません。
できないことを責めるのはNG
ひらがなをマスターするまでの「読み」「書き」「書き順」。子供にとって、簡単なステップは一つもありません。
何度も同じことを聞かれると、「どうしてできないの!?」なんて、つい責めたくなってしまうかもしれませんが、これもNG。
複雑な形のひらがなは、子供にとって高いハードルです。どの子もみんな、長い反復練習の末に習得していく知識ですから、ぜひ長い目で見守ってあげてください。
「できて当たり前」と思わないで
責めたり叱ったりしてしないからといって、まだまだ油断は禁物です。普通に「できる」ことに対して、それを「当たり前」と感じていませんか?
親目線では「できて当たり前」でも、子供にとっては「頑張ってできたこと」かもしれません。できなかったことができるようになったら、積極的に褒めてあげましょう。
最初から完璧を求めるのはやめて
「はね」や「はらい」「飛び出す部位」に「鏡文字」、そして「書き順」など……。ひらがな学習には、難しいポイントが多数あります。
だからこそ、最初から完璧を求めるのはやめてください。
初めてえんぴつを持ち、「く」と書けたら、多少歪んでいても、書き順が間違っていても、それは素晴らしい第一歩です。
「もっとこうしなきゃ!」という目線で見るのではなく、「すごいね!」と受け止めてあげましょう。
気になるポイントは、「こうすると、もっとカッコよくなるよ」なんて、ポジティブな言葉で伝えてあげて。また、「一度に伝えるポイントは、一つだけ」と決めることで、子供の混乱を防げます。
どんどん褒めよう
子供は、褒められることが大好きです。褒められることで、「もっと頑張ろう!」という意欲が芽生えてきます。
ひらがな学習は、その後の教育につながる、大切な一歩。だからこそ、多少大げさなほど、どんどん褒めてあげてください。
興味を抱く環境を整える
子供にひらがなを教えるためには、まず興味を抱くことが大事。
とはいえ、特に男の子の場合には、「いつまでたっても興味を示してくれない……!」なんてお悩みを抱く方も少なくありません。
好きなキャラクターの名前を、ひらがなで大きく書いて貼っておくのも良いでしょう。また、戦隊ヒーローのDVDではなく、あえて絵本を購入するのもオススメです。
クイズやゲームは、どの子もみんな大好きです。「机といす、えんぴつと練習プリント」にこだわらないことで、きっかけをつかみやすくなります。
▼遊びでひらがなを学ぶ方法についてはコチラも参考にしてみて!
教え方を頭に入れたら、実践あるのみ!
子供にひらがなを教えるためのコツはいかがでしたか?頭に入れたら、あとは実践あるのみです。
「読み」「書き」「書き順」の順番を知り、子供と一緒に楽しみながら学習を進めてみてください。年齢毎に正しく関わることで、無理なくマスターできるはずです。
▼ひらがなの具体的な練習方法についてはコチラも参考にしてみて!
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