子供の転園について。子供へのケアや手続き、挨拶などすべきこと

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2018/03/02

転園ストレスを抱えている子供をケアしている親

待機児童問題をはじめ子育て全般において、子供の預け先・教育機関を考えて無事入園に漕ぎ付くだけでもママは一苦労ですよね。

しかし、無事保育園や幼稚園に入園をしても、時にはさまざまな理由で転園を考えなければならないケースも出てきます。

転園をするためには、手続きはもちろん子供の心のケア等、さまざまな課題が出てくるでしょう。

転園の可能性が出てきたら、早めに情報収集や準備をしておきましょう。

転園はかわいそうに感じる…でも子供を信じて前向き!転園の際の注意点

転園は、ほとんどの場合、家庭の事情・大人の都合です。

年齢が低い子供でも、せっかく慣れた環境からまた新しい環境に移ることには、やはりストレスがかかります。

年齢が上がってくると、お友だちや先生との別れが悲しく、一時的に心を閉ざしてしまうこともあるでしょう。

また、子供があまりに馴染めなかった場合等では、子供が園というもの自体に嫌悪感・恐怖心を抱いている場合もありますね。

しかし、転園を通して子供の世界が広がる、新しい楽しみも見つかることだってあるのです!

先生に早めに伝え、家庭・園双方で子供のケアを

転園をすることが決まったら、まずは先生に事情と時期を伝えるのがおすすめです。

子供にもいずれは言わなくてはなりませんが、子供に先に伝えると、子供は園で先生やお友だちに「○○保育園やめるの」・「みんなとバイバイなの」と言ってしまう場合もあります。

年齢が上がったり、その園で過ごした時期が長いほど、やはり子供の心にも十分なケアが不可欠となってきます。

一見気にしていなさそうに見える子供も、口では何も言わなくとも、寂しさや不安から以下のような変化が見られる場合があります。

  • 保育園に行きたがらなくなる、つまらなさそうにしているように見える
  • 園や家庭で攻撃的な言動やもめごとが増える
  • 隠れて泣いている
子供なりに、さまざまなことを感じ取り、時には期待と不安が入り混じり混乱することもあります。

また、ママや先生の前では「大丈夫だよ」と平気に振る舞おうと、一生懸命な場合もあります。

些細な変化でもしっかりと様子を見、ケアをしていくことが大切です。

最終日まで楽しく過ごし、そして転園後も「見守っているよ」という安心感を与えてあげられるよう、家庭と園双方で様子を見ながら心のケアを意識していってあげましょう。

子供に転園について話す際には「楽しみ」を交えてポジティブに

子供に転園について話す際、タイミングや伝え方は各家庭の考え方でOKかと思いますが、できるだけパパ・ママ揃って、明るく伝えてあげるのが良いでしょう。

「今の保育園には今月いっぱいしか行けないんだ…本当にごめんね…」例えばこのような伝え方では、子供は悲しく不安になってしまいますね。

新しい園に対して「楽しみ」・「行ってみたい」と子供が思えるよう、言葉がけを工夫してみましょう。

  • お引越し先の近くの保育園にはね、大きなすべり台があるんだよ
  • ○○はもうお兄ちゃんになったから、2歳までの今の保育園とはさよならしなくちゃいけないんだけれど、今度の園にはもっとたくさんのお友だちが待っているんだよ
  • 新しい幼稚園もきっと楽しいよ!今の園のお友だちだって、これからもずっとお友だちだよ

一例ですが、きちんと子供に「転園をする」という事実を告げながら(子供だからとうやむやにするのは好ましくありません)、前向きな言葉をかけてあげてみてあげてくださいね。

パパ・ママ揃ってのタイミングがおすすめなのは、両親でその際の子供の様子を見て共有でき、今後の心のケアにもつながっていくからです。

また、もし転園がネガティブな理由からだとしても、決して子供の前で環境や今の園の不満や愚痴を言わないよう気をつけましょう。

最終日にはあいさつを、感謝を伝えて良い別れに

今の園の登園の最終日には、子供は保育時間内であいさつやお別れ会の機会を設けてもらっている場合が多いです。

ママは、事前に「最終日にはお世話になった先生方に少しごあいさつをさせてください」と頼んでおくことと、最終日に先生方に一言ずつお礼を述べることができるでしょう。

よく顔を合わせたお友だちのママたちにも、これまでの感謝を伝えておきたいですね。

転園のことが子供から子供に伝わり、お友だちのママから理由を聞かれる場合もあるかと思います。

この際も、(もしネガティブな理由でも)今の園への不満等を口にするのではなく、「家庭の事情で…」・「子供のための環境を変えてみようと」等と濁して答えておいた方が良いでしょう。

やはり、どんな事情での転園であっても、園の関係者の方々は一定期間我が子を共に育ててくれた仲間です。

感謝の気持ちを伝えて良い別れにし、ママも新しい気持ちに切り替えて来ましょう。

転園直後の子供は不安、しっかりと向き合ってあげて

転園は、子供にとってとても大きな変化です。

新しく入った子供には先生はよく目をかけてくれて一見安心できるように思えますが、子供の戸惑いは大人の予想以上に大きいでしょう。

大泣きしてつらさをあらわにする子もいますし、一見普段通りに過ごしていても、ふとした時に表情が曇る(不安や疲れをため込んでしまっている)子もいます。

4・5歳ともなると「降園の際の先生との会話はあいさつ程度」という場合も増えるかと思います。

しかし、転園してしばらくは(先生の方からも伝えてくれるケースが多いですが)、ママが自ら、先生に園での様子やお友だちとの関わりについて聞いてみましょう。

また、家庭での様子も伝え、情報共有を大切にしていきましょう。

一方、いつまでも転園させたことを「かわいそう」と後悔したり、過剰に心配をするのも逆効果のようです。

子供の適応力はとても高く、「もうお友だちができたの?」・「すごく馴染んでいる!(ように見える)」と大人が驚かされることも多いです!

子供が満面の笑みで「幼稚園楽しかった!」と言っているのに、「でもまだ分からないことも多いでしょ?」・「いじわるする子はいない?」とこちらから必要以上に心配を呈してはいけません。

親として心配になるのは当然ですが、不安を受け止めつつも、出会いと別れを経験して成長していく我が子を見守っていってあげましょう。

最初の頃の不安は当然!そのうち慣れる!でも、日々しっかりと抱きしめて話に耳を傾けてあげ、SOSはキャッチする!

親子二人三脚で、無理せず新生活に少しずつ慣れていきましょう。

転園する理由はさまざま!

転園とは、学生における転校、社会人における転勤と同じく、保育園や幼稚園児が今の園から別の園に籍を移すことを指します。

入園した園を卒園する子供が多いですが、なかにはさまざまな事情で転園を経験する子供もいます。

転園理由には、以下のようなものがあります。一例です。

  • 引越し等によって園が遠くなる場合
  • 親の就職・転勤や勤務時間変更等によって、現在の園では保育時間が合わなくなる場合
  • 前回の保活で希望した園に入れず、より希望に合った園に入り直したい場合(認可外保育園から認可保育園へ、というケースも多い)
  • きょうだいが同じ園に入れず2ヶ所の園に別々に入っているが、どちらかに空きが出て移る場合
  • 子供が園にいつまでも馴染めない、園に不信感が募る等、親子が不安な場合
  • 家庭の事情によって保育園から幼稚園、また、幼稚園から保育園に移る場合
  • 乳児保育園の卒園年齢(1~3歳頃)に達し、再度新しい園に入る必要がある場合

なかには「転園か入園かややこしいもの」も含まれますが、「慣れた園から違う園に変わる」という意味ではどれも転園ですね。

このように、入園当初から視野に入れているものから急に必要性が出てくるものまで、転園を考えるケースは意外と誰にでも密接な問題なのかもしれません。

転園には手続きが必要!不安点は自治体や先生に早めに質問を

保育園や幼稚園に入園をする際には、時期が来たら書類を記入し提出し…と、ママ自らが調べて手続きをする必要がありましたよね。

残念ながら、現在の制度では「お子さんが○○に入園する時期になりましたので、この書類に沿って手続きをしてください」といった優しい通知を送ってもらえたりはしません…。

転園も同じです。転園する必要が出てきたら、その時期までに必要な手続きを各家庭で調べて行っていく必要が出てくるのです。

必要な手続きを見ていきましょう。

認可保育園から認可保育園へ転園する場合

認可保育園は、基本的には希望の園に入れなくとも、どこかに決まった場合にはそこに卒園まで通うことを前提として最終申し込みをすることとなるでしょう。

しかし、なかには、「親の転勤や離婚」・「きょうだいバラバラ」等、主に家庭の事情によって転園が認められる場合もあります。

その場合には、再び各自治体において、保育園利用の申し込み(保活)を行う必要が出てきます。はじめの保活と異なるのは、「“入園”ではなく“転園”の希望を出す」という点ですね。

年度が変わるタイミングが枠もできやすいですが、保育園は必要な時から利用を開始できる施設です。(枠が空きにくいですが、一斉入所以外は利用開始希望月の1~数ヶ月前に申込むことが多いようです。)

詳細は自治体により異なるため、早めに役所の保育課等で聞いてみると良いですね。

なお、よほどの事情がない限り、「(送迎可能範囲だが)遠くて大変だから」・「思っていたのと違うから」といった緊急性のない理由では、転園が認められない(書類を出しても点数が低く通らない)場合が多いです。

小規模保育園を卒園し、認可保育園や幼稚園に転園する場合

特に低年齢児に待機児童が多いことから、0~3歳程度の低年齢児のみを保育対象とした小規模保育園(認可保育園)が増えています。

これらの保育園を卒園する場合には、俗に「3歳の壁」と言われている、新たな保活の悩みが出てくることが多いです。

3歳からは、保育士一人が見ることのできる園児数が2歳までよりぐっと増えるので、一見3歳からでも保育園にはたくさんの枠がありそうに思えますが、実際には3歳での保活は難関のようです。

  • ほとんどの子が0~2歳までに入園して持ちあがるため、3歳の新規の枠がない
  • 保育室のスペースや定員の関係で3歳からの受け入れをしていない

このような事情から、「小規模保育園の卒園後は保育園を諦め、幼稚園に転園する」という家庭も多いようです。

(今では幼稚園も延長保育・預かり保育を行っていて共働き家庭も利用しやすくなっている園も増えています。)

このように厳しい状況下ではありますが、小規模保育園から卒園後の転園を考える場合には、基本的には秋の一斉入所時期(幼稚園は入園書類配布時期)に所定の場所で手続きをすることになります。

問い合わせ口は、以下です。

  • 認可保育園利用希望の場合→各自治体
  • 幼稚園希望の場合→各園(情報収集は各自治体でも可)

また、特例として、小規模保育園では連携園として、卒園児の何割かを受け入れてくれる枠がある園もあります。(“A保育園”という母体のなかに、“A乳児保育園”という小規模園が分園としてある場合等です。)

連携園の有無や、そこに入りたい場合には、まずは現在通っている小規模保育園の先生に問い合わせてみると良いでしょう。

認可保育園から幼稚園に転園する場合

小規模保育園でなくとも、乳児の頃と家庭状況の変化等でもう保育園でなくても良くなった場合には「年少や年中から幼稚園に転園をする」という場合もあるでしょう。

この場合にも、基本的に幼稚園は4月入園を狙うことになりますので、前年度の秋より幼稚園入園の手続きを始めましょう。

まずは、希望する園の説明会や書類配布の時期を逃さないよう、情報収集が大切ですね。

また、小規模保育園の卒園とは異なり、認可保育園のほうにも退園の手続きをする必要が出てきますね。

認可保育園退園の手続きは、早めに役所で書類をもらい所定の日までに手続きをする必要がありますが、園にも独自の用紙がある場合が多いので、園にも伝えるようにしましょう。

幼稚園から認可保育園に転園する場合

親が働き始めて幼稚園の送迎時間では合わなくなってしまった等、やむを得ない事情で幼稚園から保育園に転園をする場合もあるでしょう。

この場合も、認可保育園に入るためには自治体への申し込みが必要です。

ただ、利用がスムーズに決まっても転園までには申し込みから2ヶ月程度はかかります。

急いでいる場合には一時的に認可外保育園やファミリーサポート等他の機関を頼りながらカバーすることも考えた方が良いでしょう。

転園が決まったら、幼稚園の方の退園については、通っている園に直接聞いてみましょう。

認可外保育園から認可保育園に転園する場合

「認可保育園への申し込みをしながら、認可外保育園に子供を預けて働き(認可外保育園に通い続けると加点になる場合もあります)、認可保育園の利用決定通知が出たタイミングで転園をする」という方は多いです。

こちらも、認可保育園の利用希望申込みを自治体に提出することから始まります。

一方認可外保育園は、認可保育園とは異なり、手続きはすべて園で行い、システムもさまざまです。

退園を希望する場合には、早めに園に申し出るようにしましょう。

また、所定の手続きをいつまでに済ませると良いのかも、事前に(転園を視野に入れているのであれば、できれば入園時に)確認しておきましょう。

(月末等ギリギリになると、翌月分の保育料が引き落とされてしまう可能性もあります。)

他自治体へ引越しによる転園の場合

入園の選考は、自治体ごとにルールが定められていますよね。

他県・他自治体への引越しに伴う転園の場合には、引越し先の入園のシステムや空き状況について、早めに調べておく必要があります。

たとえば、他自治体からの申し込みでは選考に不利になる(地域住民優先)場合にも、引越しをすることを証明できる書類(引越し先の賃貸・売買証明書等)を添付することで、考慮してくれる自治体もあるようです。

また、他自治体への転園時には、引越し準備でただでさえバタバタする時期ではありますが、保活では当然「就労証明書」・「子供に関わる書類」等多くの書類が求められます。

可能であれば、引越し先周辺の園を事前に見学したり、役所に相談をしに行き情報を得ておきましょう。

また、引越しが決まり、特に隣県等近距離の場合は、そのまま今の園に通い続けるという選択をされる方も多いようです。

引越しをする旨は必ず園に伝える必要がありますが、隣県から通うことの可否・家庭の状況等を現在の園の先生に相談をしておくと、より安心ですし視野が広がりますね。

転園に費用は必要?他地域転居や幼稚園転園の場合は特に要チェック

転園をすると、それに伴ってお金がかかるのか…は気になるポイントですよね。

地域の認可保育園間の転園では、基本は費用の変化は無し!

基本的に、同地域の認可保育園内での転園(小規模保育園を含む)では、退園に伴う費用も保育料の変化もありません。

(年度の変わり目に、世帯の状況に応じて保育料の見直しが行われ変化することがありますが、転園とは関係ありません。)

しかし、新しい園で以下のような場合には、これまでより費用がかかる場合もあります。

  • 制服やお道具箱等所定のものを購入する場合
  • 英会話等のプログラムが保育活動に有料で組み込まれている場合
  • 保護者会費・寄付金等園所定の経費がかかる場合
また、きょうだいで認可保育園を利用していて保育料割引・免除の対象となっている家庭では、きょうだいが同園でも別園でもその負担額に変化はありません。

認可外保育園や幼稚園・他地域ではそれぞれ調べることが必要

一方、地域の認可保育園間での転園以外では、それぞれの園・地域のシステムによって、以下のような費用が発生する場合もあるようです。

  • 申し出る日によっては翌月分(転園後)の保育料の請求がある
  • 途中退園した月の費用の返納が無い
  • 月の途中から入園(転園)しても、1ヶ月分の保育料の請求がある
  • 私立の場合入園に伴う費用が高額になる場合がある(必要用具の買い直し等も含む)
  • (幼稚園の場合)自治体によって幼児教育への補助金や保護者負担額が大きく異なる
  • (認可外保育園の場合)入園の有無に関わらず枠を押さえておくだけで費用が発生する場合がある

なにごとも直前になると余計な費用(通えない期間分の保育料等)がかさんでしまうことが多いです。よく調べておきましょう。

転園準備は心も時間も余裕を持って!コミュニケーションを大切に

転園を考える際には、家庭や子供に何かしらの事情があるケースが大半のため、手続きの多さもプラスしてつい親がピリピリしやすくなってしまうでしょう。

しかし、保育園や幼稚園は義務教育ではありません。すぐに転園先が決まらなくて少し期間が空いてしまっても、家庭でゆっくりと過ごすのもOKなのです。

実際には仕事があったりなかなか難しいですが、「早く決めないと!」・「早く馴染んでもらわないと困る!」と焦らず、「うまく行ったらいいな」と大人が心の余裕を持ちたいですね。

そして、我が子にとってより良い園を見定め転園できるよう、園見学や情報収集も余裕を持って行うのが望ましいでしょう。

夫婦間、親子間、今の園の先生、新しい園の先生…コミュニケーションを大切にしながら、スムーズで心地良い転園を目指していきたいですね。

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