漢方薬で改善!夜泣きの悩みは小児科へ相談に行ってみて

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2017/09/20

夜泣きの赤ちゃんに漢方薬を使ってみようとしているママ

「赤ちゃんが朝までぐっすり眠ってくれたらいいのに」と限界を感じながら、夜泣きに対応されているママもいると思います。

何らかのストレスがたまった赤ちゃんは、発散方法として夜泣きをすることがあります。

漢方薬に馴染みがないという方も多いと思いますが、漢方の処方で夜泣きが落ち着くことがあります。

授乳・ミルク・おむつをチェックしても泣き止まない日々が続くときは、漢方を処方してくれる小児科に相談に行ってみてはいかがでしょうか。

漢方の概念「気・血・水」3つの要素をととのえる

赤ちゃんの夜泣きの原因についてはこちらの記事に詳しく載っています。

ストレスを感じている赤ちゃんの場合、気の流れが滞りやすいと考えられています。気とはエネルギーのことで、漢方には「気・血・水」という概念があります。

漢方の基礎的な考えになりますので、どういうものかみていきましょう。

要素 説明 不足した場合の症状など
気(き) 生物のもつエネルギー 気虚(ききょ)
気が足りず元気がない状態
気滞(きたい)
ストレスで気が滞った状態
血(けつ) 血液 血虚(けっきょ)
血液の量が足りていない状態
西洋医学の「貧血」のような状態
瘀血(おけつ)
血が滞って血行が悪い状態
月経痛など産婦人科疾患が多い
水(すい) 血液以外の体液 水毒(すいどく)
体液が滞って頭痛・下痢・むくみなどの症状

気血水の3つの要素をととのえることで、体の不調を治していきます。

ひとつの要素だけ調子が悪いとき・ふたつだけ・みっつとも調子が悪いときなど、個人によって症状は違います。

気血水を充実させるには次のようなことを心がけます。

  • しっかり食べて十分な睡眠をとる
  • ストレスをためない
  • 水分補給をする
  • 適度な運動をする
  • 体を冷やさない

赤ちゃんの夜泣きは、まだ睡眠サイクルが安定していない・ストレスを感じているなどの原因が考えられます。

赤ちゃんの睡眠安定に役立つ記事としてこちらも参考にしてみてください。

漢方を取り入れることで得られる効果が夜泣きに有効

漢方のどういった成分が夜泣きに効果的なのかみていきましょう。漢方はいろいろな成分と組み合わせて配合されています。

夜泣きに効果的が期待できる成分

  • 柴胡(さいこ)・・・不眠の改善
  • 甘草(かんぞう)・・独特の甘み、のどの渇きをやわらげる
  • 大棗(たいそう)・・違う成分どうしの薬理作用の衝突を緩和する
  • ジャコウ・・・・・・高ぶった精神を抑える
  • ニンジン・・・・・・消化不良、発熱の改善

夜泣きが長引く・泣き方が激しいなど、睡眠スケジュールが安定しないときは、夜泣き改善方法の一つとして「漢方」を取り入れてみてはいかがでしょうか。

夜泣きに効くいろいろな漢方薬を処方してもらおう!

それではどのような漢方薬が夜泣きに効くのかみていきましょう。同じ夜泣きという症状でも、個人によって処方される漢方薬は違います。

漢方名 :抑肝散(よくかんさん)
配合成分:柴胡・釣藤鈎・蒼朮・茯苓・当帰・せんきゅう・甘草
夜泣きに働きかける効果:弱った気を回復、血行の促進
漢方名 :抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)
配合成分:柴胡、釣藤鈎、蒼朮、茯苓、当帰、せんきゅう、甘草、陳皮、半夏
夜泣きに働きかける効果:弱った気を回復、高ぶった精神を抑える、吐き気の抑え
漢方名 :甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)
配合成分:甘草、大棗
夜泣きに働きかける効果:心を静める、免疫活性、咳止め
漢方名 :小建中湯(しょうけんちゅうとう)
配合成分:桂皮、芍薬、生姜、甘草、大棗
夜泣きに働きかける効果:胃腸を整える、虚弱体質・便秘・夜尿症の改善
漢方名 :樋屋奇応丸(ひやきおーがん)
配合成分:ジンコウ、ジャコウ、ニンジン、ユウタン
夜泣きに働きかける効果:精神を安定してくれる、食欲不振の改善、ひきつけ
漢方名 :宇津救命丸心(うづきゅうめいがん)
配合成分:ジャコウ、ゴオウ、レイヨウカク、ギュウタン、ニンジン、オウレン、カンゾウ、チョウジ
夜泣きに働きかける効果:心身を安定してくれる、かんむしを緩和する、下痢

漢方薬は生後3ヶ月ぐらいから使用できるものが多いです。説明書をよく読んで、医師の指示を守りましょう。

樋屋奇応丸と宇津救命丸心は市販されており、ドラッグストアで購入できますが、服用していいか小児科に相談しておくと安心です。

小児科で漢方の処方に対応しているかどうかは、インターネットの病院紹介のサイトや病院のホームページ・電話などで確認しておきましょう。

副作用の少ないイメージの漢方ですが、ゼロではありません。むくんだり吐き気がするなどの副作用がでることもあります。

用法・用量を守り、効かない場合は医師に相談しましょう。

西洋医学だけでなく漢方医学も利用して夜泣き治療の幅を広げよう

赤ちゃんや子供に処方される漢方薬は、副作用の心配がないよう穏やかに作用します。

夜泣きだけでなく「食が細く虚弱」「風邪をひきやすい」などの症状にも効果が期待できるので、心強い存在です。

漢方医学の歴史は、5世紀~6世紀ごろに遠く中国から渡ってきた医学を発展させたものだといわれています。日本で独自の発展をとげ、現在に至ります。

風邪のひきはじめに生姜湯や葛根湯を飲んで治すというパパママもいると思います。その延長で子供にも漢方の利用を検討してみてはいかがでしょうか。

西洋医学も漢方医学もよいところを利用して、治療の幅をひろげることができます。

漢方薬以外にも夜泣き改善に役立つロイテリ菌もチェックしておくといいですよ!詳しくはこちらの記事に載っています。

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